目次
はじめに
この本はこんな本
1~30
スクリーム
スクリーム2
シュリ
トミー
アウトサイダー
幻魔大戦
MUSA(武士)
薄化粧
嗤う伊右衛門
吸血鬼ドラキュラ
凶人ドラキュラ
ドラキュラ‘72
新ドラキュラ悪魔の儀式
蠅男の恐怖
ザ・フライ
ポランスキーの吸血鬼
ウッドストック・愛と平和と音楽の三日間
ハムナプトラ
愛と青春の旅立ち
コマンドー
風と共に去りぬ
デッドゾーン
南極物語
バックドラフト
キャシャーン
レインマン
ナバロンの要塞
ナバロンの嵐
グッド・モーニング・ベトナム
7月4日に生まれて
31~60
シンドラーのリスト
戦争のはらわた
太陽の帝国
ディア・ハンター
フルメタル・ジャケット
ヤング・ガン
ヤング・ガン2
ウォーター・ワールド
ジュマンジ
ストリート・オブ・ファイヤー
ハドソン・ホーク
アウトブレイク
大地震
ブローン・アウェイ・復讐の序曲
ポセイドン・アドベンチャー
黒い家
トップ・ガン
フォーエバー・ヤング 時を越えた告白
永遠に美しく…
青い体験
殺人の追憶
ナルニア国物語・第一章 ライオンと魔女
汚れなき悪戯
ウィズ
ファントム・オブ・パラダイス
三銃士(1993)
十戒
天地創造
ヒーロー
マルコムX
61~90
告発の行方
JFK
暗くなるまで待って
氷の微笑
コレクター(1997)
依頼人
ザ・ファーム 法律事務所
スニーカーズ
ダイヤルMを廻せ
ハンニバル
ピクニック・アット・ハンギングロック
羊たちの沈黙
ボディ・ダブル
ミザリー
ゆりかごを揺らす手
ルール
レッドツエッペリン・狂熱のライブ
リーサル・ウエポン
めぐり逢えたら
ピンク・パンサー3
悪魔の赤ちゃん
オーシャンと11人の仲間
ジョニー・ハンサム
ゲッタウェイ(1994)
怒れるドラゴン・不死身の四天王
ミッション
ジョー・ブラックをよろしく
感染
トリプルX
91~120
007/ダイ・アナザー・デイ
恋人はスナイパー・劇場版
遥かなる大地へ
マイノリティ・リポート
風とライオン
リーグ・オブ・レジェンド/時空を越えた戦い
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
リベラ・メ
トパーズ
コットン・クラブ
黒の試走車
ナースコール
ミミック
イーストウイックの魔女たち
トゥルー・ロマンス
ハイ・クライムズ
ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃
ポセイドン・アドベンチャー2
事件
望郷(1937)
ガメラ2レギオン襲来
ドラゴン危機一発
オーメン(1976)
最後のブルース・リー ドラゴンへの道
海猿
ザ・グリード
シェルタリング・スカイ
ゲロッパ
ダンテズ・ピーク
下妻物語
121~150
ミッドナイト・エクスプレス
ノー・マーシイ~非情の愛
T.R.Y.(トライ)
レイクサイド・マーダー・ケース
オーメン2・ダミアン
オーメン3・最後の闘争
ゴースト・ニューヨークの幻
ひまわり
幸福の条件
ロミオとジュリエット
ワーキング・ガール
小さな恋のメロディ
恋しくて
俺たちに明日はない
火山高
グレート・ブルー
サタデー・ナイト・フィーバー
スタンド・バイ・ミー
トゥームレイダー2
戦場のメリークリスマス
銀河英雄伝説・我が往くは星の大海
チャンプ
エクソシスト
エクソシスト2
ミッション・インポッシブル
モダン・タイムス
チャップリンの黄金狂時代
街の灯
死霊のはらわた
チャップリンの独裁者
151~180
となりのトトロ
突入せよ あさま山荘事件
ホワット・ライズ・ビニース
引き裂かれたカーテン
タービュランス2
戦国自衛隊1549
沈黙の断崖
キャノンボール2
乱気流・タービュランス
案山子・KAKASHI
カジノ
悪魔の植物人間
バスケットケース
悪魔のはらわた
処女の生血
ブレインデッド
悪魔のしたたり
幸福の黄色いハンカチ
スターウォーズ・エピソード1・ファントムメナス
あの夏・いちばん静かな海
BROTHER
デモリッションマン
金田一耕助の冒険
未来警察
スーパーマン
ワイルドバンチ
13日の金曜日パート2
13日の金曜日パート3
13日の金曜日完結編
新・13日の金曜日
第二集 上巻 あとがき
第二集 上巻 あとがき

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31~60

シンドラーのリスト

1993年アメリカ映画
監督 スティーブン・スピルバーグ
主演 リーアム・ニーソン、ベン・キングスレー、レイフ・ファインズ

今回も戦争を題材にした人間ドラマです。
第二次世界大戦時のナチス・ドイツのユダヤ人虐殺を題材にしたスピルバーグ監督の感動巨編です。
大戦中のポーランド。実業家シンドラー=ニーソンさまは、ユダヤ人を労働力に使い、軍需産業で儲けております。
そんな彼がナチスのユダヤ人虐殺を知ります。
最初は自分の工場の労働力確保のために躍起になって動き回っていたニーソンさまですが、自分の工場で受け入れることができなかったユダヤ人は虐殺されてしまうことを知り、一人でも多くのユダヤ人を工場に受け入れることによって彼らを助けようとします。
辺境の、ナチスの影響力が弱い土地に新たに軍需工場を借り受け、その工場近くに大人数の人々を移送するニーソンさま。
移送させる人のリストが「シンドラーのリスト」なわけですね。
どの名前をリストに入れて、どの名前をリストに載せないか。自分の作るリストによって、結果的に殺されてしまうかもしれない人がいる。
これでいいのだろうかという懐疑の気持ち。あと一人を助けられない自分の無力さを責める気持ち。
どれだけ頑張っても、苦悩は続くわけですね。やがて終戦のときがやってきます。
そして大感動のラストにつながっていくわけでございますな。
このラストは劇場で見ていて、涙が止まらなかったです。
ちょっとベタかもしれませんが、やはり真実が語るインパクトってものがあるわけでして。
ちょっと重い作品ですが、是非ごらんいただきたいなと思う作品です。


戦争のはらわた

1975年西ドイツ・イギリス映画
監督 サム・ペキンパー
主演 ジェームズ・コバーン、マクシミリアン・シェル

戦争を題材にした人間ドラマのご紹介を続けましょう。
今回は第二次世界大戦の末期の戦況をナチス・ドイツの側から描いた作品。
サム・ぺキンパー監督の渾身の力作でございます。
時は1943年、場所はロシア戦線でございます。
もうこれだけでどんよりした内容の映画になるだろうなって空気ムンムンですよね。
明らかに敗色の濃いロシア戦線。そこにやってくるのが出世欲というか名誉欲というか、そんな欲望の塊のような士官、シェルさまでございます。
これまで戦線をささえてきた下士官たちには面白くないわけです。
この下士官がコバーンさまですな。当然二人はうまくいくわけないわけで、シェルさまは明らかに無謀な敵中突破をコバーンさまに命じます。
うわ、すげえ、って感じですね。
意地と意地のぶつかりあい。
戦って散って意地を貫き通す男の世界。
いぐわああ。
さすがペキンパー。
例によって詩的にさえ感じられるバイオレンス描写はさすがでございます。
クライマックスが大好きなんです。この映画。
クライマックスというより、ラストの落とし方なんですが。
明らかに作品としては落としてないわけなんですね。
なんだかすっげえ中途半端なところでストンと物語が終ります。
それでも主人公たちがこれから先どうなっていくのかってところが実にうまく伝わってきます。
むっちゃ無骨な兵士役のコバーンさまと、元貴族で名誉欲にとりつかれたようなシェルさまがともに名演技を見せてくれています。
しかしこのタイトル、なんとかならなかったんでしょうか。
なんで「はらわた」やねん。同じようなタイトルの作品を思い出すと、「悪魔のはらわた」「死霊のはらわた」「天使のはらわた」「処女のはらわた」と、みごとにホラー系+エロ系の作品が並んでしまいます。
邦題つけた人のセンス疑ってしまいます。


太陽の帝国

1987年アメリカ映画
監督 スティーブン・スピルバーグ
主演 なんとクリスチャン・ベール、ジョン・マルコビッチ

戦争を題材にした人間ドラマシリーズでございます。
スピルバーグ監督の心温まる系特撮系戦争映画です。
この説明の部分だけ見るとなんかごった煮みたいな感じもしますが、とってもまともな作品です。
戦争も特撮も、あくまで主人公の少年の成長を描く上でのツールみたいな扱いでございます。それだけにけっこう素直に見ることができますね。
第二次世界大戦下の中国・上海。
ジム少年=ベイルさまは零戦に憧れる男の子でございます。そんな彼の住む町に日本軍が侵略(進出ではないですわな。このネタわかる人はもうけっこうオジサマオバサマでしょうね)してまいります。
ベイルさま、両親とはぐれて捕虜収容所に入ることになります。
彼はそこで日本人アメリカ人、いろいろな人々と交流して、彼は成長していくわけですな。
戦闘シーンとか、あるにはあるんだけど、やっぱり印象に残るのは日本人零戦パイロット(というか飛行機乗りって感じかなあ)との交流のシーンでありまして、なんか「戦争がなければ出会うことがなかったけれど、戦争がなければ友達同士になれたかもしれない人と人との物語」みたいな感傷的な気分にされてしまう作品でありますね。
少年時代の、後の「バットマン=ジョン・コナー役者」、クリスチャン・ベールの姿が見られます。
さらに、髪がふさふさのころのジョン・マルコビッチさまも。それだけで見る価値のある作品かもしれません。
しかしスピルバーグ監督、演出巧いですよね。
わかっていても引き込まれてしまいます。
もう一度、欲を言えば二~三回じっくり見たいと思える映画ですよね。
こういう映画をドンドン紹介していかなきゃいけないんだろうけど、私、ホラーやアクションみたいな、あまり頭を使わない映画好きだからね~


ディア・ハンター

1978年アメリカ映画
監督 マイケル・チミノ
主演 ロバート・デ・ニーロ、クリストファー・ウォーケン

戦争を題材にした人間ドラマシリーズでございます。
えっと。ベトナム戦争がアメリカに対しておとした影ってのは半端なスケールではなかったわけでございます。
それだけに実に多くの監督さんがベトナム戦争を描いています。
「地獄の黙示録」をはじめ、「プラトーン」「7月4日に生まれて」「天と地」「ハンバーガーヒル」、変わったところでは「サイゴン」だとか「ジェイコブズラダー」なんかもベトナムを描いてますよね。
あの戦争の狂気ってものを描くことが、ある意味社会派映画人の使命みたいになっていた時期さえあるような気がします。
それだけに名作秀作が多い題材でございます。
この作品もベトナムで人生が狂ってしまった青年たちを描いています。
デ・ニーロさま、ウォーケンさまらは親友でございます。
彼らの趣味は鹿狩り。だから「ディア・ハンター」。わかりやすい。
けっこうアウトドア派の青春でございますなあ。
そんな彼らがベトナムに派遣されるわけですね。
前半の青春映画っぽい映像と、中盤のベトナムを描く落差が大きく、それがすんげえいい感じの効果を出すことに成功しております。
彼らが派遣されたベトナムはやっぱり地獄でございました。
主人公たちはベトコンに囚われ、彼らの前でロシアンルーレットを強要されます。
辛くも生き延びるわけですが、仲間の一人がこの一件によって精神が破壊されるわけです。
そのメンバーはベトコンの基地から脱出するときに行方不明になってしまいます。
数年後、アメリカに戻ったメンバーたちは彼の噂を聞きつけます。
おかしくなっちゃった彼は「見世物ロシアンルーレット」のプレイヤーとなっていました。
仲間の目の前で彼のゲームが始まります。そしてそして結末は…
あまりにも衝撃的なラストです。って書いてしまったらどうなるかバレバレです。
これもベトナムの狂気が生んだ秀逸な物語でございます。


フルメタル・ジャケット

1987年アメリカ映画
監督 スタンリー・キューブリック
主演 マシュー・モディン、アダム・ボールドウィン、ヴィンセント・ドノフリオ

戦争を題材にした人間ドラマシリーズの最終回でございます。
最後を締めくくるのはやっぱりベトナム戦争ものです。
巨匠、今な亡きスタンリー・キューブリックが「シャイニング」以来久々にメガホンをとった作品でございます。
ではあるんだけど、この作品は私的にはあんまり評価が高くないです。
まあ、普通の戦争映画を撮るような監督さんでもないんですが。
海兵隊として厳しい訓練を受け、兵士としてベトナムに派遣される青年たちを描きます。
ってよくある話じゃないの。よくある話ではありますが、さすがキューブリック。
普通の描き方じゃありませんです。
とりあえず、映画は二部構成だと思ってくださいませ。
海兵隊でのとんでもなく厳しい訓練の様子を描くのが前半部。
物語がベトナムの戦場にシフトするのが後半部。
申し訳ないですが、後半部の描写はもひとつです。
ベトナムそのものを題材にした作品って多いし、この作品よりもリアルで強烈な作品はいくらでもあったんじゃないかな、って思ってしまいます。
後半部はすんごく印象が薄い。
っていうのは、前半部があまりにも強烈だからなんですね。
何がどう強烈なのかってことはここではあえて触れないですが、もう、悪い夢を見そうな勢いで強烈な場面が前半のハイライトになります。
作品タイトルになった「フルメタル・ジャケット」ってのは、べトナム戦争中に兵士たちが使っていたライフルに装填する「完全被甲弾」のことらしいです。
どうやらすごく強烈な弾丸なんでしょうな。
この「フルメタル・ジャケット」って名前は、前半部に実際にセリフとして出てきます。
はっきりと「Full Metal Jaket」なんて言われると、もう映画を見終わったような気分になるのは気のせいでしょうか。
それともキューブリック監督も前半部を見せたかったんでしょうか。
次回からはウェスタンをとりあげましょうね。
 

ヤング・ガン

1988年アメリカ映画
監督 クリストファー・ケイン
主演 エミリオ・エステベス、チャーリー・シーン、キーファー・サザーランド、ルー・ダイヤモンド・フィリップス

ウェスタンでございます。かなり最近のウェスタンですよね。
ウェスタン映画は、一時期隆盛を極めておりましたが、アメリカンニューシネマの代表的傑作の「明日に向かって撃て」が公開されたころ、「西部劇にとっての幸せな時代」が終わってしまったような気がします。
そこからは西部劇らしい西部劇ってあまり印象に残っておりませんね。
そんな状況のなかで、ときどき突発的にウェスタンが製作されたりします。
この作品もけっこうそういう感じです。当時大人気の若手俳優さんたちが大挙出演しております。
エミリオ・エステベスさま&チャーリー・シーンさまに、キーファー・サザーランドさまにルー・ダイヤモンド・フィリップスさま。
すげえすげえ。しかし基本的には私のようなオールド映画ファン(に入れてもらえるのでしょうか。微妙な時期の映画が好きだったりするんだけど)がイメージするような、ガンアクション主体の西部劇ではなく、開拓時代の西部を舞台にした青春活劇、みたいな仕上がりになっています。
牧場主に雇われた青年ビリー=エステベスさま。
彼はそこで出会った若者たちとすっかり仲良くなります。しかしそんな幸せな時間は長くは続かないのでありまして、牧場主が殺されてしまうわけです。
エステベスさまはシーンさま、サザーランドさま、フィリップスさまら仲間とともに、復讐の旅に出かけるのでありました。
ビリー・ザ・キッドを描いた作品ですが、脇を固める若手の役者さんなんかのほうが輝いていたりします。
私的にはやっぱりサザーランドさまとフィリップスさまがとにかく印象に残りましたですね。
サザーランドさまは、「24」の大成功で今や重鎮でございますよね。
ことこの人に関して言えば、テレビドラマ転向は大正解だったみたいですね。


ヤング・ガン2

1990年アメリカ映画
監督 ジョフ・マーフィー
主演 エミリオ・エステベス、キーファー・サザーランド、ルー・ダイヤモンド・フィリップス、クリスチャン・スレイター、ウイリアム・ピーターセン、ジェームズ・コバーン

前作「ヤングガン」の続編でございます。そらそうやわな。2やねんから。
これまでかなりの数の続編ものの映画を見てきましたが、これは珍しく続編のほうが面白い作品です。
と、私は思っております。
私的には、2のほうが面白い作品っていろいろありまして、「エイリアン」とか「ミッション・インポッシブル」なんかがそうだったんですが、ここらあたりの作品は、1と2ではあえて作品観を変えています。
「ヤングガン」の場合、正当な続編としての構造を保ちながら、前作よりもずっと面白い作品に仕上がっております。
だからといって前作が面白くなかったわけではないです。
前作もけっこう面白かったけど、第二作はもっと面白くなっちゃったって感じですかね。
西部の開拓時代を生き抜いた老人がおりまして、その老人がビリー・ザ・キッドの物語を語るわけですな。
なんか「マッドマックス2」みたい。
こういう冒頭だと、このじいさんはビリー・ザ・キッド一味の誰かだろうなとわかってしまいますが。
物語は前作で盛り上がった「リンカーン郡の戦い」以降を描きます。
ビリー一派はすっかりお尋ね者。彼らを追うのはパット・ギャレット=ピーターセンさま。
賞金首のビリー一派の命を狙う連中はやはり多いわけで、ビリーの仲間たちは一人また一人と命を落としていきます。
そしてそして、ついにビリー=エステベスさまとギャレット=ピーターセンさまの対決の時がやってきます。
とにかく物語に深みを与えているのは、ビリー一味ひとりひとりのキャラクター描写がしっかりされていることでしょうか。
その中でも、やっぱりサザーランドさまとフィリップスさまがいいところもっていっております。
エステベスさまはねえ、ちょっと中途半端ですよね。
前作ほどの若さパワーもないし、でもビリー・ザ・キッドのキャラからはみだすこともできないし。
ちょっとばかり難しい役どころでしたね。
サザーランドさまとフィリップスさまは「ヤングガン」二作での競演ですっかり仲良くなったようで、その後も「レネゲイズ」で競演。
かのスーパーテレビドラマ「24」でも、第一シーズン後半で競演しております。
これはきっとこの映画での二人の競演があったから実現したものでしょうね。
 

ウォーター・ワールド

1995年アメリカ映画
監督 ケビン・レイノルズ
主演 ケビン・コスナー、デニス・ホッパー、ジーン・トリプルホーン

アドベンチャー系のアクション映画でございます。
映画そのものよりも、ユニヴァーサル・スタジオ・ジャパンのシアター系アトラクションの元ネタとしてひたすら有名になってしまった作品です。
USJには何度か行きまして、もちろんこのアトラクションも見ましたが、作品世界だけが残されている感じでした。
元ネタにケビン・コスナーさまだとかデニス・ホッパーさまだとかが出ていたことって、なんとなく忘れられちゃってるみたいですよね。
物語の舞台は近未来の世界。
地球温暖化の影響で極地の氷が解け、陸地のほとんどが水没してしまった世界のお話です。
人々は海上に浮かんだ都市で生活するとか、あるいは生活に必要な物資を船に積み込み、船上生活を送るとかしています。
そして人々は残り少ない陸地「ドライランド」を探して放浪しているわけです。
主人公のコスナーさまも船上生活者です。
彼には秘密があるわけですが、まあそれは物語中盤で明らかになるサプライズですので、ここでは明かしませんですよ。
で、海上都市生活者と対峙するホッパーさまら。
極悪非道な海賊でございます。これはこれですごくわかりやすい敵役として設定されておりますね。
もっともホッパーさま、物語後半から急に存在がクローズアップされる悪役でございました。
映画前半は、コスナーさまと海上都市生活者とのイザコザが中心に描かれます。
物語中盤からは、「憧れ」「資源の宝庫」としての象徴「ドライランド」に至る秘密をめぐっての攻防となります。
アクションも特撮も確かにすごい。
USJの人気アトラクションになるだけあります。
しかしケビン・コスナーさま主演作品としてはいささか弱い。
コスナーさまの影もうすいように感じます。
言葉は悪いですが、「別にコスナーさまでなくてもいいんじゃない?」って感じですわな。
悪役もホッパーさまじゃなくてもいいみたいな感じ。
うむむ。コメントしにくい。
どうなんやろ。私の感想ってとんちんかんでしょうか?
皆様からのご意見お待ちしております。


ジュマンジ

1995年アメリカ映画
監督 ジョー・ジョンストン
主演 ロビン・ウィリアムズ、ボニー・ハント、なんとキルスティン・ダンスト

アドベンチャー系ファンタジー系アクション映画でございます。
なんかねえ、すっげえ安心して見られる系のアドベンチャーアクションでございます。
一度始めたら決して途中でやめることのできないゲーム「ジュマンジ」。
やめることができないだけじゃなくて、盤に書かれたことが本当に起こってしまうというとんでもないゲーム。
ゲームはジャングルでの冒険をコンセプトにしたゲームだもんで、大都会に猿だとかサイだとか象だとかが闊歩する結果になるわけですな。
かなり気が弱く、学校生活でもトラブルを抱えている様子の主人公の少年。
仲良しの女の子と一緒に、たまたま見つけた「ジュマンジ」というゲームを始めてしまいます。
そいつが実は魔法のゲームだったわけですな。
男の子はゲーム盤の魔力でジャングルに飛ばされ、女の子は突然現れた蝙蝠の大群に追われて逃げ帰ります。
それから数十年の時が流れて… 少年の一家は行方不明になった息子のせいで破産して一家は離散。
ゲームが行われていた屋敷は家具ごと売りに出されています。
この空家に入ってきたのが両親と死別した幼い姉弟。
姉役はなんと後にスパイダーマンの彼女役となりますキルスティン・ダンストさまでございます。
二人は物置におかれた例のゲームを見つけだし、その「禁断のゲーム」を再開させてしまいます。
数十年間ジャングルをさまよっていた元・少年=ウイリアムスさまが盤の指示で呼び戻されます。
で、三人はこのゲームは中断できないこと、そしてゲーム終了まで勝手に終わらせることができないことを知り、すっかりおばさんになってしまった元・少女を加えた四人で「ゲームを終わらせるために」ゲーム、「ジュマンジ」を続行することになるのですが…
SFXがとてもよくできています。ジャングルの動物たちが大都会を暴走するシーンなどは迫力満点。かなり堪能させていただきました。
ロビン・ウイリアムズさまはやっぱり巧いですねえ。
いかにも善人然としたスタンスがちょっと鼻について嫌いだった時期もあるわけですが、この映画ではとにかく達者なところを見せてくれています。
なかなかハラハラさせてくれて、楽しませてくれる一本です。


ストリート・オブ・ファイヤー

1984年アメリカ映画
監督 ウォルター・ヒル
主演 マイケル・パレ、ダイアン・レイン、ウイレム・デフォー

ラブストーリー系アクション映画でございます。
ラブストーリーが苦手な私は、この映画のこと「風と共に去りぬ」みたいなめっちゃ恋愛映画だと思っておりまして、長い間見なかったです。
だってビデオジャケットがすんごい恋愛映画っぽいんだもん。
この作品をちゃんと知ったのは、劇団時代だったですね。ある舞台のBGMで、この映画のクライマックスで流れる曲が使われてまして、「かっこええ曲やなあ、誰の曲かいなあ」って思って調べてみたらこの映画のサウンドトラックでございまして、あわてて観たらけっこう面白かったです。
やっぱり映画はちゃんとチェックしないとだめですよね。
ロックスターのレインさま。
彼女は地元の町でコンサートを開きます。ライブの最中にならず者グループが乱入し、あわれレインさまは拉致されてしまいます。
彼女の兄がレインさまの元彼に手紙を送り、帰ってくるのがパレさまでございます。
パレはならず者のアジトに、レインさまを救出すべく向かうわけでございます。
いぐわあああ。かっこええ。
ならず者のリーダーがデフォーさま。めっちゃ若い。そらそうやわな。
当時、デフォーさまは自分より若干年上だったわけですから、今ではおっちゃんでございます。
「スパイダーマン」で久々に姿をスクリーンで拝見しましたが… ここから先は書かないほうがいいですかね。
ともあれ、この作品ではすっげえ印象的な悪役を演じておられました。
この作品が「プラトーン」につながったんでしょうね。
しかしながらこの作品での悪役がはまりすぎていたのも事実です。「プラトーン」でも何か悪いことしそうな気がしてしかたなかったです。
物語後半のペレさまとデフォーさまの格闘シーンが出色の出来ですね。
ラストのダイアン・レインさまのライブシーンもとてもようございます。
余韻を残すようなラストもよかったです。
とりあえず、ポスターやビデオジャケットで映画の好き嫌いを決めつけちゃいけませんですね。

 

ハドソン・ホーク

1991年アメリカ映画
監督 マイケル・リーマン
主演 ブルース・ウィリス、ダニー・アイエロ、アンディ・マクダウエル、ジェームス・コバーン

アクション映画のご紹介が続いております。
この作品はねえ、まあアクションはアクションなんだけど、ちょっとすかした系のアクション映画でございます。
主人公のウィリスさまは、まあ怪盗なわけですな。
美術品だとか高級品ばかりを狙う系の泥棒さんです。
「この映画すげえ」って思ったのは、作品最初の盗みの場面なんですね。
いっしょに盗みに入った仲間とおち合う時間と場所を決める場面があったわけですが、じゃあ今日は「○○にしよう」って曲のタイトルを言うわけですね。
で、おもむろに二人は別れてそれぞれに(曲を口ずさみながら!)仕事をして、曲がフルコーラス終わったところで無事おちあうと。
そんな洒落た怪盗が活躍する映画でございます。
10年の刑期を終えて、自由の身になった怪盗ハドソン・ホーク(=ウィリスさま)。
彼は世界征服を狙う夫婦にだまされて、ダ・ヴィンチの隠された美術品を盗まされることになりますが…
「ダイ・ハード」でスターの座に踊り出たウィリスさまですが、この作品ではとってもお茶目な演技を見せてくれています。
まあね、「ダイ・ハード」のジョン・マクレーンも自分の身の上に起こった事件をボヤきながら戦うヒーローだったので、かなりおちゃめだったんだけど。
ただ、この映画ではウイリスはかなり楽しみながら演じていたようですね。
なんかすごく余裕のある表情を見せていたような気がします。
いいなあ。こんな作品に恵まれて。って思っていたらウィリスさまの楽しげな表情の理由がわかりました。
この作品ってウィリスさま自身が企画した作品らしいです。そら楽しいやろな。


アウトブレイク

1995年アメリカ映画
監督 ウォルフガング・ピーターゼン
主演 ダスティン・ホフマン、レネ・ルッソ、モーガン・フリーマン

ここからパニック系アクション映画を続けてご紹介。
この映画って、かなり堅くて難しい物語なんじゃないかなって勝手に想像してました。
「ストリート・オブ・ファイヤー」みたいにビデオジャケットで判断してたんですね、この作品も。
なんかダスティン・ホフマンさまが、ウイルス防護服みたいな服を着ている写真がビデオジャケットになっておりましたが。「ウイルスからアメリカを守れ」みたいな、学術シミュレーション映画みたいな作品をイメージしておりました。
映画を見て、あまりの面白さにびっくりした記憶があります。
アフリカで、強烈な致死率をもつウイルスが広がりはじめます。感染し発症すると、体じゅうから出血して死ぬというウイルス。
このウイルスに「感染しているけど発症していない」サルがアメリカ国内に持ち込まれます。
このサルに噛まれた男がウイルスに感染し、この男からウイルスは次第に町じゅうに広がっていきます。
軍の研究所でウイルスを研究しているのがホフマンさまでございまして、彼はウイルスの封じ込めと感染者の隔離を行うために町に入ります。ウイルスは当初、唾液を含む体液の接触による感染しかしないと考えられていましたが、次第にウイルスは変異し、空気感染をはじめます。
ここらのサスペンスの盛り上げかたが実に巧いですね。
ウイルスの封じ込めと並行して、「なぜこの町でウイルスが流行したか」を調べるプロセスも描かれ、やがて「感染しているけど発症していない」サルの体内には、ワクチン製造に不可欠な抗体ができていることが明らかになります。
すげえすげえ。ごっついもりあがり。
やがて町に医療班として入ったホフマンさまの元カノのルッソさまがウイルスに感染してしまいます。
えらいこっちゃ。
果たしてサルは捕まるのでしょうか。
ワクチンは間に合うのでしょうか。
いぐわああああ。
「MI2」だとか「24・シーズンⅢ」は、かなりこの作品に影響を受けているように感じます。
とにかくリアルでよくできています。
「いい映画見た~」っていう、すっごく幸せな気分を味わうことのできる一本でございます。


大地震

1974年アメリカ映画
監督 マーク・ロブスン
主演 チャールトン・ヘストン、エヴァ・ガードナー、ジョージ・ケネディ、ジュヌヴィエーブ・ビジョルド

元祖パニック系アクション映画です。
私ってねえ、この映画が公開される前後から映画に興味をもちはじめたので、ここらへんの映画には思い入れがあったりしますが。
えっとね、パニック映画の元祖はやっぱりこの作品になると思いますね。
これ以前にも、「大空港」だとか「ポセイドン・アドベンチャー」みたいなパニック系の映画はあるにはありましたが、「パニック映画」というジャンルが設定されたのはおそらくこの映画が最初だったです。
というか、「パニック」って言葉が一般的になったのがこの映画の時期だったと記憶しております。
この映画以降、パニック映画ブームの流れを決定づけた「エアポート75」だとか「ジャガーノート」、タイトルにパニックって言葉を埋め込んだ「サブウェイ・パニック」だとか「マシンガン・パニック」だとかの映画が公開されます。
ちなみに「サブウエイ・パニック」「ジャガーノート」はパニックものではなくてサスペンス。
「マシンガン・パニック」はハードボイルドの刑事ものです。
「エアポート75」も乗客がパニックに陥ってああだこうだって場面はほとんどありませんでしたから、厳密にはパニック映画ではないでしょうね。
「ポセイドン・アドベンチャー」は極限状況でのサバイバルドラマだし、「大空港」も人間ドラマっぽいサスペンスだったから、人々がパニックに陥ってどうのこうのって映画の元祖はやっぱりこの「大地震」ってことになるかと思います。
物語は…ロサンゼルスで大地震が起きます。以上。
だって本当にそれだけなんだもん。
チャールトン・ヘストンさま演ずる主人公が、奥さんのガードナーさまと不仲で、彼女のビジョルドさまを助けたくて、とか。
治安維持のために出動した軍の部隊が暴徒化しつつある市民に発砲したりとか。
地震でダムが決壊してとか。
みたいな細かい話はいろいろありますが、基本的には地震のあとのどさくさをわわわって描いた感じです。
申し訳ないですが、私はかの阪神大震災を直接経験しておりますので、ちょっとリアリティに欠ける話だと思ってしまいました。
地震が起きてもね、そんなに自分のこと見失うものじゃないですよね、人間って。
そういう意味ではテレビドラマの「救命病棟24時」の第二シーズンなんかのほうがよっぽどリアルに地震の後ってものを描いていたように感じました。
ちなみにこの作品、(当時の)新時代の音響システム「センサラウンド方式」って音響方式を使って上映されました。
でもこの作品以降、「センサラウンド方式」の作品は一~二本くらいしか公開されなかったみたいなので、これってどうやらダメダメシステムだったみたいですね。


ブローン・アウェイ・復讐の序曲

1994年アメリカ映画
監督 スティーブン・ホプキンス
主演 ジェフ・ブリッジス、トミー・リー・ジョーンズ、スージー・エイミス

パニック系のアクション映画を続けてご紹介しております。
今日はなかなかスリリングで面白い一作。
爆破魔と爆発物処理班との息詰る戦いを描いたサスペンスアクション映画でございます。
爆破テロの首謀者として北アイルランドの刑務所に収監されていた「天才爆弾魔」ジョーンズさま。
彼は囚われの身でありながら爆弾を作り、牢を爆破して脱走します。
彼の行く先はアメリカ。
そのころ、爆発物処理班の隊員ブリッジスさまは爆弾事件を見事に処理し、ヒーローとしてまつりあげられます。
ちょうどその報道の直後から、まるで処理班の隊員を狙ったかのような爆弾事件が連続して起こります。
犯人はもちろんジョーンズさまでございます。彼のターゲットはブリッジスさま。
そもそも彼が投獄されたのは、同じIRAの同志だったブリッジスさまが裏切ったためだったからなんですね。
ってことで、ジョーンズさまはブリッジスさまに復讐するためにあの手この手を使ってくるわけですな。
処理班を狙っていたジョーンズさまは、やがてブリッジスさまの身内を狙いはじめます。
ブリッジスさまの妻と娘が外出から帰ってくる。ガスコンロに火をつける、コンセントにコードを差し込む、ドライヤーを使う… 
どこに爆弾が仕掛けられているかわからない恐怖感を盛り上げる好演出でございます。
この場面、なかなか好きです。
あと、クライマックスもすごい。
ブリッジスさまとジョーンズさまの最終対決のシーン。
ジョーンズさまの仕掛けで、ドミノ倒しのような仕掛けで爆弾が爆発します。
おおすげえすげえ。すっごく屈折した爆弾魔を、トミー・リー・ジョーンズさま、大熱演。すごく楽しめました。
惜しいのは、この作品が製作されたのが、たまたま「スピード」と同時期だったことでしょうか。
私的には「スピード」もこの作品も楽しめましたが、それにしても内容かぶりすぎ。
そうなると、明らかにヒットした「スピード」が基準になってしまうので、「スピード」に似た話って思われてしまいます。
けっこう面白い話だったんですが。残念。


ポセイドン・アドベンチャー

1972年アメリカ映画
監督 ロナルド・ニーム
主演 ジーン・ハックマン、アーネスト・ボーグナイン、ロディ・マクドウォール、シェリー・ウインタース

パニック系のアクション映画をご紹介しております。
えっと。「大地震」のときにも書きましたが、ちょっとおさらい。
この映画が公開された72年当時には、「パニック映画」というジャンルは存在しませんでした。
そもそも「パニック」って言葉からしてそんなに浸透していなかったんじゃないでしょうか。
ただ、この作品が74年から75年あたりに盛りがった「パニック映画ブーム」の火付け役になったであろうことは事実でございます。
舞台は超豪華客船ポセイドン号。
その船を、海底地震によって発生した津波が襲い、船は天地逆になった形に転覆します。
んなあほな。ボートやあらへんねんから。
ジーン・ハックマンさま(若い!)演ずる牧師は、船の内部の様子から、海面は船底の方向にあると判断し、ひたすら上へ上へ、船底へ船底へと移動します。
もちろん最初の転覆で生き残った人たち全員が船底へ向かったわけではなく、ほとんどの生存者は牧師の声に耳を傾けようとはせずにその場にとどまり、わずかな人数だけが上へと上がっていくことになるわけです。
しかし、やっぱり現実は厳しい。
大多数の乗客が残されたメインホールは浸水、水没。
船底に向かった人たちも、一人、また一人と、力尽きて減っていくわけですね。
果たして何人が生き残ることができるのでしょうか。
ハックマンさま、ボーグナインさま、ウインタースさまがすっごくいい芝居してくれます。
もうそれだけでこの作品見る値打ちありますね。
作品序盤でのジーン・ハックマンさまのセリフ、「神は自ら助くものを助く」ってのは名セリフとして有名です。
しかしこの言葉を言ってしまうと、映画の中でのハックマンさまみたいにすっげえ行動でその言葉を証明しなきゃいけないですよね。
おいそれとは語れないセリフでございますが、そういう人生送りたいなって思っております。


黒い家

1999年「黒い家」製作委員会作品
監督 森田芳光
主演 内野聖陽、大竹しのぶ、西村雅彦、小林 薫

「黒い家」。
角川書店さんの「日本ホラー小説大賞」出身、貴志祐介先生の大賞受賞作の映画化でございます。
貴志先生の作品としては、最近「このミステリーがすごい」で見事一位になった「悪の教典」が映画化されました。
これも見たいんですよね。
ただ、「黒い家」のほうは… だがしかし、って感じですね。
あまりにもアクの強い森田演出に押され、さらには大竹・西村の強烈な演技、内野のリアルな熱演のおかげもあって、原作を読んだときに感じた「恐怖感」を感じることができなかったです。
演出が個性的すぎて、また役者陣が素晴らしすぎて、原作がかすんじゃった感じです。
物語は、ある保険金詐欺事件を中心に進んでいきます。
内野さまは保険会社のクレーム係。
彼は「その家」に、どうでもいいような話で呼び出され、そこで首をつって死んでいる小学生を見つけます。
父親はあからさまに怪しい西村さま。
彼の妻が大竹さま。
その日から西村さまは保険金請求のために内野さまの営業所に通いはじめます。
保険金殺人の匂いを感じた内野さまは、妻大竹さまに「父親が保険金目当てで子供を殺した疑いがある」との手紙を送ります。
保険会社の幹部は、事件を収拾しようと、アブナイ仕事の始末をつける「示談係」の職員小林さまを彼らの家に向かわせますが…
うむむ。新聞で読んだような話に似た展開ですね。
しかしこの原作小説は「あの保険金詐欺事件」の発覚前に書かれたものです。念のため。
癖のある映像。ところどころ挿入されるイメージショットやインサートショット。
手の込んだこういう演出が、逆に恐怖感を現実味薄いものにしているような印象をもちました。
クライマックスも小説のほうがずっと恐かったです。
さらにいうと、森田作品では(ホラー題材ではない)「39~刑法39条」のほうがよっぽど恐かったです。
原作は大好きな小説なんですが、残念。


トップ・ガン

1986年アメリカ映画
監督 トニー・スコット
主演 トム・クルーズ、ケリー・マクギリス、ヴァル・キルマー、マイケル・アイアンサイド

トム・クルーズさまを一気にスターダムに押し上げた作品でございます。
テーマ曲はケニー・ロギンズの「デンジャー・ゾーン」でございます。
映画音楽としてもかなりいけてますよね。普通にヒット曲としてもかなりいい曲ですが。この曲が象徴するようなノリがよく、かっこいい世界がスクリーンの向こうで綴られます。
クルーズさまは米軍のパイロット候補生でございます。
調子がよく、軽いノリのあんちゃんです。
ただ、戦闘機の操縦テクニックは天才的。同期生にキルマーさまがおります。
で、教官はアイアンサイドさまね。私はこのマイケル・アイアンサイドさまって人大好きなんですが。
カナダの役者さんで、デビッド・クローネンバーグ監督の「スキャナーズ」で注目された人です。
それからは「面会時間」「V」「ダブル・ボーダー」「トータル・リコール」「スターシップ・トゥルーパーズ」、最近では「Xメン ファースト・ジェネレーション」や「サベイランス」などなど、めっちゃ活躍しておられます。
この映画でも渋いところ見せてくれてますね。
映画のほうは、戦闘機に乗ることにかけた青春をまったりと描きます。
訓練中の事故でパートナーでもあるナビゲーターを失ったりだとか、いろいろあるわけですが、やっぱりね、基本線は明るく元気な青春恋愛ムービーでございますな。
戦闘機のドッグファイトシーンは迫力満点です。
主人公のクルーズさまを戦闘機のパイロットに設定したってのが、よくある恋愛映画と一線を画す効果をあげています。
やっぱりトム・クルーズさまかっこええですわな。
以前書いたと思いますが、クルーズさま、この映画以降、「カクテル」だとか「デイズ・オブ・サンダー」みたいな、けっこうどうでもいいような映画に出ておりましたが、「7月4日に生まれて」とか「ファーム」だとかの作品でおお化けしましたですね。
このトム・クルーズさまって人の「トップ・ガン」直後と、ジョン・ローンさまの「ラスト・エンペラー」直後の作品パターンって似ているような気がしますね。
ジョン・ローンさまも「チャイナ・シャドー」とか、ダンサーの映画とか、「何それ」みたいな映画に出てましたもんね。
この二人の差って、「化ける」ことのできる作品に出会えたかどうかって気がしてなりませんですね。


フォーエバー・ヤング 時を越えた告白

1992年アメリカ映画
監督 スティーブ・マイナー
主演 メル・ギブソン、イライジャ・ウッド、イザベル・グラッサー、ジェイミー・リー・カーティス

最初に…こう書くと作品に対して失礼かもしれませんが、監督さんが何を言いたかったのかよくわからなかったです。
物語の発端は第二次世界大戦以前。
双翼戦闘機のパイロット・ギブソンさま。
彼の婚約者が交通事故で危篤状態に陥ります。
ギブソンさま、めっちゃ凹みます。彼女が死んでいく姿を見続ける気力がないって状態になりまして、彼は無謀にも軍の冷凍睡眠実験のモルモットに志願します。
彼は愛する婚約者との思い出を抱いて、長い長い眠りにつきます。
で、お約束通り時は流れて… 
冷凍睡眠実験は、主任研究者の突然の死によって放置されております。
そもそもが軍の極秘プロジェクトだったもんで、ギブソンさまが冷凍催眠カプセルの中に入っていることさえみんな知らない時代になっております。
ギブソンさまは軍の廃倉庫みたいなところで、忍び込んだ子供の悪戯で目覚めるわけですね。
ここはどこじゃ、お前は誰じゃ、みたいな感じ。
(ごめんなさい。このセリフは同じ「冷凍睡眠」ものの「SFソードキル」のセリフでござる)
自分のまわりにいるはずの軍の研究者だとか医者だとかがいない。
街をさまようギブソンさま。しかたなく、軍の施設に向かいますが、あまりにも荒唐無稽な話だけに、施設の司令官はギブソンさまのことを頭のイカレた男だと決めつけてしまいます。
再び街をさまようギブソンさまですが、彼が目覚めるきっかけとなった少年とめぐりあい、彼の家でやっかいになることになります。
一方、軍では、実験の秘密を知る一部の人々が、実験が継続されていたことに気づき、ようやくギブソンさまの身柄を保護しようと動きはじめます。
何たって第二次世界大戦前から冷凍になっていた被験者ですから。
そら追いかけますわな。
当時の同僚や研究者を探すギブソンさま。ギブソンさまを探す軍の研究者。さあどうなる、って物語です。
この話を見ていて、「天才バカボン」を思い出してしかたなかったです。
「天才バカボン」ってのは、一つの物語が一つのテーマをもとに進むのではなく、事件によって派生した枝葉のエピソードに話の軸が移って、その枝葉にエピソードが移って、またその枝葉にエピソードが移って… 
結局もとの話って何だったっけ、みたいな展開を基本パターンにしておりましたが、この映画も同じです。
枝葉のエピソードが中心になって、そこからまた枝葉にいって…みたいな印象をうけました。
まあ破天荒な物語だけにこれでいいのかもしれませんが。
 

永遠に美しく…

1992年アメリカ映画
監督 ロバート・ゼメキス
主演 メリル・ストリープ、ブルース・ウィリス、ゴールディ・ホーン、イザベラ・ロッセリーニ

前回ご紹介した「フォーエバー・ヤング」とタイトルかぶってますなあ。
しかしこの作品の原題は「Death becomes her」なんで、タイトルがだぶっているわけではありません。
しかしこの原題がなんで「永遠に美しく…」になるんでしょうか。ラストなんか主人公たち、全然美しくないんだけど。
ウィリスさまは整形外科医です。それがいつしか葬儀屋の手伝いの死体メイクなどを手がけるようになっております。
彼は整形外科医時代にホーンさまとつきあっていたわけですが、元大スターのストリープさまに鞍替えしたりする無節操男です。
ホーンさまはそのショックで過食症になって悲惨なおデブさんになったりしております。
数年後、ウィリスの妻、すっかりおばはんになったストリープさまの前に、若い頃と全く変わらぬ美貌を取り戻したホーンさまが現れます。
あせるストリープさま。エステサロンの社長に紹介された怪しげな女性ロッセリーニさまに、若返りの秘薬を譲りうけ、ストリープさまもかつての美貌を取り戻します。
しかしこの薬には秘密がありまして、実はこれ、不死の薬だったわけですな。
つまり「死なない」、というか「死ねない」身体になってしまったわけです、ストリープさまは。
そのころホーンさまはウィリスさまに近づいて、よろしくやることになるわけですね。
で、ストリープさまを殺してウィリスさまといっしょになろうと計画するわけです。
妻殺害を決意するウィリスさま。
周到な殺人計画を立てていたわけですが、計画実行前にひょんなことからストリープさまと言いあいになり、口喧嘩の勢いでストリープさまを階段から転落させてしまいます。
首だとか足腰だとかボキボキいいながらの転落。普通死にます。
しかし首の骨とか折れてぐらぐらなのに死んでいないストリープさま。
さて、ウィリスさまからの電話連絡をうけて駆けつけたホーンさま。
ストリープさまが死んだと思いこんでいた彼女、ウィリスさまとの計画を修正する相談をストリープさま本人に聞かれてしまいます。
怒った(首の骨が折れた)ストリープさま、ホーンさまを至近距離から大型銃で撃ちます。
お腹に穴のあいたホーンさま、彼女も死なない。
ストリープさまは彼女も同じようにロッセリーニさまの秘薬を飲んだことを知ることになります…
ゼメキス監督だし、ウィリスさまやストリープさまやホーンさまやロッセリーニさまみたいな一流どころのキャストで製作されてるんですが、なんだかとってもB級の香りがするのはどうしてでしょう。
それにしてもホーンさま、いくつになってもかわいい。
この人本当に秘薬とか飲んでるんじゃないでしょうか。
ストリープさまはこういう役ができる人だったんだとちょっと見直しました。
ウィリスさまはねえ。どうやろなあ。微妙なところですね~ 
イザベラ・ロッセリーニさまがけっこういやらしい感じでよかったですね。


青い体験

1973年イタリヤ映画
監督 サルバトーレ・サンペリ
主演 ラウラ・アントネッリ、アレッサンドロ・モモ

イタリヤ映画です。イタリヤ。逆から読むとヤリタイ。
やりたいさかりの少年が主人公の初体験もののお色気コメディでございます。
イタリヤのちょっと田舎っぽい町に、妻を亡くした生地屋の亭主がおりました。
長男は大学生くらい。次男は中学から高校くらいで、三男は幼児。
お話の主人公は次男で、この子を演じるのがアレッサンドロ・モモさまです。
亡くなる直前のモモさまの母が、家政婦紹介所に住み込み家政婦の派遣を依頼しておりまして、それでやってきたのが若い家政婦アントネッリさま。
父も兄もモモさま本人も、アントネッリさまの色香にめろめろでございます。
真剣に彼女を後妻に迎えようとする父。彼女の前ではなぜかいつも体を鍛えているふりをするおバカな兄。
しかしモモ君には父や兄のことをとやかく言う資格はない。
だってめっちゃ危ない視線を送っているんだもん。
「目で犯す」ってのはこういう目つきのことを言うんだろうなってくらいいやらしい視線をおくります。
モモ君、気になるラウラさまが父と仲良くするのが面白くない。
夜中に、寝ている弟の耳元で母の話をして、母恋しさに泣きだす弟にてこずる父やアントネッリさまを見てご満悦になっております。
うむむ。悪質だなあ。
それでいながらラウラさまの近くをストーカーみたいにウロウロして、なんかエッチな会話したり。
若さというか、幼さというか、未熟さというか。
でもアントネッリさまもまんざらじゃないみたいだから、いいんだろうなあ。
モモ君の行動は次第にエスカレート。屋根裏からのぞいたり、高いところにある本をとってくれと言って脚立にのぼらせて下からスカートの中をのぞいたり。
これってほとんど変質者じゃんか。
あかんやろ、こんなんしたら。
こんな小僧はたいていひどい目にあうのが日本的倫理観なんだろうけど、さすがエッチの先進国イタリヤでございます。
アントネッリさまはそんな彼のこと、かわいいって思うみたいで、父も兄も留守の嵐の夜、停電になった屋敷の中、懐中電灯でストリップごっこをして、ついにはモモ君を男にしてしまうわけですな。
ラストは父親の花嫁になるアントネッリさまにモモ君がキスをして、「ママよろしくね」みたいな感じで終わります。
どないいやねんな。
えっとねえ、停電の中であんな大事なことしちゃいけません。
観客のフラストレーションたまっちゃうじゃないですか。
映画を見ていた皆様、きっとみんな「見えへんがな」って怒っていたことでしょう。
私も怒ったもん。しかしながら、今四十二才くらいから四十五才くらいの人って、この作品に特別な思い入れをもっている人、多かったりすると思います。
見たかったんですよね、ロードショーのとき。
でも小学校の高学年から中学生あたりの子が、「青い体験」なんて映画見れないですしね。
私は見たかったけど見られなかった子です。
小学校高学年でしたね。ロードショーのときは。
主人公を演じたアレッサンドロ・モモさまは、「青い体験」「続・青い体験」に主演したあと、1976年にオートバイ事故で急死しちゃった俳優さんです。
出演作品、もうちょっと見たかったですね。


殺人の追憶

2003年韓国映画
監督 ボン・ジュノ
主演 ソン・ガンホ、キム・サンギョン

韓国映画でございます。2003年の韓国での興行収入トップを記録したサスペンスドラマ。
韓国で実際に起こった事件が映画化されております。
六年間に十人の犠牲者を出し、迷宮入りしてしまった実在の事件。
ソウル郊外の農村で女性の惨殺死体が発見されます。
ガンホさまは地元の刑事。サンギョンさまは市警から派遣されてきた刑事です。
二人は協力しあって犯人探しに奔走するわけですな。二転三転する犯人像。
やがて二人は決定的に疑わしい一人の人物を絞り込みます。果たして犯人はその男なのか否か。
この作品は、本編を見るより先に、予告編を見てしまったわけなんですが、その予告編に「実際に起こった未解決事件をもとに映画化」なんて書いてありました。
情報としてそれだけのことがわかっていれば、犯人は逃げおおせるはずですよね。
そうでなければ「未解決事件の映画化」なんて書かないはずだし。
だと思っていたら、犯人と容疑者のDNAを鑑定した結果が送られてくる場面以降、事件が解決しそうになったので驚きました。
でも、やっぱりすんげえグレイな描かれかたをして物語は終わります。
未解決事件の映画化ってどうしてもこうなってしまうんでしょうね。
そうじゃなければ、「JFK」みたいに新事実を基にした仮定を描くとか。
実録ものにありがちな消化不良の印象が残りましたね。
この作品、友人がベタホメだったので見ましたけど、うむむ、どうなんやろ、って印象です。
どうしてその友人はすごく面白く感じて、私がどうなんやろって思った理由はねえ、たぶん、緒形拳様主演の「野獣刑事」を見たか見ていないかだろうと思います。
なんかねえ、途中、雨の降る中で犯行が行われる場面があったんですが、そのシーンの組み立てかたが「野獣刑事」そっくりで、「ありゃまあ」とか思いながら見てしまいました。
どちらもレイプ殺人鬼が題材で、雨が降る日に出没するって人を追いかける話なので、どうしても犯行シーンは似てきますがね。
偶然似てしまったのか、「野獣刑事」がこの作品の基になった事件を参考にしたのか、この作品が「野獣刑事」を参考にしたのか… 
まあ題材が題材だけに「似てしまわざるを得なかった」ってところが正解かもしれませんが、私と同年代以上の映画ファンには不利ですわなあ。
「野獣刑事」の雨の中でのレイプ殺人シーンは、それこそ夢に見るくらい強烈な場面だったので、インパクトって面ではちょっとおちます。
申し訳ないですが、その場面からあとは頭の中で「野獣刑事」との比較がはじまってしまって、「もひとつやなあ」って印象が残ってしまいました。
悪くはなかった作品なんですが。残念。


ナルニア国物語・第一章 ライオンと魔女

2006年アメリカ映画
監督 アンドリュー・アダムソン
主演 ジョージー・ヘンリー、スキャンダー・ケインズ、ウイリアム・モーズリー、アナ・ポップルウエル

時代は第二次世界大戦中。
ドイツ軍の空襲から逃れるため、イギリスの田舎に疎開してきた兄姉弟妹。
彼らが身をよせたのは「教授」と呼ばれる老人の家でございます。家についてすぐの雨の日、四人は妹の発案でかくれんぼをすることに。
空き部屋のでっかい洋服箪笥に隠れた妹ですが、その箪笥こそは不思議な国、「ナルニア国」に通ずる扉だったのでございました。
「ナルニア国」で昼から夜までを過ごして元の世界に戻った妹。不思議なことに元の世界ではほとんど時間が過ぎていなかったわけでございます。
「ナルニア」のことを兄姉に話す妹。最初は誰も彼女の言葉を信じなかったわけですが、ひょんなことから四人そろって「ナルニア」に入り込むことになります。
そこは百年以上冬が続いている国でございまして、「白い魔女」が国を支配しております。
国では予言が信じられている。
曰く、四人の「人間の子供たち」が現れたときに冬の魔女の支配が終わると、まあそんな感じなわけですな。
「人間の子供たちが現れると」って予言があるってことは、その世界には人間がおりません。
ビーバーだとかキツネだとか馬だとかがしゃべり、ケンタウロスやミノタウロス、小人なんかが普通にうろうろしています。
「白い魔女」への抵抗勢力は、王であるライオン、アスラン王を中心に戦争の準備をはじめます。
一方の白い魔女は悪知恵を働かし、四兄弟のうちの下の弟をだまそうと企みます。
さあさどうなる。
ディズニー作品らしく、愛と感動にあふれた力作でございます。
あらすじはわわわって紹介しましたが、これ以外にも細かいエピソードがいっぱいあってですねえ、まあとりあえずはご覧くださいって感じですね。
縦横無尽に伏線が張り巡らされております。その伏線がみごとに処理されていくのが憎いですね。
さすが世界的ベストセラー小説の映画化でございます。
私的には苦手なファンタジー作品なのですが、物語展開の巧さには感心してしまいました。
主役の兄姉弟妹揃って芝居も巧い。将来が楽しみでございます。


汚れなき悪戯

1955年スペイン映画
監督 ラディスラオ・バホダ
主演 パブリート・カルボ、ラファエル・リベリュス

「ジャンルごとにわわわって作品を紹介するシリーズ」。
ホラー、アクションときまして、今日からは名画・ミュージカル・人間ドラマなんぞをご紹介してまいりたいと思います。
今日はめっちゃ懐かしい映画でございます。
この作品は私が小学校高学年で映画を見始めたころリバイバル上映されてました。
たまたま映画を見たクラスの友人とめっちゃもりあがって、小学校六年のお別れ会のクラス演奏でこの映画の主題歌をやりたいって言ってクラスのみんなから顰蹙をかったという思い出の作品。
大人になってからNHKの名画劇場で見ましたが、うむむ。どうなんやろって感じでした。
「懐かしの名作」って評価が一人歩きして、本来の面白さ以上に評判になってしまったのではないでしょうか。
そんなに感動しなかったです。
主人公の少年。名前はマルセリーノ。
彼は修道院の前に捨てられていた子供です。
彼は僧たちにかわいがられてすくすくと成長するわけですな。
ここでいきなり主題歌の「マルセリーノの歌」。「おっはっようマルセリーノ…」ってな感じでミュージカルっぽく歌われると、悪いけどひいてしまいます。
ドンびきしました。
このマルセリーノ少年、いたずらが大好きです。
ある日、マルセリーノ君、納屋に入ります。
お仕置きか忍び込んだのかどっちか覚えてないですが、彼はそこでキリスト像を見つけるわけですな。
そこから奇蹟が起こるという、メルヘン系ファンタジー系の物語でございますわ。
修道院だとかキリスト像だとか奇蹟だとか、ちょっと私には苦手なキーワードが並んでしまいました。
これはつまりね、ほとんどの日本人の皆様がそうお感じになった感想なのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
確かにいいんです。
マルセリーノ君巧いし。感動的だし。
でも、キーワードに神だとかをもってこられると、キリスト教への理解にイマイチ欠ける私は、「あんまり感動できなかったかもお」って結論になってしまうわけですね。
私がキリスト教を信じている人だったりしたらもっとズルズルに泣ける作品だったのかもしれませんが。
この作品を根本から理解できなかったってのはちょっと残念。いい作品には違いないんですがね~
神だとかを前面に出しすぎてましたですね。


ウィズ

1978年アメリカ映画
監督 シドニー・ルメット
主演 ダイアナ・ロス、マイケル・ジャクソン

「テーマを決めた作品なんかをつらつら紹介するシリーズ」でございます。
名画~ミュージカル~人間ドラマ~歴史大作なんかあたりを紹介してまいります。
ここらの作品って私的にはボーダレスだったりしますので、乱暴にくくってしまって申し訳ございません。
名画シリーズはもっと続くはずだったんですが、なぜか作品そのものを思い出さないので、とりあえずミュージカルの部に進みましょうね。
私って劇団時代にいちおーミュージカルやってたわりにはあんまり見てないですね。
ただし、見たミュージカルはほとんどお気に入りになっておりますので、第一集でご紹介済みの作品が多いですね。
「コーラス・ライン」とか「ウエストサイド物語」とか。
「メリーポピンズ」とか「グリース」、「サウンド・オブ・ミュージック」なんかもミュージカルですよね。
「ローズ」はミュージカルになるんだろうか。これはちょっと違うかな?
さて「ウィズ」。私はそもそも「オズの魔法使い」の話がけっこう好きでございまして、劇団時代にこのお話を基にした芝居の台本を書いたことがあります。
そのときのエンディングに使おうと思っていたのが「ウィズ」の「イーズ・オン・ダウン・ザ・ロード」でございました。
この曲は大好きだったんだけど、映画のほうは期待が大きすぎたせいか、「あれ?」って感じでした。
申し訳ないです。
お話はもう解説の余地なしって雰囲気ですね。
えっと、カンザスシティに住んでおりますドロシーちゃん。台風の竜巻に飛ばされて、不思議の国みたいなところにたどりつき、ライオンだとか案山子だとかブリキの人形だとかを仲間に加えながら、故郷のカンザスに戻してくれる力があるという「オズの魔法使い」のいる町に向かう物語でございますわな。
ダイアナ・ロスさまにマイケル・ジャクソンさまが主演。
後に「ウイ・アー・ザ・ワールド」で競演する二人がスクリーンで楽しげに歌い踊ります。
そもそもブロードウエイミュージカルだったこの作品、実際に映画にしちゃうと、なんだか変な感じになってしまったような気がしてなりません。
逆に舞台っぽく、セットそのものをハリボテっぽく、もっと作り物っぽくしたほうが雰囲気でたかもしれませんね。


ファントム・オブ・パラダイス

1974年アメリカ映画
監督 ブライアン・デ・パルマ
主演 ポール・ウィリアムス、ウィリアム・フィンリー、ジェシカ・ラング

「テーマを決めた作品なんかをつらつら紹介するシリーズ」、今日はミュージカルでございます。
といってもこの作品をミュージカルと扱っていいのかどうか悩みますが。
映画の元ネタは、かの「オペラの怪人」でございます。
それを思いきりロック仕立てにした感じでしょうか。
主人公はフィンリーさまでございます。
彼はなんかもひとつパッとしない青年ですが、すごい音楽の才能の持ち主だったわけですな。
彼はロックオペラ(だったかなあ、ロックシンフォニーだったかなあ)を作曲し、その作品をレコード会社社長のウィリアムスさまに見てもらうわけですね。
悪人社長のウィリアムスさま、作品の権利を独り占めしようとするわけですね。
哀れフィンリーさまは社長にはめられて、無実の罪で投獄されることになります。
数年後、出所したフィンリーさま、自分の作品がウイリアムスさまの作品として発表されていることに驚きます。
で、怒った彼はレコード会社に忍び込んでレコードのプレス機をぶっこわそうとしますが、逆に機械に巻き込まれて顔面を潰されるという大怪我を負います。
それからというもの、マスクをかぶった怪人が社長の周囲に出没することになるわけですな。
ウィリアムスさまむっちゃ悪い。
フィンリーさまあまりにも間抜けで空気が読めてない。
そらひどい目にあうやろなあ。こういうキャラだと。
デ・パルマ監督の演出は、まだこなれていない感じがありますが、随所に「おおっ」と唸らせるような場面がでてきます。
やっぱり才能ある人はそれほど知られてない時期からすごい映画撮ってるもんなんですね~
悪役のポール・ウィリアムスさまは当時けっこう知られていたミュージシャンでしたです。
まあ知る人ぞ知るって感じだったですかね。
万人が知っている感じではなかったけど。しかしこの作品見て、「ほうほう、ポール・ウィリアムスってすごい才能もってたんだあ」って見直しましたです。
この人、クリント・イーストウッドさま主演の「サンダーボルト」って映画で、主題歌の「故郷への道を教えて」って曲を歌っておりました。
この曲も好きだったなあ。


三銃士(1993)

1993年アメリカ映画
監督 スティーブン・デレク
主演 キーファー・サザーランド、チャーリー・シーン、クリス・オドネル

今日は歴史活劇でございます。
天下のディズニーがむっちゃ力を入れて作り上げた娯楽活劇でございます。
キーファー・サザーランドさまにチャーリー・シーンさまにクリス・オドネルさま。
もう、ベタベタの男前ばっかり集まりましたなあ。
ほんま、めっちゃベタベタ。
まあね、三銃士っていいましたら勧善懲悪の西洋チャンバラ映画にしかならないわけでして、こういう作品にはベタベタの男前がでたほうがパンチが効いていいんでしょうなあ。
舞台は十七世紀のフランス。
国王に忠誠を誓う銃士たちがあからさまな悪人を相手に大活躍する物語です。
世界的かつ古典的な傑作小説の五度目の映画化です。
一度目から三度目までの作品を見ておりませんのでああだこうだは言いにくいですが、とりあえずは四度目の映画化との比較になってしまいますね。
四度目のマイケル・ヨークさま=ダルタニアン版がとにかく面白くて、しかも「三銃士」「四銃士」の二部作からなる大作でしたから、ちょいとスケールが違いすぎて比較しにくいかなあ。
それでもあえて比較してしまうと、どうしてもディズニー版にとっては辛い採点になってしまいます。
とりあえず悪役が弱いですね。
この作品でもがんばってはおられるのですが、ヨークさま版の悪役(チャールトン・ヘストンさまにフェイ・ダナウェイさまにクリストファー・リーさまでっせ)にはかなわないですよね。
物語も、なんだかわわわって進んでいった感じがします。
なんだかバタバタした感じでお話が進んでいきますので、二枚目俳優さんがたの男前自慢みたいなお遊びの場面が大事になってくるのでしょうなあ。
マイケル・ヨークさま版の「三銃士」と「四銃士」はいずれ回を改めてご紹介させていただきますです。
ちなみにこの映画の主題歌は、スティングさまとブライアン・アダムスさまとロッド・スチュワートさまの「スーパーシンガー三銃士」が歌う「オール・フォー・ラブ」。
これはこれで名曲です。


十戒

1956年アメリカ映画
監督 セシル・B・デミル
主演 チャールトン・ヘストン、ユル・ブリンナー、アン・バクスター

歴史超大作でございます。誰もが知っている旧約聖書の物語。
預言者モーゼのお話を、めっちゃすごいスケールで描きます。
セシル・B・デミル監督は、無声映画時代の1923年、「十誡」という作品を撮っております。
ですから、この56年版の「十戒」はリメイクってことになります。
舞台は旧約聖書時代のエジプト。
新しく生まれたヘブライの子をすべて殺すという王のおふれから逃れるために、一人の男の子がナイル川に流されます。
おお、このへんはなんか「ウイロー」みたい。
ちゃうっちゅうねん、「ウイロー」がぱくったんやっちゅうねん。
下流の王国の王女に拾われたその子は、やがて王子として勢力を強めていきます。
この王子がモーゼ=ヘストンさまでございます。モーゼは王の実子の企みで追放されてしまいます。
モーゼはそこで神の声を聞き、イスラエルの民を率いてエジプトを出ることになります。さあさどうなる…
映画史に残る「紅海が割れる」シーン。
やっぱりすごいですね。当時としては破格の強烈な制作費を投じたセットに特撮。
たいしたもんだ。ただ、今見直してみると、セットの奥行きが少し足りないような気がしますね。
まあこれはこれでしかたないのかな。
「ウィズ」のときは、もっと作り物っぽいセットを使って舞台っぽく作ったほうが良いと感じたわけですが、この作品に関していえば逆でございまして、セットっぽさを感じさせない画面作りをしていただきたかったですね。
生意気言うと、セットとロケの違いが一目瞭然で、そこに特撮画面なんかも加わるものだから、なんか何本かの映画のダイジェスト見てるみたいな気になりました。
今だとCGなんぞを使って、かなりクリアでリアルな「ありえない世界」を見ることができます。
まあ今の撮影技術と当時の撮影技術を比べちゃいけないですがね。
えっと、スペクタクル作品としてはけっこういけてます。
ただ、「汚れなき悪戯」のところでも書きましたが、キリスト教圏でない日本に住んでいる私に、聖書ネタはちょいとヘビーですよね。


天地創造

1966年アメリカ映画
監督 ジョン・ヒューストン
主演 マイケル・パークス、ウラ・ビルグリッド、リチャード・ハリス、フランコ・ネロ、ピーター・オトゥール、エヴァ・ガードナー、ジョージ・C・スコット

今日も聖書のお話でございます。
聖書ではありますが、旧約聖書の「創世記」の冒頭から22章までの映画化でございます。
宗教書としての「聖書」はすんごい苦手なんですが、読み物としての「聖書」は何故か大好きなんですね。
とくにこの作品の原作になった部分なんかとにかく好きです。
思うに、ここらの物語ってのはほとんど神話か御伽噺の世界だからでしょうね。
このへんの物語とか、ギリシア神話とか古事記とかなんかすんごい好きなんですよね。
でも「十戒」とか「偉大なる生涯の物語」とかは苦手やなあ。
ちょっと変だと自分でも思いますけど。
この映画はいくつかの有名なエピソードに別れております。
最初はもちろんタイトルにもなった「天地創造」のエピソード。
つぎにアダムとイブが禁断の木の実を食べる話「エデンの園」、次が世界最初の殺人者にして兄弟殺しの悲惨な物語、「カインとアベル」。
カインを演ずるのは後にハリー・ポッターの校長先生を演ずることになるリチャード・ハリスさまでございます。
ここらからのエピソードの順がよく覚えてないんですよね~ 
信仰を忘れたカインの末裔たちを神が滅ぼそうと思い、ノア老人とその家族だけを助けることにするという「ノアの方舟」、ノアの子孫が神に近づこうと塔を建て、神の怒りをうける「バベルの塔」、乱れた人々を憂え、神がしもべ(ピーター・オトゥールさま)をつかわし、ソドムの町とゴモラの町を滅ぼしてしまうという「ソドムとゴモラ」、神に自らの信仰を試される老人の話「アブラハムの信仰」などの物語が続きます。
悲しいかな、前半の御伽噺的なおおらかさが、映画中盤から後半にかけて次第に宗教くさくなっていきます。
しかたないですよね。
映画の中では中盤部分にあたる「バベルの塔」「ノアの方舟」「ソドムとゴモラ」あたりが作品的クライマックスになるだろうと思います。
申し訳ないですが、ここから先はとにかく長く感じましたです。
まあキリスト教スピリットってえのは後半部分に集約されているような気がします。
すげえ強烈なオールスター映画ではあるんですが、個々の役者さんの印象がいまいち薄いのは、やはり特撮部分にウエートがおかれてしまったからでしょうか。


ヒーロー

2002年中国映画
監督 チャン・イーモウ
主演 ジェット・リー、トニー・レオン、マギー・チャン、チャン・ツイイー

中国映画界が総力を結集してつくりあげた歴史絵巻でございます。
画面の端から端まで気合はいっております。
なんかねえ、「ラストエンペラー」思い出しました。
あの映画のすごいところって、私的には「驚異的な画像の奥行き」だったわけです。
やっぱり黒澤監督だとかベルトリッチ監督クラスでないと、この奥行きは出せないんだろうなあって思っておりましたら、もう一人、驚異的な奥行きのある画像を表現できる監督さんが現れましたね。
すごいすごい。
物語の舞台は秦王朝前夜って時期です。
後に始皇帝となる秦王。
王ですから、やっぱり色々なやつらに命を狙われております。
ある日、王の前に、王の命を狙う三人の刺客を倒したという男、リーさまが現れます。
リーさまは王への謁見を許され、刺客を倒したときの様子を王に語ります。
話の矛盾点を王に指摘されたリー、今度は別の物語を語ります。
エピソードごとにイメージカラーが変わり、見事にエピソードのメリハリをつけてくれております。
この記事を書くにあたって、いくつかのレビューを見ましたが、賛否両論ですね、この作品。
リーさまが語る「偽りのエピソード」「次に語る別のエピソード」「その次のエピソード」。
それぞれ同じ登場人物が、別の物語を演ずるわけだから、前半部分でおやって思ってその気持ちをひきずってしまうと、頭の中が次のエピソードにうまくシフトしていかずに、「面白くない」「わけわからん」って印象が残ってしまうのかも。
私はけっこう楽しんで見ましたが。
残念だったのは、ラストシーンでございます。
えっとね、いくら良い場面でも、予告編で「弓が飛ぶ場面」をやっちゃいけないと思うんですね。
予告編で見た場面って、本編を見るときにその場面がでてくるのを待ってしまうんです。
で、勝手な想像でその続きの場面を考えたりしちゃうでしょ。
ラストの余韻を感じるために、また、ラストの衝撃をより感じるためには、あの場面は絶対に予告編で流してはいけなかったのではないかなって思います。


マルコムX

1993年アメリカ映画
監督 スパイク・リー
主演 デンゼル・ワシントン、アンジェラ・バセット、アル・フリーマンJr

作品テーマごとにいろんな作品をとりあげていくコーナー、昨日は歴史絵巻で今日は伝記。
なんか脈絡あるようでないような、変な順番になりつつありますなあ。
本当は「伝記映画シリーズ」として「アビエイター」だとか「アマデウス」だとか「タッカー」だとか「アラビアのロレンス」「ラストエンペラー」「ガンジー」あたりの作品を続けてとりあげるべきなんでしょうが。
見てない映画の紹介は書けないしい。
ってことで、伝記映画もこの作品一本だけで次に進むことが確定してしまいました~
今日ご紹介するのは「マルコムX」でございます。
予告で見て、すごく見たくて、でもロードショーは結局見ることができず、ビデオ化されてすぐに見た記憶があります。
感想は… うむむ。私が思っていたような作品ではなかったですなあ。
キング牧師と並び、黒人解放運動の指導者で、戦後最も世界に影響を与えた思想家でもあるマルコムXの青春時代と、運動家としてスタートしてから暗殺されるまでを描きます。
作品は三時間前後のすんごい長い映画。ちょっと集中力もたなかったです。
チンピラとして過ごしているマルコム。
彼はちょっとした罪で服役することになりますが、刑務所の中でイスラム教に出会って改宗し、出所してからは運動家になるわけですね。
ここらあたりまではかなりテンポよく物語が進んでいくわけですが、ここからが少し辛かったです。
彼は白人を敵対視する系の運動に没頭していくわけですが、メッカの巡礼を行ったことにより、全ての人種が愛し合わなければならないことを悟り、新しい理念に基づいた運動の展開をはじめて間もなく、凶弾に倒れるわけですね。
実話の映画化ってことで、マルコムXがどんな最後を迎えるのか知った上で映画を見るわけでございまして、ここらがどうもつらいところでございます。
ラストシーンを待ってしまうわけですね。
そんな事情がありまして、中盤から後半にかけてはひたすらラストシーン待ち。
私みたいな性格の人には、こういう長編のどっしりした作品って向いてないのかもしれませんなあ。
この作品、とにかく評価が高いです。もう一度見直して、もう一度マルコムXのメッセージをじっくり聞いてみなきゃいけないかなあって思っております。