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はじめに

「太陽は夜が明けるのを待って昇るのではない。
太陽が昇るから夜が明けるのだ」

皆さまはじめまして。
私は中村雄介(なかむらゆうすけ)と申します。
上記のフレーズは
「教育界の国宝」
と呼ばれた東井義雄さんの言葉です。
私の大好きなフレーズで
私の名刺の裏には
「人生を照らす言葉」
として記載しております。

太陽といえば…
子どもの頃に
「嘘をついても『お天道様』が見てるよ!」
と怒られることがありませんでしたか?
転んだ時に
「痛いの痛いの飛んでけ~」
と言われませんでしたか?
そして
誰の?…かはよくわからないけど
「おかげさまで…」
ということを何の抵抗もなく言っていませんか?
そんな日本人の「心の原点」は
今年(2012年)編さん1300年になる
「古事記」に込められています。
その古事記を活用して
これから
「『古事記』に学ぶやまとごころ」
という
「心を育て形で表す」
お勉強を皆さまと一緒に行っていきたいと思います。

遅ればせながら自己紹介させて頂きます。
私は中村雄介と申します。
かれこれ15年ほど「教育」の仕事に関わらせて頂いております。
2011年の9月に独立し
株式会社マナビートという小さな会社を経営しております。
http://www.manabeat.jp/
企業と医療機関の管理部門を専門にして
「面接」のやり方や「いい人財」を見分ける方法をアドバイスさせて頂きながら
ともに管理部門の社員さまと成長できることに
日々喜びを感じながら仕事をさせて頂いております。

これから始める
「マナビート赤熱教室」
はいわゆる「哲学」の話になります。
皆さんどうですか?「哲学」…と聞くとどんなイメージをお持ちでしょうか?
「難しそう?」
「大学の授業であったような、でも難しそう?」
「ソクラテスとかプラトン?…とか?」
はい、そうですよね。
難しそうとか、とっつきにくそうとか、だいたいそんなイメージになりますよね?
私も初めはそうでした。
でも「哲学」ってとても簡単なんですね。
私は「哲学」って「じゃんけん」だと思っています。
そうです、「グー」「チョキ」「パー」の「じゃんけん」です。
じゃんけんの「グー」って…なんのことを表していましたか?
「石ですね」
では「チョキ」は何でしたか?
「はさみですね」
では「パー」は何でしたか?
「紙ですね。」
それで
「石」は「はさみ」では切れない
「紙」は「はさみ」で切られる
「石」は「紙」に包まれてしまう
という「ルール」ですよね?
私は以前からこの「ルール」がおかしい
と思っていまして、
「パー最強説」というものを唱えています。
「石」を「紙」で包めるように
「はさみ」も「紙」で包める…と思うんですよね?
そう思いませんか?
このように世の中にある「常識」や「ルール」というものに対して
「これってどうなんだろう?」
…と思うことが「哲学」なんですね。

「じゃんけん」ついでにもう一つ!
「じゃんけんの必勝法」
…というものがあるのですが、皆さんご存じですか?
そうです!相手が出した後に出すんです。
いわゆる「後出し(あとだし)!」ですね。
こうすると必ず勝てます!100%です。
でも…それは
「人としてはどうかな?」
…と思いますよね?
このように「常識」や「ルール」がどうかな?と思うことと
それが「人として正しいか?どうか?」を考えること
これが「哲学」なんですね。
これから皆さんで『古事記』を題材として
一緒に「哲学」していきましょうね。

どうぞ最後まで楽しんで頂けますと幸いです。

もくじ

【収録内容】

1.『古事記(こじき)』って何?

2.『稲羽(いなば)の白うさぎ』について   
 ~その1~

3.『稲羽(いなば)の白うさぎ』について   
 ~その2~

4.『稲羽(いなば)の白うさぎ』について   
 ~その3~

5.『やまとごころ』について    

6.まとめ


『古事記(こじき)』って何?

「スサノオノミコトのヤマタノオロチ退治」

「ヤマトタケル(ノミコト)の東方遠征」

「稲羽(いなば)の白うさぎ」

…どれかは知っている?
でしょうか??

この物語が書かれている日本で一番古い歴史書が
『古事記(こじき)』
なんです。

『古事記』は天武天皇の命令によって
稗田阿礼(ひえだのあれ)が「暗唱」して「読み聞かせ」していた
「古い伝承神話」を
太安万侶(おおのやすまろ)が書き記して
712年にまとめて完成された全三巻の歴史書です。

昔々の人々は「日本の成り立ち」や
「昔の人の生活スタイル」などについて
「むかしむかし…」で始まる
「桃太郎」や「浦島太郎」のお話のように
父母からその子へ
そしてまたその子から子へ
と「お話」によって語り継いできたものなんです。

それらをきちんと文章にまとめたものが『古事記』なんです。

そのため『古事記』を読むと
「日本がどのようにしてできたか?」
「昔の人が大切にしていた価値観」
こういったものを昔の日本人がどのように考えていたのか?
がわかるのです。

しかし!
一点だけ残念なことですが…
『古事記』そのものは「昔のことば」で書かれているため
多少今の「ことば」で理解しようとすると
理解しづらい部分があります。

でも
そこを含めたとしても
世界でも他にはない
2000年以上も続いているこの「日本」について
「日本人」とはいったいどんな民族で
2000年もの間
どんなことを大切にしてきて?
何を守り続けてきたのか?
その正体である
「やまとごころ」
がたくさん散りばめられているのが
この『古事記』であり
『古事記』を読むことの大きな魅力なのです!

『稲羽(いなば)の白うさぎ』について ~その1~

実際の『古事記』におさめられている

「稲羽(いなば)の白うさぎ」

のお話をこれから3回に分けてお伝えしていきますね。


昔むかし…
隠岐(おき)の島に一匹のうさぎさんが生まれました。

このうさぎさんを

「稲羽(いばば)の白うさぎ」

と呼びます。

このうさぎさんが
ある日海岸に行ってみたところ
海の向こうにある本州をはじめて見ました。

このせま~い隠岐(おき)の島に比べると
すごく大きくて山も川も野原もたくさんありそうな
その本州に
うさぎさんはどうしても行きたくて行きたくてたまらなくなりました。

その時たまたま一匹のワニ(サメ?)がうさぎさんの前に現れました。

うさぎさんはそれを見て

「あなたの背中に乗せて向こうの陸地に運んでくれませんか?」

…と頼もうと思いましたが
そこでじっと何かを考えて
ハッと思いつきこう言いました。

「ワニさん、
あなたのワニ仲間の数とわたしのうさぎ仲間の数、
どちらが多いか比べてみませんか??」

今回のお話はここまでです。

皆さまが
もしこのうさぎさんだった場合

「本州に行きたい」

と思っていた時に
たまたま現れたワニ(サメ?)さんに対して

「どんな話をしますか??」

「どんな誘い掛けをして本州に連れて行ってもらうと思いますか?」

いろいろと思いをめぐらせてみて下さいね。

『稲羽(いなば)の白うさぎ』について ~その2~

実際の『古事記』におさめられている

「稲羽(いなば)の白うさぎ」

のお話を2回目としてお伝えしていきますね。


本州にどうしても渡りたいうさぎさんがワニ(サメ?)さんに

「ワニさん、
あなたのワニ仲間の数とわたしのうさぎ仲間の数、
どちらが多いか比べてみませんか??」

と誘い掛けた翌日

ワニさんはワニ仲間を全員海に並べました。

うさぎさんは

「ではわたしが背中に乗って数をかぞえていきますね!」

…と言ってワニの背中に乗って数を数えながら
本州のほうに近づいて行きました。

あまりにもワニの数が多く
数えるのに時間がかかった上に
その日のお天気もポカポカと暖かかったので
ワニは最後の方にはウトウトとして
しまいには眠ってしまいました。

「いよいよ本州に渡るぞ」

となった時にうさぎさんはクルッと後ろを振り返って言います。

「ワニのバカどもめ!
数を数えるなんてウソなんだよ。
わたしがだましてやったんだ!
骨折り損のくたびれもうけとはお前たちのことだよ。
ざまあみろ!!」

と叫びました。

それを聞いたワニさんは
ハッと目を覚まし
その状況に気づき
すごい勢いで怒りました。

そしてパカッと大きな口を開け
そのするどい歯でうさぎさんをガブリとくわえました。


今回のお話はここまでです。

はい!今回も…
ここで皆さまに質問です。

「どうしてうさぎさんは最後に
『ワニのバカどもめ!…』と叫んでしまったんでしょう??」

それさえ言わなければきっと

「本州に行きたい」

という夢がすんなりと叶っていましたよね?

「皆さまはどのように考えますか?」

今回も
いろいろと思いをめぐらせてみて下さいね。


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