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これは『エセ同和行為』じゃないか!

前号「糾弾ビジネスの正体見たり!総力取材 「同和と企業」解放同盟に狙われたエイブルとパナホーム」で部落解放同盟が実施する「糾弾」とはどういう意味を持つのか伝えられたはずだ。単に糾弾は、行政や企業を「屈服」させ団体として何らかの「メリット」を引き出すだけではなく、解放同盟関係者個々人のふところうるおすことがお分かり頂けたと思う。糾弾後に配布された「部落問題・人権問題研究会研修費の請求について」という文書。これは、WEB上でも公開したから前回の記事を未読の方でも分かると思うが、その露骨な文面に正直、我々も驚いたものだった。

それにしても関係者が一切の口を閉ざすこの糾弾事件。関連する自治体の担当者は、もう話すら応じない状況で、無論、部落解放同盟滋賀県連も「関係ない」「話をする必要がない」と繰り返すのみだ。しかし中身がどうあれ糾弾とは建前上、「人権啓発」であって、「人権侵害」を行った者に対する学習の場というのだから、それならば一般市民にも広く周知し、どういった学習が行われたのか説明するべきではないか。内情が明かせない啓発、尋ねると激怒される啓発とは一体、何なのか? 改めて糾弾という行為の不当さが浮き彫りとなった格好である。

しかし今回のように糾弾を介して解放同盟に利する「何かを引き出す」という行為については「パナホームのような話は氷山の一角だろう」(滋賀県内の解放同盟員)という。やはり問題意識の高い同盟員ほどこうした手法に疑問を抱くようだが、とにかく「一部幹部の思惑だけで進んでしまい正直、同じ同盟員であってもそのダークサイドは見えてこないとも言う。そこでその内情を探るべく過去、糾弾された企業を『解放新聞』などの情報から割り出し、一体何が起きたのかを聞き出すべく取材を試みた。

JR瀬田せた駅近くにある不動産会社、同社もまたかつて地区問い合わせで解放同盟から糾弾された過去があった。同社も再三にわたり『解放新聞滋賀県版』で社名こそ伏せられているものの、何度も厳しく批判されてきた。そして同社を訪ね社長に取材を試みたのだが、「もう終わった話だから」と口を閉ざすのみだ。

我々としては、もう二度と、パナホーム事件のような不可解な糾弾を防ぐためにも協力をと促したものだが、残念ながら協力を得ることはできなかった。考えてみれば当人たちにとってみればもう思い出したくもない事態だったのだろう。この辺りはいつも心苦しい思いがある。

県内の元自治体関係者が言う。

「そりゃ当たり前じゃないですか。もうあんな話をしたくないだろうし、第一、アナタ方の取材に応じたと知れたらまた同じ目に遭うかもしれないし。それよりもいつも不思議なことがあるんですよ。例えば企業が糾弾されたとするでしょ。その後、『解放新聞』などの機関誌で糾弾会の報告記事が掲載されるけど、往々にして中小零細企業の場合は名前が伏せられて、大手企業の場合は割と実名入りで掲載されがちです。この違いが全く分からないんですよ」

なるほど確かに言われてみると鉄道会社、大手メーカーなどの場合は、まず実名が公開されたり、解放研究集会などでも人権侵害の実例でデカデカと資料にされている。それに対して機関誌などで社名が伏せられた会社を調べてみると、中小零細企業だったということは確かにありがちだ。さらに同氏はこんな疑問も投げかける。

「糾弾が発生したことを一般の人や貴方たちメディアもまず機関誌で知ることになるんだけども、同じ糾弾なのに『解放新聞』に掲載されていないケースも多い。この違いというのが全く分からなかった」

ただでさえ糾弾の内情とは、なかなか外部には漏れてこないもの。これが『解放新聞』などでも掲載されないさらに上の〝隠れ糾弾〟があるという意味だろうか。まさに今回のパナホーム事件もその〝隠れ糾弾〟の一つと言えるだろう。


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全ては「苗字でポン!」から始まった

「人名力」(http://blog.livedoor.jp/namepower/)というブログがある。ひたすら人名について研究し、その成果を掲載しているのだが、その中でも同和マニアの間でも注目されていたのが〝差別姓〟という記事である。これは部落問題に関する研究書や、解放同盟を始めとする運動団体の出版物を手がかりに、同和地区に関係する姓を調べたものだ。

しかし、そのことが部落解放同盟東京都連合会に問題視され、結局は当時ブログが置かれていた「gooグーブログ」を運営するNTTレゾナントに一方的にブログごと削除されてしまい、現在は前述のライブドアブログに移転している。そして、〝差別姓〟を始めとする同和地区の姓に関するほとんどの記事は消えてしまっている。

実は同和問題を研究する上で、姓というのは非常に重要な要素である。例えば全国水平社の創立に関わった著名な部落解放運動家や、現在でも解放新聞等に名前が登場する解放同盟の幹部の姓を調べて、その姓が多い地域を調べてみると、同和地区であるということがよくある。長らく被差別部落間でのみ通婚が行われていた地域では、その歴史を反映して特定の姓が周辺の被差別部落にも点在していることがある。

もちろん、同和問題に限らず姓というのは血縁や地縁を推定するための手がかりであり、歴史や民俗の研究には欠かせない。ほとんどの人は意識していないとは思うが、実は人の姓には歴史が刻まれているのである。

では、姓の分布をどのように調査するのか。そのためには、なるべく多くの人の姓名と住所を集める必要がある。そのためには、電話帳のデータが最適と思われた。なぜなら、以前からハローページをスキャンしてOCRで電子化したデータが流通しており、その登録件数はおよそ三〇〇〇万件。法人の情報も含まれているので、個人のデータは二〇〇〇万件くらいになるが、それでも個人でも入手できるこの種のデータベースとしては、おそらく最大規模のものだろう。

早速、データの入手を試みたところ、某所から二〇〇一年と二〇〇七年ごろに作られたと思われるデータを入手することができた。

これをMySQLマイエスキューエルと呼ばれるデータベース・ソフトウェアに投入し、特定の姓が各地域にいくつ存在するかを町域・町丁・字単位でランキング表示できるようにしたのが、「苗字でポン!」である。これで特定の姓が集中する地域が一目で分かる。

しかし、ある部落で特徴的な姓が一つとは限らず、複数の姓が存在することもあるし、さらにその地域に別の運動団体関係者が住んでいることもあり、そういった情報が得られると手がかりが増える。そこで、住所を手がかりに同一町内の全ての情報が表示できるようにした。これが「住所でポン!」である。

人によっては危険な試みだと思うかもしれない。例えば町内全域が同和地区とされる地域が分かれば、その「同和地区住民名簿」を簡単に取得できることになり、「身元調査だ」「差別だ」と言われてしまいそうだ。

しかし、学問というのは、常に〝悪用〟と隣り合わせだ。化学を知れば爆薬や毒ガスの作り方が分かる。機械工学を知れば銃器の作り方が分かる。情報工学を知ればコンピューターウイルスの作り方が分かる。法律を知れば法の網をかいくぐって警察から逃れる方法が分かるし、姓名学や歴史研究でさえ同和地区の特定に使えるというわけだ。だからと言って、それらの学問を禁じたらどうなるか? 一時的には世の中は「安全」になるかも知れないが、その代わりに訪れるのは〝愚民化〟であり、国全体の弱体化だ。

昨今、個人情報保護が口やかましく言われ、特に戸籍に関しては明治初期のものであっても「同和問題」を理由に閲覧できないことがあるし、かつてはほぼ自由に閲覧できた現在の戸籍でも、勝手に他人のものを取得すると逮捕されてしまうような世の中になった。

そんな中でも、電話帳は最後のとりでとも言える、重要な情報源だ。また、電話帳の特徴として〝著作権がない〟ということがある。職業別電話帳であるタウンページの情報に関しては、「職業別の並びに創作性があるため、著作物である」という判例があり、この判例を逆に解釈すると、単に五〇音順に並べられたハローページの情報には創作性はなく、著作物ではないということになる。また、タウンページであれハローページであれ、順序とは関係なしに情報を抜き出して再構成することも、問題はないということになる。事実、法律上は電話帳データは著作物ではないと解されていることから、電話帳データがNTTの許可無く堂々と販売されているわけである。

例えて言うなら、過去の解放新聞を最初から最後まで読み、その中に出てくる部落名を抜き出して「解放新聞に出てくる部落地名集」という本を新たに作ったとしても、それは解放新聞の著作権を侵害することにならない。これは著作物を盗用したのではなく、公にされた事実を羅列られつしたに過ぎないからだ。

そこで、この「苗字でポン!」と「住所でポン!」を広く公開することにした。


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