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まえがき

この本は次の3つの人のために書きました。
1.できる介護士とはどんな介護士なのか興味がある人
2.自分ができる介護士なのかできない介護士なのか知りたい人
3.もっと良い介護士になりたいと思っている人
介護分野で数少ない自己啓発書です。
お読みになって、自分なりの介護観を磨いてください。

1. 「してあげる介護」と「させていただく介護」

護の仕事を毎日していると、
自分の中に誤った感情が芽生えてくる時があります.
毎日接する利用者様に対して、
「お世話をしてあげている」
「オムツを交換してあげている」
「食事を食べさせてあげている」
というように感じはじめてしまったら、要注意です。
なぜなら、ご利用者様に対して、
自分がご利用者様に「何かをしてあげている」のではなく、
実際は自分がご利用者様に「介護をさせていただいている」からです。
この違いがわかりますでしょうか?
自分は今、
介護をさせていただける場所にいて、
介護をさせていただける時間があって、
介護をさせていただける利用者様が存在して下さっているから、
ここで介護士として仕事ができているんです。
そもそも、
介護をさせていただける環境がなかったら、
自分の介護士としての仕事は成り立たないわけなのです。
けど、このことは日々の忙しい業務の中で、
つい忘れてしまいがちです。
してあげている介護では、介護を受けている利用者様も幸せになれませんし、介護をしている人も幸せになれないのです。
「介護をさせていただいている。」
そう思える人は、自分が介護の仕事ができる環境にいることを感謝できている人です。
介護をさせていただいていると考えれるようになると、
今まで単純作業だったオムツ交換や食事介助に今まで以上に心がこもってきます。
自分が介護の仕事ができることに感謝しましょう。
そして、
介護させていただいている周りの環境すべてに感謝しましょう。

『感謝の心を持って介護をしよう』


2.できる介護士の「オムツ交換~」

介護士は常に時間に追われています。
排泄介助、入浴介助、食事介助、記録の記入、ご利用者様の家族の対応と、次から次へとやることが沢山あります。
そんな中では、ついつい一つ一つの業務が疎かになりがちです。
良い介護士は、一つ一つの業務を、
「まるで大事な人に接するかのように心をこめて丁寧に」することができます。
無理にスピードを上げて何もかもやろうとすると、心が焦ってきて、ミスが生じます。
そして、その心の焦りがさらにミスを呼んでしまいます。その結果、「ああ、失敗しちゃったけど、時間がないからこのままでいっちゃえ、、、」
となり、さらにそれが原因でまた次の失敗をよんでしまうという悪循環に陥ってしまうのです。
できない介護士は、そこのコツがわかっていないのです。
できる介護士になるためには、ひとつひとつのことをこの上なく丁寧にすることです。
ひとつひとつのことを丁寧にすることで、
自分の心が落ち着きます。
ひとつひとつのことを丁寧にすることで、
今まで見落としていた仕事の大切なポイントに出会うことができます。
そして、「ああ、ここを丁寧にすればうまくできるんだ!」と気付くことができます。
それに気付いたら、もう成功したも同然です。
それに気付いた人は、次に、「ああ、ここは手を抜いても大丈夫だ!」という部分に気付けます。
そして、「手を抜いてもいい部分は、スピードを上げてもいいんだ!」ということに、さらに気付くことができるのです。
焦って、いきなり全部に対してスピードを上げてはいけません。
まずは、毎日のついついおろそかにしがちなおむつ交換に目を向けて、この上なく丁寧に行ってみてください。
スピードは、その後必ず上がってきます。
コツをつかめば、無意識のうちにスピードは上がります。
すると、早くて丁寧な仕事のできる介護士になることができるのです。


『自分の一番大切な人に接するかのように介護をしよう』


3.業務に縛られない介護士になるために

介護士には、


「与えられた業務だけしかやらない人」と、


「与えられた業務以上のことをやってくれる人」の2種類


の介護士がいます。

業務だけしかやらない人は、業務が終わって空き時間がで


きたとしても、その時間を他の介護士と雑談したり、トイレ


に行ったり、やらなくてもいいような余分な事をしたりし


てダラダラと時間を過ごしてしまいます。

一方、できる介護士は、空き時間では周りの人の業務を手伝


ったり、隙間時間でご利用者様が笑顔になって頂けるお話


をしたり、ちょっとしたレクリエーションをしたりして、


有意義に時間を活用することができます。

すると、できる介護士はできない介護士の1.5倍くらいの


仕事量をこなしてくれていることに気付きます。


どちらの介護士が必要とされているかは一目瞭然です。

業務とは、

「最低限しなければならないこと」であって、


「一日に行う、すべてのこと」ではありません。

日々の業務だけで終わってしまうようでは、最低限の介護


しかできていないということです。


れでは十分ではないのです。


できない介護士は、業務にプラスして何か一つ、あなたの


オリジナルな仕事をするように心がけましょう。

普段あまりやらない棚の整理、掃除、楽しい掲示物の作


成、今までやったことのないレクリエーションをやってみ


居室の棚の整理整頓、書類の整理整頓、利用者との楽し


いコミュニケーションの時間を創る等、


今思い浮かぶだけでも介護の質を向上できる要素はたくさ


んあるのです。

あなたがプラスアルファのオリジナルな仕事をすること


で、職場の雰囲気や介護の質は驚くほど向上することでし


ょう。




『業務に縛られない介護士になるために、


明日から業務プラスアルファの仕事を心掛けよう』


4.先輩介護士には、「質問する」ではなく「確認する」

介護施設で働く上で、わからないことを先輩介護士に質問することは必要なことです。

「質問する」ということは、自分の知らないことに興味を持ち、それを知ろうとする行為です。
ですが、質問一つをとっても、できる介護士とできない介護士とでは、「質問の仕方」が大きく変わってきます。
一番できない介護士は、質問をしようとしません。
ひたすら自分に指示がくるのを待っている、いわゆる「指示待ち人間」です。
二番目にできない介護士は、質問はするのですが、こう質問します。「私何をすればよいですか?」と聞くのです。
そして、冷たい先輩介護士はこう返します。
「自分で考えろよ。」
一方、できる介護士はこう質問します。
「今日は入浴日なので、午前は入浴の誘導をして、午後は入浴介助に入ればいいですかね~?」
何が違うのかというと、できる介護士は、質問という名の「確認」をしているのです。
できる介護士は、質問をする前に、すでに一回自分の頭の中で、今日の一日の仕事の流れをシュミレーションしているのです。
して、一日の流れをイメージした上で、自分のやらなければいけない一日の仕事を推測しています。
なので、質問された方も、返事の内容が一歩先の質の高い内容になります。
「そうだね、それでいいと思うよ。あとは、ご利用者様の入退所があるから、荷物チェックも忘れずにね。」と。
先輩介護士は「この介護士はできる介護士だな」と、質問する内容ですぐにわかります。
できない介護士は、「人に考えさせる失礼な介護士」とも言い換えることができます。自分で何も考えずに質問しているのですから、このような考え方では、いつになってもできる介護士にはなれません。
「こう質問したら、どういう答えが返ってくるのか?」
まずは、自分の中で自分自身に対して質問するようにして下さい。
そうすれば、無駄な質問はしなくなりますし、今まで無駄な質問をしていた時間を他の仕事の時間に当てることができ、仕事がはかどるようになるでしょう。


『まずは自分だけで質問返答をしてみよう』



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