目次
1.「電気自動車」,2.「顔認識デジカメ」
3.「それを言ってはいけない!」
4.「浮かばない!!」
5.「マッサージ」
6.「うず潮」
7.「相席!」
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8.「生まれ変わり…ひ弱な肉体改造?!」
9.「最新型3Dテレビ」
10.「トレーニング」
11.「リモートコントロール?!」
12.「ガラスの靴」
13.「行列」
14.「ハナ毛バトル…ギネス世界一!!」
15.「犯人逮捕!」 霊能刑事シリーズ
16.「オン・オフ切り替え」
17.「凝固剤」, 18.「バッテリー切れ」
19.「新素材」, 20.「特技を活かせ!」
21.「遺伝」
22.「眠れぬ森の美女」
23.「極秘任務?! 」
24.「背後霊」
25.「(新)シートン動物記」
26.「自由になりたい」
27.「骨まで愛して」
28.「カタムキ虫」
29.「帰省?!」, 30.「おひとつ」
31.「つゆダク」
32.「リモコン」2
33.「俺の心を惑わせる…友達以上、恋人未満」
34.「心移り」, 35.「寄せ書き」
36.「紹介♪♪」
37.「ちょっと貸して」
38.「盆」
39.「定員オーバー」
40.「合掌」
41.「魔法のことば」
42.「守ってあげる」
43.「謎の女」
44.「面接時間…早く来すぎ?!」
45.「胸のときめき」
46.「狼の系譜」
47.「どっちも大事」, 48.「魔法の馬車?!」
49.「先生は裏切らない!」
50.「男っぽいヤツが好き?!」
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1.「電気自動車」,2.「顔認識デジカメ」

1.「電気自動車」

 

 「社長! いけません、バッテリー切れのようです!」

 「バカ! 電気自動車だから、出てくる前、しっかり充電しとけって言っただろ?!」

 「すいません」

 「いや? バッテリーメーターは、まだ充分の表示が出ているぞ?!」

 「……」

 「オイ? どうした?! オイ?」

 「……」

 

 「って? 運転手! おまえかーーっ?! バッテリー切れは!」

 

     〈ion〉

 

 

 

2.「顔認識デジカメ」

 

 「いかがです? こちら最新型デジカメ、顔認識の機能付きです♪」

 

 「ほお♪ なるほど♪ あれ? でも、これ故障してません?」

 「いいえ、 でも、なぜ故障してると?」

 「だって、ホラ、こんな だれもいない所で、顔認識してる…」

 

 「だいじょうぶですよ♪ そこにはちゃんと、過労死したウチの店員の霊の顔があります♪」

 

     〈ion〉


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3.「それを言ってはいけない!」

3.「それを言ってはいけない!」

 

 「見てごらん、ツルツルだよ」

 少年が、友だちに写真を見せて言っている。

 彼の父はツルッパゲだった。

 

 その友だちも言う。

 「ボクのとこだって、ツルツルだよ」

 

 通りかかった別の少年が、これを聞いて、怒ったように言った。

 「ちがうやろ!」

 「なにが?」

 不思議そうに、二人の少年は声をそろえ、彼に訊いた。

 

 「ちがうやろ! それを言うんなら 『 ツルンツルン 』 やぞ!!」

 彼は関西人だった。

 

     〈ion〉


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4.「浮かばない!!」

4.「浮かばない!!」

 

 「ザブーン」

 水音がした。

 

 橋のたもとで、女が下を見下ろしている。

 下をのぞくと、川面に大きく波紋が広がっている。

 

 女は思い詰めた顔で、つぶやいている。

 「浮かばない…、浮かんでこない…」

 「大変だ!」

 とっさに思った。 川に人が落ちたに違いない。

 

 大声で人を呼ぶと、大勢集まってきた。

 落ちた人を助けようと、誰かが飛び込む水音。

 

 その時急に、女は我に返った様な顔で叫んだ。

 「浮かんだ!」

 「え? 何が浮かんだって?」

 

 「小説のネタ♪」

 「いいかげんにしろ!」

 

     〈ion〉


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5.「マッサージ」

5.「マッサージ」

 

 「どう? かなり凝ってるでしょ?」

 

 「かなり凝ってますね。 カチンカチンですよ」

 「こんな仕事してるとね、めっちゃ肩が凝るんですよ」

 「仕事のし過ぎじゃないんですか?」

 「そうですね。 最近、忙しくって、休む間もないから」

 「この不景気、忙しいのはいいけれど、体壊したらなんにもならないですよ」

 「はあ、気をつけます」

 

 「どうです? このあたり?」

 「ああ~♪ そこそこ! 気持ちい~い♪」

 「気持ちいいでしょ。 たしかこのあたり ツボがあるんですよね」

 「そうなんです♪ いやあ気持ちいい♪ いや、お客さん、なかなか上手いですね」

 

 「まったく! マッサージ師が客に肩もんでもらって、

  『気持ちいい』だなんて、聞いたことない!」

 

     〈ion〉


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6.「うず潮」

6.「うず潮」

 

 

 足の下、見下ろすと白い波が泡立って渦を巻いている。

 男は、渕に足を掛け、身を乗り出そうとする。

 

 その時、背後に声が響いた。

 「ちょっと! オタク! 何をしようとしてるんだ?! 止めなさい!」

 「止めてくれるな! オレはこのうず潮に身を投げて、オレの人生を精算したいんだ!」

 

 「いいけど! やるなら自分ちでやってくんない?!」

 

 「ダメなんだ! うちのうず潮はフタ開けると止まっちまう!」

 「あの~、どっちにしても死ねんと思うよ。 こんな洗濯機じゃ」

 

     〈ion〉



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