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月子のチェス日記

月子のチェス日記

 皆様、お久しぶりです。月子です。
 チェスを始めて一年以上たちますが、実は……まだ棋譜をうまく読めません。
 情けないことですが……

 将棋をする人にとってチェスはなじみやすいようでいて、将棋のくせが足を引っ張ることもあるようです。
 ルールを覚えるうえでも、表記の違いなどで戸惑います。

 そこで今回は皆様にチェスを楽しんでもらうため、「将棋ファンにわかりやすいチェス入門」に挑戦してみようかな……と、思います。

 まずは、下の図を見てください。

【図1】


 これは、将棋風にチェスの初期配置を示したものです。なんとなくイメージできませんか?
 チェスと将棋の大きな違いは以下のようです。

1 マス目が8×8の64マス。
2 取った駒が使えない。
3 金銀に相当する駒がない。


 というわけで、せまくて駒が少なくて守るのも難しい、そういうところに最初戸惑うのではないでしょうか。

 まずは、駒について説明してみたいと思います。
 図1において、将棋にない駒が何種類かありますね。まずはこれらの駒の動きを把握することが大事です。

ポ=ポーン 将棋では歩に相当します。動きは前に一つですが、最初だけは前に二つも動けます。また、ポーンは斜め前の駒を取ることができます。私はこれに慣れなくてよく駒を只取りされました。また、8段目に到達すると好きな駒に成ることができます。普通はクイーンですが、場合によっては別の駒に成ることもあるようです。(ひとつ前の小説をチェック!)

ナ=ナイト いわゆる八方桂と呼ばれる駒です。横も後ろも桂馬の動きで動けます。チェスの場合ポーンが二段目なので、初手からナイトを動かすことができます。この駒をうまく使えるようになると上達できそうですね。

Q=クイーン 飛車と角の両方の動きができる最強の駒です。攻めの中心となります。クイーンがなくなると突如として詰ます(チェックメイトする)のが難しくなります。


 また、飛車はルーク、角はビショップと呼ばれていて、動き方は同じです。あと、玉はキングです。
 将棋の場合飛車と角は価値がほぼ同じですが、チェスの場合はかなり飛(ルーク)の方が重要視されています。これにはいくつか理由が考えられますが、一番大きな理由は「持ち駒での間駒がない」ことだと思います。チェスは持ち駒がないので、王手(チェック)に対しては逃げるか駒を移動させるしかありません。ただしポーンは二段目から前に出ているので、飛(ルーク)による横からのチェックに役に立たない場合が多いのです。ルークによる攻めは受けにくいのです。
 それに対して角(ビショップ)の攻めは斜めなので、ポーンやナイトで防げることが多いです。また、角(ビショップ)は斜め移動なので、半分のマスには絶対に移動することができません。角(ビショップ)の王手(チェック)に対して縦か横にキングが逃げれば、そのビショップではどう動いても玉に対して王手(チェック)することができないのです。

 そんなわけで……将棋をしている人ならここまでだけでも何となく方針が見えてきたのではないでしょうか? では、始める前に細かいルールについても確認しておきましょう。


・移動間違いや王手放置はやり直し 動けないところに駒を動かしたり、王手を見逃して受けなかったりしたら将棋だと反則負けですね。でも、チェスだとやり直します。また、王手(チェック)のかかる位置に玉を動かしてもいけません。まあ、将棋でもあまりいいことではありませんが……

・いくつかの条件下では引き分け(ドロー)となります。まず、片方が玉(キング)だけになって、動く場所がなくなってしまった場合。将棋だと持ち駒があるのでなかなかそういう状況は起こりませんが、チェスだとたまに起こります。この場合は「スティルメイト」と言って引き分けになります。
 また、同じ局面が三回出現した時、指摘すると引き分けになります。チェスの場合王手(チェック)による繰り返しも反則となりません。
 あと、50手の間ポーンが動かず、たがいに取った駒がない場合、指摘すると引き分けになります。これは経験がないのでどういうパターンで出現するかはよくわかりません。
 さらに、戦力的にお互いがチェックメイト困難な場合、同意の上で引き分けにすることができます。
 チェスは将棋の千日手や持将棋よりもドローが多い競技だと言えます。(N瀬先生を除く)

・重要かつややこしいのがキャスリングです。
【図2】


 図2のように玉(キング)と飛(ルーク)の間に駒がない場合、一度に玉(キング)と飛(ルーク)を動かすことができます。この時、玉(キング)と飛(ルーク)は一度も動かしていないこと、また王手(チェック)がかかっていないこと、玉が通るマスに敵の駒が利いていないことが条件となります。
 図2から右側(クイーンのいない側)でキャスリングすると、図3のようになります。
【図3】

 また図3から左側(クイーンのいない側)にキャスリングすると図4のようになります。
【図4】

 キャスリングすることにより玉(キング)の安全度が上がることが多く、飛(ルーク)を中央付近の戦いに参加させることができるようになります。どこでどちらにキャスリングするかというのが、将棋で言うところの「囲い方」に相当するものだと思います。

 さて、だいたい想像がついてきましたか? まだもう少し細かいルールもあるのですが、おおむねここまで理解できれば、観戦して楽しむこともできるのではないでしょうか。私も細かいところはよく忘れますし……

 初心者心得としては、1.ポーンを前に進める 2.ナイトと角(ビショップ)を動かして、攻めの準備をすると共にキャスリングの準備をする。 3.キャスリングをして玉(キング)を中央からどかす 4.クイーンを効率よく働かせることを意識する などが大事だと思います。

 また機会あれば、続きを書きたいと思います。