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ラテン系で豊かに生きる

 豊かになるには、人に喜ばれることをすることが大切です。そのためには、まずは今ここ、自分の目の前にあることを精一杯する、そして毎日一つでもいいから人に喜ばれることをするのです。

 それは自分が良いと思う行為の押しつけではなく、本当に人から感謝されるようなこと。どんな小さなことでもかまいません。たとえば、トイレを綺麗にする、ゴミを拾うといったことから初めてもいいです。一日に何か一つでも出来たら良しとします。一日一善を実行してみましょう。

 一日一善なんていうと、道徳の時間みたいですが、もしあなたが音楽が得意だったら、音楽で人を楽しませるというのも良いですね。皆が皆、必死で汗水たらして仕事しないと世の中が豊かにならない、というわけではありません。人生には楽しみも必要です。

 さて、豊かに生きるといったとき、豊かさとは何でしょうか? 一般的には時間とお金の豊かさが代表的です。

 ラテンアメリカの人たちは、時間の豊かさを楽しむ天才とも言えます。冒頭にも書きましたが、ラテンアメリカでは自殺も引き蘢りもほとんど無いそうです。国家経済の不安定や、身分の格差や貧困などをものともせず、人生を楽しむことに長けています。
 お金が無くても幸せに生きているのがラテンアメリカの人たちかもしれません。欧米の人たちがあくせく働いてやっと手に入れる時間のゆとりを、それほどあくせく働かずにすでに手に入れてしまっているのです。

 その鍵の一つは、仲間を大切にするという意識かもしれません。時間にルーズとか、多少いいかげんなところはあっても、とにかく相手を誉める、悩みも共有する、住まいもお金も困ったらシェアして助け合う、といった感じです。

 経済アナリストの森永卓郎さんが著書のなかで日本の県別ラテン度ランキングというのを載せておられるようですが、そのトップは沖縄です。
 沖縄は実は失業率は全国のなかでもトップクラスです。しかし最近、沖縄に移住したいと考える人は、年間2万人を超えるとも言われています。日本人の多くが、今ラテン系の生き方に目覚め始めている証かもしれません。

 前にも書きましたが、元々明治初期〜中期頃までは、日本もラテン系に近かったのです。宣教師フランシスコ・ザビエルが日本に来たときも、多くの人は貧しいようだけど、礼儀正しく、皆活き活きと明るく楽しく生活している姿に驚いています。

 いじめ、自殺、鬱、引き蘢りなどが多い今の日本の社会を立て直し、もっと精神的に豊かに暮らすには、ラテンアメリカの人たちに学ぶものも多いような気がします。日本人も元々持っていた陽気で楽天的なエネルギーが今また必要だと感じられます。

 ちなみにラテンアメリカの政治家には音楽に精通した人も多いようです。キューバのカストロ政権の軍事大臣で側近でもあったファン・アルメイダは、有名な作曲家でもありました。ほとんど酒と女性の歌ばかりだったようですが。歌って踊れる政治家、日本の政治家にも見習って欲しいものです。

 さて、精神や時間のゆとりだけでなく、物質的にも豊かさを求めたいという気持ちも皆さん多いと思います。そのお手本となるのは、イタリア人の人たちではないでしょうか。
 イタリアの人たちは、たとえ国家財政が逼迫していようが、どこか優雅に暮らしているように見えます。ファッションセンスもよく、皆さんお洒落です。ラテンアメリカの人たちとは別の意味で人生を謳歌しています。

 だからといって、あくせくしておらず、バカンスも存分に楽しんでいます。日本人より労働時間は少ないのに、GNPが高かったこともあります。
 実はイタリアは、歴史的には古代に他国から何度も侵略され、盛衰を繰り返してきました。このため、逆に今を楽しむという姿勢が古くから養われてきたとも言えます。

 少し前、高級外車で有名なフェラーリの工場が、インターネットやテレビで紹介されていました。
 フェラーリの工場って、工場なのに内部には植物や木々の緑も溢れ、最も働きやすい職場一位に選ばれたこともあるほど、働く人が楽しく誇りを持って、働ける工夫に満ち溢れているそうです。
 そのようなところで作られる、芸術品のような自動車だから、不景気とかに関係無く、とても値段が高いのに売れ続けるのではないでしょうか。

 ちなみにラテン系の人は早起きです。イタリアン・マフィアでも成功する人は早起きだそうです。イタリア人もゆっくり昼休みを取っているのは、早起きしているからでもあります。残業なんてしません。さっさと仕事を片付けて、遊びに行くのです。私も基本的に出かける2時間以上前には起きて、朝の時間を有効に使っています。皆さんも早起きして、一日を優雅に過ごしましょう。

 日本の伝統・文化は素晴らしいと思います。ここにラテンアメリカの時間の豊かさ、イタリア系の芸術的な、エレガントな豊かさをプラスすれば、もっと幸せな人が増えると確信しています。

おわりに

 いかがでしたでしょうか。1作目とこの2作目とラテン系というのを一つのキーワードにしつつ、幸せのコツについて書いてきました。
 ちょっと文章ばかりで読みづらかったかもしれませんが、今まで講演などで話してきた内容+αについて、かなりまとまって書けたと思います。

 冒頭にも書きましたが、私はこれからの世界には、日本の伝統・文化や職人に受け継がれた高度な技術、そしてラテン系の陽気なノリ、内と外の宇宙の仕組みへの理解の三つが必要だと思います。

 それらをしっかり活かす人たち、若者たちが増え、新しい素晴らしい世界を創っていくことを楽しみにしています。私のような、もっと年配のかたも今よりさらに幸せに、自らの人生を謳歌していきましょう。

 なお今後、またテーマが出来れば続編を、さらに番外編として、音の話、意識の進化についてなどディーブな話もさせていただく予定です。

 各地での講演も不定期で開催しています。もし機会があれば、皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。インターネットで「ジャン・ピエール・リュウゾウ」と「ラテン系」等で検索していただければ情報を得られるようにしておきたいと思います。

 皆さんの人生がさらに幸せに輝きますように。
 ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

ジャン・ピエール・リュウゾウ

この本の内容は以上です。


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