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はじめに

 全国のシニョーラの皆さん、こんにちは。ジャン・ピエール・リュウゾウです。名前はフランス風だけど中身はラテン系、自称幸せ伝道師です。

 

 第一作目は、おかげさまで予想を超える多くのかたに読んでいただき、まことにありがとうございます。第二作目では皆さん自身の幸せをさらに具現化するための、ささやかなヒントを書いてみたいと思います。

 本書は、第一作目の続編として書いています。もしまだお読みでないかたは『ラテン系幸せ講座 1基礎編』の特に第一章と第二章のアタマを先に読まれることをお勧めします。ちゃんと読んでくださいね。イイこと書いてますから。

 

 さて、ラテン系とタイトルのつく本を書いていることもあって、私もラテンについて調べだしました。まぁ〜、ホントは書く前に調べたりするのが正しい順序かもしれませんが、そこはほら、ラテン系ですから。後で帳尻合わせりゃいいかなっと。(汗)

 

 そこで、日本で「ちょいわるオヤジ」として有名なパンツェッタ・ジローラモさんの本とかも読んだわけですよ。そしたらまぁ、第一作目に書いた内容もけっこうイイ線いってるじゃないの、ということがわかりました。共通する考え方がとっても多かったです。あ〜、良かった。

 

 第一作目では主にイタリアやスペイン系のラテンのノリで書かせていただきましたが、最近では中南米ラテンアメリカの人たちのこともヒスパニックとは言わず、ラティーノ(ラテン系、スペイン語で女性の場合はラティーナ)と言うようですね。ラテンの国といった場合、ラテンアメリカのことを指すことも多くなってきました。

 

 今、日本では、自殺や鬱や引きこもりなどがとても多いと聞きます。特に年間自殺者は3万人以上、悲しい事に世界でトップクラスです。これに対して、ラテンアメリカの国では自殺は皆無に等しく、引きこもりも考えられない。仕事を失ってもホームレスになることも考えられないという話です。

 

 だからといって、皆さんがラテン人になることを勧めているわけではありません。待ち合わせ時間にルーズとか、そのまま真似しないほうがイイことも少しありますからね。

 

 ただ、日本には優れた文化や技術がありますが、そこにラテン的な生きかたをプラスすれば、もっと皆が幸せな素晴らしい世の中になると考えているのです。私はこれからの世界には、次の三つが大切だと考えています。本書全体を貫く(なぁ〜んて言うと大層だけど)、基本テーマでもあります。

 

・日本の伝統・文化、技術

・ラテン系の陽気なノリ

・内なる宇宙、私たちを取り巻く宇宙(自然)への理解

 

 日本の伝統・文化には、職人に受け継がれた高度な技術も含んでいます。日本の職人さんの技術は凄いですよ。実は、日本人も明治時代の初期〜中期頃まではラテン系に近かったと言われています。元々その素質はあるのです。変化の多い今こそ、ラテン系のノリで、元気に陽気に幸せに生きましょう!

 

 この本を読まれた皆さんが、さらなる幸せと楽しさに導かれますように。ささやかな知恵を分け合いたいと思います。

2012年9月

ジャン・ピエール・リュウゾウ


第一章 夢を叶える



第一章 夢を叶える


夢や目標が無くても生きてはいける

 いきなり章のタイトルと節のタイトルが矛盾してるじゃないの、と言われそうですが、実際のところ、夢とか目標が無くたって、生きてはいけますよね。
 だから「あなたの夢は何ですか?」とか「人生にどんな目標をお持ちですか?」と聞かれて「う〜ん、特に無いですねぇ〜。」と答えても別に恥ずかしいことでは無いのです。ちょっと気が楽になりましたか?

 ただ、ある程度の自分なりのテーマとか、好みとか、行き先とかを持っていないと、自分以外の他人の考えに付いていくことになります。

 たとえばタクシーに乗って「どこかイイところに行ってください」と言ったとしましょう。フツーそれで発車してくれる運転手さんはいないと思いますが、仮の話としてどこかへ行けたとします。
 でも到着地はおそらく、皆さんの考えているイイところではなくて、運転手さんの考えているイイところですよね。そこでバッチリ趣味が合えばいいですけど。

 私も昔、パリでタクシーに乗った時、行き先は一応ちゃんと伝えたのですが、途中で気さくな運転手さんがフランス語でいろいろと話しかけてこられたことがありました。
 しかし英語はともかくフランス語はほとんどわかりません。えっ、名前はフランス人っぽいのにフランス語を知らないのかって? だって、ジャン・ピエール・リュウゾウ、っていうのは、ペンネームですからぁ〜。(汗)

 とりあえず何を言ってるのかわからなかったので、ひたすら「ウィ、ウィ」とテキトーに相槌を打つことにしたのです。余談ですが、フランス語でおなら(屁)のことは、ぺと言います。あっ、こりゃ失礼。

 さてその運転手さん、良い人だったみたいで変なところには連れて行かれませんでしたが、気がつくとなんだかいろんな観光スポットに寄って、なかなか目的地にたどり着けませんでした。

 後から考えると、どうやら「兄ちゃん、パリにはこんなステキなところが あるけど、ちょっと寄ってみないかい?」といったことを言われていたようです。
 私が「ウィ、ウィ」と相槌を打つものだから、親切に観光案内してくれていたのでした。一応、仕事で行ってたんだけど、ただの旅行者と思われたのかも。(爆)

 つまり行き先はある程度決めて、途中でも方針はハッキリしていないと、結果的にほとんどの場合、他人の行きたいところに連れていかれます。
 連れていってくれる人が親切な良い人なら、道草も楽しくて、新しい発見があるかも知れませんが、他人をコントロールしようとするような人に従うと、ひたすら振り回されることになります。それでは楽しくないですよね。

 また特に夢や希望が無くても、生きていくからには誰でも基本的な欲はありますよね。食欲・性欲・睡眠欲。これらがある程度満たされていないと、やはり幸せを感じることは出来ないのです。
 そこでまず、夢や希望が無くても基本的な欲求を満たすことから考えてみても良いと思います。

 たとえば、食欲と睡眠欲を満たすには、仕事と家が要ります。ラテン的に考えると、もし仕事が無くてもしばらく友達の家に居候させてもらう、という手もあります。良い人間関係、ってのもテーマの一つになりますね。そんな感じで、ひとつ気楽に考えていきましょう。


ヴィジョンはそこそこ明確に

 さて、基本姿勢が確認出来たところで、皆さんの幸せについて考えていきましょう。ここで、まだ過去のトラウマとやらにしがみついて不幸に酔いしれている人は居ませんよね。
 もし自分を悲劇のヒロインにしたい人がいたら、ここから先読まなくてもいいですからね。過去がどうだったか知らないけど、そういうのは、ひとまず横に置いておいてくださいね。

 えっなになに、未来のヴィジョンとか考えると、ついつい悲観的になる? オッケーわかりました、まだ楽天的なラテン気分に浸れないかたのために、とってもシンプルなことをお教えしましょう。

 実は、世の中に幸せな人より、不幸な人のほうが多いように感じられるのは、けっこう単純なことが原因かもしれないのです。
 それは、不幸や悲劇のほうが考えやすい、ということです。幸せや不幸せって本来、自分がどう感じるかという主観的なものだと思いますが、不幸や悲劇の場合は、パターンが限られていますよね。

 お釈迦さんも生老病死の四苦、それに愛離別苦、怨憎会苦、求不得苦、五陰盛苦も加えた四苦八苦で説明しています。苦しみや不幸って、ほぼこの計8つのパターンのいずれかに当てはまるのです。
 お釈迦さんはインドの人ですから、実際はこんな漢字だらけで説明していないと思いますが、まぁ〜、そんなことは、どうでもいいか。

 これに対して、幸せのパターンは人の数だけに限らず、星の数ほどあります。不幸のパターンは世界共通、でも幸せのパターンは千差万別、星の数。
 宇宙には無限の可能性があるので、宇宙から観ても、一人一人が幸せなのが本来の自然な姿だと思います。

 劇作家も喜劇より悲劇のほうが書きやすいと言います。それは限られたパターンで話を展開出来るからです。これに対して、お笑い芸人の笑いのパターンは千差万別で、また時流によってウケが変わるのでネタを考えるのが大変だそうです。本来は、嬉しくて楽しいほうが自然なのですけどね。
 
 人間の思考回路って、わりとズボラに出来ていまして、放っておくと楽をしようとするんですね。で、何か考えようかという時にはパターンが少ないほうが考えやすいので、ついついそちらに引っ張られるのです。
 もうおわかりですね。思考を方向付けずに放っておくと、パターンが少ない悲観的なほうに考えが引っ張られるというわけ。実にシンプルなことなのです。

 宇宙には共鳴するという性質がありますので、幸せに意識をフォーカスしていると幸せな現象に導かれます。ですので、普段から自分の幸せを明確にする習慣をつけていると、そっちに意識を持っていきやすいと言えます。

 というわけで、この節のタイトルにあるように自分自身の幸せのヴィジョンというのは、ある程度明確にしておいたほうが、良いですよということになるのです。ある程度、自分のテーマとか生きていく方針とか、幸せのヴィジョンをハッキリしておくと、常にそこにフォーカス出来ます。

 ただまぁ、パターンの決まっていない幸せについて、いきなり考えるのも難しいと感じるかもしれません。
 でも、皆さん、フツーにあれも欲しい、コレも欲しい、あんなことしたい、こんなことしたい、あそこに行きたい、ここに行きたい、誰それと親しくなりたい、こんなふうになりたい、これ以上脂肪は要らないけれど、希望はもっと欲しい、とかいろいろありますよね。それでいいんです。そこから始めましょう。

妄想から始めましょう

 それでは具体的に皆さん一人一人の幸せのヴィジョンを引き出していくことにしましょう。節のタイトルは、妄想、もぉ〜そういう話するのかって? あっいやいや、妄想したり自分の煩悩を知るって、大切なことなのですよ。

 私の偉大な師匠の一人で、真言宗の長者にまでなられた高僧の野澤密厳師は「煩悩があるから悟れるんや。煩悩捨てたらあきまへん。」といったことを言われていました。若い時に聞いた話なので、違ってたらゴメンナサイ。
 でも趣旨としては、自分のなかの妄想とか煩悩をよく見て、それをうまく昇華させていきましょう、ってことだと思います。

 さて、皆さんが本当は何を求めているのかを知るための具体的なツールとして、どこにでもある「ノート」を使います。
 友達の間ではこれを「妄想ノート」と呼んだりしていますが、そういうタイトルですでに固い本を書かれた大学の先生がおられますので、ここでは単に「ノート」と呼ぶことにします。

 このノートの品質は、どんなものでもかまいませんが、2種類作ります。それは年に一回程度まとめる「ライフノート」と日常の考えをまとめる日常版の二つです。私は日常版のことを「ネタ帳」と呼んだりしています。お笑いやギャグのネタ帳と同じです。

 長期版は私は無印良品のシンプルなノートを20年以上使ってます。日常版はリングノートを使っています。いずれもA5サイズです。
 使い方としては、通称「ネタ帳」の日常版を書き、そこから厳選した内容を年に一回程度「ライフノート」に書くのです。「ライフノート」のほうは自分のヴィジョンをまとめて保管しておくためのものなので、まず大切なのは「ネタ帳」になります。

 この「ネタ帳」、実は直接ペンで書いたりはしません。シール帳のような使い方をします。実際に書くのは、5cm×7.5cmほどの大きさで裏に再剥離出来る糊の付いた、ポストイット(3M社のPost-it)のようなシールです。
 シール一枚につき、一つの事柄を書いていくのです。ある程度書いたら、それを「ネタ帳」に同じようなテーマごとに適当に分類し、貼っていくのです。昔、カードで情報整理するのが流行りましたが、それと似ています。

 さて、書き方ですが、難しく考える必要はありません。実は直接ノートに書かずにポストイットに書いてから貼っていくというのも、改まった感を排除するためでもあります。一応流れを書くと、次のような感じになります。

・紙と筆記具、一人で集中できる時間を用意する。
・自分が欲しいモノ、やりたいこと、好きなモノ、好きなこと、
 好きな人について、書いていく。
・決めた時間内にとにかく早く、手を止めないで書きまくる。
・同じ事を何回書いても良い。字がきたなくても良い。
・世間の常識、道徳にもとらわれずに自由に書く。
・手が止まりそうになったら望まないこと、やりたくないこと、
 嫌いなモノ、嫌いな人について書きだしてみる。
・何回か、日を置いて繰り返す。
・書いた紙は、絶対に人に見られないようにすること。
・同じようなテーマごとに適当に分類してネタ帳に貼っていく。
・適当に貼り替えながら整理していく。

 ざっとこんな手順です。一番の注意点は、必ず手書きで書くこと。パソコンなどは使いません。

 パソコン、タブレット、携帯電話、テレビ、ラジオなどから一旦離れてください。スイッチも入れたらダメ。アタマに浮かんだことをさっとすぐに書かないと意味が無いのと、雑然とした思考から自分自身の本当に望む事を引き出すためです。そのためには、手書きが良いのです。

 最近は、イタリアの老舗の手帳&ノートメーカー、モレスキン(Moleskine)と情報や事柄を蓄積するネット上のサービスを提供しているエバーノート(Evernote)がコラボしたり、スマートフォンと連動したメモパッドやノートも出ているのでそういうものも活用しても良いですが、最初の基本は手書きです。

 もう一つ大切な注意点は、考えすぎないこと。考えすぎず、思いついたことをなるべく素早く書いていってください。あまり考えすぎると統計学でも信頼度係数(回答の信頼性を測る係数)が下がるとされています。
 ちなみにこれは、ある程度まとまった時間を使って書く方法です。最初は、この方法を試してみてください。ただし、一度にかける時間は、5分〜10分程度、長くても20分以内にしましょう。アンケート調査などでも20分以内というのが適切とされています。

 私の場合、ポストイットと3色ボールペンは常に持ち歩いています。そしてたとえ歩きながらでも思いついたこと、ネタ、自分の欲しいもの、夢などはその場ですぐに書くようにしています。分類は後からで良いので、とにかく書き出すことが大切です。

 またある程度ハッキリしてきた夢は人に語ってもいいですが、このノートは直接は人に見られないようにしましょう。お前、こんなこと考えてたの?などと意味深な笑いなどを浮かべられたら最悪です。
 人の意見が入ると、皆さんのココロが閉じてしまうこともありますし、何より好き勝手な妄想を書いていく、ということがポイントです。

 しかし、同じ目的で繋がった仲間、賛同してくれそうな人たちの間では、夢を語り合うのもいいものです。ノートはそのままは見せず、そのなかから仲間に話しても良いと思う夢を語りましょう。
 それによって、皆さんの活動をサポートしてくれる人と繋がることもあります。自分だけの力ではなくて、多くの人たちのサポートで夢の実現が早まることもあるのです。

 先日、テレビでたまたま目にしたのですが、ダンス&ボーカルユニットEXILEメンバーのUSAさんが子供たちに合宿でダンスを教えるコーナーがありました。

 そこでUSAさんが「ドリームノートに自分の夢を書いたり、口に出したりすると、願いが叶いやすくなるよ」と子供たちに話して、たき火を囲みながら、ノートに書いたそれぞれの夢を語り合っていました。
 まさしくこの章を書いているのと同じタイミングにドンピシャで同じテーマの内容でした。夢を叶えている人は、ちゃんとこういう秘訣をご存知のようです。

 夢というのは、想っているだけではなくて、目に見える世界に文字や言葉で表現してみると、叶いやすくなります。意識という目に見えない世界から、文字や言葉によって、目に見える世界へとエネルギーを方向づけるのです。するとそれに従った現実も創造されていきます。

 もし今、有り余るほどのお金と時間があったら、何がしたいですか?、何が欲しいですか? もし今、たとえば有り余るお金と3ヶ月の休暇、または3年の休暇があったら何がしたいですか? 自分の考えを知ることが狙いなので、その実現可否については、一切気にしないでください。

 また仮にありあまるお金はあるけど、人生があと3日しかないとしたら、あなたは何をしますか?
 あなたにとって一番大切なものは何ですか? お金ですか、時間ですか、それとも家族や友人ですか? また趣味や好きなことですか?

 たとえ苦しいことがあっても、たとえ何度か失敗したとしても、あなたが情熱を持ってやり続けられることがあるとしたら、それは何ですか?


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