閉じる


<<最初から読む

1 / 8ページ

古田靖とは

肩書き
ライター。電子雑誌トルタル編集長。2010年5月より、インディ電子書籍レーベル"カナカナ書房"をスタート。

著書
①「アホウドリの糞でできた国ナウル共和国物語」(寄藤文平との共著)
②「瀬川晶司はなぜプロ棋士になれたのか」
③「劇的!ニッポン!30秒で読める号外ニュース」

編集協力・執筆協力・構成をした単行本
①「これだけは知っておきたい世界の宗教 知識と謎80」竹内睦泰
②「報道できなかった自衛隊イラク従軍記」金子貴一
③「上野の山はパンダ日和」佐川義明
④「テレビで言えなかったニュースの裏側!」岩田公雄
⑤「裏切りの流儀 あらゆることはバランスで成り立っている」高田純次・茂木健一郎
⑥「病気にならない体をつくるドライヤーお灸」川嶋朗
⑦「あなたらしい運命を引き寄せる「感じる力」」キース・ビーハン
⑧「ふくらはぎケアマッサージでお悩み解決!」川嶋朗監修・室谷良子指導
⑨「食べても太らない!糖質ゼロの健康法」釜池豊秋
⑩「ネガティブな気持ちが消える方法」ダフニ・クロス
⑪「ゴルフ週刊誌のFacebookが日本一になった理由(わけ)」広瀬有二
⑫「TOKYO図書館紀行」「TOKYO研究所紀行」など
 

出会いはツイッター

僕のきっかけ
→ 「電子書籍を出してみた」を読んでツイート

古田さんのきっかけ
→ 本屋について書いた僕のブログを読んで

その後は、ツイッターで特に仲良くする訳でもないが、相互フォローで、ときどきリプも飛ばすようなゆるい関係


テーマは「SNSと電子書籍」

 電子書籍元年と呼ばれていた年に「電子書籍を出してみたよ」をitunesで見つけて読んだの僕が古田さんを知った始めです。そこから早2年。自分も電子書籍を作ってみたいという気持ちがありながらも、ずるずると今まで作らずに来てしまいました。ところが、古田さんは、そのあいだに何冊も電子書籍を出版し、さらに電子雑誌まで作っていたのです。
 運よく古田さんも僕に興味を持って頂いていたようで、ツイッター上で「機会があれば会いたい」と話していたのですが、今回の課題がまさに機会だ思い、会うことにしました。

 電子雑誌「トルタル」の宣伝を主にSNSで行っているとのことなので、テーマを「SNSと電子書籍」と考えて、質問していきました。インタビューをまとめると以下の言葉に集約できます。

①電子書籍で作るプチ出版エコシステム
②本作りのイベント化
③壁を壊すSNSと電子書籍




電子雑誌で作る出版プチエコシステム

 僕がいちばん古田さんに聞きたかったのは「なぜ電子雑誌「トルタル」を作ろうと思ったのか?」ということでした。既にライターとして10年間以上やってきたのになぜ「今」「電子書籍」なのか。それを聞いたところ、古田さんはこう言いました。「誰かから受注してやる仕事ではなくて自分で自由に作ってみたい。電子書籍なら手弁当でできるからやってしまえと思った。」
 なるほど。確かに電子書籍ならばコストはそんなにかかりません。印刷代がかからないのですから。今までは自費出版と言えば少なくとも印刷のために何十万円何百万円とかかるもので、しかも在庫が余ったときには目も当てられません。ところが、電子書籍であれば印刷代も在庫も無いのです。
 では、なぜ「今」なのか。電子書籍は、実は何年も前からあるものです。作るだけなら今までも作れたはずなのです。すると、「SNSが無ければ作ろうとは思わなかった」と言いました。「SNSが無ければ仲間をこんなに集められないし広告宣伝も難しくなっていただろう」と。納得です。作った以上は売りたいと思うのが人情です。今までは自分で出版しても宣伝の方法はほとんどありませんでした。それが今ではツイッターでいくらでも呟けます。仲間が増えてもフェイスブックならいつでもどこでも連絡が取れます。もちろん仲間も宣伝してくれます。そうやって古田さんが思う「面白い人」や古田さんの知人の思う「面白い人」とつながっていったら以下のような小さい出版エコシステムのようなものができていたと言うのです。名付けて「出版プチエコシステム」。デザイナーがいて写真家がいてライターがいて、流通はSNSがあります。もちろん古田さんは編集長です。電子書籍とSNSが出会ったことで、小さくてもエコシステムと呼べるものができるだなんてこれは大発見です。



本作りのイベント化

 出版プチエコシステムの中で、2号目までトルタルを作ったそうなのですが、そこで面白いことが起こったそうです。トルタルを作るときは「①フェイスブックのグループで完成を報告②ドロップボックスやスカイドライブを使ってファイルを共有③グーグルドライブで古田さんが原稿を推敲する」という流れでやっています。グーグルドライブで推敲するときはリアルタイムで推敲の様子が分かるのですがこれを見たグループのメンバーが面白がってくれたというのです。
 初稿(一番初めに提出した第1稿のこと。ここから誤字脱字や表現を変えたり、場合によってはリライトしたりする)に対して意見や感想、ダメ出しをメンバー同士で行い、推敲は古田さんがグーグルドライブで公開しながら行う。グループのメンバーであれば全てを見ることができるわけです。まるで本を作るお祭りみたいですね(トークショーの書き起こしをライブで公開した時も同じように面白がってくれたそうです。「書き起こしの最中に何をやっているかを初めて知った」という感想を貰ったとも)。
 僕はこれを「本のイベント化」と名付けました。編集部の中にデザイナーや写真家、ライターが入って一緒にワイワイガヤガヤやっているイメージです。
 面白かったのが、古田さんはこの状況を見て「もっとやろう」と考えていることです。マンガ家が執筆途中の動画を生中継したり、デザイナーが作品を書いている様を中継したりしていることを編集でもしてみたいと。ライターになろうとしている人に向かって実際に何をやっているのかを見せたいと。例えば、「第一編集段階や第二編集段階などといった場面で原稿を公開して、参加者の意見を反映させながら最終稿にしていく」といったやり方を考えているそうです(前例があるようですが僕も古田さんもど忘れてしまいました(苦笑))。
 この「本のイベント化」という方向。電子書籍が普及するほど可能性があると思います。誰でもが簡単に出版できる時代。出版が珍しくなくなった状況では「いかにして読んでもらうか」ということが今まで以上に問題になってくると思います。例え、面白い作品でも読んでもらえなくては何の意味もない。ではどうしたら良いのでしょうか。簡単です。面白い作品で面白いことをすればよいのです。そして、それに参加してもらうのです。もちろん出版するコンテンツや執筆者自体がつまらなければいけませんが、製作に自分が参加したコンテンツを悪いと思う人は少ないと思います。自分で買うのはもちろん他の人にも宣伝してくれるかもしれません。山のようにあるコンテンツの中できらりと光るための一つの方法として本作りをイベント化することは大きいと思うのです。






読者登録

本屋好きさんの更新情報・新作情報をメールで受取りますか?(読者登録について