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国民の生活が第一・三宅雪子議員に流れる冷戦構造の遺伝子



次期総選挙に向けて各党の動きが活発な中、民主、自民に次ぐ第三極を狙うのが小沢一郎代表率いる「国民の生活が第一」(生活)である。なにしろ衆参合わせて四九人を抱える生活は、議席の上ではすでに第三党なのだが、NHKの「政治意識月例調査」によると八月の支持率は、わずか〇・六%だから順風満帆のスタートでもなさそう。また第三の勢力というのも「大阪維新の会」との連携ありきの話で単独で民・自を脅かす存在にはなりえないだろう。

ところがインターネット上、特にツイッター上での小沢代表、そして同党の発信力は強い。例えば記者会見の中継、あるいは関連記事があるたびに「拡散希望」と銘打たれ、支持者に広まっていく。ツイッター上での支持者の実数が一体、どれくらいかは見当がつかないが、少なくともこの〝つぶやき空間〟の中では他党をしのぐ存在感がある。特に三宅雪子衆議院議員、もり裕子ゆうこ参議院議員らのツイッター上の発信力、人気度は高い。共通するのは、毎週金曜日に首相官邸前で開催される反原発デモに両議員が参加するとフォロワーたちによって称賛のコメントが広まっていくわけだ。

九月一日、東京・荒川区内で開催された「国民の生活が第一」を支援する市民大集会でも三宅、森両氏の人気は群を抜いていた。同会で講演に立った元防衛大学校教授、孫崎まごさきうける氏はこう話す。

「敗戦後の予算三〇%が米軍の経費負担。その時にそれはないだろうといって米軍と折衝したのが石橋いしばし湛山たんざん。米軍にたてつく石橋湛山は首を切られる。(大変なことになるというので)石橋湛山の側近が三〇名集まる。その中心になったのが石田ばくえい(博英ひろひで)。そのお孫さんが三宅雪子さんです」

これで会場も拍手喝采。また各議員からのあいさつに移ると司会からも「党内きっての発信力ナンバーワンの三宅雪子議員からの挨拶です」と紹介されると「ヨォ」と掛け声が上がりこれまた大喝采。

「私は反原発、反増税、反TPP、そして反ACTA(偽造品の取引の防止に関する協定/インターネットの規制強化も含まれるとして反対論が強い)」

といかにも左派の市民団体が好みそうな主張を続けた。そもそも同党、それから支援する文化人らも反米の色彩の濃いわけだが、三宅氏の場合、また違った背景を持つ。

孫崎氏の話にも出た三宅議員の祖父、石田博英元内閣官房長官。後に元ソ連国家保安委員会(KGB)職員、ワシリー・ミトロヒンが公開した「ミトロヒン文書」で石田がKGBのエージェントであったと暴露されているのだ。しくもその孫が反米色の強い「国民の生活が第一」に加わるのだから冷戦構造の遺伝子が残されているということか。もっとも彼女の話を聞く限りそれほどのポリシーは伝わってこないが。(三)


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糾弾ビジネスの正体見たり!総力取材 「同和と企業」解放同盟に狙われたエイブルとパナホーム

「糾弾ビジネスの正体見たり」

これまで我々は、不可解かつ理不尽な理由の「糾弾」について取材を続けてきた。糾弾とは一種の示威じい行為であり、それ自体、部落解放同盟が行政や企業を屈服させられる点で意味があるのだが、それ以上に糾弾後の「旨味」である。糾弾によって一体、何を引き出すのか? 金かそれとも雇用の枠か、ここまで追及するのはとても困難だ。しかし今回の取材によって解放同盟、そしてそれに加担する行政の手口が見えた他、その「旨味」の一端を垣間見ることができた。よく同和事業を批判すると「差別者」呼ばわりさせる。しかし本記事を読んでそれでも我々に非があると言うならば、もうこの国や自治体は、無法地帯である、そう言っておこう。

国の同和対策事業が終結してから一〇年、各地の自治体でズルズルと続けられてきた同和対策事業も次々と廃止され、運動団体が事業を収益源とすることは難しくなりつつある。そのため、自治体や企業などの人権啓発ビジネスの比重は大きくなりつつある。例えば「男女共同参画」「アイヌ」「いじめ問題」といったテーマでの研修・啓発だ。

そんな折、同和問題は数ある人権問題の中に埋もれつつあるように見えるが、決してそうではない。同和はほとんど理解されていないからこそ、またタブー視されるという意味での偏見があるからこそ、その取り組みへの是非について批判しづらい雰囲気があるため、なかなか切り捨てられることはない。そして、何と言っても「糾弾」という強力な「営業活動」の武器がある。糾弾は単なる吊し上げではなく「差別者を解放者にする」という独特の理論がある。糾弾をきっかけとして、企業と運動団体の深くて長い付き合いが始まるのだ。

これは今に始まったことではない。一九七五年の「部落地名総鑑事件」により多数の有名企業が糾弾され、各地で「同和問題企業連絡会(同企連)」が結成させられ、研修啓発費用という名目で企業が運動団体の資金源とされてきた。もちろん、図書の押し売り、同和団体をかたった恐喝・強要など古典的な「えせ同和」も横行した。しかし、このご時世、あからさまなやり方では企業に対する糾弾は通用しなくなっており、それに合わせて企業と同和の関係も変わってきている。

「総会屋」という言葉が今では死語になりつつある。また、えせ同和やえせ右翼はまとめて「社会運動標榜ひょうぼうゴロ」と呼ばれて警察による厳しい取り締まりが行われ、社会運動を口実に利益を求めるような行為には企業側も厳しく対処するようになった。そのような中であっても、同和・人権問題というのは「この手のビジネスでは最後まで残っているもの」(大手企業管理職)なのだという。

本誌二〇一一年三月号「追跡 大阪土地差別調査事件」で不動産・広告業界をターゲットとした解放同盟の〝糾弾ビジネス〟を追ったが、解放同盟がどうやって企業への糾弾から利益を引き出すのか、解明できたとは言えない。大阪で糾弾されたある企業の関係者は「我々の理解を超えている」と糾弾の不条理さを表現したが、この言葉は正直なところ我々にも当てはまることだ。

例えば、企業が同和に狙われたら(ここでいう同和は、いわゆる〝えせ〟ではなく、メジャーな同和団体である)どうすればよいのか、我々も明確な答えをまだ見つけていない。「クレーマー」という言葉があるが、ご承知の通りクレーマーは何もないところから突然企業に対して理不尽な要求をするわけではない。大なり小なり企業側の〝不祥事〟を突き、企業側の負い目を利用して入り込んでいくのだ。弱みがありながら毅然きぜんと対処するということは難しい。また、こんな時のために普通なら弁護士に頼ることができるが、こと同和が絡むと弁護士でさえ腰が引けがちだ。

さて、今年の七月のこと、偶然にも我々は滋賀県で不動産業者への糾弾が行われているとの情報をつかんだ。このケースを通して同和に侵食される不動産業界の一端、そして同和がどのように企業を狙ってくるのかを解明してゆく。そして、企業がどのように同和に対処すべきなのか、その答えを導き出そうと思う。


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