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10惑星の作用

 占星学では、良きにつけ悪しきにつけ、事件を起こすのは惑星の働きによるものと考えます。

 ある問題を、どのように遂行するかという動作は、惑星の担当です。

 つまり、問題の内容は12星座や、後述する12ハウスが示しますが、だれが担当するかという、だれに相当するのが惑星です。

 惑星の働きには長所と短所があります。惑星の長所が発揮されるか短所が発揮されるかは、惑星間の座相の調、不調によって決まります。


太陽

 獅子座の主星。牡羊座では高揚され、天秤座と水瓶座では不利とされる。10惑星中、もっとも重要な星です。

長所 創造的、寛大、名誉、有名、威厳、高貴、支配力、勇気、自信、陽気、向上心、独立、王者、企業力、演技力、豪快、豪華。

短所 独断、頑固、高慢、横暴、見栄、わがまま、短気、威張る、意地悪、嫉妬、ホラ吹き、贅沢、浪費、権力欲、道楽、射幸心。


 蟹座の主星。牡牛座では高揚され、山羊座と蠍座では不利とされる。生活や処世に関係し、太陽に次いで重要な星です。

長所 感受性、想像力、人気、大衆性、実用的、教育、成長、保護、生活力、神秘性、模倣、家族的、親切、人情、ロマンチック

短所 気まぐれ、感情的、排他的、頼りない、おせっかい、意志薄弱、放浪、不安定、つまらないことの記憶、小うるさい、移り気


水星

 双子座と乙女座の主星。水瓶座では高揚され、射手座と魚座と獅子座では性能が弱化されると言われます。

長所 知識欲、伝達力、好奇心、理論、機知、文才、語学力、話術、ユーモア、批判力、計算能力、商才、器用、多芸、旅行、趣味。

短所 神経過敏、取り越し苦労、知恵や学歴の過信、嘘、ズルい、詐欺、盗癖、権力追従、おしゃべり、その場限り、有言不実行。


金星

 牡牛座と天秤座の主星。魚座で高揚され、蠍座と牡羊座と乙女座では不利とされます。愛情、芸術、金銭に関係しています。

長所 温和、調和、美的センス、美貌、芸術性、洗練、上品、社交性、仲介能力、愛嬌、人気、金運、蓄財力、愛情、味覚力、安全。

短所 怠け心、優柔不断、贅沢、好色、浪費、強欲、意志薄弱、不摂生、エゴイスト、甘えすぎ、労働軽視、単調、金権主義。


火星

 牡羊座の主星。蠍座の副主星。山羊座では高揚され、天秤座と牡牛座と蟹座では不利と言われます。

長所 エネルギッシュ、闘志、積極性、開拓精神、勇気、弱者の保護者、危機に際しての指導力、冒険心、決断力、セックスに強い。

短所 性急、短気、怒りっぽい、攻撃的、論争好き、残忍、粗野、軽率、衝動的、無教養、無鉄砲、浪費、怪我、窃盗、暴力。


木星

 射手座の主星。魚座の副主星。蟹座では高揚され、双子座と乙女座と山羊座では不利といわれます。幸運の鍵になる星です。

長所 楽天的、寛大、幸運、成功、発展、拡大、向上心、高等教育、正義感、信仰心、正直、公正、外国的、聡明、スポーツ能力。

短所 自己過信、基本軽視、無責任、安請け合い、無思慮な拡大、贅沢、浪費、偽善的、過剰、不摂生、他人の教養に嫉妬、裁判狂。


土星

 山羊座の主星。水瓶座の副主星。天秤座では高揚される。蟹座と獅子座と牡羊座では不利と言われる。人生において避けて通ってはいけない苦労を示します。

長所 実際的、実用性、建設的、堅実、忍耐力、向上心、努力、責任感、勤勉、倹約、計画性、時間性、専門技術、実力、正確。

短所 物質欲、権力者に追従、制限、損失、苦労、病気、メランコリー、悲観的、厳格、狭量、猜疑心、嫉妬、冷酷、残酷、古い。


天王星

 水瓶座の主星。蠍座では高揚される。獅子座と牡牛座では不利といわれる。なお、逆行の場合はいっそう無軌道になる。

長所 独創性、発明、未来性、自由、多才、人道主義、博愛的、友好心、新鮮な異常さ、エキセントリック、思わぬ幸運、進歩的。

短所 変人、天邪鬼、非常識、異常、反抗的、強情、頑固、非現実的な発明、珍奇、強引な革命、改悪、孤立、独断、分裂、絶交。


海王星

 魚座の主星。蟹座で高揚される(獅子座という説もある)。乙女座と山羊座では不利と言われる。

長所 想像力、芸術性、霊的能力、直感力、透視力、リズム感、演技力、信仰心、同情心、慰安心、社会福祉、公共団体、献身的、情緒。

短所 不注意、混乱、不安定、自己欺瞞、勘違い、妄想、被害妄想、現実逃避、不摂生、薬物中毒、無責任、偽善、非現実的、デマ。


冥王星

 蠍座の主星。獅子座で高揚される。牡牛座と水瓶座では不利と言われる。

長所 転換や変身や再出発に成功、刷新、再建、団結、秘密の情報網、財政的管理能力、遺産、無からのスタート、霊的な洞察力。

短所 拒否、強調、秘密主義、暴力、残酷、サディズム、嫉妬、危険な仕事、犯罪、暗黒街の力、宿命的な不運、深刻なカルマ。


12ハウスが示す人生テーマ

 占星学では、人生の諸問題を12に大別して考えることにしています。

 各ハウスの仕切り(境界線)をカスプと言います。

 1ハウスのカスプはアセンダントと呼ばれて特に重要ですが、東の地平線上から左回りに12ハウスに区切ります。7ハウスのカスプは西の地平線になります。

 10ハウスのカスプはMC(ミディアム・コエリ)と呼ばれ、天頂(その日の南中=太陽がもっとも高くなる方向)にあたります。ASC(アセンダント)とともに重要な地点で、特に職業選択や成功度を判断する際は大切です。反対側の4ハウスのカスプは天底にあたっています。

 12ハウスは固定されて動かないものと仮定します。そして、その周囲を黄道12星座のベルトが東から昇って西へ沈むように回転しつづけており、さらに10個の惑星がこのベルトの中をゆっくりと左方向へ動いていると考えます。

 ハウスは問題を持っている家に相当します。

 星座はその家の外観や内装や設備を表します。

 惑星は、その家の主人か、その家に来ている人か、その問題の解決かトラブルかを起こすためにいる人とも言えましょう。


1ハウスのテーマ

 本人の性質、容姿、人生傾向を代表する。本人自身の活躍次第で決まる人生。一身上の都合など個人行動や健康も、1ハウスのテーマとなる。太陽の星座を内面の性格とすれば、1ハウスのカスプ上の星座(アセンダントの星座)は世間の人々に知られる性質や行動を示す。牡羊座の定位置。


2ハウスのテーマ

 金運、収入源、流動資産、本人が自由に処分できる所有物や金銭。食欲も関係する。牡牛座の定位置。


3ハウスのテーマ

 コミュニケーションということばで想像できることはすべて。小旅行、一般常識、マスコミ的な著述や通信。初等教育(高等学校まで)、職業上の初歩的技能訓練。親戚兄弟。双子座の定位置。


4ハウスのテーマ

 家庭、家族、親、家屋、土地、鉱山、先祖代々のもの、故郷、出生地。栄養。反体制的活動。蟹座の定位置。


5ハウスのテーマ

 恋人、愛人、恋愛、情事。スポーツ、芸術、芸能、演劇など、やったことの反応がすぐに目に見えること。創作活動。クリエイティブなこと。投資、投機、ギャンブル、冒険、企業。娯楽、子ども。ラッキーチャンス。趣味。獅子座の定位置。


6ハウスのテーマ

 労働、職場、雇用される運。病気、健康、衛生。ペット、小動物。部下、使用人。貸間運。下宿人運。奉仕。食事(健康維持のための)。乙女座の定位置。


7ハウスのテーマ

 結婚、共同事業。相手、パートナー、配偶者、異性(自分以外のすべての他人の意味あり)、ライバル(公の敵)、被告、犯人、裁判問題、国際的な仕事をしている場合は外国や外国との取引、貿易をも含む。契約ごと。天秤座の定位置。


8ハウスのテーマ

 他人の力、金。配偶者の金運。契約ごとや共同事業からの利益や分配金。死に関連したこと。遺産、相続、保険金、税金、貸借金。セックス(生死をかけるほどの快楽)、外科手術、事故。心霊的なこと。遺伝。カルマ。蠍座の定位置。


9ハウスのテーマ

 大学、学問(大学で講座が持たれるほどの学問の意味)。宗教、哲学、占星学。外国、大旅行。義理の親戚、配偶者側の親戚。学術的な出版。仕事や会社の企画や計画。射手座の定位置。


10ハウスのテーマ

 職業運(世間の人から見た職業という意味で、職場内での仕事とは違う)、社会運、名声、上位者、雇用主の運(学生の場合は学校での活躍や先生、先輩を含む)。政府や官公庁、政権を担当している与党や権力者を示す場合もある。会社自体の運。山羊座の定位置。


11ハウスのテーマ

 願望。団体、協会、同好会、グループ。友人、養子にきてくれる人の運。会社の業績。水瓶座の定位置。


12ハウスのテーマ

 秘密、潜在意識。病院、社会福祉活動。オカルト(見えないもの)。秘密の敵、突発的なこと。引退、静養、隠れた努力。自己破壊につながるような弱点。大動物、犠牲。自分が人を雇う場合は、6ハウスとともに12ハウスにも注目したほうが良い。魚座の定位置。


ハウスの三区分


 ハウスはアングル、サクシデント、ケーデントの三つに分類します。

 アングル(1ハウス、10ハウス、7ハウス、4ハウス)は自己顕示性に関係があり、本来は運動星座(牡羊座、蟹座、天秤座、蟹座)のポジションです。人生に直結した問題を担当しています。

 サクシデント(2ハウス、11ハウス、8ハウス、5ハウス)は(富のような)個人の活動の結果もたらされる蓄積と安全に関係しています。本来は定着星座(牡牛座、水瓶座、蠍座、獅子座)のポジションです。自分の好きなことに熱中して、他へのPRや働きかけには無関心な傾向です。

 ケーデント(3ハウス、12ハウス、9ハウス、6ハウス)は自己確立後の余技や、思想、奉仕性を示すハウスです。本来は変通星座(双子座、魚座、射手座、乙女座)のポジションです。

 社会に対する目立ち方や発表意欲という点では、惑星の多くがアングルのハウスか運動星座にある人の方が有利と言われています。

 しかし、ケーデントのハウスや変通星座に惑星が多い人は、長い努力の潜伏期間を経て、どっと人気が出たり、ディレクターのような人作りの上手な人の指示に従って売り出されやすい従順さが一世を画することがあります。

 なお、サクシデントのハウスか定着星座は、自分の信念の対象を持っています。なかなか情勢に乗りにくいが業績の持続性があります。


奥付



西洋占星術入門 天体のしくみとその作用


http://p.booklog.jp/book/55094


著者 : Fortune Telling 貴星堂 桂
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