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本屋探訪記 vol.35 (2011/12/10(土)訪問時) 2

目的地は…

 一ヶ月ぶりの新宿は呆れるほど人が多くて、酔いそうだ。だが、せっかくここまで来たのだからと気を奮い立たせてまずは紀伊国屋新宿店に向かい、迷い込みたい欲望と戦いながら紀伊国屋の目の前を通り過ぎてすぐ近くにあるらしい目的地に向かう。
 iPhoneのマップを覗き込みながら「あれ~、ここら辺のはずなのにな…」と5分ほど迷っていると、すぐ隣のビルに「disk union」の看板があることに気づく。ということは…案の定、隣に目的地の看板が見えた。
 今日の本屋探訪記は第35弾「BIBLIOPHILIC & bookunion 新宿」だ。

内装について

 エレベーターで3階に上ると目の前にdisk union。その左に「BIBLIOPHILIC & bookunion 新宿」はある。看板の猫が可愛らしい。中に入ってみると木を基調とした落ち着いた雰囲気の店内となる。ほぼ正方形の形をした店内の広さは10畳くらい。BGMはジャズだ。

レイアウト

 まず、店内のレイアウトをざっと概観してみる。
 入ってすぐ目の前に平積み台がありフェアの展開がされている。左手はカウンター。カウンターの奥の壁(左辺)では雑貨が売られ、正面の辺と右辺の壁は全て備え付けの本棚だ。
 その他、入ってすぐ右手に2m級のカラーボックスタイプの本棚が壁に沿って2本あり、平積み台の奥には腰くらいの高さの棚が平行に1本。その奥に胸くらいの高さの棚が垂直に2本。カウンター前にも、カウンターに対して垂直に頭を越すくらいの高さの棚が2本ある。

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平積み台

 さて、店内を回ってみよう。まずは、目の前の平積み台からだ。一番目立つ場所にあるこの展示場所では「中古パンフレットフェア」が行われており、僕は知らないようなタイトルがたくさん。マニアにはたまらないのだろうか。そういった佇まいのパンフレットが並べられている。そのほか、雑誌「レコードコレクターズ」やザ・ビートルズの冊子が年代ごとで10冊くらいずつセットで売られていたり裏に回ると雑誌「ジャズ・パースペクティブ」や雑誌「ブルータス」と雑誌「ペン」の音楽特集の号があったり、さらに「マイケルジャクソン特集」が組まれていたりする。「この店は音楽書の店ですよ!」と意思表示しているかのような台である。 

平積み台奥の棚

 平積み台を後にすると、奥には腰くらいの三段の本棚で、もちろん一番見やすい棚の上は平積みとなっている。ここの手前側は「本の本」のコーナーだ。本屋の本、出版の本、紙の本、装丁の本、絵本の本、本棚の本、本の歴史、古書の本などなんでも揃っている。ここまで本の本が充実している本屋は少ないだろう。具体的には「シェイクスピアカンパニー書店の優しき日々」や「装丁道場」、「猫の本棚」、「堀内誠一 旅と絵本とデザイン」、「本棚の歴史」などだ。たまらんにも程がある!しかし、積読解消期間中につきどうにか購入をしないで済んだ。偉いぞ! 自分!
 「本の本」コーナーの裏は「ミュージックフォーリーディング」のコーナーだ。具体的に品揃えを説明する前にPOPから引用したい。どんな本棚か分かりやすいはずだ。「読書のための音楽。…ディスクユニオン各ジャンル担当が独断と偏見で選び抜いた読書BGMコーナーです。」まさにコラボ店ならではの企画である。
 品揃えはというと、CDが棚の上に平で置かれており、棚の中には音楽雑誌がある。「レコードコレクターズ」や「ストレンジデイズバック」などだ。しかも横にはこう書いてある「バックナンバーお探しの場合はスタッフまで」うーん。心憎いサービス。

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「本の本」「ミュージックフォーリーディング」棚奥の3つの棚

 この奥には入り口に対して垂直に並べられた三段の棚が二列ある。両方とも読書用品だ。「BIBLIOPHILIC」のコーナーとも言える。オリジナルブックスタンドやブックダーツ、ブックマーク、ツバメノート、つながるノート、赤青ペンケース、ペンは剣よりも強し鉛筆、quaint designの書類入れなどが置かれていた。

カウンター前の二つの棚

 振り返るとカウンター前の二つの棚がある。手前側から説明すると、二段構成で棚の上にはオリジナルブックカバーと紙和のブックカバーが置かれ、棚の中には音楽の大判本が並べられている。写真集がメインでレットツェッペリンの写真集やビートルズの写真集、「カルトロックポスター集」などである。この棚の裏には同じく棚の上にブックカバーあるが、中は資材置き場となっている。なぜこんな見えやすい場所にするのかが疑問だった。せめて引き出しにするなり何なり出来ただろうに。これは唯一残念な点だった。
 振り返ると奥の棚(カウンターから見て左の棚)で、ここは段が変則的になっており面白い棚になっている。オリジナルエコバッグや本型小物入れ、肩掛けブックカバー、紙和のバッグなどが置かれていた。店舗の左辺に向かうほど、より読書で使うというよりも読書関連用品の色合いが強くなるようだ。
 この変則棚の裏も同じように変則的な構成となっていて、品揃えはというとラミネートフィルムや補修テープ、グラシン紙、リーディングデスク、ルーペ、ブックストッパー、リーディンググラスなどだ。


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壁の棚

 ここからは壁に面した棚について説明する。先ほどの棚を見ながら、振り返ると店舗の左辺に突き当たる。ここも読書用品でアクリルボックス本棚、ペイパーコレクター、英雑誌がある。
 そして、入り口から一番遠い店舗正面の辺と右辺はほぼ一面が本棚で、膝くらいの高さに平積み用に台がせり出した形となっている。棚の形は先ほどの変則棚と同じように段が変則的な高さになっている。見ていて面白い約五段棚だ(「約」というのはランダムであるため)。
 オーディオ棚側からジャンルを述べていくとクラシック一列、ジャズ・フュージョン五列、ソウル・ブルース一列、クラブミュージック一列、ワールドミュージック二列、映画二列となっている。店舗の角にはオーディオ専門棚が一つ置いてある。10畳とはいえ、ここしかオーディオ本が無いということを考えるとやはりオーディオはかなりニッチな趣味なのだろうか。正直興味は無いが、音楽書の店での扱いがこうなのは少しさびしい気がする。
 ちなみに内容は「ジャズオーディオ放蕩生活」、「オーディオの作法」などだ。品揃えは挙げだすときりが無いので平積みのみ挙げていくと、「猫丸しりいず」、「拍手のルール」、「ボクの音楽武者修行」、「日本フリージャズ史」、「あるてす」、「ラップのことば」、「荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論」など。
 ここまでが店舗正面の辺で、ここから折れ曲がり右辺になるのだが、その前に角の説明をしたい。というのもこの角が雰囲気作りに一役買っているからだ。書斎の机をテーマとしただろう作りの台と棚になっていて、そこに文房具や本(深夜特急やボリスヴィアン全集など)、空き瓶、コーヒー豆などが置かれているのだ。ダンディーな世界観。開高健や植草甚一の世界に近いのだろうか。小さいスペースだがこういう細かい演出が全体を際立たせるのだと思う。
 ここからが店舗右辺の棚である。腰くらいの高さから上に四段の棚があり(変則ではない)、腰の高さでせり出してそこに平で本が置かれている。そして、せりだした場所も棚になっていてそこは一段という構成だ。
 まず、ジャンル別に紹介していくと、手前から入り口側に向かって、ノイズ・アヴァントが二列(全体の三分の一)、ロック・ポップスが最上段三分の一、ジェイポップスが残り三分の一、プログレが二段目の残り半分、ハード・ヘビーが三段目残り半分、パンクが四段目残り半分、足元に楽譜が一列全部となっている。
 品揃えについてはここでも平台を挙げていくと、岡本太郎「今日の芸術」、「レスポール読本」、「ノルウェイの森」、「音盤時代」、「1984年」、「ロックとメディア社会」、「ガセネタの荒野」、「音楽とことば」、「十年ゴム消し」などだ。

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入り口右横の小さい棚

 さて、壁棚を見終わってこれで終わりかと思ったらそうはいかない。入り口正面の平積みフェア台に隠れて、2m級カラーボックス型の棚が入り口すぐ右横に2本あるのだ。まず、右辺壁棚の隣、一番入り口に近い角に「文庫フェア この冬 日常に本を一冊、カバーと一緒に連れだそう。」の棚が一つ。「グスタフマーラー」や「考えるヒット3」、「僕が愛するロック名盤240」、「ピーターバラカン」、「ビートルズの謎」、「ブルーノート再入門」などなど読みやすいサイズの文庫や新書の音楽本が並べられている。
 ここでディスクユニオンにつながるチェーンで区切られた通路を挟んで(なぜつなげたのかは不明w)、入り口すぐ右横に本棚が一本ある。内容は「スタジオボイス」や「ミュージックライフ」、「ザ・ディグ」などの音楽雑誌だ(バックナンバー含む)。意外とこの入り口すぐ横の棚が一番マニアックかもしれない。

感想

 「全体として音楽と本がうまいこと出会った店」という感想を持った。そりゃ、そういうテーマの店だから当たり前なのだけれど(笑)ノルウェイの森とか1984年とかが音楽本に紛れてさりげなく置かれていたり、クラシックものの少女マンガ(「のだめカンタービレ」ではないです)が置かれていたりする。音楽好きかつ本好きでないと出来ない棚作りであると思う。そして、何よりジャンルレスであることを特筆したい。
 マンガや文庫、新書、単行本など本の形式を飛び越えるのはもとより新刊と古本を並べていること。雑貨との融合はされていなかったのが残念でしたが、それが為されていればスタンダードブックストアもびっくりの融合っぷりなのだ。
 個人的には本の本の品揃えが良かったことが嬉しかった。ここまでの品揃えでしかも古本も並列で扱っているので、これは重宝しそう。まあ大阪在住なのでちょくちょくは行けないが…。千円お買い上げでオリジナルしおりを頂けるということで、読書用CDを購入してその場を後にした。ホクホク気分なのだ。
 本好き音楽好きには是非とも行ってみて欲しいお店!新宿にお立ち寄りの際には是非行ってみてください!!




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