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● 幻覚と幻聴、妄想の嵐

 皆さん、一度はピカソの抽象画をご覧になったことがあると思います。幻覚は、そのように見えたりします。人の顔が正面を向いた顔と、真横を向いた顔との半々に分かれて見えることがありました。また、人の目がピカッと白く光って見えることもありました。

地下鉄の駅の構内を歩いていた時には、まるで洞窟の中に居るかのように暗く感じ、通り過ぎる人が幽霊のように生気を失っているように見えました。また、駅員の人の足音が、カランカランという金属音を鳴らしているようにも聴こえました。そのカランカランと言う音は、いかにも不自然だったので、すぐに幻聴だと気付きました。

 

 幻覚や幻聴は、それを見たり聞いたりしていると言うよりは、まるでその世界の中に入り込んでしまっているように感じられました。そして、次々に不思議な出来事が起こりました。

 

 人のざわめきが絶えず聞こえ、それにまじって、「死ね!」「バカ!」などという声も聞こえてきました。周りに居る人が皆、私の悪口を言っているように聞こえました。

 

 また、ある日ファーストフード店に入った時、「ピカチュー」と言うキャラクターのイベントをしていました。その時、店内の放送で、「ピカチュー」と言う言葉が繰り返し流れていたと思うのですが、それが私にはどうしても「天誅(テンチュー)=天罰」と聞こえるのです。そして、「とうとう自分にも天罰が下ったのだ…。」と思いました。

ペットショップでスナネズミを見ていた時には、突然全てのスナネズミが後ろ足で立ち上がり、一斉に私の方を見たのです。非常に驚きましたが、周囲の人を見渡すと何の反応も無いのです。これも幻覚のひとつでした。

また、同僚と昼食を一緒に食べている時、同僚の話す言葉が全て数字の羅列に聞こえたこともありました。例えば、「115236(いち・いち・ごお・にい・さん・ろく)」とか、「442255(よん・よん・にい・にい・ごお・ごお)」などと聞こえるのです。何を話しているのかが分からず、会話に入っていくことができませんでした。話す言葉が数字の羅列に聞こえる症状は、他の場面でもありました。ビデオレンタル屋の店員の話す声が数字の羅列に聞こえたり、パチンコ屋の店員の声が数字の羅列に聞こえたりしました。

その他にも、幽霊が空中を飛びまわっているのが見えたり、人の生霊のようなものが見えたりしました。

また、電車で座っている時、突然目の前に立っている女性が私に対して怒りだし、罵声を浴びせ始めました。その当時、私は職場で仕事がうまくいっていませんでした。その女性は、その仕事に関係した内容で怒っているのです。見ず知らずの女性なのに、なぜ私のことを知っているのだろうかと、不思議で恐ろしい思いをしました。この出来事は、おそらく幻聴と幻覚が同時に現れたのでしょう。しかし、当時の私には、現実と非現実との区別がつきませんでした。

 

 このように、統合失調症を発病してから、ひっきりなしに幻覚や幻聴に襲われたのです。

幻覚や幻聴の他に、妄想の症状もありました。国の機密機関のようなものに、つけ狙われているように思えてくるのです。ただ、私の場合、幻覚や幻聴の症状がひどかったため、そのような妄想を抱く余裕がありませんでした。そして、そのような妄想は、3日間ぐらいで治まりました。


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<著者紹介>

深澤 信行(ふかさわ のぶゆき)

キリスト教プロテスタント

福音派のクリスチャン

統合失調症当事者

『青葉ぶどう園』所属

大野キリスト教会会員

1973年神奈川県相模原市生まれ

2004年4月11日受洗

日本工学院八王子専門学校卒業

第一種情報処理技術者

HP: http://fuka.ikrst.net

E-mail: fuka@ikrst.net

ハンドルネーム:ふかごろう


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版の情報

初版 2010年12月22日 (紙媒体で100部発行)

二版 2011年1月26日 (紙媒体で200部発行)

三版 2012年7月17日 (パブーによる電子出版)


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販売価格200円(税込)

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