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戦略

はじめに

 この小説に登場する国、地域、人物等は全て架空のものであり、実際に存在するものとは一切関係ありません。

  

○アジア大陸、C国の戦略

C-1主席:

 我が国における国家百年の計を見据えて、これから諸兄に活発な意見を交換してもらいたい。

 我が国は、その名が示すように、世界の中心で咲く華として、政治、経済、軍事、文化その他すべての統括者でなければならない。

 残念ながら現在は、その座を米国に明け渡している状態ではあるが、その状況を打破するために、これからの我が国における今後100年に亘る戦略を明確にさせ、それを実行に移さねばならない。

 古代、4大文明としてメソポタミア、エジプト、インダスの各文明に加え、我が黄河文明が存在したとされている。その中で唯一現在においても、その文明を引き継ぎ、発展を遂げているのは、偉大なる漢民族を中心とした我が人民の国のみである。

 それはひとえに、先人たちの優れた洞察力に支えられた、先見の明による長期戦略の策定、およびその戦略に沿った様々な取組みや、将来に向けた種づけ的な行いが結実した成果であると言える。他の文明は、この長期戦略にのっとった取組を行わなかったため、滅亡の憂き目にあったといえる。

 我々は、先人たちの残した洞察力による先見の明など、それらの財産を受け継ぎ、今後さらに発展を遂げ、世界の盟主としての地位を確立せねばならない。

 それはひとえに、諸兄によるこの会議の結果次第であると言える。その重大な責務を認識した上での、活発な議論をお願いする。

 以上だ。

C-2副主席:

 これからの進行は私が行う。

 いま主席からお話があったように、われわれは世界の盟主としての地位を確立するために選ばれた民である。

 その実現に向け、各分野における各位の忌憚のない意見をお願いする。

 では、我が国の現状に対する認識を、各位と共有したいと思う。

 まず地理的条件であるが、大陸における状況として、北側をロシアと接し、西側についてはモンゴル、西アジア諸国、南はインド、パキスタン、およびASEAN各国などと接している。

 それらの国々は、それぞれ異なった民族性、国家体制、経済状況、宗教的背景を有している。

 今後、それぞれの国とある時は敵対しながらも蹂躙し、またある時は協調して、我々の影響力を拡大する必要がある。

 しかし、最終的な形態としては、あくまでもすべての国を我が国の従属国、またはチベットのような一自治区として巻き取ることを目的としている。

 先日、あるJ国の右翼的プロパガンダ新聞が、WEBに無料で配信しているニュースに、「なぜ、C国は周りの国と仲良くしないのか?」とあった。

 これは正に噴飯ものと言えるだろう。なぜなら主席のお言葉にもあったように、我が国は世界の盟主として君臨するべき運命を負っている。

 その盟主が近隣の国と仲良くなどする必要があるのだろうか。

 飼い犬の躾と同じで、周りの国を甘やかしてしまうと、周りの国は自分たちが我が国と同等、または我が国以上の存在と勘違いする可能性がある。

 そうならぬよう、周りの国への躾は厳しく行い、飼い犬に手を噛まれたりしないよう、日ごろから注意する必要がある。

 そのことに重々、留意して欲しい。

 次に海洋における状況として、東をJ国に塞がれ、南を台湾、タイ、ベトナム、フィリピンなどにより阻害され、我が国の艦隊が母港と太平洋を自由に往来することを不可能にしている。

 特に東に広がるJ国においては、北東から南東まで千キロ以上にわたって島々が点在し、それらの島々に設定された排他的経済領域などにより、ほぼ完全に連結した状態となって、それらの島々が台湾とつながることにより、我が国の艦船が内密に北太平洋へ展開することを阻害している。

 現在、台湾北方にある岩礁とも言えるような小島群をめぐって、、J国と敵対している状況であるが、それはほんの小手調べにしかならない。

 まず、本格的なJ国との今後の対応について、最終的なJ国と我が国との関係を見据えた議論をお願いしたい。

 

C-3政治部首脳A:

 では、最初に私から、J国に対する政治部の考えをお話したい。

 当然J国は我が国に従属させますが、従属化した後の最終的な関係について、まず、意見をお話します。

 J国を従属化した後の最終的な形態については、我が国の自治州とするのが理想であると考えます。

 J国は、副主席のお話にあったように、我が国の太平洋への軍事的展開、および利権の確保に非常に有害な存在であります。

 しかし、ひとたびJ国が我が国の属国となれば、その地理的条件は、太平洋に向けた我が国の非常に強固な橋頭保となります。諸外国、特に米国による太平洋側からの我が国に対する侵略に対し、障壁としての活用が可能です。

 そのようなことから従属国という、国としての存在を残す、いささか緩い感がある支配より、より我が国の主権がおよぶ自治州とするのが理想と考えます。

C-4軍事首脳:

 軍部として、私もその意見に賛成です。

 従属国では、いつまた支配したJ国が我が国のもとを離れ、敵対してくるとも限りません。まったく信用のならないJ国の国民性ですからな。

 J国に対し徹底的に侵略し、我が国に対して、再度敵対しようなどという気にすらならないように、自治州として弾圧を継続するべきです。

 自由を規制し、言論を弾圧し、さらに、つまらんナショナリズムなどが芽生えないように、徹底的に奴らの誇りを奪い去るのです。

  では、いかにしてJ国を従属させるかという問題について、軍事面からの意見を申し上げる。

 まず、現在進行している台湾北部に位置する、小島をめぐる紛争について、お話する必要があると思います。

 J国は、小島をめぐる紛争による我が国民の怒りを、我が国内の体制矛盾、我が国内に存在する経済的格差等に対する、人民の不満が原因の暴徒化したエネルギーであり、それを我々為政者が、J国に向けた敵対心に置き換えていると、考えているようであります。

 これはまったくの言いがかりでありますが、我が国にとっては、非常に好都合なことであります。

 なぜなら、この小島をめぐる争いによって、我々が最終的に目的としている、J国自体の従属化という真意を、奴らに知られることを心配する必要がないからです。

 奴らは、我々が紛争を利用している、または、あの小島の周りに存在が確認されている天然ガスや、石油などの地下資源が最終的な目的であると勘違いしております。

 確かに地下資源については、紛争の目的の一つではありますが、奴らの勘違いはそのままにしておき、我々がJ国全体の支配を目的としていることは、このまま伏せておいた方が、奴らに我が国の真意に対する対策を考慮するための時間を与えることがなく、得策と考えます。

 

 J国を完全に従属させるには、非常に忍耐づよい用意周到な計画が必要になります。

 今現在のJ国自体の国力は、経済力をはじめとして、まだまだあなどれないレベルにあります。

 米国の後ろ盾もあります。

 仮にJ国と全面的な対立を行うとすると、我が国におけるJ国の経済的投資の引き揚げや、我が国からのJ国向けの輸出の停止、我が国における生産活動に必要なJ国からの部品等の輸入などの停止等、我が国への経済的影響が甚大になる可能性があります。

 これら経済的影響が、我が国の軍部での士気に影響を及ぼす可能性があります。

 また、純粋に軍事的な要素として、やはり米国の支援があるということが大きく、すぐに全面的な開戦を行うと米国をも全面的に敵に回しかねません。

 ですから小島の紛争を、全面的な開戦に結び付けるのは、早計であると考えます。

 かと言って、我が国が弱気になる必要はまったくありません。

 我が国の航空機の保有状況はJ国、K国、台湾、その他東アジア諸国の航空機保有数を、すべて足したとしても及ばないほどであります。

 これらの航空機により、小島周辺の制空権も容易に確保できるでしょう。

 また、我が国は世界有数の潜水艦保有国であり、すでに何十隻もの潜水艦が日本海、シナ海、および太平洋に展開しております。 

 そのわが国の潜水艦が、米国の第七艦隊が中心になって、威信を掛けて行った軍事演習を震撼させたという事実もあります。
 通常、第七艦隊の作戦行動中の艦艇の配備は、空母を中心に巡洋艦、駆逐艦等が周りを囲むように配置され、空母への直接の攻撃を回避するようにしています。
 艦艇による潜水艦の探索も協力に行われています。絶えず航空機の直庵による空母の防衛も行われております。
 わが軍の潜水艦は、その何重にも敷かれている空母の防衛線に対して、演習中に周りの巡洋艦、駆逐艦の目をくぐり、空母のすぐそばに浮上することに成功しています。それを見た米国艦隊は度肝を抜かれていたはずです。
 空母のすぐそばに浮上できたということは、とりも直さずわが軍の潜水艦が、いつでも空母に対し致命的な攻撃を仕掛けることができたということです。
 このことはわが軍にとって、非常に愉快なことであり、軍全体の士気をおおいに盛り上げました。

 いつでもこれらの潜水艦を小島周辺に展開して、紛争を有利に進めることが可能であります。

 小島での紛争のみならず、いざとなれば多数の潜水艦をJ国を囲むように配置することにより、J国の海上封鎖が可能であります。

 食糧、および資源のほとんどを他国に頼り、経済の維持に輸出が必須であるJ国は、この海上封鎖ですぐに音をあげることでしょう。

 しかし、やはり我が国の脅威となるのは、米国の存在であります。

 日米安全保障条約にのっとり、米国はJ国に対する攻撃を自国への攻撃と受け止めます。

 もっとも、米国としてみれば、J国を本当に守りたいのではないと考えます。J国の安全が脅かされることが、ひとえに米国の太平洋における権益が脅かされることになるために、J国の安全保障といいながら米国の軍隊をJ国に展開し、その費用の一部をJ国に負担させているわけであります。

 現在のこのスキームは、我が国の太平洋における権益拡大に対し、非常に重大な阻害要因であります。また、この阻害要因は簡単に取り除くことが不可能です。

 今後の我が国の戦略に、アジア地域から米国の影響をいかに排除するかが一番の問題であると考えます。

 とりあえず小島に関する軍部としての意見は以上です。

 

 


従属化

C-4政治部首脳B:

 では、これから小島の紛争、およびJ国の従属化に対し、どのように対処すべきかについて、政治部としての意見を述べます。

 まず、今現在我が国が行っている諸外国における、J国に対する先の世界大戦でのJ国の犯罪行為、占領行為に対するネガティブキャンペーンを持続するべきであると考えます。

 その中で、現在J国が実効支配している小島群を我が国固有の領土として、J国における不法占拠であると繰り返しアナウンスするのです。

 J国が歴史的資料を羅列して、自国による小島の占領を正当化しようとしておりますが、それらはこのネガティブキャンペーンを執拗に繰り返し行うことで、まったく効力のないものになります。

 J国以外の国の国民をはじめとして、為政者は同じことを何回も聞いているうちに、我々の主張が正当であり、J国による占領は不当であると、思えてくるはずだからです。

 

 併せて我が国内においては、秩序ある継続的な反J国キャンペーンを実施します。反J国教育と並行して、反J国キャンペーンにより嫌J感情を徹底的なものとして、我が国人民にはびこるJ国に対する憧れなどの、間違ったJ国感情を抱かせぬようにするのです。

 

 現在、幸いにしてJ国においては、小島をめぐる一連の紛争に対して、領土問題は存在しないとしております。小島は、もともとJ国固有の領土であるから、我が国などが自国領であると主張しても、まったく問題視しないとしているのです。

 この状況は我が国にとって、非常に都合のいいものであります。

 かなり前、当時の我が国の主席がJ国を訪問した際に、領土問題などの利害関係が複雑に絡み合う問題についての解決は、将来の知恵ある子孫に委ねると発言しました。

 この発言に対してJ国は、問題の先送りととり、将来J国に都合のいい結果が訪れると勝手に解釈し、諸手を挙げて賛同し、両国はその当時存在した領土問題以外の複雑な問題を含め、すべての問題の解決を先送りにすることにより、平和条約を締結いたしました。

 当時の我が国の状況では、もし仮にJ国が領土問題などで現在のような強硬姿勢をとり、小島に対する実効支配を強化し、小島に建造物をもうけ、軍隊の配備など行った場合に、抗議を行うか直接的な軍事行動を行うしか選択肢がありませんでした。その頃の軍事行動では、当時の我が国の軍備を考慮すると、真に効果的な対応ができたか不明です。

 当時すでに米国のJ国の実効支配も行われておりました。

 つまり、当時我が国には、J国に対し小島の実効支配強化を阻止するべき、J国に対しての脅威となりうる有効な手段がなかったのです。

 それに対し、先の主席は我が国の国力が当時より強大になることにより、J国との立場が対等、またはそれ以上になるのを待って、交渉を行おうとする、言わば時間稼ぎのための提案を行ったのです。

 J国はそれに対し、なにを勘違いしたのか、我が国が小島に対して、奴らが言うところの侵略行為を、しばらくの間行わない約束ととったようであります。

 その後、我が国は開放政策などにより、経済力において驚異的な発展を遂げ、軍事力の面でも先ほど軍事首脳からあったように、当時と比べて飛躍的な発展を遂げております。

 そして今回の小島に関連する紛争により、我が国は排J国デモや、J国品の不買運動、レアメタルの輸出規制、我が国内のJ国関連の生産拠点の稼働停止などにより、経済面からもJ国に対し大いなる打撃を与えることに成功しております。

 これはひとえに、先の主席による時間稼ぎの提案による成果であると考えます。

 

 さて、では今回の小島をめぐる紛争を、今後どのように進めるかという問題になりますが、結論から言うと今後もこの時間稼ぎを継続する必要があると考えます。

 なぜなら、先ほどの軍事首脳のお話のように、J国の後ろ盾になっている米国の存在があるからです。

 米国は、今回の紛争に対し、J国を全面的に支援するとリップサービスを行っておりますが、その真意を確認する必要があると考えます。

 また、その支援を今後どのように変異させていくつもりなのかも、読まなければなりません。

 

 それと、少し話が飛びますが、現在米国においてエネルギー革命が起こったと、マスコミなどが囃したてている件が影響を及ぼすと考えられます。

 シェールガス、シェールオイルといった、今までは採掘が不可能だった、岩盤内に染み込むように蓄積したガスや石油を採取することが可能になったということです。

 米国がこのシェールガス、シェールオイルの本格的な採掘を開始したことにより、エネルギー資源輸入国から転じて、輸出国になることが可能になるような、変革が起こったということですが、この変化が今後米国の対外政策にどのように変化をもたらすかを、慎重に見極める必要があります。

 

 現在、米国が行っている中東への侵略行為は、ひとえに石油の権益を手に入れる、または守るためのものでした。それがその石油自体が自国で産出するもので十分に賄えるとなった場合に、同地域に対する米国の対応が必然的に変化するのは必定と考えられます。

 極端な場合には、米国が同地域から一切手を引いてしまう可能性もあります。

 そうなると米国が同地域に展開していた軍隊などを、どこに展開してくるのかが問題になります。

 先日、米国の大統領が、今まで目もくれなかった東南アジア地域を歴訪したのも、その変化を示しているのかもしれません。

 我が国に準じて、このところの経済発展が著しい東南アジア諸国に対し、経済的影響力を維持、または発展させるためと考えます。

 併せてそれらの国々との連携を強化して、J国をはじめとする友好国による砦を築き、我が国に対する包囲網を構築するのも目的のひとつと言えるでしょう。

 

 その米国による我が国への包囲網を構築するという戦略の中で、J国が非常に重要な位置を占めています。そういった面からも米国が、J国に対する支援を簡単に削減、または停止するとは考えられません。

 

 話を元にもどしますと、そういった観点からも、J国に対する従属化に向けた取り組みは、相当な時間を要すと覚悟しなけらばならないと考えます。そのためにも、今後も継続した時間稼ぎが必要となるのです。

 時間を稼いでいる間に、我が国は更なる経済的発展を遂げ、さらに軍事力を強化、近代化する必要があります。

 ただし、時間稼ぎの間に、J国による小島の実効支配を強化させてはなりません。

 もし、仮にJ国が小島に対し恒久的な施設を建築し、国家公務員という名の軍隊を常駐させるようになってしまっては、その後の展開が我が国にとって不利になりかねません。

 我が国が南シナ海で行い、成功を収めた群島の実効支配に向けた取り組み、すなわち漁船で大挙押し寄せ、難破と称して漁船員という名の工作部隊が上陸し、そのまま居座り、最終的に軍事施設の建設までこぎつけるという方法が執れなくなります。

 小島にJ国の軍隊が常駐してしまうと、難破した漁船員がJ国の軍隊に救出されてしまい、J国の他の領土に移送されて、実効支配に向けた占拠作りが不可能になり、この方法が執れなくなり、他の有効手段を考えねばならなくなります。

 また、J国を刺激しすぎて、奴らが恐怖のあまり小島に対する紛争に対し、領土問題は存在しないとする現在の立場を翻し、国際機関に裁定を依頼するなどの行為に出ることも阻止せねばなりません。

 もし、国際機関において、J国に有利な裁定が下された場合、奴らに有利な状況を作り出してしまいます。

 我が国はJ国に対し、解決を将来の知恵ある子孫に委ねると提案しながら、同時に軍事的恫喝を繰り返し、J国が我が国に気兼ねをして、小島に対しての、これ以上J国にとって有効な措置を採れなくする必要があります。

 

 さらに、J国の国論の二分化も有効だと思います。J国の勘違いした政治家、とくに米国とJ国との協調に水を差した、米国でルーピーと呼ばれた政治家などを活用すのも効果的だと思います。

 概してJ国の政治家は、自らの次期選挙での再選を有利に進めるための、国民に対しての点数稼ぎのパフォーマンスが好きですから、我が国からのその政治家に対して、友好的な対応とちょっとした特別扱いをするといった餌を見せれば、すぐに食いついてくるはずです。食いついてきた政治家を最大限利用し、J国内における我が国に対する強硬姿勢を、是とするか非とするかという議論を二分化させ、J国世論が断固一致して、我が国に敵対して来ないように、世論を誘導するのです。

 その間に、恫喝と懐柔を交互に繰り返し、J国を一喜一憂させながら時間稼ぎを行い、我が国のより強い体制を構築し、時期が来たとき一気に小島の支配を確実なものにし、ひいては沖縄、J国本土と我が国の従属化を進める必要があると考えます。

 

 少し長くなりましたが小島を中心とした今後の対応について、意見を述べさせていただきました。

 

 

C-2副主席:

 うむ。

 小島をめぐる対応については分かった。

 他にJ国従属化に向けた取り組み案はないか。


政治戦略

C-3政治部首脳A:

 政治部から更に2点ほど提案がございます。

 まず、一点目としてJ国の水資源の確保です。

  

C-2副主席:

 水資源か?

 それがJ国の従属化に関係するのか。

  

C-5政治部首脳C:

 はい。非常に有効な手段となり得ます。

 詳細については私から説明いたします。

 まず、J国における水資源を確保するため、現在すでに行っていることでありますが、水源地の土地買収を進めます。

 通常の飲用、または農業用などの水資源とあわせ、温泉などの水源地を、我が国の一般の市民が購入するとして、実際は我が国の戦略としての取り組みを進めさせております。

  この取り組みには、一石二鳥の効果が期待できます。

 我が国においても、ある地域においては、異常な水不足をきたしておりますが、これはこのところの地球規模における異常気象の影響などが考えられます。これらの地域に対する水の供給元として、J国の水資源が期待できます。水を資源として、ほぼ無償で手に入れられるようになるのです。

 たとえ将来的に、J国において恒常的な水不足が起こったとしても、我が国が一般の国民の名義で購入した水源地において取水した水は、我が国への輸出用として確保が可能になります。

 

 もう一点は、J国の国家体制への脅威とすることが可能です。

 奴らは、水は雨として水源地に豊富に供給され、それをいつでも清浄な状態で、安全に利用できると思い込んでおります。

 水資源の安全確保、水源地の公有化などの思考はまったくありません。

 せいぜい夏場の乾季に起こる一部地域での水不足を嘆くだけで、それに対しての、更なる貯水池の建造や、我が国で可能になった天候の管理などに対して、本格的に取り組もうなどということさえ、考えておりません。

 奴らは、水の安全・安定供給というものに対し、非常に無防備であります。

  そこで、我が国がJ国といよいよ事を構える段になった時に、この水資源への攻撃を行います。

 具体的には、水源地において人体に有害な化学物質や、重化合物などを、流れ出る水に混入させます。これは、直接住人に害を及ぼすだけの量を必要としません。なぜなら、この水源地の下流では、取水時の検査でこれらの有害物資が検出された場合、その取水を制限せざるを得なくなってくるからです。

 これにより、この水源地の下流では取水が不可能になり、深刻な水不足に陥り、広範囲な地域で正常な国民生活をおくることが不可能になります。

 これをJ国のいたるところで、特に都市の取水が行われる河川の上流で行えば、J国における国民の日常生活に対し、非常に効果的な攻撃となります。

  化学薬品や重化合物などを、継続して流し続けることが難しい場合は、我が国国内の原子力発電所などで発生した放射性廃棄物を、J国に密かに輸送し、水源地に埋設すれば、同様に下流域では取水が不可能になり、より効果的で持続的な攻撃が可能となります。

 

 

C-2副主席:

 しかし、そのようなことを行えば、奴らも黙ってはおるまい。当該水源地に対して封鎖を行い、もしその行為を行っていた我が国の国民が抵抗すれば、攻撃も辞さないと思われるが。

 

 C-5政治部首脳C:

 そうなれば申しぶんありません。そのような攻撃を行うときは、当然我が国とは紛争状態に陥っている訳ですから、奴らの攻撃を契機に、J国に居る我が国国民の生命と、財産の安全を守るとして、国際社会からの批判を気にせずに、堂々とJ国への派兵が可能になります。

 この派兵により、一気にJ国の従属化が進むことになります。

  

C-2副主席:

 確かに面白い戦略ではあるが、J国とて外国人による水源地の買いあさりを、手をこまねいて見ているとは思えないが。

  

C-5政治部首脳C:

 ご心配には及びません。その場合は、少し金を握らせたJ国の人間を使って、資金は100%我が国の工作員が用立てて購入します。有事の際は有害物質の混入のみ行います。

 J国に帰化した我が国の同胞を使う方法もあります。

  

C-2副主席:

 分かった。他のJ国従属化に向けた戦略の説明を。

  

C-3政治部首脳A:

 はい。二点目はJ国の土地の収用です。

 水源地の土地の購入と異なるところは、地方の小規模な市町村などの自治体を対象とするところです。

 具体的には、J国の沖縄地方の島が独立して、自治体となっている地域や、それに準じたところをターゲットとします。

 あらかじめ土地を購入しておいて、有事の際には我が国の工作員や軍人などを多数移住させ、島の人口の過半数にまで達するようにします。

 

 それ以前に、J国の少数野党などで一時真剣に議論されていた、地方自治体在住の外国人への参政権付与を、実現させる必要があります。

 地方自治体の外国人への参政権付与を主張する、J国の政治屋を金銭面で支援し、与党を巻き込んだ大きなうねりを作り出し、法制化を実現します。

 地方自治体の外国人に参政権が与えられていれば、先ほど言った自治体の住民数の半数以上に達した工作員や軍人を使って、住民投票を行わせ、その自治体にJ国からの独立宣言を行わせるのです。

 あらかじめその自治体の首長を、我が国寄りの人間にしておくと、より効果的でしょう。独立宣言が採択されたら、首長から我が国に対し支援を要請させるのです。

 たとえ地方自治体の外国人に参政権が与えられていなくても、人口の過半数に達した我が国の工作員を使って、独立宣言を行わせます。

 当然、J国はさまざまな手を使って独立を阻止するでしょうが、さきほどの水源地における紛争と同様、我が国の国民の生命、財産の安全を守るとして、軍隊を堂々とJ国へ派兵することが可能になります。

  

C-2副主席:

 なるほど、実際にこの取り組みは行われているのか。さきほどの水源地の取得もあわせて。

  

C-3政治部首脳A:

 はい。双方とも同時進行で行っております。

 ただ、この二つだけ突出して行うと、我が国の思惑を勘ぐられる危険がありますので、まったく不要な大都市圏におけるマンションの購入なども行っております。

 J国内では、これらの土地やマンションの購入について、我が国の富裕層がそれらの物件を、投資対象や自身が温泉などの水源地つきの別荘などで、使用するために購入していると考えており、J国内の不動産売買の深刻な不況の中、数少ない成約物件としてよろこんでおります。

  

C-2副主席:

 分かった。今後も取り組みを継続して行うように。ただし、くれぐれもJ国に我々の思惑を悟られるな。

 

C-3政治部首脳A:

 はっ。

  

C-2副主席:

 他に戦略的な取り組みの案はないか。


外交、経済戦略

C-6外交部首脳A:

 J国の従属化のみならず、全世界に向けた取り組みとして、外交部で行っている施策があります。

 

C-2副主席:

 それは何か。

  

C-6外交部首脳A:

 はい。それは一言で言って、国連、および国際機関での発言権の強化であります。

 我が国は、国連での常任理事国として、強大な発言力を有しており、拒否権の行使などにより、欧米各国の常任理事国が結託した施策にくさびを打ち込んで、奴らの思い通りにさせておりません。

 さらにここで発言権の強化を図り、国連、および国際機関を我が国の意のままに動かすのです。

 具体的には、国連総会における我が国の提案案件に対する賛同票の囲い込みであります。

 また、同じように各国際機関においても、我が国の主張が通りやすくするために、各国の囲い込みを行うのです。

 ASEANにおいて、議長国のカンボジアを経済支援で我が国の意のままに操り、我が国に不利な議題を、取り上げないよう誘導するのに成功したように、国連総会などで我が国の意のままになる国を、経済支援等で確保するのです。

 そのために、貧困国が多いアフリカ地域への強力な経済支援をおこない、その国の国連における投票での一票を、我が国に都合のいい案に対する票とします。

 さらに敵の敵は味方というように、独裁国家、共産主義国家、イスラム圏の国など、欧米に敵対する全ての国に対し、経済支援はもとより、人的支援、武器供与、活動資金援助、賄賂など、合法、非合法を問わず、相手が欲するものを提供することにより、我が陣営に取り込むのです。

 

 そして、国連や国際機関における我が国の息のかかった国が大多数を占めたときに、あらゆる国際法等の変更を行います。

 まず最初に、大陸棚の変更です。

 当該国際機関に計り、東シナ海の小島を含む沖縄トラフまでを、我が国の大陸棚として、海洋資源の開発権を正式に我が国のものとするのです。

 これに対し、J国がいくら意義を唱えても、我が国が支配する国際機関において、正式に決定すれば、J国もこれに従わざるを得なくなるのです。

 その後、順次様々な国際法を変更し、最終的に沖縄、およびJ国本土を、武力を行使せずに、我が国に従属化することも可能になります。

 そして、最終的には、先の大戦後から実質的に続いている、米国によるJ国の占領を終了させ、米国を太平洋のハワイ以東に封じ込めるのです。

 

C-2副主席:

 分かった。

 経済部には、なにか戦略はないか。

  

C-7経済部首脳:

 はい。経済部としての戦略を説明いたします。

 まず、経済的な我が国、およびJ国の現状について、情報を共有したいと思います。

 J国の国内総生産、つまりGDPは58,660億ドルです。それに対し我が国のGDPは72,980億ドル、先般我が国がJ国を追い抜いたことにより、J国のGDPは世界第3位に後退いたしました。

 しかし、その実態は、国民一人あたりの生産性という観点からいうと、J国がおよそ45,000ドル、それに対し我が国は八分の一の5,600ドルにしかなりません。

 J国の国民数が約1.3億人、それに対し我が国の国民数は、およそ十倍の約13億人であります。つまり、我が国の生産性は、残念ながらJ国の八分の一しかなく、人口が10倍いるためにGDPでは、J国を上回っているというのが実態です。

 ちなみに、米国のGDPは150,750億ドル、一人あたりの生産性は48,600ドル、人口は3,1億人であります。

 つまりJ国と米国の一人あたりの生産性は大差がなく、GDPの差は人口の差が大きいためといえます。

 

 今後我が国のGDPが米国を上回り世界一になるには、人口を考慮すると現在の一人あたりの生産性を、現在の約二倍の11,600ドルにすれば可能です。

 つまり我が国の国民一人あたりの生産性を、J国の4分の1に上げるだけで、我が国のGDPを世界一に押し上げることが可能なわけです。

 

 GDPの向上、つまり国民一人あたりの生産性の向上につながる施策について、我が国はその一党独裁という現状が非常に強力な武器となります。

 党執行部の、迅速かつ果敢な決断により、社会資本のほとんどを、重点分野に集中的に投資することが可能となり、非常に効率的でスピード感あふれる成長を可能にします。

 これは、資本主義、自由主義経済においては、けっして可能なことではありません。資本家と云われる者たちは、個人のことしか考えず、勝手な思惑によるバラバラな投資しか実現しません。

 さらに資本家は、国家などのガバメントによる経済規律の強化を一番嫌います。自分たちの金儲けに対する規制が生まれる可能性が高くなるからです。

 その結果、自由主義経済はその構造的欠陥から、先のリーマンショックのような、経済的危機を何度となく生み出すのです。

 我が国もリーマンショックの余波を受けましたが、執行部の迅速な決断により、集中的、効果的な対応を行うことにより、その危機を見事に回避いたしました。

 のみならず、世界経済の牽引役として、危機からの世界経済の立て直しに一役かっております。我が国が牽引していなければ、もっと長い間世界経済は瀕死の状態が続いていたでしょう。

 

 さて、このような我が国の経済的特徴を活かし、J国に対する戦略を考えた場合、やはり一番有利な点は莫大な資本を、一意の意思により集中的に投資することができる点ではないかと考えます。

 たとえば、J国の国債を大量に買い込み、J国の弱みを握る。

 または、外国人投資家として、匿名によりJ国の株を買い漁る、または売り浴びせて、株式市場を翻弄する。

 為替において円を買いまくり、円高を誘発させて、輸出に頼っているJ国の実体経済を、危機的な状態に追い込むことも可能です。

 現在はまだ、これらの施策について、実際に大々的に取り組みを行ってはおりませんが、いつでも対応は可能です。

 

 もう一点のJ国に対する経済的な戦略として、我が国の市場としての立場を利用することができます。先ほども申し上げましたが、我が国の人口は約13億人であります。約13億人規模の市場は、世界を見渡しても他にあまり無い、非常に大きな市場であります。

 我が国の内需を拡大すれば、現在の我が国の現状として、輸出に頼っている、または世界の工場として、世界からの資本の導入に頼っているという現在の経済の根幹を変えることが可能です。

 J国においても、我が国の約13億人の市場は、非常に魅力的であると同時に、すでに我が国への輸出に頼っているJ国の大企業も多数存在しております。

 この状況において、先にありました反J国教育、嫌J感情の醸成により、J国製品の不買運動や、販売拠点への攻撃など、いつでもできる状態にあるということで、J国に必要以上の警戒感や余計な対策による出費をさせるなどして、J国の企業が全力により、我が国に対して販売攻勢を仕掛けることを、目に見えない形で牽制することが可能です。

 

 今現在は、我が国の経済的状況として、J国資本の投下、J国の生産工場でのわが人民の雇用、レアメタルや農産物等の一次産品の輸出など、J国経済に依存している部分も残念ながら存在いたします。

 しかし、先ほどからありますように、時間稼ぎを行っている間に、それらの弱点を克服し、我が国が経済面からもJ国を完全に脅かす存在になれば、経済面からのJ国の従属化が可能になると考えます。

  

C-2副主席:

 うむ。

 では本日の討論の最後に、仮に今現在、すぐにでもJ国と全面的に対峙した場合の、軍事面からのJ国侵攻をどのように行うか、説明願いたい。

 


軍事戦略

C-4軍事首脳:

 承知しました。

 では、先ほどから出ております小島での紛争を契機とした、J国との全面的な紛争における侵攻作戦について、説明いたします。

 まず、先に申しあげたように、我が国の絶対的に有利な空軍力により、日本海全体の制空権を確保いたします。

 空軍の支援を得て、わが軍の海軍が、日本海に展開しているJ国海軍の艦船を潜水艦を含め、全て撃破いたします。

 最近、スティルス性能を持つ、コルベットと呼ばれる小型艦も就航しました。これはレーダーを反射しにくいステルス性能を備えております。小回りがきき、対艦ミサイルなどを搭載し、ヘリコプターの離着艦も可能です。大型艦を護衛する用途と、敵に悟られないように敵艦船に近づき攻撃を仕掛けるなど、非常に多彩な用途を持ちます。
 わが海軍の攻撃力が増大し、J国海軍に対する有効な攻撃手段が手に入ったことになり、日本海に展開するJ国艦隊は容易に撃破できるでしょう。

 その後、我が国の艦船により、陸軍のJ国への輸送、および展開が可能になります。

 併せて、J国本土への空からの侵攻を行います。これは、南方に比べ比較的に、米国における空軍力の支援が手薄な北方から行います。

 J国本土の制空権が確保された地域から、空軍の支援を受けながら陸軍をJ国国内に展開いたします。

 さらに空軍は、太平洋上へ展開を行い、北方における太平洋上の制空権を確保し、太平洋上のJ国艦船を撃破し、南方からの洋上におけるJ国陸軍支援、および物資等の支援を遮断します。

 我が国陸、空軍によるJ国北方の制圧が完了した段階で、順次南方への侵攻を開始いたします。

 我が国のJ国北方軍が南進を開始した段階で、我が国海軍、および空軍による、J国南方、すなわち沖縄方面への侵攻を開始し、J国、および米軍を南北両面から挟み撃ちにいたします。

 これらの我が国の正規軍による侵攻と併せ、J国国内にすでに展開しております、特殊工作員、および諜報活動要員により、J国内の各戦略的な重要拠点への攻撃を開始いたします。

 一番の重点目標とするのは、原子力発電施設です。J国において、原子力発電施設の防衛体制は、ほとんど無いに等しい状況です。せいぜい施設の入口に、ガードマンを配備しているぐらいで、そのガードマンも銃器等の携行をしておりません。

 我々の部隊が突入しても、警察に連絡をして、そこから上層部に情報があがり、警察部隊、または軍部隊が施設に展開することになり、それまで2~3時間は要すと思われます。

 我々の特殊部隊は、その間に何班かに分かれて、施設を破壊します。

 まず第一班は、原子力発電設備の制御室、および制御装置を制圧します。稼働している原子力発電所では、制御室において、発電の出力を最大限にあげる、すなわち原子炉内における制御棒を最大限引き抜きます。それにより原子炉がメルトダウンを起こした時の被害を最大にします。

 その後、制御設備をすべて破壊し、制御棒が再び挿入されないようにいたします。

 また、第二班は原子力発電施設に引き込まれている、電力の送電線の鉄塔を、複数基にわたり爆破します。これにより原子炉に冷却水を送水している冷却水ポンプの稼働を、長期間にわたり阻止します。

 第三班は、原子炉の冷却水ポンプへ電力を供給するための、あらゆる経路の電力接続設備を爆破します。冷却水ポンプに供給される電力は、非常事態に備え自家発電設備や電源車などにより、複数経路確保されていますが、冷却水ポンプ間近の接続経路を破壊すれば、たとえ電源が確保されても、冷却水ポンプへのつなぎこみに時間がかかり、その間に原子炉はメルトダウンを起こします。

 稼働中の原子力発電施設に対しては、これらの攻撃を同時に行い、メルトダウンを発生させ、原子力発電施設近郊における放射能汚染を引き起こします。

 風向きによっては、都市部への放射能汚染拡大も期待できます。

  現在稼働していない原子力発電施設に対する攻撃は、より大規模な攻撃が必要になりますが、原子炉自体への爆破措置を行い、同様に放射能汚染を引き起こします。

  J国においては、現在一基を除いてすべての原子力発電所が稼働を停止しておりますが、原子力以外の発電設備では、単位電力あたりでのコストが掛り過ぎ、その分電力の使用における経費が上がり、製品の生産コスト増などにつながり、経済界などからの突き上げが起きており、早晩、全原子力発電所の稼働が再開されると考えられます。

 また、先のJ国における大震災で、原子力発電施設にも多大な被害が発生しておりますが、現在J国において原子力発電施設に対する防災と言われているのは、自然災害のみを指しており、津波、活断層による地震被害などに対する、防潮堤の整備、および冷却水ポンプに対する供給電源の多重化などしか議論されておりません。

 我々が想定するような、外部からのテロなどの攻撃に対する防備など、まったく議論しようとする気配さえありません。我々の常識とはかけ離れ、銃火器を携行した機動部隊などによる防御など論外のようです。

  さて、この原子力発電施設に対する攻撃の他に、大都市圏に電力を送っている送電設備に対しても攻撃を開始いたします。

 これも同時多発的に、J国内の各都市に多重に建設されている送電設備を、すべてのルートにおいて、何か所にもわたって破壊します。

 送電設備は、山間部などに長距離にわたって建設されているため、そのすべてを警備するのは難しく、どこでも攻撃が可能です。

 これにより 電力の供給が停止され、電力を使用して稼働している交通機関のマヒ、ガスの供給の停止、水道水の供給停止、情報の共有停止、ひいてはガソリン、灯油等の提供停止などにつながり、J国の首都をはじめとして、あらゆる都市機能が全面的に停止いたします。

  これに併せ、先ほど説明がありました、水源地への攻撃も同時に行い、J国におけるライフラインのほとんどを使用不能にします。

 一切の正常な国民生活が停止した場合、J国は紛争の継続が不可能になり、我が国の軍門に下ります。

 米軍においても、我が国のこの戦略を阻止することは不可能であると考えます。

 J国が我が国の軍門に下ると同時に、米国はJ国の占領を断念し、南太平洋、およびJ国東方の島しょ部に撤退を余儀なくされます。

C-2副主席:

 半島、K国についてはどうか?

  

C-4軍事首脳:

 半島のK国については、J国が我が国の従属下に置かれた段階で、周りを我が国、および我が国と同盟関係にある北Kにより取り囲まれ、その他の国々のどことも人的、経済的交流が不可能となり、自然に国力が低下してまいります。

 その後は、北Kの好きなようにさせておけば良いと考えます。

C-2副主席:

 分かった。

 今回の会合においては、J国従属化に向けた今後のアプローチについて討論を行ったが、討論の結論として、J国に対して間断のない恫喝と、懐柔を繰り返し、J国が余計なことをしないようにしながら、我が国が経済、軍事両面でJ国を凌駕する、または同等になるまで時間稼ぎを行う。

 もし、時間稼ぎの間に、J国と全面的な紛争となった時には、迷うことなくJ国に対する侵攻を開始し、これを撃破する。

 これらの戦略については、J国、および米国に気取られることが無いように、最大限の注意が必要である。

 時間稼ぎを行うといえども、いつ何時でもJ国を従属化するための手段を講じることを可能とするために、十分な数の特殊工作員、および諜報員をJ国に潜入させ、その装備なども充実させておくように。

 以上をもって本日の会合を終了する。

 各位のJ国、および全世界の占領に向け、今後も継続した取り組みを期待する。



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