閉じる


<<最初から読む

10 / 10ページ

第八幕

 

 やっぱり、良く働くアリがせわしなく後片付けをしています。『 』を送る会はとどこおりなく無事に終了しました。

蝶ネクタイを外したアゲハ蝶が昇り出す太陽を眺めながらこう呟きました。

「ところで、何で『 』は人間に見つからなかったんだろう?大声で鳴く上に、見た目にも珍しい生き物だったのに!?」

「確かに昆虫七不思議の一つだね」

そうナナフシが応えます。

「きっと鳴き声とかは周波数の問題で、見た目はカモフラージュかなんかで

利口な七つ星てんとう虫も会話に参加してきました。それにトンボが続きます。

「でもさ、人間って、見えないものや聞こえないものにこそ、心をかき立てられる生き物のはずだよね?」

「確かに、夢とか理想とか、愛情とか」

だからこそ気付いてあげられなかったのかな?」

 

 夜中の虫たちの大合唱はバラの甘い匂いを乗せて天まで届きました。それに機嫌を良くした太陽が、港町の宙にきれいな空色を塗ります。

また今日も朝を迎えた人間たちが我が物顔で忙しく駆け回ります。

実は知らない世界の方が多いということに気付かないまま。

 

 

 

 

 

5261

 

 

 

『 』

 

 

 

企画 制作 75°

編集 75°and 遠名 

 

©2012-2014    75°

 

75° HP  → http://75do.populr.me/75

         fbp  →   https://www.facebook.com/75dostory?ref=hl



遠名奏 http://tonakanata.jimdo.com/

 


この本の内容は以上です。


読者登録

75°さんの更新情報・新作情報をメールで受取りますか?(読者登録について