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4ふわ

風船を積み上げているうちにたくさんの人が
がやがやとまわりに集まってきました。

集まった人の中には手伝ってくれる人もいました。
針で割ろうとしてくる人もいました。
ほとんどの人はまわりで見ているだけでした。

集まった人たちに手をふったり、怒ったりしながら、
そいやそいやと夢入り風船を積み上げていきます。

そうして、長い時間をかけて、とうとう高い所にあった
キレイな夢に手が届くところまできました。

目を輝かせて、ワクワクしながら、
高く積み上がった風船の上で、そーっとつま先立ちを
してキレイな夢に手をのばします。



5ふわ

すると、

パンッ

そーっとさわったはずのキレイな夢は
短い音を立てて、一瞬のうちに割れてしまいました。

シャボン玉が割れた後のように、
キラキラ、ハラハラと下までカケラが落ちていきます。

目から涙があふれてきました。

どうして割れてしまったの。
あんなに大切にふれたのに。
こんなに頑張って上までのぼったのに。

涙はキレイな夢のカケラたちを追って
下まで落ちて行きました。

空は青から赤に変わって、
夜になり、また朝になりました。

キレイな夢は消えたままでした。

6ふわ

「もう、しかたがない。」

キレイな夢はあきらめて、
いままで積み上げてきた風船を
下に降りていくことにしました。

風船はひとつずつ割っていくことにしました。

パンッ、

パンッ、

と朝の空に風船の割れる音が
どこまでも響いていきます。

中に入っていた透明な水のような夢は散ってヒューンと
四方八方に飛んでいきました。

パンッ、パンッと風船の割れる音は
しばらく続き、夢入り風船の塔が
また雲の高さまできたとき、
ピタッと音が止みました。





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