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CONTENTS
テーマ「First Step 旅に出よう!」
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一歩踏み出す勇気
未知なる道
リアルRPGの冒険
今日が人生最後の日なら、今日することは自分がしたいことだろうか?
旅先の変な日本語
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私がフィリピン英語留学をする理由
私がフィリピン英語留学をする理由  ~世界一周で感じた後悔を次に生かす~
Brali Biz 「旅」×「ビジネス」 たびえもん
Brali Biz 「旅」×「ビジネス」 
旅で使えるスマホアプリ
旅で使えるスマホアプリ
Chibirockの旅はくせもの
Chibirockの旅はくせもの
HANGOVER in the WORLD 
HANGOVER in the WORLD
旅人からの伝言 「特集 インド」
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インド旅行到着初日*
体験をもって理解すること
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旅ときどき・・・
旅トキドキ・・・
トホホな話
トホホな話
一本の糸で世界をつなぐチャリの旅
一本の糸で世界をつなぐチャリの旅
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自炊派の手料理
自炊派の手料理
エッセイたびたべ
たびたべ(食のエッセイ)
アジア漂流日記
アジア漂流日記(創刊号の特集アジアからのスピンアウト企画)
アジア漂流日記(創刊号の特集アジアからのスピンアウト企画)
アジア漂流日記(創刊号の特集アジアからのスピンアウト企画)
Brali Photo(誌上写真展)
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作者・情報提供者一覧
作者・情報提供者一覧
編集後記
編集後記
次号予告
次号予告(2012年8月25日発行予定)
記事募集
記事と情報および写真の募集要項
奥付
奥付

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今日が人生最後の日なら、今日することは自分がしたいことだろうか?

今日が人生最後の日なら、今日することは自分がしたいことだろうか?

■Writer&Photographer
岡部能直
■Age
34歳
■Profile
世界の絶景や世界遺産を中心に約2年間で世界一周。南極大陸を含む七大陸、60カ国以上、150世界遺産以上訪問した経験を活かし、世界各国の旅コラムを執筆中。


 “今日が人生最後の日なら、今日することは自分がしたいことだろうか?”

 これはスティーブ・ジョブズ氏が毎日鏡に向かって問いかけていたという有名な言葉だ。毎日が人生最後の日だとするなら、最後の晩餐に寿司を食べると決めている僕は寿司を毎日食べ続けることになってしまうのだが……。
 ジョブズ氏のように、今日明日の超短期的なことを考えて日々の行動を決定するかどうかは別として、遅かれ早かれ人生最後の日は誰にでも訪れるのだから、人生の中でしたいことが何かを考えておくのは必要なことだろう。

 そして最も重要なことは、それを『実行する』ことだ。
 自分もやってみたい、行ってみたい、欲しい……、漠然とした欲求を持つだけなら誰でもできる。仕事のこと、遊びのこと、恋愛のことなど、短いながらも自分の人生を振り返ると、やらなかったことで後悔していることはある。誰しもそんな経験があるのではないだろうか。いつもいつも欲求だけ、羨ましがるだけで、なんだかんだと御託を並べてやらなかったり行動しなかったり。リスクは負わないかわりに得るものも何もない。

 僕にとっての『世界一周』もまた、普段の自分なら指を咥えて羨ましがっているだけの欲求の一つとして、どこかに埋もれてしまっていても不思議じゃなかった……。



 2009年の大晦日、僕は前日に行われた忘年会のお酒を頭に少し残しながら、不安とそれよりも大きな期待を胸に、二度目のバックパッカー旅に出ていた。しかも今回は世界一周という壮大な計画だ。
 それまで、会社の夏休みやGWを利用してハワイ、フィジー、モルディブなど、スーツケースにアロハシャツと水着を詰め込んで、ビーチで昼間からビールを飲みながらのんびり読書するようなビーチリゾーターだった自分が、まさかバックパックを背負い、汚い屋台でご飯を食べ、流し台で衣類を洗濯するようなバックパッカーをするなんて、人生ってどこで何が起こるかわからない。
 最初の訪問国である中国の上海で2010年を迎えた僕は、深夜営業の屋台で魯肉飯のようなものをかき込みながら、世界一周をすることになるキッカケを思い出していた。

 そもそも僕が世界一周を決意するに至ったのは、世界一周に出る10ヶ月前、2009年2月に行ったエジプト旅行でだ。大学卒業後、社会人9年目を迎えようとしていた僕は、勤続2年毎に2週間の休みをもらえる会社の制度を利用して、仕事を忘れどこか海外で羽を伸ばしに旅行するつもりだった。ただ残念ながら今回、僕には一緒に行く相手がいなく、やむを得ず一人旅をすることとなった。それが初めての一人旅デビュー戦だった。

 「一人旅でビーチリゾートは寂しすぎるだろうな」
 結局この1年後に一人で寂しくタイのビーチで日焼けをしたり、2年後にまた一人寂しくブラジルのビーチで火傷並みの日焼けをすることになるのだが、初めての一人旅はガツガツと観光できる観光地にしようと思い、バックパッカーデビューにエジプトを選んだのだった。
 初めてのバックパッカー旅は正直イライラの連続だった。
 いま思えば、それは世界三大『人がウザイ国』として、インド、モロッコと並ぶエジプトならではの洗礼だったのかもしれないが、イスラム教の喜捨(富んでいる者が貧しい者に与える)の精神を盾に、毎日毎日旅行者に対して「バクシーシ、バクシーシ」とお金をせびるエジプト人の嵐にうんざりし、ピラミッド前で写真を撮ってやると言っていたエジプト人がそのままカメラを返してくれなかったり、240エジプシャンポンド(=当時約3,600円)で1日チャーターしたはずのタクシーが降りる間際に240ドル(=当時約21,600円)とお金の単位を変えてきたり、タクシーの運転手の言う「thirty(30)」が自分には「セルティー」にしか聞こえなくてタクシー代で揉めたり……、平気で人を騙して利を得ようとするエジプト人とマジ喧嘩した。親切で言ってくれているのか、ただ喜捨を求めているのかわからなくなり、もう、エジプト人の全員が敵に見えてくるし、免疫のなかった僕は、おそらく一生エジプト人とは友達になれないと思った。
 まぁそんな最悪スタートのエジプトライフだったが、何とかバックパッカー初心者の自分もだんだんとコツを掴み始め、首都カイロから二都市目のルクソールに移動した。ルクソールはカルナック神殿をはじめ、エジプトのかつてのファラオ(王様)のお墓が集まる王家の墓などがある観光都市だ。
 到着初日、町歩きを終えて、宿泊している安宿の屋上レストランで何か食べようと屋上に上がってみると、なにやらアジア系の男性ゲストがボールジャグリングの練習をしていた。長い髪をヘアバンドでまとめ、カラフルでユルユルのシャツとパンツを履いている彼は、テッペイ君という日本人の旅人だった。僕の身近の友人には、バックパッカーはおろかワーキングホリデー経験者すらいなかったので、世界を長期間も旅する人に出会ったのはこの時が初めてだった。彼の年齢は僕の一つ下で30歳。
 そして驚愕したのは、この時点で2年半ものあいだ海外を放浪しているだけではなく、更にその前にも2年半の放浪を2度も経験しているというのだ。2年半放浪しては、日本に帰ってお金を貯めてまた旅に出る。それを繰り返して通算7年半も海外で生活しているらしい。

 その話を聞いて、自分の中でパラダイム転換が起こった。
 大学を卒業し、就職して定年を迎えるまで働き、その間に結婚をして、子供ができて育児をし、定年後に自分の時間を持つ、という生き方に何の迷いも持っていなかったし、「そんな生き方もあるんだなぁ」って、正直そう思った。
 それと同時に、自分も世界中の絶景を見てみたい、現地の美味しい料理を食べてみたい、旅行番組や旅雑誌を見るだけで行った気になってるだけなんてもったいない、と沸々と『世界一周をしたい』願望が沸いてきていた。
 もしすぐに1~2年の旅に出たとしよう。短いながらも過去の自分の人生を振り返ってみて、2年という年月はたかが知れている。働き盛りの30代前半の2年は、長いと言えば長いのかもしれないが、自分が人生を終えるときに振り返るその2年は、いま考えるより短いだろう。それに、年齢的にもこれから結婚して子供ができて順調にいった場合、どんどん旅立つハードルが高くなるので、今のうちにチャレンジしたほうが良いだろう。2年なら取り返せる。やりたいことをやらずに我慢して後悔するより、やってみて後悔する方がいい。
 色々なことを考えた。なるべく自分の背中を押せることを。

 帰国後、全く悩まなかったといえばウソになるが、ちょっと悩んで……、しばらく悩んで……、いや、相当悩んでから、世界一周の旅に出るという意思を上司に伝えた。そして同年秋に会社を退職し、大晦日に成田を出発。僕は上海で新年を迎えてから屋台で魯肉飯のようなものをかき込んでいるのだ。



 今回、僕は本気で世界一周を実現させようと思った。いやむしろ、欲求だけで行動を起こさなかった自分を変えたかっただけなのかもしれない。やるのもやらないのも、きっと紙一重。少なくとも世界一周に行くか行かないかなんて、そんな程度のことだ。でも、その持ち上げた足をその場に下ろすのと、前に踏み出すのとでは全く違う。
 自分ももしあの時に躊躇していたら、世界を旅する旅人達のブログをただただ羨ましがりながら、悶々とする気持ちを抑えつつ働いていたのかもしれない。でも、ちゃんと一歩前に踏み出したからこそ、世界の絶景を自分の目で見ることができたし、本場の料理を堪能してきたし、現地の人と触れ合うことができた。今は充実感で満ちている。

「世界一周すごいなぁ。自分もやりたいなぁ」
 僕にこの言葉を言った人も少なくない。
 僕くらいの年齢になると、結婚していたり子供がいたりする友人も多く、家庭環境がネックになっている場合もある。Brali読者の中にも家庭を持っている人も多いかもしれない。が、僕に言わせれば夫婦で世界一周している人達も多く、結婚指輪以上に夫婦を一つにつなぐであろう世界一周体験をするのがすごく羨ましかったので、いますぐにでも行くべきだ。
 さすがに小さな子供を連れたバックパッカーには会わなかったが、妊娠中の奥さんを一生懸命説得し、日本に残したまま海外一人旅をしている男はいた。甲斐性が無さ過ぎて爆笑してしまったが、そこまでして夢を実現させている輩もいるのだ。子供の一人くらいバックパックに詰めて旅するのもワイルドってものだ。
 そういえばラオスで、大学卒業間近に一人で山奥の秘境を目指している10歳も年下の大学生に会った。彼は帰国後、公務員として働いていたのだが、青年海外協力隊に参加したいという夢を持ち、親や上司にその旨を伝えることで自らの退路を断って、夢に向かって進みだした。その行動力には感心する。

 旅は人生に似ているとか、旅は人生の縮図だとか言われている。
 旅の内容を自分の意思によってどのようにも変化させることができるように、人生も自分の意識次第でどんな形にも変えることができる。そう、いつからでも挑戦は始められるのだ。

 Braliの読者には、旅に興味があったり、旅が好きな人が多いと思う。
 もし世界一周やバックパッカー旅に憧れているのなら、このBraliと触れ合えたのをキッカケに、旅を実現させてみてはいかがだろうか。

~十人十旅~


私がフィリピン英語留学をする理由  ~世界一周で感じた後悔を次に生かす~

私がフィリピン英語留学をする理由  ~世界一周で感じた後悔を次に生かす~
■Writer&Photographer
大谷 浩則
■Age
29歳
■Profile
猪突猛進のトイレットパッカー。現在世界2周目! 
フィリピン留学からスタート。
旅のPodcast配信しています!
Podcast:ウィーリーのバックパッカーラジオ 世界一周アワー
Blog:ウィーリー 海外放浪×地球一周×フィリピン留学 ~実況!旅人アワー~
Twitter:@taniwheelie

 皆さんこんにちは! フィリピン留学連載2回目になります。 
 2012年4月15日からフィリピン留学をしています。そのなかで感じたことをお伝えしようと思います。今回は勉強の成果についてお話しします。
多くの方は「成功ストーリー」に耳を傾けたいと思いますが、「成功していない?ストーリー」もたまにはいいでしょう。

 
 留学して2か月弱になります。学校の雰囲気にも慣れて生活のリズムとしては最高です。朝6時過ぎに起きて7時からの授業に出る。そして18時半までの授業を終え、24時の就寝まで自由時間を過ごすという生活です。 
 肝心の英語力についてですが、一向に伸びていません。よく「英語に対して耳だけはすぐ慣れるよ」というコメントを聞きますが、私にとってそれは適応外でした。ぜんぜん聞き取れません。どのくらいの聞き取りレベルかといいますと、先生が私のためにゆっくり話してくれる時は聞き取れます。しかし、いったん雑談ベースになると何を言っているのか全く分かりません。苦し紛れに「笑顔でかわす」という最悪のリアクションをしているのが現実です。
 先生に何が問題か? と尋ねると「君は文法的には問題ないけど発音が悪すぎる。発音ができていないから聞き取れないのだよ」という回答をいただきます。全ての先生が同じことをおっしゃるので事実でしょう。典型的な日本人です。

 唯一英語能力で伸びたと思うのは「多少発音が良くなったこと」でしょうか。「R」と「L」、「F」と「V」、「TH」、「P」と「B」の発音は多少良くなりましたし、どうやって発音したらよいのか分かった気がします。 
 マンツーマン授業の1コマを発音の授業に変えて練習しています。先生から発音の動画をいただいて勉強しています。そして、鏡の前で自分の口の動きを見ながらトレーニングです。地道な作業ですが、「発音」がこんなにも重要とは知りませんでした。
※街中で私が英語で話しかけても相手は全く反応してくれませんでした。というのも「私の発音」が悪すぎて理解ができないようです。そして、先生方も私のフリートークはほぼ何を言っているのか分からないようです(笑)。 日本のカタカナ英語教育の弊害ですね(苦笑)。 
 読者の皆様が一番関心あるのは「フィリピン英語留学で果して本当に自分の英語が伸びるのか」というところだと思います。
 私は恥ずかしながらほとんど伸びていません。そして、ほとんど英語能力が伸びずに帰国する人も多々見ています。でも彼らは自分の留学が失敗とは言いたくないので「耳だけは慣れたよ」というのです。

 フィリピン留学のメリットは英語に触れる機会が確実に増えることです。毎日6~9コマの授業は英語ですし、同室の方と話すのも英語です。あとは自分でいかにこの英語環境を能力向上に生かすか、に限ると思います。
 土日祝日は英語を使う機会が減ります。そこでカウチサーフィンなどのサービスを使って現地人と友達になったり、バー等でフィリピン人の友人を作るのも良いのではないでしょうか。一度現地で友達ができればほぼ毎週彼らと遊べます。
 よく聞かれる以下の心配はほぼ無用だと思います。
①マンツーマンの先生と相性が合わなかったらどうしよう。
②フィリピン人の英語は訛があってクセになりそう。

→①相性が合わなかったら毎週先生を変えることができます。そのため心配はいりません。※ただ、毎日変更した先生と顔を合わすので気まずいでしょう。そこらへんは韓国人の方達は気にしないようで平気でどんどん変更しています。
→②確かに訛は多少ありますが、訛を気にしている場合じゃないと思います。訛を気にするレベルになったらとっくに英会話できているのではないでしょうか。留学先の先生は一定の基準を経て採用されています。訛のひどすぎる先生はほぼいないと思います。※基本はアメリカ英語ですが、多少タガログ訛が入っているのが現状です。

 こんな感じのフィリピン英語留学です。来月には卒業です。あと1か月でどのくらい進歩できるのか楽しみです。「英会話ができるようになって外国の友人をたくさん作る」というのが世界2周目の目標の1つです。どこまで実現できるか楽しみながら留学を続けます。



Brali Biz 「旅」×「ビジネス」 

株式会社たびえもん
http://tabiiku.org/tabiemon.html
プロフィール
木舟 周作(きふね しゅうさく)
株式会社たびえもん代表取締役。
総合旅行業務取扱管理者。旅育コンサルタント。自転車世界一周達成。
五大陸およそ70ヶ国を訪問の経験と、旅行業のプロの知識を活かし、子連れ旅行&旅育を推進中。

木舟 雅代(きふね まさよ)
株式会社たびえもん取締役。
グラフィックデザイナー⇒アジア放浪⇒テキスタイルデザイナーを勤めたあと、
「インドと同じ味のチャイを出してくれるお店ってないな……」
ふとしたつぶやきがきっかけで、カフェ出店となりました。


開店してまだ一ヶ月半の旅行会社と旅カフェの経営者ご夫婦にインタビューしてきました。


---今までどんな旅をされてきましたか?

周作さん:一番長いのは、自転車世界一周、約2年半です。学生時代にサイクリング部に入ったのが旅行好きになったきっかけで、最初のうちは国内旅行でした。先輩と同期と5人で台湾へ行ったのが初海外。カナダ、マレー半島など1人で出かけるようになりました。社会人になってからは休みが限られ、東南アジアなど近場、自転車なしの旅行がほとんどで、1回だけ10日あまりの休みをもらって、ポルトガル~スペイン~モロッコを自転車で走りました。その時、ああ、もっと長い旅がしたいなあと思ってしまい、道を踏み外して、会社を辞め、世界一周の旅に出ました。結婚後、子供が生まれてからも、時々旅行に出かけています。
雅代さん:一番長いのは、一人旅で1年。タイが最初でミャンマー行ってバングラちょっと行ってインド。その後ネパールに行ってまたインドに戻ってパキスタン、アフガニスタン。またパキスタンに戻って。ここら辺は陸路で。イランへ行ってトルコに抜けてブルガリアに行って、またトルコに戻ってきて南下。中東の方に。シリア、レバノン、ヨルダン、イスラエルと行ったり来たりで順番の記憶は定かじゃないんですけど。で最後はエジプトか。ま、そんなハードじゃないでしょ。同じユーラシアでも中国から中央アジア抜けて行くとまた大変だったりすると思うんですけど。

---起業しようといつから考えられましたか?

周作さん:漠然とは、以前からですが、わりと具体的になったのは昨年の2月頃、1年少し前からでしょうか。

---事業は大きく2つに分けて旅行企画とカフェでしょうか?

周作さん:旅行会社とカフェで旅行は企画だけでなく予約と手配もしています。オーダーメイドの海外旅行がメイン、カフェでご来店されたお客様から国内旅行の問い合わせをいただくこともあります。
---旅行の企画や予約手配はどんな感じですか?

周作さん:もともと前の会社の時にオーダーメイドの海外旅行をメインでやってましたんで、それが得意というか。カフェみたいな所でお話しながらプランを組み立てて行くというスタイルですね。自分がやりたいのはパックじゃなくて自由に行きたいところに行って鉄道乗り継いでとかの旅行をしてたので、そういう旅行を、お客さんのご希望に合わせてプランニングして、あとホテルとか必要あればガイドとか送迎とかお付けして。

---旅行業の方はどこで利益をとるんですか?

周作さん:受注型企画旅行っていうんですけど、パッケージツアーって、飛行機代はいくらで観光代はいくらですとか、内訳ないじゃないですか。受注型企画旅行も同じなんですよ。基本的には総額のご案内ですので。逆に言いますとホテルだけ単体っていうのは基本的にはないんですよね。航空券だけっていうのもできるんですけど、いまどこの航空券も発券手数料をもらう形に旅行業界自体はなってますけど。
実際現地の手配会社に見積り、例えばこういう日程でここは送迎付けて依頼するじゃないですか、現地からそれらを含めていくらって感じで返ってきますので。送迎だけ切り離していくらっていうのは難しい。現地も送迎だけだったらやらないよって。その辺はある程度お客さんにご理解をいただきながら。
---カフェって決めたのは何故?他の選択肢はありました?

雅代さん:最初はカフェとは全然考えてなくって、主人がとにかく旅行会社として独立したいっていう思いがあり、この練馬近辺で最初は普通の貸事務所を探していたんですよ。
ある喫茶店があって不動産屋さんに紹介されたんですね。子連れの若い家族に来て欲しい旅行会社を作りたいっていうのが主人の目的だったので、不動産屋さんが「例えばですよ。喫茶店を借りてちょっと事務所的にしつらえて、ついでに若いご家族の方に美味しいコーヒーを出した方が旅行の相談とかもしやすいんじゃないですか」みたいなことを言ったんですね。そん時に私と主人がピンと来て、「あ、それイイね」って。そのアイディアにあっさり食いついて。
私も小さい子供がおりまして、なかなか喫茶店って子供が喧しすぎて行けないって話をしたんですよね。そういうお父さんお母さんの日常のガスを抜きつつ、もっと本格的なガス抜きの旅行の相談もできるっていう。その流れいんじゃないいんじゃないって、ついのっちゃって。
ちょっと日本のチャイはガッカリだよねって言って。そういうの(本場のチャイ)出したらなんて。また自分がやるとは夢にも思ってなくて。ホントにノリで「あったらイイのにな、あったら私行くよ」みたいな完全な消費者目線で行く感じですよね。
最初は旅行会社をやろうと思って、そっから喫茶店を合体させたらいいぞってアイディアが出てきて。そっから膨らんできたんでブレなかったですね。飲食店大変だから物販やろうよとか雑貨やろうよっていう話にはならなかったですね。

---旅行して出会った印象に残るスイーツって何ですか?

雅代さん:なんでこんなに美味しいのに日本ではないんだろうって本気で思ったのは中東だったんです。アラブ菓子の専門店。日本の和菓子屋さんみたいな、それでいてカフェテリアも併設してて、家族連れが美味しい甘いものを食べてて、メニューも種類がいっぱいあって。こんなに地元の人に食べられてるお菓子なのに、日本にこんなのないよなって。あったらいいのにと思って。ただ日本でお菓子って言うとまずは日本の和菓子。洋菓子って言うとざっくりフランスのお菓子かイタリアのお菓子かアメリカのお菓子か、要するに欧米のお菓子しか紹介されてなくて。洋菓子ほどみんなに愛されてない。そんなに根付いてない。洋菓子なんか例えばフランスへ日本人がわざわざ修行に行くとか、それぐらい貪欲に取り入れようとしてるし。外国のお菓子っていう括りにするともっとこんなに美味しいものとか、日本人が見たことないようなスパイスの入るお菓子とか凄い面白いし、それはそれで深い。世界が深い。なんかこういうのがもうちょっと食べられるお店があってもいいよねってちょっと思った。すっごい最初の小さな小さな動機。まさか自分が店をやるなんてその時は夢にも思ってないですけど。

---お菓子作りは昔からされてるそうですが、変わり種のメニューは研究されたんですか?

雅代さん:現地で修行はしてないです。ただの旅行者なので。元々は育児でずっと外に出られない私がストレスが溜まって、昔気ままに旅してた頃をたまに懐かしんで、儚い気持ちになる時があるんで、色々外国で食べたのをレシピ調べて、ネットとかで。とりあえず思い出しながら作るっていうのが元々。完全に自分のストレス解消のため。
例えばアフガニスタンのお菓子とか。ものすごくカロリーが高いんですよ、レシピ通りに作ったら。でも気持ちが分かるんですよ。気候が厳しいので「これくらいカロリーが高くないと身体が持たないんだろうな」とか。自分が行ったからこそわかるその味というか。なぜそういう作り方になったかとか。なぜこの原材料なのか。その辺がいちいち腑に落ちて、面白いから。いちいちその因果関係というか、よくわかるようになって。
ただそのレシピ通りに作ると恐ろしく甘かったりするんで。砂糖を半分くらいに減らしたりして。
同じようにバックパッカーして、さんざん甘いものを一緒に食べた女の子とかに日本に帰って来てから、「外国で食べたアレは美味しかった、日本でも食べれたらいいのにっていうお菓子ない?」って聞くと基本まずいよねって。そん時は他に食べるものないから買って食べるけど、基本甘すぎるしね。日本が一番だよって言われてガクッときて。だったら日本のレベルの高い味覚の人達にも美味しいって言ってくれるようにアレンジして出せばいいんじゃないって。

---立ち上げの苦労は?

雅代さん:私は去年の12月に3人目の子供を産みまして、11月くらいに実家の京都に帰ったんです。で、産んで少し安静にするっていうんでしばらく休ませてもらって1月下旬くらいに東京に戻ってきて、このお店をきれいにして内装とかちょっと手入れて厨房機器とかも買い付けて、あと食器とか。要はお店の体裁を整えるのは私が戻ってきてからなので、かなりのスピードというかタイトだったんですね。単純に産後だったので身体がボロボロで、それと3ヶ月の赤ちゃんて24時間の区別がないんですね。夜中でも泣いておっぱいを欲しがったりするんで。その中での開店準備なんで体力的に非常にハードだった。これからお店をやろうと思ってる女の人にも絶対勧めません。

---お仕事のやりがいって何ですか?

雅代さん:今は子育て中なんで旅行とかできないんですけど、ここにいると色んな方がいらっしゃってこっちが旅させてもらってますよ。面白くて出会いがあって。色んなネタ持った人が来るんで。毎日がそんな連続で面白すぎて。旅行は自分が動くけど、今度は網張って待ってるみたいな。
イラストを書く仕事をやってたので、お客さん達とのやりとりも電話やメールだけで、ものすごい孤立してる仕事をしてたんですよ。地震があったじゃないですか。その時も家で一人で絵を書いてて。そん時に普段から人と繋がってる働き方とか生き方とか、もっと人と繋がってたいなって思ったし、人と人とを繋ぐ中間役っていうか媒体みたいにもなりたい。24時間の使い方をもっと考えなきゃいけないって思った。
旅の話から始まって、最初はみんなそうなんですけど2回3回おいでになると、自分の持ってる思想的なこととか、深い話になっていくし。そういったとこまで大人の会話ができるのは、私にとっては精神衛生上ありがたい。
---なぜ旅育を事業テーマにしようと思ったのですか?

周作さん:旅が元々好きで、大学のサイクリング部なんですけどね、何周年かの行事の時に後輩の10歳くらい下の子達と話をした時に全然海外に行ってないっていう話を聞いて、僕なんかが最初に旅行し始めたきっかけは学生の時に先輩と一緒に行って、それで面白くって海外行きはじめて。けっこうその頃って格安航空券がバーっとブームになった時で割りとみんな行ってた。それがいつの間にかみんな行かなくなっちゃってるのかな、っていうところがあって、色々調べてみると若い人の旅行離れっていうのがひとつと。海外だと子供がバーっと寄ってきたりとか、「写真撮って撮って」とかとても賑やかじゃないですか。日本に帰ってきて自転車で走ってきたんですけど、子供を見かけることが少ないですよね。そして自分の子供が生まれたりして。僕が子供の頃に泥遊びするだとか外で遊ぶとか、そういう外遊びが減ってるっていうのと、若い人が旅行に行かなくなってるっていうのがどっかリンクしてるんじゃないかなっていうようなところ。で、可愛い子には旅をっていう言葉って本当にちっちゃい子供にも通じるし、大学生くらいの年齢になってもやっぱり外に行って色々学ぶことがある。自分の経験からしてもあったわけで。その辺を考えた時に、この言葉は面白いなって。
公園の土が少しくらい汚くても、泥まみれで遊んだ方がいいんじゃないか。それを広げた感じで、公園に行くのがちょっと日帰りの旅行、それが一泊になって。繋がってると思うんですよね。

---練馬区教育委員会で親子向けに旅育の講演を5回ほどされているとのこと。とても素晴らしい活動ですが今後はどうでしょう?

周作さん:なかなか準備が大変なのと、それがそのままビジネスとか事業になるかっていうとならない。ボランティアみたいな。ここもこういうスペースがあると人が集まってくるので、そのうちもう少し慣れてきたらイベント的に講座的に銘打つかどうかはわからないですけど、例えば夜に旅好きの若者向けにイベントをやったりとか、親子連れを集めて小さい子でも旅行に行けるんだよ、行ったらこういう楽しいとこがあるよとか、そういう話をする機会があっても面白いかな。
このお店やったことで、地域の活動やってる方って色々いらっしゃるんですよね。そういう方でご来店して実はこういうことやってるんですよ、みたいな話をいただいたりしているので、例えばそういう人とコラボレーションとかできるのかもしれない。
20人ぐらいはざっと入るのでそういうイベントだったりとか交流会とか使えていけると面白いのかなと。

---まだ開店から一ヶ月半ですが、見えている課題はありますか?

周作さん:お客様が来ないと成り立たないわけじゃないですか。今一ヶ月半たってやっと一度来たお客様がまた来てくださるようになったかなっていうくらいで、まだ絶対数が少ないので。お客様にリピートしていただく、新しいお客様にも興味をもっていただく。そのための仕掛けをどうしていくのかというところ。どんな商売でも同じだと思うんですけど、何が成功かってわからない。終わってみるとこれが良かったんだなとか見えてくる。試行錯誤少しづつ変えながら。

---今後カフェと旅行業の展開は?また読者の方に一言どうぞ。

周作さん:両方伸ばして行きたいんですよね。カフェにご来店いただいて普通にお茶飲みに来る方。ここが旅行会社だってところに注目されて旅行の話をしに来られたりとか、相談を受けたりとか少しづつ出てきましたので、そこがうまく繋がるとビジネスとしてもいい感じですよね。
人が集まるスペースっていいなって。普通の旅行会社のオフィスってそういうのないじゃないですか。説明会とかをやったりはしてるんでしょうけど。またちょっと雰囲気が違いますしね。
旅の話をしに遊びに来てください。


【くりはらのなんとなくひとこと】
実は前回のBrali Bizの佐谷恭さんからご紹介をいただいたんですが、まずホームページを見てとてもわかり易く丁寧に説明されていて実によくできたサイトだなと感心し、さらにご本人達にお会いして、とても真面目な雰囲気が伝わってきました。でも固っ苦しいんじゃなくって、そこはバックパッカーなので遊びのツボを心得てらっしゃる感じです。
株式会社たびえもんは、「旅育」を堂々創業理念に掲げています。まだお店を開業されたばかりですが、カフェと旅行会社をミックスしてそこに親子連れが旅の話をしたり相談に来たりする旅育の場が既に出来上がっています。親子連れのみならず、学生さんなんかも遊びに行って来店されてる子供達に旅の面白さを伝えていけるようなコミュニティになったら素晴らしいと思います。
まずは一度サイトをご覧ください。
http://tabiiku.org/tabiemon.html




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