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ロボイド誕生

○数年前 ラグバレー

 男の意識が、ぼんやりと回復し始めた。

 目蓋は閉じられたままであったが、白くまばゆい光が顔の直近から当てられているのを、男は感じていた。

 男の身体は、平らな金属質の台に乗せられているような感触だったが、不思議な事に四肢の感覚は、まったく無かった。

 そんな男の耳に、遠くから男二人の会話が聞こえて来た。

  台に乗せられたケースの中に横たえられ、激しく損傷した胴体と頭の一部を欠損した身体を、見下ろしながら二人の男が立っていた。

 横たわった男の身体には、幾つもの電極が取り付けられ、そこから何本もの赤や青の細い線が、ケースの外へ伸びていた。

 一人の男が、ケースの横に置かれ線がつながれた脳波計を指差しながら言った。

「彼の現在の状況は、心肺停止状態ですが、脳波計が何種類もの意味不明な波形を表示しています。恐らく、彼はもうまともな思考はしていないと、考えられます」

(彼とは、俺の事か。)

 ケースの中の男は、微かな意識の中で思った。

(冗談じゃない。俺は生きているし、お前たちの会話も聞こえているじゃないか。)

 もう一人の、年配の男が聞いた。

「しかし、心肺停止状態で、なおかつ身体の大部分を失っているこの男を、本当に人間として再生出来るのかね。ましてや、脳の半分近くを損傷しているのだろう」

「はい。ご心配は要りません。幸いな事に、生命を維持するために最低限必要な内蔵が残り、その機能も保持されています。ですから、再生は可能です。ただ、人間として再生出来るかと言われますと、非常に微妙ですね。四肢を始めとして、身体の大部分を機械化され、失った半分の脳の代わりに、超小型AIコンピューターを、頭蓋の中に埋め込まれたものを、人間と呼べるかどうかと言う問題になります」

「うむ。見た目は、どうなんだ」

「骨格や四肢、および顔面の形状は、本人の物とまったく変わりなく再生出来ます。ですから、完成すれば元の姿とほぼ同じようになるでしょう。ただ、当初は体全体を、人口皮膚で覆われるため、見た目若干の違和感を感じるかも知れません。しかし、おいおい本人の細胞を元に生成した、IPS細胞から作り出した皮膚に、全面的に張り替えますので、一年もすれば元気だった頃の彼と、まったく同じようになるはずです」

「頭脳の方は、どうなんだ」

「当初データとして我々が知り得る限りの、彼に関するデータの総てを、AI型スーパーコンピューターのHALL10000を通じて、超小型AIに入力してあります。超小型AIは、脳との連結手術後に、脳との間で自動的にデータのやり取りを行います」

「データのやり取りかね」

「はい。正確には、脳に残っている彼の記憶と、超小型AIコンピューターのデータとの照合です。脳に残っていて、超小型AIに無い記憶は、新しいデータとして超小型AIに書き込まれます。ただし、その逆は行われません。強制的な脳への書き込みは、他の記憶との不整合を生じて、脳に多大な負荷をかけてしまう危険性が有るからです」

「では、超小型AIのデータと、脳の記憶との間で、不整合が生じてしまわないのか」

「はい。確かに不整合は生じます。脳の記憶より、超小型AIのデータの方が情報が多くなります。そのため基本的に、超小型AIのデータを今後の彼の人生の記憶として、使用しますが、彼の脳との整合性が取れていないデータは、前後の脈略が無い、遠い記憶のフラッシュとして、彼には認識されます」

「最近のデータで、不整合が生じた場合はどうなんだ。遠い思い出とは、ならんだろう」

「そのような場合は、前後の記憶と無理に結びつけようとして、脳に過負荷が生じます。我々が忘れた事を、無理に思い出そうとするのと、同じような状態です。その状態を察知した超小型AIは、彼の思考を一瞬停止して、その事象の原因となった、自らのデータを消去します。そうすると彼は、自分が今何を思い出そうとしていたのかさえも、忘れてしまいます」

「分かった。ところで、既に彼は心肺停止しているのに、なぜ直ぐに手術を行わないのか」

「まだ、脳が機能しているからです。でたらめとは言え、脳波計が反応していると言う事は、彼はまだ生きていると考えられるからです」

(当たり前だ。俺はまだ立派に生きているぞ。クソ。なぜ目が開かないんだ。声も出ないのか。)

 ケースの中の男は、自分が生きている事を、何とか二人に伝えようともがいた。

 しかし、男の身体には、何んの変化も生じなかった。

 そして、彼の意識は、再び薄らぎ思考が停止した。

「事故から大分時間が経つが、臓器などの機能は大丈夫なのか」

「ご心配は、要りません。彼の身体は、事故にあってこの状態になってから、ずっとこの容器の中で極低温で保管されています」

「分かった」

 その時、脳波計のグラフが全てフラットになり、横たわった男の意識が、完全に無くなった事を告げるアラームが鳴った。

 そのアラームを聞いて、若い男が言った。

「いよいよ、その時が来たようです」

「うむ。では、成功を祈っているぞ」

 年配の男が部屋から退出し、横たわった男の身体がケースから運び出された。

 

○処置室

 明るい照明で照らされた、タイル張りの処置室の中央に、大きな金属製の台が置かれ、その上につい先程、身体の蘇生手術が終了したばかりの、男の裸体が横たわっていた。

 男の目は閉じられ、全く身動きする気配は、感じられ無かった。

 男の胴体に、幾つもの電極が付けられ、それぞれから赤や青の細い線が伸びていた。

 そのうちの、何本かが繋がっている機械のディスプレイに、男の力強い鼓動を示すグラフが描き出されていた。

 男の周りでは、薄い緑色の術衣を着た数人の男女が、忙しく動き回っていた。

 処置室の壁の一面は、大きなマジックミラーになっており、男の身体が写し出されていた。

 処置室からは見えない、分厚いマジックミラーの奥の暗い部屋から、二人の男が処置室の様子を窺っていた。

「どうやら、手術は無事成功したようだな」

「はい。ほぼ完璧に、行うことが出来ました」

「それは、何よりだ。で、これからの予定は、どうなっておるのかな」

「彼が覚醒するのを待って、徐々に新しい自我を植え付けていきます」

「今は、どういった状態なのか」

「今、彼の身体の中では、大きく二つの処理が進行しています。ひとつは、身体を維持するための各臓器の自律に向けた蘇生。もうひとつは、残っている脳と頭蓋の中に埋め込まれた超小型AIコンピューターとの、コネクションの確立に向けたデータ収集です」

「コネクション確立に向けた、データ収集とは何か。確か、彼自身の研究報告書には、施術後は速やかに脳と超小型AIとの間で、コネクションが確立されると、記述されていたと、わしは記憶しているが」

「はい。確かに彼が残した資料では、施術後は速やかにコネクションが確立されると、記述されていました」

「では、何故今この段階になっても、まだコネクションが確立されていないのか」

「彼の研究では、このラグバレーに構築されているHALL10000を通して、脳と超小型AIとのコネクションの確立に必要なデータは、もっと前の段階で収集し終わっている、事になっているからです」

「もっと前だって」

「はい。彼は、被験者が生存しているうちに、被験者のあらゆる脳波を、HALL10000で収集して、その様々な脳波の組み合わせから、脳での思考内容を読み取ろうとしていました。ですから、被験者が生存しているうちに、脳と超小型AIとのコネクションを、確立するデータが収集し終わっている必要があったのです」

「現在の彼の状況では、様々な脳波の収集や、思考の読み取りなど不可能ではないのか」

「ご心配なく。彼は、いくつかの実験の結果から、人間の脳波のある程度の法則性を見い出し、脳波の解析プログラムを完成させていました。さらに、法則性から外れているパターンについては、そのパターンが検出された前後の脳波から、類推する仕組みも作り込んでありました。ですから、現在そのプログラムが、HALL10000で起動して、コネクションを確立するため、仲立ちをしてデータの収集をしている段階なのです」

「そうか。彼の研究の成果は、大したものだな」

「ええ。でも、考えてみれば生きている人間の脳に、超小型AIを埋め込む事は考えられないので、当然必要な機能であったとも言えます」

「確かにな。しかし、彼もまさか誰よりも最初に、自分が超小型AIを実践的に装着する事になるとは、思ってもいなかっただろうな」

「そうですね。あんな悲惨な事故に遭うとは、予想だにしていなかったでしょう」

「いったい、どんな事故だったのかね」

「詳しい原因は分かりませんが、彼が運転していた車が、緩いS字カーブを曲がらずに直進して、対向車線にはみ出して走行しているところへ、ちょうどその先の急カーブを曲がって来た、大型トレーラーと正面から衝突したそうです」

「よく彼は、生きていたな」

「いいえ。衝突したトレーラーの運転手からの連絡で、現地に救急隊が到着した時には、彼は押し潰された車のボディに挟まれて、心肺停止状態だったそうです」

「どうやって、彼の身体を回収出来たのだ」

「幸いに、彼の事故を直後に知った私が、ちょうど近くの基地にあった低温保存ケースを、ジェットヘリで現地に運ばせ、現地のレスキュー隊には、何としても彼の身体を、回収するように指示致しました。その結果、彼の身体を引き出すのに、レスキュー隊がその場で、車のボディと一緒に彼の四肢を切断して、胴体を回収したそうです」

「その時、彼は一人だったのか」

「いいえ。奥さんと子供さん二人が、一緒だったそうです」

「そのご家族は、どうした」

「彼の運転していた車が、トレーラーと正面衝突した時、彼の乗る運転席側だけがトレーラーの正面から少し外れていたためか、彼の身体だけがかろうじて押し潰された車体の空間で原型を留めていましたが、他の方はもう手の施しようもなかったと、聞いております」

「そうか。それは、気の毒な事をしたな」

「はい」

「事故の事実を、彼はどの位覚えている可能性があるのか」

「分かりません。しかし、我々としては、彼の記憶の中から衝突の瞬間の記憶は、全て消去するつもりです」

「そんな事が、可能なのか」

「はい。彼の脳と超小型AIとの間で完全に連動がとれて、超小型AIを彼の人生の記憶として、使用し始める初期段階でなら可能です」

「そうか」

「それだけでは無く、我々としては、彼の人生そのものの記憶を、書き換える方向で検討を進めております」

「どうして、そこまでせねばならぬのだ」

「これは、彼も同じ意見でしたが、再生した人間の脳に過去の人生で強く執着する記憶があった場合、つまり愛や欲望などの感情があまりにも強く残っていると、不意にその感情が湧いてきた時に、脳が予知不能な動きをして、超小型AIに悪影響を与える可能性が有ります」

「その場合、どうなるのだ」

「最悪の場合、超小型AIが脳のデータを理解不能になり、暴走して脳の機能を停止させるか、脳を完全に支配してしまいます」

「過去の記憶を、消されてしまった彼の人格は、いったいどうなるのか」

「彼は、全く新しい人格を身につけます。彼の現在の脳には、感情野が殆ど在りませんので、感情に起伏の無い、非常に穏やかな性格になります。どちらかと言うと、粗野な感じだった彼の言葉使いや態度が、非常に紳士的になるでしょう。一度消されて、改めて書き込まれた記憶に従い、研究に没頭すると思わます。それ以外の事には、興味を示さなくなります」

「どうしてかね」

「我々は、正直に現在の状況を説明して、彼が学者として成功した後の研究に関する記憶だけを、学習して貰うつもりでいます。ですから、今までの彼の趣味や興味を持った事も消し去られる為なのと、感情野が無い彼が、研究以外に興味を示す事は、無いと考えられるからです」

「そんな説明を、彼は受け入れるかね」

「彼が物事を論理的に理解したり、思考したりする論理野は殆ど無傷でした。その為、おそらく彼は我々の説明を論理野の脳を使って、理論的に理解してくれると思っています。ましてや、この研究自体が、彼が誠心誠意打ち込んできたものですから、記憶を消したとはいえ、何らかの残像が彼の脳に残っていると、信じたいものです」

「理解するのも、超小型AIの方で行うのではないのか」

「いいえ。超小型AIは、人生の記憶として使用されますが、物事を理解したり判断するのは、脳の方が主体的に行います」

「先程の説明で、超小型AIは脳から人生の記憶を消去したり、脳の状態を監視して過負荷状態になった時に、一瞬その思考を停止させるとあったではないか。という事は、超小型AIの方が主体的に、脳を支配するのではないのか」

「はい。確かに、超小型AIは脳の記憶を消したり、働きを制御したり出来ます。しかし、それは超小型AIに組み込まれたプログラムによる、脳とのコネクションを図る初期段階での機能であったり、脳の動きの健全性を保つ為の、緊急処置でしかありません。通常の考え方や、判断まで支配する能力は、超小型AIには在りません。それに、彼の脳の感情野も殆ど損壊していたとは言え、まだ一部が機能しています。そのため彼には、非常に希薄ではありますが感情の起伏が生じる可能性も有ります。超小型AIには、感情を制御する機能は在りません」

「せっかくの超小型AIは、彼の記憶と脳の健康診断にしか使われないのか」

「そんな事は、ありません。彼が新しい人格に慣れ、新たに研究に取り組もうとした時、超小型AIはその実力をフルに発揮します。今も言いましたが、彼の論理野は殆ど無傷です。ですから、彼の研究について、脳は今までと同様な思考や閃きを発揮すると期待できますが、これからはそれに加え、彼が外部のコンピューターなどを使って行っていた演算や、シミュレーションを、彼の脳内に埋め込まれた超小型AIが、瞬時に行ってくれるのです。係数の投入や条件式の投入も、彼が思考するだけで入力する必要がありません。そして、その結果は超小型AIのメモリに書き込まれ、彼が自ら消去しない限り消える事、つまり忘れる事が無いのです」

「超小型AIにとっての、限界は無いのか」

「彼に埋め込まれた超小型AIは、現在の最高水準のスペックを要しています。演算処理能力は、世界トップレベルのスーパーコンピューターを上回り、記憶素子は、これからの彼の人生での出来事全てを記録したとしても、その使用量は1%にも満たないでしょう。もちろんこれは、彼の研究で行われるであろうシミュレーション等の結果の記録量も考慮しています」

「そんなに凄いのか」

「はい。公にはされていませんが、現在世界一と言われているスーパーコンピューターも足下にも及ばない、ペンタゴンの地下に有る軍事用のスーパーコンピューターと、同等のスペックです」

「余計な事は、言わんでよろしい」

「失礼致しました。つまり彼の頭蓋の中に、それだけの能力を持った超小型AIと、彼の優秀な頭脳の論理野がほぼ無傷で同居している訳です。どんなに控えめに見ても、これからの彼の研究の飛躍的な発展は、期待せざるを得無いでしょう」

「そうだな。楽しみな事だな。ところで、彼の事は何と呼ぶのだ。以前の本名で呼ぶのか」

「いいえ。過去の記憶を消し去るので、本名で呼ぶと今後いろいろな資料等で、自分の名前を見つけて過去の事を思い出す可能性がありますので、名前も変える積りです」

「何と呼ぶ積もりだ」

「まだ正式に決まって居りませんが、ロボットと人間の合体したものがアンドロイドと呼ばれていますが、それよりもっとロボットに近いので、我々の中ではロボイド、Drロボイドと呼んでいます」

「そうか。Drロボイドか成る程。ではこれからもよろしく頼むぞ。それと一段落着いたら、シンジケートへのレポートも頼む」

「承知致しました」

 二人は会話を終了して、マジックミラーから離れて行った。

 

○病室

 電動ベッドの背中の部分が起き上がり、そこに寄りかかって座り、下半身にカバーを掛けられた男に、白衣を着た男が何かの説明をしていた。ベッドの男は、顔に表情が無く、なにかボーとした感じであった。

 病室には洗面台があり、その前に小さな鏡が有った。その鏡は、マジックミラーになっており、その裏で二人の男が病室の男の様子を見ていた。

「あれから随分経つが、彼は順調に再生しているのか」

「はい。私がレポートでお話したように、彼の脳と超小型AIとのコネクションが確立され、いろいろな事柄について順々に説明をしている段階です。あと、四肢の機能訓練を計画に沿って、毎日実施しております」

「今は、何の説明をしておるのか」

「はい。ちょうど彼の現在の状況について、説明しています。彼の過去については、触れていません」

「彼からは、今まで何か質問のようなものはされていないのか」

「はい。いつもあの様に、少しボーとした感じです」

「彼は、本当に事故の事や家族の事を覚えていないのだろうな」

「はい。超小型AIと連動が取れた際に、消え去っている筈です」

「そうか。なら良いが」

 その時、病室での説明が終了し、白衣の男が病室から去って行った。

 ベッドの男は、前を見て動かなかったが、暫くすると自分の下半身に掛けられたカバーを、手でゆっくりとめくった。

 そして、足を床に降ろした。

「遺憾。まだ立ってはいけないのです」マジックミラーの後ろに居た若い方の男が言って、院内用の携帯端末を取り出し、病室の男の監視員に連絡を取ろうとした。

「待て」年配の男が、それを止めて言った。

「少し様子を見よう」

「はい」若い方の男が携帯端末を持ったまま、マジックミラーの中を見入った。

 ベッドから足を降ろした男は、ベッドの手すりに摑まり、のろのろと立ち上がった。両足が震え、ベッドの手すりを持つ手も震えていた。

 男は、摺るように片足を交互に前に出し、歩こうとしていた。やがて男は、ベッドの端まで進んで、手すりから手を放し、危なげな摺り足で洗面台の前に辿り着いた。男は、洗面台の前にある鏡に向かって、自分の顔をじっと見つめていた。

 その様子を、マジックミラー越しに見ていた二人の男は黙った。二人の目の前に、ベッドに居た男の顔があった。

 暫くじっと鏡を見ていたベッドの男の表情は、全く変わらなかったが両方の目から涙が溢れ始めた。男は、鏡に写った自分の顔を手で撫でた。その後、自分の顔の涙を手で擦り、その手をじっと見つめていた。

 やがて男は、その場に崩れ落ちた。

 マジックミラーの後ろに居た若い男が、慌てて携帯端末で係りを呼んで、男をベッドに収容させた。

「今のは何だ。彼は記憶を消され、今現在の状況のみ説明をして、彼はそれを納得し、彼の研究について引き続き推進するように、出来ると言っていたではないか」

「はい。その筈だったのですが」

「では、今の彼の涙の意味は何だ。やはり、彼の深層心理には、失った家族への愛情とか、事故で死にかけた記憶とかが、残って居たのではでは無いのか」

「分かりません。ただ、もう彼の脳と超小型AIとのコネクションは、確立されてしまっていますので、もう後戻り出来ません。彼の深層心理に、その様な記憶が有ったとしても、もう消す事は不可能です」

「そうか。致し方ないのか。それで、これからの彼にどんな影響を及ぼすと、考えられるのだ」

「はい。もし彼の深層心理に、先程会長が言われた様な事が残っていたとしたら、恐らくこれからの彼の物の考え方に、影響を及ぼすかも知れません」

「例えば、どのようにだ」

「はい。一度死にかけた人間が、死後の世界が分かるとか、人生観が変わったとか言った例が有るようにです」

「悪い方へ、影響が出なければ良いが」

「はい。そう願うしかありません」


 

 

 


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