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宇宙の絆Ⅱ

5年ほど前、ネット界最大のゲーム「宇宙の絆」に、決着がついた。
賞金総額10億円を目玉にゲームユーザを集めて、1000万人のサイト会員を集めたこのサイトは、あらゆるネットサービスを統合し更なる進化を遂げる。
ネット上でできる事で、此処でできない事はほとんど無いし、ゲーム料金自体も無料である事から、ユーザを集めるだけで無く、ゲームプレイヤもユーザの実に50%を越えた。
ますます進化を遂げるバーチャル世界は、自分の分身が生活する世界として、完全に人々に定着してゆく。
「宇宙の絆」の決着がついた後、「銀河バリューネット株式会社」は、戦国時代を舞台にしたゲーム「戦場の星」で更にユーザを集めた後、再び「宇宙の絆」に原点回帰する。
それが先頃リニューアルされた、「宇宙の絆Ⅱ」である。
前作からはかなり内容を一新しており、はっきり言って完全に別物のゲームだ。
それでもレベル等、色々な部分で引き継がれているし、移行は強制的な部分があったから、ゲーマーのほぼ全てが参加する事になった。
最初は文句を言っていたユーザも、なれるうちに完全にはまり出す。
まあその中に、この俺「柳生一生」も含まれるわけだけど。
俺は前作のあの10億円争奪の頃からのユーザだ。
紫苑さんの軍に所属し、四天王と呼ばれるうちの一人、群青さんの艦隊に所属していた。
正直な話、俺達は強かったから、優勝はもらったと思っていた。
しかし群青さんをはじめ、他の四天王達も紫苑軍を裏切り、ジーク軍に寝返った。
紫苑軍は一気にバラバラになって、軍は壊滅した。
だから俺は結局行く場所が無く、どうしようかと思っている間に、一気にダイユウサク軍の勝利で決着がついた。
後で聞いた話だけど、ダイユウサク軍は、あの森ノ宮学園高校ゲーム部卒業生の集まりだったらしい。
別のネットゲーム、「バトルグリード」の「ドリームダスト」で有名な人達だ。
だからまあ、順当って言えばそうなのだけど、それにしても完全に大番狂わせだと思ったよ。
とても悔しかったから、新作の「戦場の星」へのプレイ移行はせず、2ラウンド目をプレイする事にした。
賞金は無かったけど、残ったプレイヤも多くて、そこそこ楽しめた。
ただ、これまでの経験とゲームの進化から、最初3年かかった決着は、数ヶ月から1年以内でつくようになって、面白みは半減していた。
何度か優勝者がでて、俺も優勝軍に所属していたりしたから優勝もしたけど、だんだんと飽きてきていたのも事実。
だから移行には、多少文句は言ったものの、「宇宙の絆Ⅱ」は、次第に俺を完全にゲームの世界に引きずり込んでいた。

 アライヴ「俺は人型で出るから、艦長よろw」
 紫苑「(^0^)/」
今俺は再び紫苑さんが作った軍、紫苑軍に所属している。
今回のゲームでは、我が陣営には、かつて紫苑軍での主力だった四天王は存在しない。
古くからの仲間は、紫苑さんと紫陽花さんと、後はスピードスターさんくらいか。
他にもあの頃の仲間はいたけど、別部隊だったからあまり覚えていない。
 アライヴ「艦船狙うから、此処はみなさん任せた!」
 紫陽花「はいはい~」
 スピードスター「♪」
俺は人型と言われる、ガンダムで言うところのモビルスーツのような機体をコントロールしている。
前作ではあまり活躍しなかった人型だけど、今回のではかなり重要になっていた。
今回の「宇宙の絆Ⅱ」では、戦闘機が存在しない。
艦船も1プレイヤ1隻で、戦闘は主に人型どうしの対戦が普通だ。
人型で相手の艦船や拠点を落とすのが、戦いのメイン。
しかも、シミュレーションゲームだけど、人型の対戦はアクションシューティングで行われるから、コントロールを得意とする人は人型に乗り、そうでない人は艦長をするといった感じで楽しめるから、前作よりも高度で面白かった。
で、俺は元々シミュレーションよりもアクション派だから、人型で最前線だ。
 アライヴ「艦船が撤退を開始!」
俺は艦船を守っていた人型を蹴散らし、艦船に攻撃を開始した。
俺一機に五機いた敵機は、戦闘不能になり、宇宙に漂っている。
艦船からの回収作業は間に合わず、艦船は高速で戦線を離脱した。
艦船が全速で逃げたら、人型一機で追いかけるのはかなり辛い。
燃料がすぐにそこをついてしまうし、そもそもトップスピードになった時の移動スピードが違うから。
だから追撃するのなら、敵が撤退行動を始めた直後か、人型を艦船に収容して、艦船で追撃する事になる。
今回の目的は目の前の要塞を手に入れる事だし、放置された戦闘不能人型を回収した方がメリットが大きい。
プレイヤにしてもNPCにしても、パイロットを得る事は貴重だし、人型も修理すれば使える。
艦船だけでも少しは戦えるけれど、今回は人型がいないと戦闘にならないから。
俺は紫苑さんの艦船、「パープルアイズ」に帰還した。
 紫苑「おつ」
 アライヴ「楽勝だったねw」
今回の戦闘は楽勝だった。
相手は前作から見る名前だったけど、さほど有名人ではないし、おそらくただ単にゲームを楽しんでいる人なのだろう。
俺が艦内に人型を格納すると、画面は標準のシミュレーション画面へと戻る。
 紫陽花「お疲れさま~」
 スピードスター「相変わらず強いね♪」
二人が俺を迎え入れてくれる。
といっても、艦船は違うから、別の艦船からの通信という事になるのだけれど。
 アライヴ「相手が弱かっただけだよ。」
 紫陽花「敵はやっぱりカズミン?」
 アライヴ「まね。奴を倒さないと、このゲームでの勝利はないからねぇ。」
カズミンは、ダイユウサク軍のエースで、別のネットゲーム「バトルグリード」でも何度も優勝している強者だ。
ダイユウサク軍は、元々アクションシューテュングが得意な人が多いから、優勝候補として、すでに皆に知られている。
前回もそれなりに名前は知られていたから、さりげなく何処の軍も戦いを挑まなかったって話もあるけれど。
 アライヴ「回収した人型、どう?」
俺は、我が軍で回収した、先ほどの人型が気になっていた。
対戦してさほど強くは無かったけれど、機体はなかなか良さそうだったし、NPCキャラも何人かいたから、戦力アップが期待できた。
 紫陽花「こっちは、プレイヤ1人は仲間にならなかったけど、機体は頂いたわよ~」
 紫苑「3人全部NPC、はずれ。機体だけ。」
 スピードスター「プレイヤは駄目。機体だけ♪」
 アライヴ「そっかぁ~」
要するに、5機回収したけど、パイロットの収穫はゼロって事だ。
まあ、人型だけは手に入れたから、最低限の収穫はあったけれど、今回のゲームは以前よりも厳しい。
前回のゲームと同様、今回のゲームにも実は、賞金が出る。
総額20億円と言われているが、はっきりとそう言っているわけではない。
今回が前回と違うのは、優勝軍のみに賞金がでるのではなく、活躍によってクライアントが分配するシステムに変わった。
ポイント制のようだが、そのシステムは公開されていない。
それでもやはりその多くは優勝軍に配分されると言われているわけで、賞金はゲーム終了時となる。
だからクライアントとしては、できるだけ長くゲームを続けてもらいたいわけだ。
それで今以上に人を集めて、ゲームとしてのポータルサイトナンバーワンを確固たるものにしたいという思惑がある。
だから今回のゲームに登場するNPCは、弱者に優しく強者に厳しい設定となっているようなのだ。
ただ、前回のような爆大なデスペナは無い。
デスペナとは、デスペナルティー、死んだ時のペナルティだけど、前作は死んだら金以外の全てを失い、レベルも半分だった。
しかし今回は、レベルは経験値が少しばかり減る程度で、予備の艦船や人型が無ければ、ノーカスタムのものが与えられる親切設定だ。
それに人型の戦闘で死ぬことはまず無くて、戦闘不能状態になった後、3時間誰にも回収されない場合のみ死となる。
戦闘不能状態の機体に、更に攻撃を加えて完全破壊する事もできるが、そんな事をする人はまずみられない。
艦船の場合は、落とされて脱出もできない場合は死だけど、今のところまだ落とされた事はない。
ちなみに旗艦が落とされて死んだら、前回は軍の滅亡だったが、今回は他のプレイヤに引き継がせる事ができるから、前回ほどのリスクが無いのは良かった。
さて、今の俺の立場だけど、俺は紫苑さん率いる紫苑軍に所属している。
俺の艦船はドックに格納されたままで、人型を紫苑さんの旗艦に持ち込んでいる感じだ。
艦船には、10機の人型を乗せる事ができ、プレイヤとNPC合わせて11人でひとつの艦船を形成する。
もちろんそれ以下でも別にかまわない。
俺は旗艦直属の人型パイロットとして、紫苑さんのパープルアイズにいるわけだ。
自分の艦船で出航して、NPCに艦船を任せて、自分は人型で出撃なんて事もできるが、艦船を落とされるリスクが格段にあがるのでやめている。
初心者ならまだ物量作戦って事でそれもで良いかもしれないけれど、俺くらいのパイロットなら数よりも質だ。
もちろん紫苑さんが出撃できない時もあるから、その時は紫陽花さんや、自らの艦船で出る事もあるけどね。
ここまで色々前作との違いを話してきたが、まだ最大の違いを話していなかった。
前作では、自分がネットにつないでいない時は、自分をCPUが動かして守りをしてくれていたが、それが無くなった。
つまり、人がいない時に攻めれば、完全に守りが手薄になっていると言うことだ。
そうすると平日の昼間や明け方なんかは、絶好の攻め時となってしまう。
そこで、戦闘を行う事ができる時間を設定されていた。
平日は19時~24時まで、休日は24時間全てとなっていた。
だからまあ普通の一週間なら、長く戦いたければ、土曜日の19時から日曜の24時までとなるわけ。
それはそれでかなりつらいけれど、軍はひとりではないからね。
 紫苑「(^0^)/~~」
 紫陽花「私たち寝ます~お疲れさま~」
 スピードスター「おつ♪」
 アライヴ「お疲れ~」
奪い取った拠点の設定を終えると、紫苑さんをはじめ、みんなはネット世界から消えていった。
時間は24時を少し回ったところ、そして明日は平日だからもう戦闘ができない時間だ。
それを確認して、皆は眠りについた。
さて俺は・・・
奪った拠点に貯蓄してあった燃料を、少し拝借する。
といっても人型の燃料はさほど多くはない。
艦船1隻の燃料の1億分の1程度。
無いと言っても良いくらいだけど、無いとまあ動かないわけで。
ちなみに共有しているエネルギや物資などを使うには、その時ネット回線につないでいる友軍のプレイヤの将官クラスの人か、その拠点管理者に許可を得なければならないが、今は准将なので関係ない。
まあ戦闘可能時間外なら、燃料無しでも人型は移動可能なんだけどね。
移動できずにその他のサービスまで使えないと、クライアントが儲からないから。
俺は必要無い燃料をいっぱいまで補給すると、今日この拠点を攻める前にいた、有人要塞へと向かった。
ちなみに今回の「宇宙の絆Ⅱ」は、拠点の種類に修正があった。
前回は、有人惑星、コロニー、有人移動要塞、要塞の4種だったわけだけど、今回は7種。
地球、月、コロニー、要塞、移動要塞、有人要塞、要塞戦艦だ。
地球と月、そしてコロニーと有人要塞は、生産性を持っている。
それ以外は開発や生産はできても、金が増えたり物資を生産する事はできない。
移動要塞のマップ間移動は不可能になり、代わりに要塞戦艦ができた。
これは要塞としても、艦船としてもカウントされない特殊なもので、10199ある宇宙マップに3隻だけ存在する。
ちなみに10199マップ全てに拠点と言われる、コロニー、要塞、移動要塞、有人要塞のいずれか1つが存在する。
要塞戦艦が有るマップだけは、拠点が複数存在する事になるわけだ。
で、101×101のマップの中心からやや外れたところにある1つのマップが、月だ。
月は生産性が馬鹿高い拠点で、誰もが欲しい拠点の一つだ。
そしてマップの中心にあるのが地球である。
そこに入ると、別のマップへと移動する事になる。
地球マップも30×100にわかれており、全てに街を持った拠点が存在する。
月ほどではないけど、コロニーよりも高い生産性を持っている。
その全てから、宇宙の地球周りにある8マップへと移動が可能。
地球の周り8マップは中立領域で、そこにある要塞はすべて中立要塞となり、軍に所属していない人や初心者が利用する。
ちなみに買い物等全てが可能な特殊な要塞だ。
とにかく、俺は紫苑軍の拠点である有人要塞へと戻ってきた。
ココは生産性の有る拠点の中では最前線の場所で、紫苑軍の戦力のほとんどが集まっていた。
NPCがパイロットの人型も、多数配置してある。
艦船には10機しか搭載できない人型も、拠点には数多く配置できる。
上限は決められているが、この有人要塞は、100機まで配置できた。
艦船も20隻入る事ができるから、合計300機の人型を配置できる計算だ。
でも、そんな戦力があるはずもないけどね。
現状我が軍は、まだまだ弱小軍である。
といっても、始まってまだ半年、それほどでかい軍は存在しない。
一番大きい軍は、前回も強かったジーク軍、次が初代チャンプのダイユウサク軍か。
他はまあ皆どっこいどっこいだろう。
あのサイファさんも、今は弱小軍だし。
サイファさんは、うちの軍と友好的なプレイヤで、同盟関係にあるサイファ軍の大将だ。
最初の戦いで、一番強かったと言っていい人。
あの時からうちの大将とは仲良しだし、今回も共同戦線をはっている。
 一生「さて・・・寝る前に、整理するか・・・」
俺は自分の艦船「ノレン」に戻ると、コマンド選択画面を開いた。
自分の旗艦、艦船に戻った時だけ行える行動があり、それをする為だ。
ちなみに舟を下りれば、リアル世界用コマンドも可能だ。
要塞内には、ゲームに関係ない、リアルマネーでリアルな買い物をする場所や、ネット銀行やネット証券会社がある。
そしてそれを利用すれば、アイテムやNPCの人材が手に入ったりするわけで、ゲームとリアルでの相乗効果が抜群のシステムだ。
ゲームをしている人は、アイテムほしさにココで買い物をするし、そうでない人はアイテムをリアルマネーでゲーマーに売る。
そうしてこのゲーム会社は人を集めたわけだ。
で、今俺がしているのが、今までに軍から配分された、ジャンクパーツやNPC人員の整理だ。
いる物といらない物を分け、いらない物は売りに出す。
良い物はリアルマネーで、そうでない物はゲーム内ドルで。
拾った人型もいくつかある。
人型は、ひとり5機まで予備をもてる。
俺が今使ってる愛機は、名を「キュベレイ」と言って、あの人気アニメ、Zガンダムのモビルスーツから名を拝借した。
それ以外にも、移動用高速機を一機持っているが、他は予備を持っていない。
と言っても、艦船にも3機いるし、10機まで乗せる事が可能だから、実質16機まで持つ事が可能。
軍としてなら共用の人型ももてるから、実際は限りなくもてるとも言えるけれど。
ちなみに艦船も予備を5隻もてるから、こちらは合計6隻となる。
俺はノレン以外に、次期母艦を作成中だ。
まあ人型乗りの俺に、艦船が必要かと言えば、正直いらないのだけれども、まあいざという時の為にね。
整理していると、拾った人型の一機が、なかなか高性能で俺好みだった。
ボロボロだから、直して使うにはかなりの金と時間がかかりそうだけど、一応3機目の愛機にしよう。
そう思って、愛機専用のドックに入れた。
他2つはいらないから、必要なパーツだけを取って、後は分解して売りに出しておいた。
艦船には人型が3機有るけど、それを動かすパイロットがいないからね。
すぐに人型が必要でもないし。
 一生「ふぅ~・・・さて、寝るか。」
俺は全てを終えると、PCの電源を落とした。
ベッドに横になると、明日の事を考えた。
俺は特に仕事はしていない。
ついこの前までは大学生をしていたが、つまらなくて辞めた。
かといって仕事をするわけでも、専門学校に行くわけでもない。
時々バイトをしている程度だ。
明日も別に何かあるわけではない。
ああ、明後日はバイト久しぶりに入れていたかなぁ~
そんな事を考えていたら、いつの間にか眠りについていた。

共同戦線

ゲーム内で売りに出したものは、ゲーム内で取引できる物に限って、ジャンク屋が代わりに売買をしてくれる。
リアルな物も、ゲーム会社に送って預ければ、ゲーム内取引が可能になる。
でもその場合、手数料はかなり取られるから、それなりに高いものじゃないと割に合わないわけだが。
で、俺はジャンク屋が集まる場所へと来ていた。
先日手に入れた人型を、修理してカスタマイズする為と、愛機キュベレイをパワーアップする為のパーツを探しに。
他人にはいらないものでも、俺には宝だったり、俺にはゴミでも、他人には必須アイテムだったりするから、ココはマメにチェックしなければならない。
大きく分ければ、人型乗りは艦船用パーツはゴミだし、艦船を動かす人は、人型を繊細にカスタマイズするアイテムは、それほど必要ではないというわけだ。
中でも脳波誘導システムによる遠隔操作武器は、プレイヤがパイロットでないと使えない。
一部使えるNPCがいるらしいが、俺はまだお目にかかった事はないから、ただの噂かもしれない。
それにやたらと使い方が難しいから。
間違ったら自分で自分を攻撃してしまうなんて、初心者は必ずやってしまうほどだ。
だから遠隔操作武器は結構売りに出されている。
だけど俺は好んで、これらの武器を使う。
ま、理由は我が愛機の名前から分かってもらえると思う。
ほとんどがビームを発射する、ガンダムで言うところのファンネルのようなものだけど、中には小型の人型のようなのもある。
全てがうまく動けば、それはもう最強だ。
全てはさすがに無理だろうけどね。
俺は「フェンネル」を3機と、小型の人型を1機、後は通常ショップでウイングを4機購入した。
フェンネルって名前は、完全にガンダムの「ファンネル」のパクリであろうことは想像にたやすい。
4機も買ったウイングは、地上戦で役立つアイテムだ。
我が軍の領域は、地球から遥か遠いところに有るから、かなり戦域を広げても、地上戦はまだまだ必要無い。
でも地上だと飛べる事はかなりのメリットになるから、早めに準備というわけだ。
宇宙戦を得意とする俺にしてみれば、飛んで戦闘ができれば、あまり戦闘感覚を変えずに済む。
それでも微妙に違う部分もあるだろうし、ウイングをつけての戦闘にもなれておきたかった。
 一生「さて、そろそろ19時になるな。」
19時になれば、戦闘が始まる。
だからその時間に合わせて、戦闘配置につかなければならない。
攻めるにしても守るにしても、それは必要だ。
俺は愛機キュベレイに搭乗すると、有人要塞カテーナから出る。
目指すは最前線の、先日手に入れた要塞ギャオスだ。
ちなみに要塞の名前は、最初に手に入れた人が勝手につけられるものだから、変なのも多い。
ギャオスくらいならまだ普通だ。
放送禁止なのも多くあり、あまりにひどいのはクライアントから修正が入る。
今では所有軍のいない拠点はないから、これから名前をつける事はもう不可能ではあるが。
ギャオスでは、すでに紫苑さん達が動いていた。
 アライヴ「こんちわ~」
 紫苑「(^0^)/」
 紫陽花「こんばんは~」
 スピードスター「♪」
皆一斉に挨拶する。
まあ通信は、友軍で有ればいつでもできるし、そうでなくても相手の名前さえわかればいつでも通信を試みる事ができるのだけど、なんとなく会った時にするのが普通になっていた。
 アライヴ「今日はどうするの?」
俺は、作戦の全てを、紫苑さんに任せている。
初期の大戦で、四天王の裏切りが無ければ優勝していた可能性があった人。
シミュレーションゲーム時なら、トップクラスのゲーマーだ。
だからこの人と組んでいるわけで。
 紫陽花「今日はサイファ軍と共同で、万古を落とすわよ。」
・・・
微妙な名前の要塞だけど、何故かクライアントからの修正が入らない。
昔あったマクロスってアニメの歌の中でも使われているらしいし、普通の言葉としてちゃんと存在するようだ。
それよりも「共同」って言葉を聞き流すところだった。
 アライヴ「あそこって、凄く強固な要塞だよね。これだけの戦力でいけるの?」
 紫陽花「私たちは手伝うだけ。前に手伝ってもらった事あったから。カテーナ落とす時にね。」
そういえば、俺がバイトでどうしてもゲームできない日が何日かあって、戻ってきたらすでにうちが持ってたんだったな。
カテーナって。
そういう事だったんだね。
 アライヴ「オッケー!俺は暴れられればそれで良いし(笑)」
 紫陽花「ではココは私に任せて、みなさん行ってらっしゃい~」
紫陽花さんは、ココの守りに残るようだ。
まあ周りには、特に強いところもいないし、紫陽花さんなら余裕だろうな。
俺は一度パープルアイズにキュベレイを着艦させた。
キュベレイから降りると、パープルアイズのスタッフが、機体の整備をしてくれる。
ちなみに艦船の乗組員は、艦船のパーツ扱いだ。
人は11人までで、その他乗組員はパーツという事。
俺はシミュレーション画面に変わってから、再び通信画面で話をした。
まあ同じ艦なのに通信ってのもおかしいし、チャットだから何処にいても喋れちゃうわけで、表現が難しい。
携帯電話を持っていて、いつも携帯電話で話す感覚かな。
いや、複数人で喋る事も可能なので、スカエポか。
そういえば近くスカエポがゲームに導入されるとか噂もあるけど、使っている人は既にゲーム外部で使っている。
 アライヴ「で、俺は何すれば良い?」
 紫苑「作戦は、合流してから(^0^)v」
 スピードスター「サイファから説明が♪」
 アライヴ「なるほど。」
どうやら今回は、ほんとに手伝うだけのようだ。
まあサイファさんも、紫苑さんと同じくらい戦略戦術に長けているから、別に心配はない。
そしておそらく今日も勝てるだろう。
まもなくしてサイファさんの旗艦、「補給できないじゃまいか!」と合流した。
つか、艦船の名前適当だなぁ~
思わず苦笑いだ。
でもこのへんが、サイファさんの強さなのかもしれない。
楽しんでいるなと思った。
 サイファ「ども!今日はわざわざありがとうございます。」
 紫苑「(^0^)/」
・・・しゃべり方から考えると、あんな名前を付ける適当な人とは思えないな。
 サイファ「今日の作戦なんですが、私の旗艦の波動砲で蹴散らす作戦なんで、要塞近くに人型を集めてほしいんです。発射する寸前でみなさんには戦場を離脱してもらう必要があるんですが、大丈夫ですか?」
おいおい、波動砲って何よ?
昔ヒットしたアニメ「宇宙戦艦ヤマト」に、そんな武器あったような記憶もあるが。
もし俺の思っているとおりなら、すっげぇ強いんだけど。
 紫苑「おけ。ジョブ!」
おいおい、簡単に言うけど、俺よくわかってないんだけど。
 サイファ「ではお願いしますね。」
いやいや、お願いされても。
俺は仕方なく、話に割り込む。
 アライヴ「あの~?話がわからないのですが・・・波動砲って何?(汗)」
 サイファ「ああすみません。波動砲は昔ヤマトが撃っていたあれです。」
 アライヴ「あれと言われても、ヤマトもあまり知らなくて。」
 サイファ「すみません。強力なビーム砲だと思ってください。またはコロニーレーザー?」
おいおい、そんな強力な武装、なんで持ってるんだこの人?
 真でれら「ああ今、何でそんな強力な武装持ってるんだって思ったでしょ?前回から有る程度引き継がれているものも有るって事だよ。」
ああなるほど。
そういや、なんか有ったな。
強力な砲塔が。
 アライヴ「わかりました。敵を集めてそれで一気にやるわけね。」
 サイファ「まあ撃つまでに時間がかかるから、時間稼ぎをお願いしたいわけです。その後は自力ですが、うまくいけば楽勝でしょう。」
 アライヴ「はい~」
そういう事か。
それにしてもこのサイファさん、慎重そうな人だ。
これだけの数とメンツが集まれば、万古要塞なら普通に落とせそうだけどね。
俺は少しフェンネルの射角の設定をいじる事にした。
敵機を1機でも多く、波動砲の餌食にする為に。
まもなく作戦が始まった。
 サイファ「人型は今日子さんの指示に従ってください。」
 今日子「よろしくぅ~」
 アライヴ「こちらこそ。」
今日子さんと言えば、サイファ軍のエースパイロットだ。
ファーストの頃から人型に乗っていたって言うから凄い。
俺も最初試みたけど、あまりにリスクが多いからやめたんだよな。
それなのに半年以上乗っていたって聞くし。
戦闘が始まると、流石にエースと呼ばれている人だと思った。
その戦闘は、強いとか早いとか以上に、とにかく楽しそうに戦っていて、真面目にやっているようには見えないのに、俺と同じくらいの敵を倒してゆく。
 一生「すごいな。でも、俺ほどじゃない!はず・・・」
ちなみに俺もまだ本気を出していない。
俺の得意なフェンネルは温存したままだ。
まあ敵のほとんどがNPCの人型だから、俺達クラスになると敵ではない。
と思っていたら、赤い機体が猛烈なスピードで今日子さんの機体「サファイア」に近づいてゆく。
 一生「シャアか?!」
冗談で言ったら本当にシャアさんだった。
シャアさんはファーストの時に、サイファさんを裏切った人だ。
ジーク軍のスパイだったらしいが、今ではジーク軍でもないようだ。
 一生「このよくわからない軍にいるんだもんな。」
 今日子「裏切りものぉ~!(笑)」
今日子さんはどうやら、シャアさんとやるらしい。
それもやたら楽しそうなんだけど。
いいなぁ~
俺は仕方なく雑魚を倒していった。
つうかシャアさん、今日子さんに瞬殺されてるし。
あれ?もし波動砲にはまったら、戦闘不能状態どころではないかもなぁ。
俺はふと疑問に思った。
人型は戦闘不能になっても、普通は、死者がでるまで破壊したりしない。
戦闘不能になった奴を、更に破壊し続ければ完全破壊も可能だけれど、メリットよりもデメリットの方が大きいから。
相手に恨まれたり、NPCパイロットを得る事もできなくなるからね。
少なくとも俺は半年、完全破壊されて死んだ人を見た事がなかった。
俺はなんとなく、戦闘不能で漂っているシャアさんの機体を、波動砲の発射軌道のど真ん中に移動させた。
なんかシャアさんから通信が入ってきていたが、無視無視。
それを回収しようと集まってくる敵機。
俺はそれを倒していった。
 一生「ひゃっほーい!楽しい~!」
 今日子「楽しそうね。」
 アライヴ「そりゃもう。」
 今日子「これいいわね。向こうから集まってくるし。でもそうでないのが艦船を狙ってあっちに行ってるね。」
 アライヴ「今日子さん、あっちに行ったら?」
 今日子「作戦上、あなたが行った方がいいから、お願いできない?」
なんだこの人、せっかくの俺の遊び場を奪うつもりか?
でも、作戦指示には従った方がいいんだろうなぁ。
今日は助っ人だし、お願いされるか。
 アライヴ「わかりました。引き戻してくるよ。」
 今日子「ごめんね~」
俺は今日子さんの返事が返って来る前に、すでにサイファさんの旗艦の方へと向かっていった。
スピードには自信がある機体だ。
なんせ本家キュベレイのように、両肩には羽根がついていて、そこにはエンジンがついているから。
瞬発力とスピード重視の機体だ。
さてしかし、追いつくはいいけど、数が多いな。
 一生「しかたない。」
俺はフェンネルを展開した。
 今日子「へえ。フェンネル使うんだ。」
 アライヴ「まね。本気でこれを使ってるのは、俺くらいかもね。」
 今日子「そうね。数は少なそうね。でも一人知ってるよ。」
 アライヴ「ほう、フェンネル使いが俺以外にいたとは。」
こんな話をしながらも、俺は旗艦に近づいてきた敵機を、次々と攻撃してゆく。
 今日子「名前が同じだったから、ね。そういえばその仲間にもいたよ。」
 アライヴ「ほほう。今日子って人なのか。もう一人は?」
 今日子「チサトって人だよ。二人ともダイユウサク軍の使い手だよ。」
ゲームで食っていける人達の集まり、ダイユウサク軍の使い手か。
それは是非対戦したいし、絶対に負けたくない相手だな。
 アライヴ「いずれその人達は俺がやってやるよ。」
 今日子「私もやるの楽しみにしてるの。」
 サイファ「後60秒で発射します。タイマーはそれぞれに送りました。それまでにうまく波動砲の射線上から退避してください。」
 アライヴ「おけ。さて、うまくやらないとね。って、今日子さん、早く退避した方がいいですよ。そこだと時間ぎりぎりだし。」
 今日子「まあ、任せて。アライヴさんも早めにどうぞ。」
今日子さんはなんだか余裕だ。
あの場所からだと、俺のキュベレイでもそろそろ退避しないとまずい距離なのに。
俺は戦闘しながら、うまく射線ぎりぎりのところまで移動した。
しかし今日子さんはまだ、射線上ど真ん中にいる。
時間はあと20秒を切った。
もう俺の機体でも無理だ。
 アライヴ「今日子さんまずいって!」
 今日子「じゃあそろそろ行きますか~」
今日子さんの返事が返ってくると同時に、今日子さんの人型、サファイアが変形した。
 一生「変形?」
見た目明らかに飛行形態といった感じに変わると、普通の人型の3倍以上の早さで移動した。
取り残された敵機は、もう明らかに波動砲を食らうだろう。
俺を追いかけて来ていた敵機は、フェンネルでうまく射線内に留めていた。
残り5秒のところで、今日子さんが射線の外へと出ていた。
俺も最後の集中砲火で、敵機を完全に射線内に置き去りにした。
そして補給できないじゃまいか!から、波動砲が発射された。
前方すぐの所を、爆発的なエネルギの光が通り過ぎる。
それは目の前にいた敵機も呑み込み、更に先にいたシャアさんの機体も呑み込んだ。
一瞬にして、敵機のほとんどが壊滅していた。
残っていたのは、敵機3機だけで、簡単に勝負はついた。
それにしても、今日子さんは流石に人型を極めた一人だ。
まさか変形機体を開発して、完成させている人がいたなんて。
そしてもし俺達が順調に勝っていけば、いつか対戦する事になる相手だ。
俺は今からそれが楽しみになっていた。

機体テストバトル

紫苑軍の本拠地は、101×101のマップの2-100にある、コロニー「シオン」である。
マップの右上隅でもあるから守りやすいが、生産性がちょっと低めなコロニーだ。
そして俺のメインドックが有る場所でもある。
此処で予備の人型と艦船を管理している。
前回カテーナの艦船内で行ったコマンドは、全て此処に送られて実行されている。
拾った人型も、此処に送られて管理されているわけだ。
で、俺が今日ここに来たのは、ドック内の部下の指揮を高める為と、暇つぶしの為。
時々実際にドックやら開発室を見て回る事で、整備時間が短くなったり、開発が成功したりと、そういった可能性が若干あがるらしい。
あくまで噂だけれど。
で、もうひとつの理由、暇つぶしなんだけど、キュベレイから、高速移動専用人型「SS」に乗り換える為。
乗り換えて何をするかと言えば、訓練モードで遠隔操作人型ミニのテストをする。
人型の操縦テクニックの向上の為に、プレイヤは戦闘時間以外の時間は、コンピュータ相手にテストバトルができるようになっている。
テストバトルなんだから、わざわざ此処まで来て乗り換えなくても、と思わないでもないが、気分の問題なんだろう。
俺は愛機設定を「SS」に変更すると、テストモードに切り替えて宇宙へと出た。
この機体「SS」には、武器はビームソードしか搭載していない。
移動用として作ったから、スピードと燃費だけに力を入れた機体だ。
それでも俺にかかれば、これでもそれなりに戦える自信はあるけどね。
そしてテスト用の人型ミニ、いつまでもこんな名前で呼ぶのもあれなので、「ブロンディ」とでもしておこう。
懐かしのOVAをたまたまみて、そのアニメの中で出てきた、オートで動く戦闘ロボの名前だ。
 一生「さて・・・」
設定は昨日すでに済ませてある。
俺と同じターゲットを、俺と逆方向から攻撃する設定だ。
この設定の利点は、2対1で戦える数的優位と、敵の背後をどちらかがとれると言う事だ。
しかし大きな欠点もある。
ビーム砲等の飛び道具は特に、かわされると味方を攻撃してしまうという事だ。
それを無くす為に、攻撃のタイミングは、こちらにおいている。
それは撃つも斬るも、俺自身がブロンディを操作しなければならないと言うことだ。
自分が攻撃するのだから、タイミングをあわせて回避する事ができるが、2機を動かすのが難しくややこしいという欠点がある。
でもそこは俺だからなんとかなる。
問題は、フェンネルとの兼ね合い・・・
ブロンディを使ったテストバトルは、思った以上に楽しく、しかもうまくいった。
問題はここからだ。
一度テストバトルを終えて、愛機キュベレイに乗り換える。
ブロンディの設定をキュベレイに変更してもらう。
命令は出すが、それをするのはドックのメカニックだ。
リアルタイムで約15分かかった。
その間に昼飯を食べて、再びゲームのテストバトルへと向かう。
さて、フェンネルと両方使ったらどうなるか・・・
その前に、ブロンディを背負って出ると、かなり重い事が分かった。
キュベレイの動きに、少し切れが無い。
とにかく宇宙空間へと出る。
まずはそのままの設定で。
フェンネルは、俺の後ろから敵を取り囲むように、半球状に展開している。
そして俺より前方にあるフェンネルだけに攻撃を許可し、タイミングもオートだ。
だから下手に敵に接近しようとしたら、自らを攻撃する可能性がある設定だ。
そして、機体の方向を変えるだけで、背後に有ったフェンネルが、自分の前方に存在する事になり、攻撃する。
不用意に旋回すると、これまた自らを攻撃しかねないので、背後のフェンネルには、もうひとつ攻撃タイミングを追加している。
一度自分の前方になった後、人型5機分の距離を詰めた場合だ。
フェンネルは常にキュベレイと、ある程度の距離を持とうとするが、こちらと同時に反応なんてできないから、だいたいこの設定なら、振り返り全速前進すれば、自分がフェンネルを追い越したくらいにフェンネルが敵を攻撃するタイミングになる。
まあ簡単に言えば、逃げると見せかけて、追いかけて来たところを返り討ちにする設定だ。
タイミングが重要だから、これも失敗すると自分が痛い目をみる可能性大なんだけどね。
とりあえず、このままテストだ。
ややこしい。
いつもどおり、フェンネルのタイミングをみながら敵を撃破してゆく。
ブロンディも展開しているが、なかなか攻撃のタイミングをつかめない。
フェンネルの攻撃が、ブロンディに当たってしまう。
やはり操作対象が2つでもつらいのに、3つを使うのは不可能なのか。
最悪ブロンディもオートでかまわないが、それだとメリットがほとんど無いし、だったらフェンネルを増やす方が良いだろう。
それに今でも単独戦闘が多いのに、ますます単独戦闘限定の機体になってしまう。
俺というプレイヤも。
他のプレイヤとの共闘なんて、フェンネルを使う以上、うまい人と組まないと無理だし、ブロンディもオートだとフェンネルと同様だ。
今日子さんと組んでも、うまく戦えないような戦い方は駄目だ。
やはりブロンディの発射タイミングは、こちらにないと。
フェンネルのこの設定はあきらめて、別の設定を試す。
今度は、半球状部分を全く逆、つまりはブロンディの方からこちらを撃つ感じにする。
フェンネルは全てオートだ。
このメリットは、自分でフェンネルの位置をほぼ把握できる事。
デメリットは、射線が自分に向かう確率が格段に上がる事だ。
しかしこれは、うまい人なら、フェンネルをちゃんとかわせるなら、使える戦い方だ。
ただ、これでも、ブロンディの出番は少ない。
ブロンディがフェンネルの前に出ると、先ほどの設定で戦った時よりも、フェンネルの攻撃がブロンディに当たる。
フェンネルとブロンディの動きを合わせる事ができれば、これを回避する手だてとなるのだけれど、さて、どうしたものか。
フェンネルをブロンディ基準で動かすか。
ブロンディはキュベレイと敵機を基準に動き、それを基準にフェンネル。
フェンネルの攻撃タイミングと許可は、ブロンディの前方にいる時に限る。
これでかなりブロンディへの攻撃が避けられるが、完璧ではない。
ブロンディが高速で敵機に近づいた時や追い越した時に、フェンネルの攻撃がブロンディに当たるだろう。
結局両立させる方法としては、これしか思いつかなかった。
使いこなせれば、フェンネルだけよりも強くなりそうだけれど、現状だと移動が遅くなるデメリットだけだろう。
とりあえずは、練習でうまく使えるようにならないと。
それまでは今までどおりでいく事にした。
ブロンディは、SSに搭載しておいた。

ライバル登場

このところ、ジーク軍が少しずつ勢力を拡大していた。
俺自身さほど強いと思わないのだけれど、紫苑さんやサイファさんに言わせれば、勝つために手段を選ばない、最強の戦略家らしい。
いつの間にかかつての四天王も、ジーク軍下に在籍しているとか。
群青さんとは、ファーストバトルが終わった時に少し話した。
 群青「悪かったな。でも目の前に1000万だぜ?結局負けたけど、金は貰ったからな。」
 アライヴ「仕方ないですよ。俺だって1000万出されたら、寝返るかもだし。(笑)」
 群青「そっか。俺はもう引退するけど、おまえは続けるんだってな。まあがんばれよ。」
 アライヴ「まあ、このままだと悔しいし。」
 群青「俺やおまえの得意な、アクション系のゲームがあったら、戻ってくるかもな。」
 アライヴ「そうですか。その時は、たぶん敵かもしれませんが、良い戦いをしましょう。」
 群青「ああそうだな。じゃあな。」
 アライヴ「ではまた・・・」
・・・
あの群青さんが戻ってきた。
他の四天王もいるとなると、かなりジーク軍は強いだろうな。
紅蓮さんも麒麟さんも、ゲーム全般が得意だって言っていたからおそらく強いだろうし、疾風さんは元々アクション系が得意な人だ。
ダイユウサク軍のエース級にも、バトルグリードで対戦して勝った事が有るらしい。
正直、宇宙の絆Ⅱのバトルシステムは、バトルグリードに近いところが多いらしいから、そのままこのゲームでの強さとも考えられるかもしれない。
俺は、バトルグリードはプレイした事がないけれど。
何となくビジュアルが好きではなかったしね。
さて、本日もサイファさんと協力して、要塞を落とす事になっている。
今回は紫苑軍主体だから、サイファさん達にはサポートしてもらう形だ。
星さんことスピードスターさんも、今日は出撃するらしい。
我が軍は、プレイヤが少ないし、階級の高い人でも出撃は珍しくない。
まあ俺も准将なのに出撃しない事がないからな。
星さんは階級は少将で、俺よりも上だ。
紫陽花さんが中将で、紫苑さんが大将。
他のプレイヤは全て、大佐よりも低い階級になっている。
とはいっても、あまり活動していない人がほとんどだけれど。
今日は珍しく、美夏中佐が共に出撃する。
俺がフェンネルを使っても、共闘できる数少ない仲間だ。
 スピードスター「一応指揮とるけど、まあ適当に♪」
 アライヴ「了解~(笑)」
 美夏「俺は戦力にならんかもしれんぞ!」
ああ、ちなみに美夏さんは、男だ。
 アライヴ「美夏さんなら大丈夫ですよ。」
 スピードスター「♪」
 美夏「だといいけど~」
さて、要塞がレーダー内に入ってきたので、俺達は出撃する。
サイファさん達の艦船は、後方支援をするわけだけど、パープルアイズは最前線へ行く。
戦力としても強いし、俺達3人がいればまず大丈夫。
それに今日はサイファ軍の今日子さんもいるしな。
 今日子「私は今日は守りにてっするから、がんばってねぇ~」
 スピードスター「♪」
 アライヴ「たすかるよ~」
 美夏「さあ、あばれっか!敵がお出ましだ。」
俺達は旗艦の守りは今日子さん達サイファ軍に任せて、敵の真ん中へと向かった。
同盟軍に守りを任せるなんてと思わなくもないが、サイファ軍との信頼関係はあつい。
一応リアルでも面識があるらしいから。
俺はまず、普通に敵の力量をはかりながら戦う。
どの機体が強いか?どれくらいプレイヤがいるのか?戦力的に優位か不利か?
敵艦船は3隻、こっちは4隻、人型の数では圧倒的に敵優位だけど、人型を操っているプレイヤは二人か三人。
普通の弱小軍なら、この程度だろう。
俺達だって、助っ人が無ければ三人だったのだから。
しかも星さんは、艦船の艦長をNPCに任せている。
リスクを犯して出撃しているわけだ。
それでも、サイファさんと、それに真でれらさんが守っているから大丈夫だろう。
この二人、特に真でれらさんは、艦船の守りには定評があるからね。
どうも手応えがない。
敵は弱いし、プレイヤも三流だ。
美夏さんだけでもなんとかなるんじゃないか?
少なくとも、一対一で負ける相手ではない。
15分ほど戦っただろうか。
すでに敵の人型は全て壊滅。
そして敵艦船への攻撃を開始していた。
勝ち目が無いと判断したのだろうか。
艦船は撤退行動をすぐに始める。
プレイヤの回収もせずに、逃げるようだ。
要塞の抵抗ももう無い。
 アライヴ「楽勝だったな。要塞の占拠は、美夏さんにまかせていいですか?」
 美夏「ああ、楽勝でしょ。」
美夏の愛機バナナは、まぶしいくらいの黄色い機体で、単機要塞へ向かうのがはっきり見えた。
ちなみに人型の色は、宇宙の色と合わせたりして、見えにくくする事が多い。
理由は、ゲリラ戦をする軍人が、迷彩服を着ている事を考えればすぐに分かるだろう。
でも単機で戦う時はいいけど、共闘する場合は見えないと、味方からの攻撃を受ける事もあるから、見えやすくする場合もある。
俺達は単機での戦いより、共闘を重視しているから、基本見えやすい色にしている。
ちなみに俺の愛機キュベレイは白だ。
本家にできる限り似せているからね。
星さんの機体は金色。
ちなみに今日子さんの機体はサファイア色で少し暗めだ。
パープルアイズが、人型を回収しているのが見えた。
プレイヤ3人、味方にできるだろうか?
おそらくは無理だろうな。
今回のゲームでは、裏切りや軍を変えるのには、前回以上にリスクがある。
そんな行動をした人は、たとえ所属軍が優勝しても、配分はほとんど得られないと公表されているからだ。
ポイントで査定しているなら、きっと大量のポイントがマイナスになる行為になるのだろう。
配分に影響しないように軍を変えるには、一度軍の大将に正式に許可を得て退役するか、在野軍、すなわち拠点を持たない軍を辞めてから、「3ヶ月間をおいて入隊する」事が必要となる。
もしくは軍の壊滅や解散、又は自分のキャラが死んだ場合に他の軍に入っても、査定がマイナスにはならないようだ。
ただ、壊滅や解散、死に関しては、それ自体にリスクがあるけどね。
死後は1週間軍に属せないルールも有るし。
まあとにかく、前回ほど裏切りを注意しなければならないって事はなくなった。
それでも裏切りはきっとあるのだろうけどね。
それにしてもこのシステム、全ての拠点に所有者ができてから公表されたから、実はかなりの反感をかった。
適当に軍を作って、拠点に名前をつけてやろうという奴らが、簡単に軍を解散できずに嘆いていた。
本来ならみんな、きっと強い人の軍に入りたかったはずだ。
中でもジーク軍やダイユウサク軍は人気だ。
本当は適当に遊んだ後に、それらの軍に入るつもりだったのだろうけれど、リスクが大きくて今となってはできない。
これはおそらくクライアントの作戦だったんだろう。
最初から戦力が集結していたら、ゲームの決着が早くなるし、面白みにも欠けるからね。
今ではそれぞれに軍を強くしようと必死だ。
俺はこれで良かったと思っている。
やはりゲームは長く楽しみたいからね。
さて、もう大丈夫そうだし、パープルアイズに戻るか。
俺は紫苑さんへ通信を入れようと、チャット通信画面に文字を書き込んでいた。
そしたらその時、友軍ではない何かが、こちらに近づいてくる警告音が鳴った。
 一生「敵?」
 アライヴ「残っていたか?」
俺は紫苑さんへのメッセージを一度消してから、それだけ送信した。
 スピードスター「ありゃやべぇの来た♪」
 今日子「あれ、ドリームとカズミンだよ!」
なんと!ドリームとカズミンが?
俺はレーダーにとらえた敵の方に機体を向けた。
モニタに敵機の情報を表示する。
黒い機体は、確かにドリームと表示していた。
名前:ドリーム、機体:ドリーム。
もう一機もほぼ黒に近い紺色の機体。
名前:カズミン、機体:カズミン。
俺はどきどきしてきた。
人型だけで、こんなところまで?
ダイユウサク軍の領域からだとかなり離れているから、相当燃費重視でないと、こんな領域まで来る事はできない。
おそらく能力的には、俺のSSと似たような感じの機体だろう。
 今日子「面白い!やるよ!」
 スピードスター「♪」
今日子さんはやる気だ。
スピードスターさんは、いまいちわからないけれど、やるならやるって感じかな?
俺も戦う意志を伝えようとした時、ドリームからの通信が入ってきた。
俺は特に通信を断る理由も無かったので、そのまま回線を開く。
 ドリーム「こんにちは。アライヴさんって強いんだってね。一度タイマン勝負したいんだけど、うけてくれない?」
なんと、あのドリームが俺と?
するとカズミンと今日子さんが、2機だけで少し離れていった。
すぐに今日子さんから通信が入る。
 今日子「私とタイマンでやりたいらしいから、ちょっとやってくる。手出し無用ね。」
なるほど、カズミンは今日子さんと、そしてドリームは俺とやるってわけか。
俺はドリームに了解のメッセージを送る。
 アライヴ「おっけ~!」
そしてすぐ友軍へ向けて、「俺もドリームとタイマンするから、手出し無用で!」
すぐに皆から、「了解!」とメッセージが入った。
でも紫苑さんだけは、「やばそうなら、手出しする。君はうちでは重要だから。」そう言ってきた。
俺の事を買ってくれているのだから、悪い気はしないが、手出しされるのもいやなので、絶対勝つ。
気合を入れた。
 ドリーム「此処までくるのに燃料かなり使ってるから、戦闘時間はおそらく5分が限界だと思うから。」
 アライヴ「了解!」
これは、5分で倒すぞと言う意味か、それとも5分では勝負はつかないかもしれないと思っているのか。
まあどちらにしても、やるだけだ。
ドリームがビームソードを抜いた。
 一生「二刀流?」
両手にビームソード。
そしてあの機体だと、おそらく接近戦オンリー。
俺の機体はどちらかと言うと中長距離メインだが、接近戦でも別にかまわない。
 ドリーム「では行くよ!」
 アライヴ「うい!」
俺が返事を返すと同時に、ドリームがまっすぐつっこんできた。
俺はすぐにビーム砲で狙う。
しかし簡単にかわしながら、なおもキュベレイに近づいてきた。
 一生「はえぇ!!」
一気に距離を詰められた。
「もらった!」、ドリームからそんな声が聞こえてきた気がした。
でも俺はそんなにぬるくないよ。
全体的なスピードは負けているが、瞬発力はこっちが上だよ。
俺は最初の一太刀を左へかわす。
しかしすぐに俺へ向けてソードが襲いかかってくる。
 一生「ツバメ返しかよ。」
俺はすでに抜いていたビームソードでそれを受けた。
ビームソードなのに、何故ビームソードで受ける事ができるのかは不思議だけれど。
俺は逆の手のビーム砲で、ドリームを狙う。
と同時に、ドリームは俺から距離を素早くとった。
ビーム砲は当たらない。
俺は撃つのをやめた。
 ドリーム「流石ね。噂は本当だったw最近強いのいなくて退屈だったんだよね。」
あのドリームに流石と言われれば少しうれしいが、俺とてドリームにもカズミンにも負けるつもりはない。
 アライヴ「ドリームさんも強いね。これだけ俺とやれる人なんて、見たことないよ。」
 ドリーム「今日子さんも?」
 アライヴ「敵でね。あの人もきっと強いよ。」
 ドリーム「でしょうね。カズくんでも手こずってるし。」
見ると、なかなか壮絶な戦いをしているようだ。
でも、今日子さんが押されているように見えるのは、気のせいだろうか?
 ドリーム「では、第二ラウンドいくよ!」
おっと、見とれてる場合じゃ無かった。
 アライヴ「うい!」
又も返事と同時に、ドリームがつっこんできた。
この無造作につっこんでくるところに、ドリームの強さを感じる。
これがガンダムでいうところの、「プレッシャー」なのだろうか。
しかしこの程度なら、まだまだだ。
今度は早いうちに右に跳ぶと、中距離を保ちながらビーム砲で狙う。
ドリームはそれをかわしながら近づこうとするが、かわしている分距離は縮まらない。
さて、このままだと、ドリームがミスをしない限り、延々このままかもしれない。
別に此処で俺のフェンネルを見せる必要はないけれど、なんとなく使ってみたくなった。
俺は少しずつ、距離をわざと詰める。
この距離でフェンネルを展開しても、ドリームには通用しないだろう。
回避不能な位置まで近づかせて、蜂の巣にしてくれる。
フェンネルの設定をパターン1にする。
前回練習時に、パターン2に変更していたからだ。
さて、うまく近づいてこい。
後少し。
ドリームに警戒している様子はない。
よし、此処だ。
俺は一気にフェンネルを展開した。
一瞬ドリームの動きに迷いが出る。
俺は機体を反転させて、全速前進。
フェンネルの中に逃げる形だ。
追いかけてくるかこないかは、もうどうでも良い。
すでにドリームは、フェンネルに完全に包囲されている。
しかもかなりの近距離で。
一気にフェンネルのビームがドリームをおそった。
やった!
あれ?爆発音が無い?
手応えが全くなかった。
中心ではドリームがノーダメージで存在していた。
次の瞬間すぐに、ドリームは俺から離れる方向で、距離を取った。
なんだ?
あのフェンネルの攻撃を全てかわした?
冗談じゃない。
あれをかわされたら、フェンネルであのドリームは落とせないではないか。
 ドリーム「あぶなー(笑)フェンネル使いだって聞いてたの忘れてたよ。この機体じゃ勝ち目ないから、今日はこの辺で撤退するよ。」
・・・
ちょっとフリーズしてしまった。
 アライヴ「ああ、今日は楽しかったよ。」
嘘だ。
あの機体と武装で、フェンネルまで使ったのに落とせないどころか、ノーダメージのドリームの強さに、かなりショックを受けていた。
ドリームのところに、カズミンがやってきた。
そうだ、今日子さんはどうなった?
とりあえず大丈夫そうだけど、機体に傷が見えた。
カズミンは無傷だ。
こんな機体で、何者なんだこの人達。
流石にゲームで食っていけると言われている人達だけど、これほどなのか。
 ドリーム「じゃあ、次回はマジ勝負で。」
 アライヴ「うん。」
悔しさで、余裕もなく、ただそれだけ返事をした。
ドリームとカズミンの二機は、猛スピードでこの空域を離脱していった。
しばらくして、今日子さんから通信が入った。
 今日子「くやしいーーーーー=!!!!!!!!!!」
この適当な通信が、今日子さんの悔しさを如実に伝えてきた。
 アライヴ「カズミンってどうだった?」
 今日子「強すぎ。ってか巧すぎ。途中から、絶対に落とせる気がしなかった。」
 アライヴ「そっか。ドリームもそんな感じ。巧いってよりは早いって感じ。反応が人間じゃないよ。」
 美夏「ドリームとカズミンとやったのか?」
要塞を占拠したのか、美夏さんが戻ってきた。
そう言えば美夏さんって、バトルグリードも経験者だったような。
 今日子「やったけど巧すぎ。」
 アライヴ「確かに、勝てる気がしなかったよ。」
 美夏「ははは、テレビで彼女達の戦い見たことあるけど、コントロールが人間業じゃないからね。つーかおまえ達が健在なのが凄いよ。バトルグリードで太刀打ちできるのは、ほとんど身内だけな奴らだぜ?そいつらとまともにやれたんだから、もしかしたら俺って良い仲間に恵まれたかもな。」
ほめてもらっているんだけど、悔しさがそれを完全にうち消していた。
次戦う時まで、もっともっと強くなる、そう誓った。

頼もしい仲間

今日、昼間っから練習していたら、夕方、プレイヤがひとりパイロットに志願してきた。
一応俺は准将だからそのまま受け入れる事もできるが、大将の紫苑さんに許可は得た方がいいだろう。
それに、俺の艦船に配属しても、意味が無いし。
それでも一応、面接と言うか、どんな人なのか聞いておくか。
 アライヴ「どうして我が紫苑軍に入ろうと思ったんですか?」
 じぇにぃ「えっとぉ、ダィユゥサクぐんにぃ、はぃろぅとぉもったんだけどぉ。ぁそこって、みぅちだけでやってるんだって。そしたら、ここがつよぃから、紫苑ぐんがぃぃよぉ~って。」
・・・
なるほど。
強い軍に入ろうとダイユウサク軍に志願したけど、身内だけでやってるから断られ、紫苑軍を推薦されたから此処にきたと。
悪い気はしないけど、最初にダイユウサク軍にってのが引っかかるなぁ~
でもそうか。
あそこは身内だけでやっているのか。
それなら、俺がドリームとカズミンを倒せるようになれば、ダイユウサク軍に勝てるようになるな。
 じぇにぃ「ちなみにぃ、ぁたしつよぃから~ドリームさんのぉすみつきだよぉ。ばとぐりでわぁ、かったことぉぁるしぃ。」
なにぃ!!
バトルグリードで、ドリームに勝ったって、相当強いんじゃん?
あのドリームを倒したんでしょ?
俺は負けないまでも、勝つ事は現状不可能なあの人に。
ゲームは違えど、これはもしかしてかなりの使い手かも・・・
しゃべり方は中学生か小学生っぽいけど。
 紫苑「どした?(^-^)?」
紫苑さんから通信が入ってきた。
俺がメッセージを紫苑さんに送っておいたからだ。
もちろん用件は、このじぇにぃって子の処遇をどうするか。
 アライヴ「じぇにぃさん、今大将きたから、ちょっとまってて」
俺はそれだけじぇにぃさんに言うと、今度は紫苑さんと通信する。
 アライヴ「今我が軍に志願してきた人が。なかなか強そうなパイロットですが、子供っぽいです。(笑)」
 紫苑「入れて大丈夫そう?」
 アライヴ「俺は欲しいですね。」
 紫苑「じゃあ俺の艦に乗せるか。」
おお?いきなり旗艦に?
でもまあ、話が本当ならそれくらいのパイロットではあるな。
 アライヴ「じゃあとりあえず乗せますね~」
 紫苑「了解~」
俺は紫苑さんの了解を得て、今度はじぇにぃさんに通信を入れる。
 アライヴ「喜んで入隊を許可します。よろしく。配属は旗艦専属のパイロットだ。俺と同じね。」
 じぇにぃ「ぁりがとござぃますぅ。きっとちからになりますよぉ。」
 アライヴ「うん。よろしく。では旗艦は今有人要塞カテーナにあるから、人型を移動させておいてね。今日も要塞攻略に出陣するから。」
 じぇにぃ「さっそくですかぁ。がんばりますぅ。」
本当にこんな子が強いのだろうか?
でもまあ、俺が宇宙の絆を始めたのが中学生だったし、きっと大丈夫だろう。
それにこんなしゃべり方はネットだけかもしれないからな。
リアルだと案外大人だったりする事もあるし。
・・・
 アライヴ「ひとつ聞いてもいい?高校生?」
 じぇにぃ「ちゅぅぃちですぅ。」
・・・
大丈夫だよね?
 アライヴ「そっか。戦闘は夜遅くまでになるけど、大丈夫?」
 じぇにぃ「ははは、ぃまどきぃ12じにねるこぉ~ぃなぃよぉ~」