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花霞



在りし日の形を追い続け 口を閉ざして

触れないように 触れないように

 
壁紙の色褪せる様は年月を刻む

変わらないように振舞う人々の前で


本当は何もかもが変わって

何もかもが別のものになったのに

私たちだけが何もなかったように

横を向いて 砕けている

砕けているのに…

 
2002.4.14.


雪解け

あちこちから聞こえる春の音

ひたひたと地に染み込む雪解けの

色を落とし雪の下で地に張り付いて待っていた

強い緑が身体を持ち上げる静かな呼吸の

厳しさを穏やかに生きるもの

まだ残されているもの


2007.3.23.

土葬

土に埋まった時のこと想えるんだ

苦しみとかじゃなくて

周りにある息づくもの

そのものたちと呼吸を合わせる感覚を

虫怖いけどミミズがお腹を這うのも愛でることができる気がする


2007.4.29.

地球の入り口




地球の入り口

公園の一角

吹き抜ける一陣の風

寂れた神社の境内

古屋の裏の苔と小さな花

土の匂い青い匂い大地

空 空 空


地球の入り口

立ちこめる香り空間の香り

身体をさらう透き通った色

胸腕足駆け抜ける衝動

冴え渡る五感

心 感情 感覚


地球の入り口

全て

そう 全て


2006.10.14.

賛歌




滞っているように見える全てのこと

芽吹く前の種を見たことがあるか

冬の間の草木を見つめたことがあるか

子を産む前の母をみたことがあるか

全ては自然の賛歌

分娩の前のエネルギーの蓄積

停滞はリズム

めぐりめぐる自然の歯車

全ては賛歌


2007.4.29.


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