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蒐集が趣味の男は最低よ。たとえば私の彼、エリオット。デートはレコード屋かスリフトショップ。
少しだけと言いながらレコードラックを漁って25セントの古くさいレコードを1枚だけ買うの。

週末は4ブロックも離れたガレージセールに行って古臭いレコードを山ほど抱えて帰ってくるし、
私の親戚のおじさんが亡くなったときなんか、遺品整理にまで立ち会おうとしたのよ。会ったことも
ない人の遺品整理にね。

最悪なのはメイクラブのとき。「完璧なBGMを探すのさ」なんて言いながらレコードラックとにらめっこ。
片っ端にステレオから音楽を流して思い出を語り出すの。これほど情熱が冷める行為はないわ。


エリオットはファッションからヘアスタイルまで典型的なナード。好みの音楽や映画は
アート志向(デビット・リンチの映画を観ながら講釈を垂らす優越感に浸った顔を思い
だすだけでウゲーってなる)の気取ったものばかり。

地元のライブハウスで初めて会った時、私は16歳Sixteen Candles!映画の主人公の
ようにうぶだった私)で、エリオットの大人びた音楽や映画の趣味に憧れと尊敬の念を
抱いていたかもしれない。
でも実際の私はゾンビ映画が好きで、ラム酒を飲んでみんなと大騒ぎするような音楽が
好き。つまり私と彼は正反対なわけ。

みんなは、私がなぜエリオットとつき合っているのか不思議に思っている。

売れないコメディアン、ウィリーとは一度だけ寝たことがある。近所のバーで飲んでいるときに
話しかけられたのがきっかけだった。彼が年齢を聞いてきたので、18だと答えると、アイスキ
ャンディーは好きかと言ってきた。私は子供扱いされていると思い無視していたら、いきなり
下半身のタフボーイをなすりつけてきて、そのままバーのトイレでメイクラブした。

メイクラブ中、ウィリーはずっとお喋りしていた(おれの砲弾をお前のパールピンクの器官に打ち
こむぞとか)。すっかり冷めた私はバーで流れている音楽を口ずさんで事が終わるのを待った。
シー・ドライブス・ミー・クレイジー、アイ・キャント・ヘルプ・マイセルフ・・・

リッチーとトーマスはいつもおかしなことを考えている。私は彼らと一緒にいるのが大好き。
庭にすごく大きな犬小屋を作ってパーティーをしたり、奇妙なダンスをしながら奇声をあげ
て見知らぬ人を驚かさせたり、いたずらっ子がそのまま大人になったような感じ。

ある晩、ストーンドしながら
テレビの砂嵐を一晩中みていた時に、穏やかな笑顔でリッチーが
言ったの「この番組おもしろいね」って。ラリっていたので彼らは覚えていないかもしれない
けど、そのまま3人でメイクラブした。ヴィヴィビビーンヴィヴィビビーン、彼らが紡ぎ出す破
壊的な機械音に脳天とブッシュを刺激されあっという間に昇天した。




私が住むセントポールの唯一の自慢はチャールズ・M・シュルツの出身地ってことかも。
子供の頃から枕元にスヌーピーがいたわ(あのいまいましいクソ犬)。

修理工のドンはピーナッツマニアでいろんなグッズを蒐集している。蒐集家ってだけでも
どうしようもないのに、いつも鬱々とした表情で人生を哀れんでいるの。「人生なんて
ほんの一瞬の幸福にときどき妨げられる苦痛の継続だ、今のところ俺には苦痛しか訪れて
いない」なんてね。

そうかと思うと、急に嬉々として話しかけてくる。「やあ、サラ。今日のヘアースタイルは
君にとても似合っているよ」とかね。あまりに恍惚とした表情で近寄ってくるのでみんなか
ら気味悪がられてる(エフェクターをかませたパー・プ・ル・ヘ・イ・ズ・野・郎)。


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