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本邦初!? 同和地区指定区域の図面が公開された!

本邦初!? 同和地区指定区域の図面が公開された!

今年の1月、取材のために滋賀県草津くさつ市を訪れていたところ、驚くべき話を耳にした。というのは、ある住民が草津市役所に同和地区指定の根拠となる資料を情報公開請求したところ、その図面を市役所が公開したというのである。公開された図面は、「草津市 出自を理由に採用から排除した解放同盟と行政の「就職差別」」(本誌2011年9月号)でも取り上げた西一にしいち地区(草津市西草津にしくさつ1丁目)のものだ。

本誌では長らく行政に同和地区の場所を公開させるにはどうすればよいかということを探求してきたが、それは予想以上にハードルが高いものであった。「鳥取市同和対策減免対象地域非公開の理由」(本誌2011年10月号)で取り上げたとおり、情報公開請求ではなくて、個人情報開示請求によって「自分の家の場所は同和地区か?」という照会を行なっても開示されないことが明らかになっている。つまり、仮に当の同和地区の住民が個別に開示を求めても、正式な手続きでは開示してもらえないのである。

しかし、草津市の場合は「情報公開請求」に対して市が「公開」との判断を下したという。個別的な開示ではなく、文字通り公開したということなので、筆者が請求してもそれを見ることができるということだ。

早速、半信半疑で情報の真偽と、情報公開請求したい旨を草津市に問い合わせたところ、「あの資料ができた当時は情報公開制度を想定していなかったので、開示されるかどうかは分かりませんよ」という返事であった。もちろん、それで諦めるわけがない。早速情報公開請求の準備をしていると、別の職員から電話がかかってきて、こう言われてしまったので拍子抜けしてしまった。「あの資料なら情報公開請求は必要無いので、コピー代と郵送料を納付すれば送る」というのである。ということは、既に情報公開請求が行われていたということは本当だった。

資料の名称は「住みよい街づくりのために―地域改良事業のあゆみ 昭和63年3月」。草津市内で同和対策事業として行われた、小集落地区改良事業について説明した70ページほどの冊子であるという。西一地区以外の資料も含まれているということなので、それを全部情報公開請求してみるという手もあったが、早く現物を見たかったので、とりあえず既に公開されたという部分だけをコピーしてもらうことにした。

待つこと約2週間、ようやく到着した資料を一目見たところ、非常に貴重な資料であることが分かった。


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特別企画「同和とキリスト教」 差別者という十字架を負わされた聖職者たち

あるキリスト教徒の思い出

敬虔けいけんなクリスチャンであるその老人とは全くひょんな出会いだった。今年初め、ある同和地区の取材をしていて、地域のことについて聞こうとたまたま声をかけた人だった。本来は同和関係の話だったのが、話が脱線してしまいキリスト教の話になった。というのも私は両親がキリスト教徒で子供の頃、礼拝に同行させられたこともあって多少、知識があったからだ。もっとも聞きかじったことの受け売りばかりだったわけだが、ともかく話は進みそしてキリスト教と差別、そんな話にまで及んだ。

老人も弱者救済の観点から、そして自身も地区住民として、解放運動に関わった時期があったという。数十年前にキッパリ運動から身を引いて、現在は文献を読んだり、たまに送付される関係団体の機関誌に目を通す。そんな程度のようだ。

「戦前、キリスト教徒も戦争協力をしたという反省に立ち帰って、宗教団体としては最初に反戦への取り組みや戦前の反省をしましたよ。それに人権問題に対する取り組みも見直そうということで、その一つとして解放運動にも参加した聖職者は多かったですわ」

もともと同和とキリスト教は深いつながりがある。部落解放同盟のシンボルである荊冠旗けいかんき。このルーツをたどると1922年3月3日に開催された「全国水平社創立大会」で「荊冠」という言葉が使用されたことだ。荊冠はキリストがゴルゴダの丘で処刑される時にかぶされたもので、これが「受難」を示しているそうだ。そして赤い荊冠には血の色で解放運動への殉教じゅんきょう精神を表現し、これを旗に戦闘の意思を示す先のとがった青竹で掲げる。水平社の重鎮、西光さいこう万吉まんきちの発案によるものだったという。


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