クリスマスプレゼント
クリスマスに何が欲しいかなんて聞かれた事がなかった。
毎年父親が自分勝手な物を買ってきた。
百人一首、人生ゲーム、ジグソーパズル…。
文句を言いながらも皆で遊んだ。
今思うと父親は毎年、「家族の時間」というプレゼントをくれていたのかもしれない。
毎年父親が自分勝手な物を買ってきた。
百人一首、人生ゲーム、ジグソーパズル…。
文句を言いながらも皆で遊んだ。
今思うと父親は毎年、「家族の時間」というプレゼントをくれていたのかもしれない。
奪命
多くの命を奪ってきた。
今まで生きていた者が一個の物に変わる瞬間にはいつも、やり切れない気持ちと共にやり場のない怒りが込み上げてくる。
「もういい加減に慣れろ」と言われるが、慣れるもんじゃない。いや、絶対に慣れるわけにはいかない。
この世界に染まらずに立ち続ける為に。
今まで生きていた者が一個の物に変わる瞬間にはいつも、やり切れない気持ちと共にやり場のない怒りが込み上げてくる。
「もういい加減に慣れろ」と言われるが、慣れるもんじゃない。いや、絶対に慣れるわけにはいかない。
この世界に染まらずに立ち続ける為に。
ラベル
結婚したら私のラベルが「佐藤さんの奥さん」だけになった。
早く「課長の奥さん」「ママ」みたいなラベルが欲しいと訴えたが、夫はラベルの数が人間の価値じゃないと言い毎晩喧嘩をした。
ある日夫のラベルに「恐妻家」が増えた。
はっとして見ると私に「鬼嫁」のラベルが。
早く「課長の奥さん」「ママ」みたいなラベルが欲しいと訴えたが、夫はラベルの数が人間の価値じゃないと言い毎晩喧嘩をした。
ある日夫のラベルに「恐妻家」が増えた。
はっとして見ると私に「鬼嫁」のラベルが。
君の好きなもの
君が好きだったから、君が好きな物は僕も好きになった。
君が嫌いな物は僕も嫌いになった。
最後に君が僕のことを嫌いだと言ったから、僕は自分のことも嫌いになってしまった。
でも、やっぱり君のことは好きなまま。
今は君の新しい彼のことが、ちょっと気になる…。
君が嫌いな物は僕も嫌いになった。
最後に君が僕のことを嫌いだと言ったから、僕は自分のことも嫌いになってしまった。
でも、やっぱり君のことは好きなまま。
今は君の新しい彼のことが、ちょっと気になる…。
気になる展開
マッチ売りの少女を助けた。
少女は私を洋館に案内し豪華な料理と小さな箱をくれた。
展開が気にはなったが、私は箱を開けた。
煙が立ち上り、白い髭を蓄えた老人になってしまった。
「行きましょう。新しいサンタ」
少女がトナカイに変身し、私を無理矢理ソリに乗せて空に飛び上がった。
少女は私を洋館に案内し豪華な料理と小さな箱をくれた。
展開が気にはなったが、私は箱を開けた。
煙が立ち上り、白い髭を蓄えた老人になってしまった。
「行きましょう。新しいサンタ」
少女がトナカイに変身し、私を無理矢理ソリに乗せて空に飛び上がった。