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髪の長い 女の人が 静かに 目を開けました 

綺麗な 黒い瞳で じっと 双子を 見つめました 

少しも 驚いた様子がなくて まるで 約束をして 訪ねてきた お友達を 見つめるように 微笑みながら じっと 双子を 見ていました 


黒い綺麗な 瞳に キラキラした 光が 見えて 一筋 涙の しずくが こぼれました 

双子も いつのまにか ポロポロ 涙が 出てきました 

悲しくなんて なんにも ないのです 
胸が キュンとするのです 

双子は 女の人の お膝に 顔をうずめて 泣きました … 

優しく 髪をなでてもらうと 柔らかい気持ちになりました 

顔をあげました 
すると はなちゃんみたいな 女の人が 壁を 指差しました 

そこには さっきの いい香りが 揺らぐ綺麗な器と 小さな 祭壇のような ものが おいてありました 

「 あっ … あれは」 マリーが 気づきました 


「お母さんが お薬を なおしている お部屋の 窓辺に おいている 小さな 祭壇みたいなものと おんなじ… 
書いてある模様が おんなじみたいだ …」 

マリーには そこに 書いてある模様が なんなのかは まだ わかりませんでした 

そこには こう 書いてありました 

… 命の秘密の守り人… 水の一族… 



あまりにも きれいな文字なので まるで美しい模様のように見えるのです 
古い 古い はるかかなたの 昔には たしかに 使われていた 力を 秘めた 魔法の 文字でした 

水の一族は お役目が ありました 

水には いろんな 記憶が 転写されていました 
水には 曲がらずに 記憶が 写し込まれるという 特別な 力が あるからです 

ただし 純粋な 水でないと いけません 
水の一族は 純粋な 水を 守るのが お役目です 

だから きれいな 水が 生まれつづける 神様の お山のそばに 暮らしています 
お山から 流れてくる お水で みんなは 暮らします 

お水が 染み込んだ 命を 頂きます 

お水で 染めた 深い青い 衣装を身にまといます 

そして 一年に一度 すべての 命を お水で 洗い流します 

そうやって また うまれかわるのを 繰り返します 

一族に 神様の お使いが 産まれてくるまでは そうやって 一族の 水を 純粋に 保ちます 


やがて 約束された 日に 神様から の 贈り人が 授けられます 

命をかけて 産み落とされた 尊い 命です 

産まれたときに すぐにわかります 

体の どこかに おしるしが あるからです 

多くの みんなと すこしばかり 違う 形で 示されるからです 


贈り人は … 神様からの 声を まっすぐに 受け取ります 

そして その 声にひめられた 秘密を 心で 伝えます 

すべての 命の 深い場所に 届かせるためには それが もっとも 素晴らしい 方法だからです 

暗い … 荒々しい 心を 育ててしまった 人には 気付くことができません… 

そのような人からは そうやって 守られていきます 

また さまざまな 見えない 姿を した お仲間たちが さまざまな やり方で 見えないように ベールを かけて 守ります 

この 星 の いくつかの 場所にある おへそのような 特別な ところに 点々と そのような 隠された 「 守られ所 」があります 

いつか 約束された 魔法解除の 日まで 丁寧に かくされながら … 秘密の守り人達は 静かに 静かに 伝えていくのです… 

子孫へ… 子孫へ… 

未来をいきる 大切な 子どもたちへ… 




「 はっくちゅん (*^o^*) 」 ベティの おっきな くしゃみで いっぺんに 目がさめました 

目がさめた 双子は 今 みた 夢を はなちゃんに 話そうと しました 

「 あれぇ~? はなちゃん~ どこ隠れんぼ? (?_?)」 ベティは お母さんに たずねました 

お母さんは お片付けしながら 言いました 

「さっきね … 
お迎えの アオイさんが こられたの… 

はなちゃんね 眠っていたからね さようなら 出来なかったのねぇ … (*^_^*) 」 

「 なあんだあ~ お迎えきちゃったあんだあ~ (^~^) ふう~ん 」 

三人は 野イチゴをいっぱい 持って お家に 帰りました 

帰りながら 双子は 夢の お話を お母さんに しました 

お母さんは 静かに うなずきながら 聞いてくれました 


「 また 二人とも 一緒に 夢の 世界に いってきたのね… 
その 女の人は はなちゃんに よく 似ていたんだね… 」 

「 うん… あのね お耳がね はなちゃんと おんなじにね 可愛く 閉じてた~ 
指もね おんなじ形で しろくて 細かったよ~ 」 


その夜… お父さんは すこし 早い時間に 帰ってきてくれました 

双子は お父さんにも すぐに 昼間の 楽しい お話しを 全部 しました 

お父さんは お母さんを 見て 微笑みながら うなずきました … 

「 大丈夫かぃ … お母さん? 」 

「 ありがとう… (*^_^*) 大丈夫ですよ … あなた… 

どうぞ 二人に 教えてあげてくださいな… 」 


「 さあて… 愛おしい 私たちの お姫様たち … 
大好きな お友達 はなちゃんの お話し を 聞きたいかなあ? 」 

「 きゃあ~ \(^_^)/ ききたあい~♪ 」 
「 いやあ~ん ききたあい ♪(*^ ・^)ノ⌒☆ 」 

二人は はしゃぎました 

いつもの場所に はしっていきました 
足を ブラブラさせて お父さんを 待ちました 

お母さんが こさえてくれた 暖かい 飲み頃の お茶を もらって ワクワクしました 

「 さて お前たち… 
はなちゃんの お耳や お手手 や 言葉を 話さない事を お前たちは どんな 風に 思っていますか? 
お父さんに 教えて くれるかな? 」 

「 はなちゃんの お耳? かわいいよ~ (^O^)/ 
お手手も かわいいよ~ 」 

「 言葉あ? はなちゃん 小さい声で お話し すこしするよ どうして? 」 
(?_?)(?_?) 

「 うん… 
あのね はなちゃんはね 心で お話ししているんだよ 
はなちゃんの 心の 声を お前たちは 心で 聞いていたんだよ 

わかるかな 

すこし むずかしいかな 」 

「 お口 で お話ししないの?(?_?) どうして?」 

「 うん はなちゃんはね お約束をしてね 生まれてきてくれたんだよ ヾ( ´ー`) 

命たちはね元々は みんなひとつの 大きな 丸だったんだよ 
それがね いろんな 遊びを それぞれに しようねって 決めて あちらこちらに 散らばっていったんだよ 

みんな その 散らばった 小さな つぶつぶなんだよ 

はなちゃんはね 

耳をふさいで 人からの 声が 聞こえなくて 口から 声が だせないんだよ 
それはね … 神様からの 音 を まっすぐに 聞くための お約束だったんだよ 

はなちゃんはね 指の形が すこしばかり みんなと 違ったり 足が みんなみたいには 使えないから 立ったり 歩いたりはできないんだよ 

それはね じっと 座って 大地からの 音を 全身で 聞き取ったり 聞いた音を 空気の 中に 伝える ことが まっすぐできるための お約束なんだよ 

はなちゃんはね お前たちみたいに 

話したり 
歌ったり 
踊ったりは 
けして できないんだよ 

はなちゃんはね 

生まれるかわりに 
お母さんを 神様の 世界に お返しする お約束を してきたんだよ 

だからね はなちゃんは… 

はなちゃんはね… 

(ノ_・。) 

お母さんから 一度も 抱っこされたことが ないんだよ… 」 

お父さんは 静かに 涙を 流しました 

お母さんは タオルで顔を隠しながら エプロンを ぎゅっと にぎっていました 


二人は 胸が キュンとしてきました 


はなちゃんは 一度も たったことが ありませんでした 

いつも かわいいお手手で おいでおいでを していました 



つづく… 




7
最終更新日 : 2012-02-12 16:49:50


双子たちは はなちゃんが いつも とても 幸せそうな 笑顔で いるので 
はなちゃんが 歩けないことや 聞こえないことや 話していなかったことなどに 少しも 気付きませんでした… 

「 お父さん… 明日 また はなちゃんと 遊べる? 」 ベティは 少し ドキドキしてきたので たまらず お父さんに たずねました … 


「あのね… 
はなちゃんは お家に 帰る お舟に もう 乗ったんだよ 

探しにきた ものを もう 見つけたからね … 

はなちゃんはね あの 森で 約束が あったんだよ 
はなちゃんはね お前たちの ように 夢の 世界へ 自由にいくことが できるんだよ 

そこで あの 森を見つけたんだよ 

お前たちに 会うために… 
はなちゃんは お舟にのって 長い長い 旅をしてきてくれたんだよ 」 

双子たちは もう ドキドキを がまんできなくなりました 

わあわあと… 泣き出しました 

お母さんが 優しく二人を抱きしめました 

お父さんも 一緒に 泣きました 

四人は まあるくなりました … 


「 優しい娘たちよ 覚えておいて くれるかい… 
この 世界にはね …はなちゃんと おんなじような 子どもたちが あちらこちらに いるんだよ 

はなちゃんたちはね 
世界中の 命の バランスを とってくれているんだよ 


「痛い思いを 私にください 
寂しい思いを 私がしましょう 

あなたの かわりに 私に ひきうけさせてください 」 


そう決めてから 少し 不自由な 体という 形で うまれてきて くれてるんだよ 
そしてね みんな そんな 不自由の 中で 奇跡みたいな 秘密に気づいているんだよ 

「 痛い体に ありがとう… 
寂しい 思いに ありがとう… 」 

はなちゃんたちはね いつも そう いっているんだよ 

お月様に 見守られて 
お日様に 励まされて 
たくさんの 優しい大人たちに 愛されているのを しっているんだよ … 

心で 話す 子どもたちの 声を 聞くことができる お前たちを お父さんも お母さんも 誇りに 思っているよ … 

ありがとう … 

マリー 

ありがとう 

ベティ 」 


泣きつかれて 眠りについた 二人の髪を お父さんは いつまでも撫でていました… 

「 ありがとうございます… 
神様… この子たちを 私たちの 思いを 超えた 場所でも いつも 守ってくださっていることに 感謝しています 

私たちは この子たちと すべての 命を 守り続けます 

丁寧で 優しい 言霊を 紡いで 放ちます… 
時が 満ちるその日まで 

けして 急がず 
けして 諦めず 

喜びと 感謝と ともに 笑いを 絶やさず 平和と 調和を 毎日 淡々と 積み重ねていきます 

すべての 奇跡に 感謝いたします 」 


お母さんは お薬の お部屋の 祭壇の前で 静かに 手を合わせていました 

「 一族の 皆さん… とうとう 会えました 
古い … 古い… お仲間でした 

懐かしくて 魂が 震えました… 

娘たちとの 約束を 果たしに きてくれました 

森に みずの 刻印を 残してくださいました … 

私たちの 秘密も 分かち合いました 

遠い アオイ様の土地に 私たちの 木の 刻印が 刻まれることでしょう 

あの二人は 夢の世界で 私たちが けして たずねることのできない 

未来の アオイ様の 一族の あの 土地に 飛びました… 

お花様に 会うために… 」 

お母さんの 瞳から キラキラと 涙がこぼれました… 
祭壇には 綺麗な文字が 刻まれていました 


…命の秘密の守り人… 木の一族… 




おわり… 




8
最終更新日 : 2012-02-12 16:54:08

この本の内容は以上です。


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