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通過できない解答の事例

 公案は、基本的に正解を明かせない。そこで、ここでは通過できない解答の事例を挙げておく。


事例1) 所持金が一円

 所持金が、一円しかない。それを相手に差し上げるという誤解答例。この場合の問題点は、通常あり得ないシチュエーションであるという点である。所持金が一円しかないのに、それを誰かに差し上げるシチュエーションなど現実的ではないからである。


事例2) 相手の所持金が一円足りないだけ

 買おうと思った品の値段に対して、その人は一円足りなかった。それを補填してあげるという誤解答例。この場合の問題点は、相手がそのことを感謝するという点である。相手に感謝されるのでは、公案の正解とはならない。


事例3) 偶然の遭遇

 相手に一円を差し上げるそのシチュエーションが、偶然の遭遇である場合。公案のシチュエーションには、必然性がなければならない。


事例4) 誰でもよかった

 相手に一円を差し上げるのが、私でなくても誰でもよかったという場合。公案は、傍観者であってはならない。必ず自分がその当事者でなければならないのである。


事例5) いつでもよかった

 相手に一円を差し上げるのが、今でなくてもいつでもよい、つまり別の機会に譲ってもよかったという場合。公案の答えは、たった今、この一瞬における咄嗟の行為でなければならないのである。


事例6) 相手が最初から平静

 相手に一円を差し上げるとき、相手は動揺していなければならない。その動揺を静め、かつその帰結が平静でなければならない。相手が歓喜して、それによって動揺を来すようでは話にならない。そのときも、その後も、相手にいかなる危険を生じせしめてはならないのである。


事例7) 自分が動揺する

 相手に一円を差し上げた結果、自分自身が動揺してしまうのでは話にならない。その行為は、喜怒哀楽を超えたもので、お涙頂戴では無く、自分自身に完全な静寂をもたらし、平静さを取り戻す高貴なものでなければならない。

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奥付



『一円の公案』


http://p.booklog.jp/book/44000


著者 : SRKWブッダ
著者プロフィール:http://p.booklog.jp/users/buddha1219/profile


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