目次
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CONTENTS
ゴールデンウィーク弾丸バックパッカー
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テーマ「旅で気づいた幸福論」
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ブータンで気づいた『幸せ』
光のギリシャ
幸福論(前編)
カオサン通りのB-BOYたち
旅先の変な日本語
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Brali Biz 「旅」×「ビジネス」 
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Brali Biz 「旅」×「ビジネス」 
旅で使えるスマホアプリ
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情熱さえあれば不可能なことはない
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情熱さえあれば不可能なことはない(最終章)
Chibirockの旅はくせもの
Chibirockの旅はくせもの
HANGOVER in the WORLD
HANGOVER in the WORLD(キューバの酒)
旅人からの伝言 「特集 ヨーロッパ」
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ヨーロッパの秘境バルカン半島
プラハのサンタクロース
トホホな話
トホホな話
一本の糸で世界をつなぐチャリの旅
一本の糸で世界をつなぐチャリの旅
自炊派の手料理
自炊派の手料理「鶏肉の親子炒め」
エッセイたびたべ
エッセイたびたべ
アジア漂流日記
アジア漂流日記(創刊号の特集アジアからのスピンアウト企画)
アジア漂流日記(創刊号の特集アジアからのスピンアウト企画)
アジア漂流日記(創刊号の特集アジアからのスピンアウト企画)
世界の標識・アイコンコレクション
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作者・情報提供者一覧
作者・情報提供者一覧(Bralist)
編集後記
編集後記
次号予告
次号予告(2012年4月25日発行予定)
記事募集
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奥付
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HANGOVER in the WORLD

HANGOVER in the WORLD(キューバの酒)

HANGOVER in the WORLD 
キューバの酒
 
キューバ通貨事情 
 キューバの酒事情を理解する前提として、まずはキューバの「お金」について理解しなくてはならない。
 キューバ国内では2つの通貨が流通している。我々外国人、観光客が使う兌換ペソ(ペソ・コンベルティブレ、CUC)と、キューバ国民が使う人民ペソ(ペソ・クバーノ、CUP、MN)である。CUCとCUPは紛らわしいので本稿では人民ペソに関してはMN表記で統一させていただく。因みにMNとはモネダ・ナシオナル、国民のお金の意である。
 兌換ペソは米ドルとほぼ連動しており1CUC≒1USD(≒80JPY)である。そして、人民ペソは兌換ペソと完全に連動しており1CUC=24MNである。
 CUCは主として、ホテル・レストラン・バー・高速バスなど外国人向けの施設で用いられ、MNは庶民向け食堂・市場・ローカルバスなどキューバ国民が日常生活を送る上で必要な施設で用いられる。
 その他、キューバを旅行する上ではより複雑なルールが多々存在するが、ここではキューバには価値が大きく異なる2つの通貨が存在する、ということだけを抑えて欲しい。
 

キューバビール事情
 さて、本題のお酒の話に入ろう。
 キューバで私が出会ったビールは5種類ある。外国人向け2種類、キューバ国民向け3種類である。
 まずは外国人向けのビールから紹介しよう。
 
CRISTAL(クリスタル)
 キューバといったらこのビール、というほどキューバを代表するビールである。緑のラベルにヤシの木のイラストが描いてあって実に南国らしい。値段はおよそ1CUCでアルコール度数は4.9%。軽い飲み口で夏の日差しを浴びながら外で飲みたいそんなビール。
 
Bucanero(ブカネロ)
 CRISTALと双璧をなす、キューバのビール。こちらは赤いラベルに実在したカリブの海賊をモチーフとしたイラストが描かれている。こちらも値段はCRISTALと同じおよそ1CUCで、アルコール度数はCRISTALより若干高い5.4%。CRISTALと比べて飲みごたえがあるので夕食なんかを食べながら飲みたいそんなビール。
 
 レストランなどで選べるのが上記2ビールである。お店によって選べるところもあるが、どちらか1銘柄しか置いていないところも多い。感覚的にはCRISTALのほうがシェアは高い。
 

 次に紹介するのがキューバ国民向けと思われるビールである。これらは通常旅行者が行くようなレストランでは売っていない(と思う)。キューバ人がよく使うカフェテリアなどで売られている。
 
Mayabe(マヤベ)
 これはサンタ・クララのバスターミナル近くにあったカフェテリアで発見、即購入したビール。アルコール度数は4%と低く飲みやすい。値段は18MNと外国人向けビールと比べて2割以上も安い。
 
Cacique(カシーケ)
 値段はMayabeより若干高い20MN。ハバナのアンフィテアトロ公園の裏の通りにあるカフェテリアで発見(Mayabeを買ったサンタ・クララのカフェテリアにもあった)。Mayabeもそうだが、CRISTALやBucaneroと比べるとだいぶ印象が薄い。ちなみにアルコール度数は4.5%。
  最後に紹介したいのが通称ペソ・ビールことCERVEZA DISPENSADA。人民ペソで買える生ビールである。その特徴はなんと言っても安いこと。330~350mlのグラスになみなみと注がれた生ビールがなんと6MN!20円もしない値段で飲むことができる。  
 私が初めてお目にかかったのはサンティアゴ・デ・クーバのバルトロメ・マソ通りを時計塔の方からセスペデス公園に向かって歩いていた時。一日中歩き通しだったのでカフェで一服でもしようとしていたところメニューにCERVEZA(スペイン語でビールの意)の文字。よくよく見ると6ペソと書いてある。これが噂のペソ・ビールかと思い迷わず注文。運ばれてきたグラスになみなみと注がれたビールと引き換えに半信半疑でウェートレスに6MN渡すと何も言わずそのまま帰っていった。まさか本当に6MNで生ビールが飲めるとは感激である!
 しかしここで注意しなければいけないことがある。それは他でもないキューバが社会主義国であるということだ。MNで支払う商品は基本的に低価格であるが、それはキューバが社会主義国だからこそ成り立っているのである。キューバで働いているわけでない外国人が、ただ安いからという理由で人民ペソばかり使うことをよく思わないキューバ人は沢山いるのである。
  とは言えこんなこともある。
 私が次にペソ・ビールに出会ったのはチェ・ゲバラが眠る町サンタ・クララ。チェ・ゲバラ廟からビダル公園に向かって歩いている途中、カテドラルの少し手前で発見。今回も迷わずお店に入って注文。ビールをグラスに注ぐ店員がノリノリだったので写真を取らせてもらった。
  一日サンタ・クララの観光を終え夕方バスターミナルに向かうとき、またこのお店の前を通ってみた。中を覗くとこの店員が相変わらずビールを注いでおり、私の姿を認めると笑顔で手を振ってきた。嬉しくなってお店の中に入っていくと、何も言わないのにビールをグラスに注いで渡してくれた。なんでも私に一杯プレゼントしてくれるらしい。何回かお金を渡そうとしたがどうしても受け取ってくれないのでありがたく頂くことにした。
 外国人が人民ペソを使うことに関しては確かに様々な議論がある。しかし、最終的にはやはり人、の問題なのだと思う。ただ安いから使うのではなく、キューバのより深いところに入っていきたいから使う、そんな私の思いが通じたのかもしれない(もちろん安いと言うことは大きなポイントではある)。或いはビール好きに悪い人はいない、そんな思いだったのかもしれない。理由はどうであれ、私は嬉しい気持ちでほろ酔いながらサンタ・クララの町を後にしたのだった。 
 
 次回、キューバの国民酒ラム編に続く。 


■Writer&Photographer
三矢英人
■Age
25歳
■Profile
大好きだった世界史の授業に出てくる数多の遺跡・建造物を自分の目で見るため海外へ旅立ち、その魅力にはまる。世界中の遺跡・建造物・自然・酒・飯を堪能するべくいつかは世界一周、と思いながら日々次の旅への思いを馳せるリーマンパッカー。Twitter:hideto328