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 妻は変わり者だ。帰宅した私はまず呼鈴を鳴らす。するとドアの中ほどに開いた穴から妻が生尻を突き出す。私は妻の穴に鍵を挿し入れる。すると妻はロックを解除し、ドアを開けてくれるのだ。もし他の人だったらどうするんだ。私は妻に抗議する。あら、間違えた事なんてないわ。妻は聞く耳を持たない。

C

 Cは視力検査表の中でうずうずしていた。逃げ出したくて仕方がなかった。まあまあ、落ちついて。となりのUがたしなめる。いや、もうおれはがまんならん。Cはついに検査表の外に飛び出した。保健室の床を駆け抜け、窓枠に足を掛ける。アイ・キャン・フライ。Cは空中でカラスに喰われた。

ブラ

 ブラジャーは不満だった。ペアのパンツは毎回洗って貰えるのに私は三日に一回。どう考えてもおかしい。それに相方と離れ離れになるのは寂しかった。ブラがそう訴えると香織は言う。分かったわ。洗濯は二日に一回。あと同じ柄のパンツをもう一枚買えばいいんでしょ? ブラは首を横に振る。二股は嫌。

メデューサ

 髪の毛が蛇の女性が店を訪れた。チーフの関さんが担当に付く。今日はどうなさいます? 短くして頂戴。失恋したから。ざわざわと蛇たちがざわめく。こんなに綺麗な髪なのに? 勿体ないですよ。関さんはさらりと言う。女性の頬がぽっと赤くなる。鏡越しに二人の目が合う。関さんは石化した。

没収

 バレンタインデーで盛り上がるのは結構だが学校での受け渡しは困る。私の主導で持ち物検査を行うことになった。校門前で鞄を開けさせ、全てのチョコレートを没収する。放課後、チョコを返却していると、一人だけ返してくれなくていいという生徒がいた。「どうした。もうふられたのか?」「鈍感」

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