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積雪

 朝目覚めたら部屋の中に雪が積もっている。毎日だ。私の寝息のせいか布団の上にはほとんど雪は積もらない。だが布団の周りが大変だ。今朝の積雪は1m50cm。こうなるともうかまくらの中で寝ているようなもので逆に暖かいくらいだ。雪かきを終えた私は窓から表を眺める。ガラス屋はまだ来ない。

ファミコンオタク

 私の彼はファミコンオタクだ。他のゲーム機には目もくれない。本人曰く、子供の頃に買って貰えなかった反動なんだそうだ。ねぇ、ゲームばかりしてないでHしよ? 私はベッドに誘う。彼はまだ濡れてないのに挿れようとする。痛いよ。彼は自分のものを抜き、私のあそこをふーふー吹きはじめた。

蛞蝓

 なにかを引きずるような音で目がさめる。意識ははっきりとしているのに身動きがとれない。横向きで寝ていたわたしの目に大きなナメクジの姿が映る。ナメクジはしとしととシーツを這い、わたしの枕に登ってくる。ナメクジはわたしの唇をこじあけて口の中に入ってくる。このナメクジは温かくて、苦い。

 いつもの家路のはずが見知らぬ町に迷いこんでしまう。ここはいったいどこなのだろう? 向こうから子供の集団が走ってくる。道を尋ねようとすると何かを投げつけられる。私の体に当たって地面に落ちたのは豆。福は内、人は外。頭に角を生やした子供たちは豆を撒きながら私を追いかけてくる。

回転木馬

 回転木馬の馬の手入れをしていた。ペンキの剥げ落ちた部分を塗り直し、錆のこびり付いた金属部分を磨き上げてやる。木馬とはいえお前たちはいつも同じところをぐるぐると回るばかり。たまには大草原を駆けたいよなあ。わたしは馬に語りかける。馬は優しい目を閉じて、こくりと頷いた。

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