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思春期外来(息子の受診経験を通じて)

年頃のお子さんをお持ちで最近様子がどうもおかしい…そう感じたことはありませんか?

 

そこで、昨年12月に親子同伴で思春期外来へ息子を連れていったことについて触れてみようと思います。


まずは経緯から…

振り返ってみれば最初の異変は高校に入学した頃に遡ります。

ごく稀にですが、夜に眠れない日があり、朝頭痛がして起床出来ないことがありました。

特に風邪をひいている様子でもなく、お昼頃まで休んでいると回復していたことから当時は慣れない環境で

疲れが出たのだろう…そう思っていました。


あれは2学期後半に入った頃でしょうか…

朝の起床が上手く出来ない頻度が少し増えてきました。

高校生活自体には、そろそろ順応しても良い頃…それにも関わらず休む頻度が少しずつ増えてきたのです。

「心の病」を患っている私はそこで何か直感的なものが働きました。

もしかしたら、息子も軽い「心の病」を患っているかもしれない…特に多感な年頃ですし…


11月上旬のある日の夜遅く、息子が書斎を訪れました。

やはり男同士の方が打ち明けやすかったのでしょうか…

小学生の頃に仲が良かった友達が逝ってしまったこと…

自宅に良く遊びに来ていた仲の良い友達からゲームソフトを数回盗まれる裏切り行為…

私の実父の小言が我慢し難いくらいに執拗なこと…(これは後に実父に厳重注意しましたが)

そんな心に蓄積されたストレスと多感な思春期、中学生までは徒歩通学で週休2日だったのが、

高校生になってから電車通学で週休1日に変わったことに対する週の生活リズムの変化…

更に息子自身の夢である小学校の教師になるために必死に上を目指そうとする自己制御が効かない向上心…

そんな苦しい胸の内を聞かされました…

その夜は涙交じりの訴えをじっくり聞いてあげながら、未成年を診療してくれる専門医にお世話になろうと

思ったのです。


翌日、近隣の心療内科や精神科に片っ端から電話しました。

ところが返ってくる返事の大半は「未成年はお断りさせて頂いています…」

運良く未成年を診てくれる病院からも「患者さんで飽和している状態なので初診はお受け出来ないです…」

大人の診療よりも遥かに扱いが難しい思春期の子供を診てくれる病院は圧倒的に数が少ない現実を思い

しらされました。

私の主治医さんも以前は思春期の子供も診ていたそうですが、社会環境の変化等も微妙にに関わって

くるため、専門に診てくれる病院を探した方が良いと申し訳なさそうにアドバイスしてくれました。


その後、保健所に事情を相談した結果、府の思春期外来を専門に扱ってくれる部署がある病院を紹介

されました。ここが最後の望みの綱…そう思いながら電話をしてみると、やはり患者さんが多い実態を

聞かされました。ただ、断られることはなく運良く12月に入ってなら初診で対応してくれるとの返事が…

もちろん即座に予約を入れ、その日が訪れるまで息子の様子を気遣いながら待つことにしました。


初診は保護者同伴を求められました。理由は親の視点から子供の生い立ちから今に至るまでを詳しく

聞きたいとのことでした。幸いだったのはさすが思春期専門外来…カウンセラーさんからの聞き取りも

主治医さんからの聞き取りも双方、親と子供を個別に実施してくれたこと。

親が目の前にいると話せなくなることもあるでしょうから…


最後に主治医さんから一緒に呼ばれて、今後の治療方針の説明を受けました。

悩み自体は今の思春期の子供特有の範疇なので病理的処置を施すよりもカウンセリングを受けた方が

良いとのお話でした。ただ、生活リズムに関しては高校生になってから適応しきれていないため、睡眠を

しっかり取れるようにすることを中心に投薬で治療することになりました。

ちなみに処方された薬は「デジレル25mg」。


その後現在まで4回の通院をしていますが、保護者の同伴は不要でした。

1回は心理テスト、1回は診察(デジレルが50mgに増量)、1回は知能テスト、そして先日3回目の診察

(デジレルを25mgに減量、リーゼ5mgを追加)で通院しています。

デジレルは25mgでは効果が不安定でしたが、50mgに増量すると返って効き目が強く起床が困難になったため、

3回目の診察で微調整をして頂きました。

幸いにも薬の効果と身体の相性が少しずつ合い始めたようで、入眠も起床も少しずつ改善傾向にあります。

 

「心の病」は他の身体的病とは異なり、処方される薬の内容や用量が簡単には決まりません。

特に未成年者に対しては投薬そのものが逆に悪影響を招く可能性が高いこともあり、大人よりも

より慎重な判断が求められているのが現実です。

患者個々の心身に合った処方を幾度が調整しながら探っていくのがより難しいが故に「未成年者を扱わない」

病院が非常に多いのが現実です。

 

現代っ子のひとつの特徴としては、親に隠すことが挙げられるそうです。

「どうせ話しても何も解決しない。逆に叱咤激励されるだけかもしれない」…そんな心理が働いているそうです。

この辺りは、親の方から常に心を開いていること、聞いてあげる姿勢を見せ続けてあげることが必要だと

感じています。

一見何事もないように元気に振舞っている子供でも心の奥底には独りで抱えている悩みがあるのかも

しれません。

普段の何気ない「しぐさ」のなかにもそういったサインが送られている場合も珍しくはないそうです。

大人の入り口に少しずつ指しかかろうとしている多感な思春期の子供達…

当然大人よりも遥かに心はまだ未熟です…子供のサインを察知出来るのは親だけです。

日常のコミュニケーションを絶やさないこと…これが一番大切なことなのかもしれません。


私の息子がお世話になっている病院の待合室にも診察を待つ子供達がたくさんいました。

圧倒的に少ない思春期外来の病院…少しでも増えて欲しいものです。

大人も子供も人間であって、悩みを抱えることに変わりはないのですから…


今回は思春期外来について私の経験も織り交ぜながら取り上げました。

 

 

追伸:この度、日本文学館から今春刊行予定の短編集『いつかどこかで』に拙者の作品が掲載されることと

    相成りました。

    プロの方から拙者のような文字通り「処女作」となる素人の方まで幅広く掲載された書籍になります。

    拙者の作品名は『メンタル疾患鉄道普通電車』、著者名は『たくみ♯』で御座います。

    もし、書籍店などでお見かけした際には、ご覧頂ければ幸いです。

 

    また、奥付に明記しておりますが、日々私自身の療養生活をブログにて「ありのまま」綴って

    おります。

    「心の病」のほんの1例に過ぎませんが、一般の著名な医学博士等が執筆した書籍と異なり、

    「心の病」の生の体験を少しでも感じて頂ければ…そんな想いを『活字』に乗せて綴っております。

    お時間が御座いましたら、ご覧頂けると幸いです。


奥付



思春期外来(息子の受診経験を通じて)


http://p.booklog.jp/book/42974


著者 : たくみ♯
著者ブログ:http://ameblo.jp/takumi626/

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