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── 目次 ──

注記) 記号をつけた節は試し読み可です        【2017.11.29版】
 
1章 観
    観とは何か(止観と定慧)                  609文字 
    観の修行としての位置づけ                  499文字 
    観の完成およびその後のこと                 840文字 
 
2章 観の実践
    観の対象                            909文字 
    観の作法                          1,854文字 
    観の完成の確認                       1,252文字 
    観を完成した後に行なうべきこと               815文字 
 
3章 観の注意点
    観の一般的な注意                       852文字 
    道の袋小路                         1,851文字 
      無所有処,非想非非想処
    魔境                               827文字 
    チャクラおよびナーダ音                     1103文字 
      実際に見えるチャクラの図-1,-2,-3
 
4章 公案
    公案の意義および最後の一関の提示            423文字 
 
 
    SRKWブッダの公案                    1,841文字 
      苦い薬の(準)公案、そろばんの(準)公案、
      一円の公案、
      医師と患者の公案、
      (SRKWブッダ版)黒い鏡の公案
      弟子の覚りについての公案

    公案
を援用する際の注意点                   991文字 
 
 
 
    公案を容易には通過できない人に向けて            616文字 
 
 
 
    世に知られたいくつかの(準)公案の回答]        5,662文字 
 
 
 
      達磨安心、撃竹の悟り、(香厳上樹)、余った水は草木に分けよ、
      どんな問いに対しても指一本立てる(倶胝和尚)、
      犬に仏性はあるや否や(趙州無字)、(南泉斬猫)、
      隻手音声、黒い鏡(白隠)
 
5章 念仏
    念仏とは何か                           395文字 
    念仏の作法と実践                        776文字 
    念仏による観の完成                       391文字 
 
6章 経典の読誦
    経典を読む意義                         565文字 
 
 
    経典の読誦と観の関係                     742文字 
    経典の選び方                           560文字 
 
付録
    生老病死                           2,179文字 
    衆生を外に完成させることと内に完成させること     1,114文字 

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[更新履歴]

 2012年01月23日  第1版完成。

 2012年01月24日  2章-観を完成した後に行なうべきこと を拡充した。
 2012年01月31日  章を追加した。 -「念仏」
 2012年02月02日  誤字を訂正した。
 2012年02月03日  付録を追加した。 「生老病死」
 2012年02月12日  4章2節 「SRKWブッダの公案」に認定書イメージを付加。
 2012年02月17日  4章2節 「SRKWブッダの公案」を拡充。──衆生を外に完成すること
 2012年02月17日  付録を追加した。 「衆生を外に完成させることと内に完成させること」
 2012年04月11日  誤字訂正
 2017年11月29日  3章4節 「チャクラおよびナーダ音」の内容を一部改訂。

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はじめに

 この一なる道を歩めば誰もが覚ることができ得る。修行して解脱すれば一切の苦悩を終滅できる。道の目的地たる覚りの境地は無上の楽しみであり、憂いがない。それをニルヴァーナと呼ぶ。

 しかし、実際にその道を見い出すことができず、首尾よく見い出しても目的地に到達できなければどんな素晴らしい境地も絵空事に過ぎない。そこで、そのための具体的な方法が求められる。それが覚りの修行法である。

 ところが、覚りの修行法などと言うべき固定的な方法は存在しておらず、もろもろの如来は正しく遍歴せよと説くだけである。これでは何をどうしてよいか分からないのは無理もないことである。しかしながら、如来の言葉に嘘いつわりはない。固定的な修行法など無いから無いと説くまでである。ただし、ヒントはある。観によって覚りに近づくと説かれるからである。

 本書は、修行法としての『観』についてその詳細を記したものである。私(=SRKWブッダ)の実体験にもとづき、また細君(涼風尊者)の身に起こった一種不可思議なる解脱のありさまにもとづき、この本を書いた。

 観によって覚りに近づき、今世での解脱を果たしたいと願う人は、本書を読むことをお勧めする。因縁があれば、少なくとも心解脱を果たすことができるであろう。さらに功徳を積んでいる修行者は、身解脱も、慧解脱も夢ではない。すべては本人の心構え次第である。

 ただし、邪な心で本書を読めばニルヴァーナに達するどころか地獄行きとなるであろう。正しい道の案内でも、心得違いをする者にとっては役に立たないどころか身を滅ぼす悪魔の説と化してしまうからである。この点に留意してじっくりと読まれることを願う。

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観とは何か(止観と定慧)

  観は、言ってみれば思索を超えた思索である。ただし、それは通常の思索ではない。観は、世間的・学究的な思索とは違うものだからである。

 たとえば、音と一口に言っても、いわゆる音と声に分けられるであろう。さらに声には情報を伝達することを目的とした言葉と、さらに情緒を伝える詩や歌がある。観もまたそのようである。通常の思索が「これは何か?」を追求する知的考研の一手段であるのに対して、観は「真実の真相は何か?」を追求する究極の思索方法なのである。

 ところで、観は本来”止観”と表記すべきものである。なんとなれば、観は単独では存在せず、観ある時には止(シャマタ)があり、止ある時には観(ヴィパサナー)があるからである。そして、観を実践する結果、最終段階では止は定に関連づけられるものとなり、観は智慧に関連づけられるものとなる。つまり、観(=止観)とは定慧を完成する道に他ならない。

 定慧を完成したとき諸仏の智慧が出現する。諸仏の智慧とは、無量の智慧がおさめられた智慧の蔵である。たとえば定慧の慧が一つの赤色だとするならば、智慧の蔵は無数の赤色全体にあたる。赤色の何たるかを知らなかった人でも、一つの赤色を知ることによってすべての赤色が認識できるようになるであろう。それと同じく、定慧によって一つの智慧を完成したとき、無量の智慧を同時に獲得することになるのである。この意味では、観は智慧の蔵に人を導く道だとも言えよう。

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観の対象

 観は、真実の真相を知るための方法である。また、観は思索を超えた思索である。──と言うが、具体的には何を対象として、どのように行えばよいのであろうか? それについて述べたい。

 そもそも、修行者が知るべき真実とは何であるかが対象として明らかでないと観を行ないようがないであろう。まず、これについて説明したい。

 修行者が知るべき真実とは、ずばり「苦」である。苦の本質を識ることによって苦を滅することができる。これが仏道の本道であり、メカニズムとしての法(ダルマ)そのものである。

 『苦の本質など分かり切っている。』 人々はそう言うであろう。しかしながら、実際には人々は苦の本質を知らずにいる。それどころか苦に安住しているのである。つまり、人々は苦を離れることがなく、苦から脱れようともしない。それどころか、まるで好むように苦を甘受している。そして苦を甘受するだけでなく、それによって自身を次の苦の輪廻へと結んで果てしがない。本人は知らずにいるが、これが人々(衆生)の現実のすがたである。

 もちろん、人々は苦が何かということを体験としては知っている。苦を味わえば苦しいからである。しかしながら、それは苦であって本当の苦ではない。本当の苦は安楽のすがたをもって人々を粉砕してしまうものだからである。

 苦は意外なところにある。驚くべきことに、苦は楽しいことの中にあり、それどころか楽しいことそのものが実は苦の本体である。たとえば、おそろしい毒が無味無臭どころか美味で香りよいようなものである。賢者でなければこの毒を脱れることは難しい。

 さて、観の対象が苦であることまでは了知したこととしよう。それでもまだ観を実行するには足りないであろう。苦がどこにあり、どのような特性を持っているかを知らなければ、見つけようがないからである。それについて述べよう。

 結論を言えば、苦は衆生の中にあり、その特性は歓喜である。歓喜があるゆえに衆生は苦をつくり出し、苦を感受しているのである。

 そこで、「衆生とは何か?」について思索することが観の具体的な実践方法と言うことになる。そうして、真の衆生を観た人は仏を観る。そのとき、解脱は起こるのである。


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