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公案

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公案の意義および最後の一関の提示

 公案は、ある程度まで観の代用品となるものであるが、代用品はどこまで行っても代用品に過ぎない。まして、公案で覚りに近づき、至ることができるなどと考えてはならない。精神統一をしたいのに、精神集中で代用するようなものである。円を描きたいのに、多角形で代用するようなものである。根本的に、まるで本質を欠いた行為なのである。

 ただし、公案を解く過程においてそれが観になる場合がある。公案が観に化けたのではない。公案を解いているつもりで、実は観を実践してしまったのである。この場合に限り、公案は観を援用するものとして働いたと認められる。

 このようなことが起こるのは、取り組んだ公案がまるで曖昧な表現を持ち、しかもより本質的なものだったからである。そのような公案として(久松真一氏の)基本的公案が挙げられる。すなわち、

 『どうしてもいけなければどうするか

を公案とするのである。そして、これは世に存するあらゆる公案の、最後の一関であると認められるものである。

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SRKWブッダの公案

 以下に、SRKWブッダの公案を提示する。

1) 苦い薬の(準)公案

 『苦い薬があったとき、その苦さも薬効であると考えなければならない。苦ければ苦いほど薬効も高い。

 ヒント: 人はなぜ薬を飲むのであるか? もし薬が苦くなかったらどうなるか? 味も、匂いも、色も、飲みやすさも良好な薬が良薬に違いないのであろうが、しかしそれではその良薬は良薬とはならない。薬を飲む病人の気持ち(ひいては人というものの気持ち)が分かったとき、苦さが薬効の一つであると考えなければならない根底の理由が見える筈である。もちろん、だからといって苦みを薬に恣意的に加えてしまってはこの公案は公案として成立しない。 この(準)公案を通過したとき、修行者は真の修行者になったと認められる。


2) そろばんの(準)公案

 『江戸時代の話。 幕府にそろばんの名人を登用することになった。その登用試験を切れ者で知られる老中が行うことになった。幕府の面々が居並ぶ中に進み出たそろばんの名人。老中は、厳かに試験問題を出した。その問題とは何か? そろばん名人はどう対応したか? 試験の合否は? その根拠は? それを示せ。

 ヒント: 苦い薬の(準)公案 の延長上にある(準)公案。普通の人と、名人との決定的な違いについて述べよ...と言っているのである。試験問題を出した老中も、おそらくはそろばんのたしなみがあるのであろう。彼はそろばんがどのような計算器であるか熟知した上で見事な問題を出しています。居並ぶ幕府の面々からは、その問題が提示されたとき一瞬どよめきが起きたが、最後は一同納得の結末となる。 この(準)公案を通過したとき、修行者は決して道を踏み外すことがなくなったと認められる。


3) 一円の公案

 『もし人にお金を与えるならば、一円が最もすぐれている。これはなぜであるか?

 ヒント: ヒント無し。この公案を通過すれば、初期の心解脱を認めます。


4) 医師と患者の公案

 『癌患者が手術を受けることになった。彼は、この手術が成功すれば生きながらえることができると信じ、それにも増してその医師を信じていた。手術が始まったが、開腹してみるととても手術できる状態ではなかった。医師は何もせずにそのまま閉じた。数時間後麻酔が覚めた患者は、医師の顔を見て安堵の表情を浮かべ、言う。 「私は助かったのですね!」 そのとき、医師は何と言うか? 患者はそれにどう答えるか? さらに二人はどのような会話をして、その後どうなるか? 答えてみよ。

 ヒント: そのとき、一人の悪人ともう一人の極悪人を生じるが、同時にかれらは二人の善人に転じる。善悪の軛を超克する公案。この公案の通過者は、悪魔とその軍勢を撃破・殲滅して、この世で恐れるものは無くなる。心解脱の完成の一歩手前にいることを認めます。なお、この公案は、衆生を外に完成させることの意味を理解することに役立つ。そして、この衆生を外に完成させるとは、維摩経に言う「へつらわない衆生」のことである。実際に、衆生を外に完成させることができたならば、智慧が現れ、修行者は観の完成を超えて仏となるであろう。


5) (SRKWブッダ版)黒い鏡の公案
 『同じ鏡ならば、一点の光輝もない黒い鏡がこの世で最もすぐれている。相手と自分とがいて、さらにギャラリーの目がある中で、もしも黒い鏡に徹するならばそれが最上の行ないである。このとき、二人の悪人は、そのままにおいて大いなる二人の善人に転じるだろう。それはなぜか?

 ヒント: 医師と患者の公案を一般化したもの。シチュエーションは自分で任意に選んでよい。自分の得意なものをシチュエーションに据えるとよい。ただし、自由度があるだけに公案の答えはある意味では極端に難しくなる。この公案を通過すれば、基本的には心解脱が完成したと考えてよいでしょう。

6) 弟子の覚りについての公案

 『如来は、弟子が覚ることなど何の興味もない。これはどういうことであるか?


 ヒント: 如来とは何者であるか? 如来は、なぜこの世に存在するのか? それが分かれば、この公案は通過できるでしょう。なお、この公案を通過すれば、基本的には心解脱が完成したと考えてよいでしょう。


お知らせ) 自分の回答が正しいかどうか知りたい方は、メールにて受付けます。通過者には、認定証を返信メールにて発行します。
        
     [苦い薬の(準)公案]              [一円の公案]

公案を援用する際の注意点

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『覚りの境地』 』 『 『功徳』 』 『 『信仰』 』 『 『解脱(げだつ)』 』 『 『仏道の真実』 』 を購入した方は 1,000円(税込)

公案を容易には通過できない人に向けて

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[世に知られたいくつかの(準)公案の回答]

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