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ブランコの孤独

思えば、保育園の時から

自分って少し可笑しかったのかもしれない。

 

家庭は、まあそんなに裕福ではありませんでした。

田舎には仕事が無く、母も内職、父も身を粉にして働いて

三人姉妹を養ってきた、そんな後ろ姿を見てきて育って

その時までは違和感なんて感じませんでした。

 

お金が無ければ幸せになれない、と思いだしたのは

まだ先の話。

 

ともかく、タイトルの様に

私は大概ブランコで一人だけ、遊んでたりしました。

周りと馴染めなかったんですね。

その時はどうして?とか、何故自分は一人なのか、という疑問すら浮かばない年頃ですから

一人である環境を疑いもしなかった。

 

二番目の妹は、知的障害者で

先生が着いてました。

三番目の妹は、結構世渡り上手で

某ナントカママさんが言うように、末っ子は器用に出来る。の代名詞でした。

 

家…はその時無くて

アパートに住んでました。

ぼろぼろのアパート、それでも歳が歳ですから

その環境を不遇と思った事は無い。

ただそこでもブランコで一人ぼっちでした。

 

そのブランコも、オンボロで

何時壊れるか分からないのに、子供だからでしょうか

怖いとも思わず、思いっきり振って遊んで―

 

でも、一人でした。

その時母も父もどう思っていたのかは知りません。

お互いに多忙で、働き続けて来たのだから多分子供がどう過ごしているかなんて

気づく余裕もなかったでしょう。

特に父はその時とても怖くて、私もあんまり父の傍には近寄らなかった。

 

保育園の時は本当に、ブランコと友達でした。

でも今乗れと言われたら、無理です。

太ってるからという事前提で、多分酔うでしょうね。

 

しかしブランコというのは、何となく寂しい遊具ですね。

ジャングルジムとかシーソーは、他の誰かが居て初めて楽しむ物なのに

ブランコだけは一人で遊べる、孤独な遊具だと思います。

 

そんなブランコを今はもう見ていません。

最近見かけなくなったかな。

危ないからでしょうか、とりあえず自分が最初に住んでいたアパートの

ブランコはすっかり錆びて、壊れていました。

 

今じゃそこは猫の住処になってます。

もう公園の面影も無くなって。

そう言えば滑り台もあったな…その下に、偶然見かけたハトの死骸を

埋めて埋葬した事があります。

それが多分初めて、「死」と言う事に直面した時だと思います。

 

私は良く自分の小説の中に、ブランコという遊具を用いるのですが

それが自分の幼少期と関わっているのか、というのは分かりませんけどね。

 

簡単に一人ぼっちに出来る遊具。それが「ブランコ」なんです。


歯医者と距離

子供のころ、歯医者と医者は

怖いと思われがち。

今もそうかと言われると、場所によりけりでしょうが

私の幼少時も、そりゃー怖かった。

 

一番最初に「怖い」と思ったのは

「歯医者」でした。

虫歯が出来てしまったんですね。残念な事に。

そうなったらレッツゴー歯医者、イッツアトライ。母に連れられて向かったのは

田舎らしからぬ、ちょっと「お化け屋敷」に該当する位の微妙な怖さが醸し出された

歯医者でした。

 

今は歯医者もリニューアルして、綺麗な所になってますが

当時覚えているのは何か意味のない「錆びた鎖」が無数に垂れ下がっていて

奥が廃墟みたいな建物のある、その隣が歯医者でした。

 

お決まり上等、あの歯がゆい音が聞こえ

子供だったら一度は憶するでしょう。

私もその一人、本当に怖い音が聞こえて泣きわめき

結局歯医者に行けなかったんですね。

 

そこが問題だった。

 

実は保育園を休んで、歯医者に行ったんですね。

でも、結局行かなかった。

保育園に戻って来て、お決まりのブランコに座ってたら

同い年の保育園児…と言うか、同級生ですね。

 

囲まれて、ずる休みと吹聴されました。

 

私はその時何とか弁論しようと思ってたんですが

圧倒的な数に、多分何を言ったか覚えてない。

結局ビビって歯医者に行けなかった自分が悪い。と思って

泣いてたのは覚えてます。

 

その時がきっかけで、ますます同級生と

距離が開きつつある事に、まだ気づいていなかった。

 

歯医者って怖いですよね。

今じゃ健康大事ですから、病院なんて行くさーな雰囲気ですが

昔は病院そのものが恐怖の対象でしたから、私が泣いて行かなかったのも

別に今だってあり得ない事ではないと思うのですが

 

その時の同級生は私の臆病に

「いじめ」の片鱗を見せて来たのかもしれません。


夢は何ですか?

保育園…だけに拘らず

どっかで一度は聞かれると思うのですが

 

「将来の夢は何ですか?」と言う質問が

出てきますよね。

勿論保育園の時にも、自分の将来の夢を絵にしてくださいという

お遊戯…まあ、自己表現の場がありました。

 

そこで、一つ疑問。

今の子って夢を聞かれると、何と答えるんでしょうね。

アイドルかな、Jかな?その質問を受けた時の年齢層によりけりですが

多分現実的な夢を語るのだと思います。

そういうのは時代によって様変わりしますが、その頃は

花屋とかケーキ屋、パイロット、警察官…まあありきたりでした。

 

それが悪いという訳じゃないんですよ?勿論それも

その子が一生懸命考えた自分の将来。

大概その夢って叶わずして、別の人生歩むパターンが多いこのご時世

子供の時ぐらい夢を素直に語っても良いと思う。

 

でも、夢と言うのは残酷ですよね。

言葉そのものに悪意は無いけど、固執すればただの苦しみ。

追い続けるその先に、気づけば夢にたどり着けない現実を知ったその時が

結構な歳になってる事も、あったりする。

だから夢を持つという当たり前の言葉も、時には残酷に感じたりするんですよね。

 

さて、そんな議題が持ち上がり

私は何と答えたかと言うと

 

「お姫様」でした。

 

 

 

ぷー…ですね。

アイドルより遠い夢を口にした私って今思えば馬鹿なんじゃないかと。

ご丁寧にイラストも描きました。勿論保育園の話ですから

お姫様という夢も肯定範囲でしょう。

むしろ小学生や中学生でそんな事言ったら、狂言扱いでしょうし

許される時代に、よくもまあ…その夢までの距離も知らずして、言えたものだなと思いました。

 

でも、そういう非現実的な夢を口にしたのは

私一人だったんです。

それって悪い事でしょうか?

世間知らずの夢だと笑うならそれでも良いですが、まだ小さな時に

自分の夢にリミットかける方が切ない気がします。

 

今子役のブームがあって、まだ小さな子供でも

テレビの舞台に上がる為に、子役を志す子供が沢山居ますけど

それも子供が「子役になる事が夢」と思わせる位の、世間の影響があるのだと思います。

 

じゃあ自分は現実的な夢を抱くのが普通の時代に反して

「お姫様」なんて語る。その頃から自分は少し違うんじゃないかなと思います。

かと言って子供の夢ですから、制限なんて設けるべきじゃない。

その時思った最初の夢は、尊ぶべきだと思います。

 

ただ、確かに、確かに

 

浮いてました(苦笑)

 

今の子は、夢を語る事に躊躇したりするんでしょうか。

思っても自分の心の中で折り合いをつけて、駄目なんじゃないかと思ったりするんでしょうか。

でも一度位は、そのリミットを外して

 

馬鹿と思われるような夢を口にしても

良いんじゃないかと思います。


万引き

ダメ、ゼッタイ。

 

万引きって駄目ですよねー。

(当たり前か)

今グループで万引きしている若い子とか居ますよね。

その万引きも被害が重なれば、店にとっては甚大な被害。

犯罪と言う重みも知らないで、本やゲーム、色んな物を平気で盗んだりする。

 

そんな「ダメ、ゼッタイ」のスローガンをさておき

私も一回万引きをしました。

貧しかった為にお菓子があんまり買えず、当時10円のチロルチョコを

万引きしてしまったのです。

 

子供の時ってお菓子食べたいと思うじゃないですか。

まあ限度もありますけど。

ガム一つ買えない、駄菓子屋は通り過ぎる。

母の買い物について行っても、何一つ買えないフラストレーションは

 

結局私を「万引き」という犯罪に結びつけてしまった。

 

でも、黙ってれば済む話じゃないですか?

こっそり食べて、ゴミを捨てて

上手くやればバレる事のない、万引きと言う行為。

 

結局自分が悪いと思って

後々怒られる事を覚悟して、打ち明けたんですね。

 

まあ…怒鳴られました。

てか逃走する私を追いかける母、漫画の様な光景でした。

たった10円のチロルチョコの万引きに、情けない思いをさせてしまった母は泣いてしまいました。

私も辛かったですけどね。でも…貧しかったから、万引きしてでもお菓子が欲しかったんです。

 

その後店主に謝って、10円を返しました。

まあ当時はそんな事なんて小さな事件と処理されますが

今の子は万引きの重みって分かってるのかな…と思います。

 

謝れば済む問題じゃないんですよ。

家族も店も苦しむ、行為なんですよ。

そして何より自分も苦しいんですよ。惨めになるんです。

 

でも、その一つも思わない万引き犯は

もっと可哀そうだなと思います。

欲しいから、お金が無いから。分かります、欲しかったのでしょうお金が無かったのでしょう。でも

手を出す前にもう一度考えて欲しいです。

 

元万引き犯が何を言うかって話ですけどね。

 

その頃から、お金が無い不自由さを感じだしたのだと思います。

 

チロルチョコ、今でも覚えてます。

アーモンドのチョコレートでした。

大好きだったんです。先にチョコレートの部分を食べて、後でじっくりアーモンドを食べる。

それすら買えなかった、だから万引きした。

 

最低ですよね。でも…

お金が無い事に、心が貧しくなった自分が一番情けないと感じたきっかけだったと思います。


逃亡

いやー夜更かしって

 

悪いですね。

 

タイトルは逃亡。現実逃避じゃなくて

本気で逃亡した事があります。

 

理由は、何かいまいち覚えてないんですけど

自分の癇癪で妹を怪我させて

父親にマジ追いかけられたんです。

 

必死で逃亡しました。

まあ昔の父親なんて怖いもんですが

本気で怖かったです。

そのトラウマがあって未だに父親を怖いと思う情けない一面もあり

本音で語った事が今までありません。

 

かと言って自分の部屋がある訳でもなく

逃げると言ったらもう海しかなかったんですね。

帰る事も出来ず、泣きわめき、とにかく許しては貰ったんですけど

怖かったと今でも思い出します。

 

両親とかのトラウマが今の性格に影響するというのは

結構ある話ですよね。

目の前で茶碗割られたりとか、そういう事結構あったので。

かと言って今は丸くなったのか、いいえ。後ほどこの父親が

私に対して最低な事を言います(ご期待あれ)

 

でも親から逃げるって

今でもあるんでしょうか?

家出…ですよね?その時が私の反抗期だったのか

そもそも私自分で認識するほどの反抗期を感じた事が無いんですね。

 

家を出るって、とても勇気が必要だと思うんですけど

溝は深まるなーとは思います。

でもその位の潔さを、決して全否定する事はありません。

一度は親から離れるべきなんだと思います。

 

自立とはまた違う、親との決別。

多分そういう苦い経験をして初めて自立して、また戻ってくるか

それとも距離を置いたままになるのか。

分からないですけど

私も一度そういう経験をした、それ自体に無駄とは感じたりしません。

 

一回でも良いからぶつかり合う。

それって凄く大事なことだと思うんですが…

だからと言って親を心配させるというのとはまた違うと思いますけどね。

ただ私の場合ぶつかり合う以前の問題で、酷い事を言われてから

もう父親と本音で話し合う事もないと思っています。

 

最低ですけどね。

でもこういう生き方が多分一番後悔するんだと思います。

だから出来る人は一度でいいから、親とぶつかってください。

逃げる事も、家出をする事も、決して無駄な事ではないと思います。

何らかの衝突があって、生まれるものもあるんだと思います。

 

さて、ここから

中学生部門に入っていくと思います。

この時代が暗黒と呼ばれる…まあ、あれですよ。

 

「いじめ」です。



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