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皆さまこんにちは!!!

初めまして。
オーストラリアはシドニー在住のMACと申します。
撮影の仕事をしています。

その関係で皆さまに少しだけ誇れるものがあるとしたら、地元の人間にもあまり知られていないような場所に行き、様々な人々にあったりする機会が多いこと。

そんな経験から、普通にはあまり紹介されていない、「もう一つのオーストラリア」をちょっと書いてみました。勝手にベスト10と名うっていますが、格別な意味はありません。あくまでも、僕のそれぞれの場所への「思い入れ」のようなものだけです。

そんなことはともかく、気ままなエッセイです。

お時間がありましたら是非立ち寄ってみてください。

マック近藤



第10位 驚異のカニの大群 クリスマス島

いきなり、ちょっと変わったところからご紹介していきます。
まずは「クリスマス島」。

おしゃれな名前ですね。「そこどこ?」って感じでしょうが、いちおう、オーストラリア(厳密に言うと、西オーストラリア州管轄)の島です。オーストラリアの地図で探しても見つかりません。その枠をはるかに超え、一番西のパースからさえ、もっともーっと、北西のほうです。
ここに行くには、パースから飛行機を乗りつないでいく方法もありますが、むしろ日本からだとインドネシア経由のほうが早いはず。

さて、この島何が有名だと思います?

近年は、オーストラリアへの難民(ボートピープル)の仮収容所として有名になっていますが、
実は一年のある季節(雨季の初め、通常11月ごろ)になると、カニ(アカガニと呼ばれる)が、島の山や森から海に大移動。そして、海岸周辺で交尾、産卵をするのです、その数実に一億匹以上!!
日本からも、「世界びっくり・・・」、とか「仰天・・・」とかいった類の番組で、よくリサーチを頼まれます。
とにもかくにも、一目でわかるインパクトの高い一大イベントなのです。

christmas is 2


そして僕も某番組で行ってきました、その「カニの大群を」を撮りに!

とにかく、とてつもなく不便なところ。日本からのスタッフはわずか2名のみ。時間的経済的に考えて、日本側スタッフはインドネシア経由で来ることに。私はパース経由で、そして現地集合という段取り。
ただ、飛行機が確か1週間に1本か2本しかない。そのため日本側のスタッフに合わせたら、撮影はわずか3日で充分なところ、私だけ1週間も滞在するはめに。

またこの現象は、世界でもまれ。大雑把に雨季の初めといっても、実際にはいったいいつになるのか、かなり予想が難しい。たしか、ある程度の雨が降って、そのあとの満月の後の何日か後・・・云々とか。
さんごの産卵などと同様、やはり自然のもの。時期を当てるのはかなりのギャンブル。そのため、事前の段取りも難しい。
ただこのときは、スタッフのおこないがよかったのか、予想通りでドンピシャ、ビンゴ(笑)、撮影もうまく行きました。

地元では、ずうっとこの研究をされているレンジャーの方に同行してもらいましたが、とにかくそのカニの数や凄まじいの一言。町周辺が「カニに覆われている」といっても大げさではないほど。

道路は、車が轢いてしまったカニの屍骸だらけ、悲惨な状態・・・それもかなり臭う!!いやはやなんとも。
ドライバーも注意はしているのですが、とにかく轢かないと前に進めない。むしろタイアのパンクのほうも心配。
一般の家にもどんどん侵入してくる。もうみんな、毎年恒例のせいか、半ばあきらめ顔。

ゴルフ場に行ってみると、ここも一面、カニ、カニ、カニ。
もともとゴルフは嫌いではないほう、撮影が早く終わり暇つぶしにやってみましたが、ホールの穴にもカニさんが・・・。
ちょっと、ヒッチコックサスペンス映画の鳥が、カニに変わったよう!

それはそれは、大変なインパクトでした。

それと、もうひとつ面白いというか、思い出話が・・・これもかなりインパクトありです。

名前は忘れてしまいましたが、島で一番いいホテルに泊まることに。といってもほとんどチョイスはありませんでしたが(苦笑)。ただ、ここには「カジノ」が併設されていたのです。

もともとカジノは嫌いではないほう・・、ちょっとだけ時間つぶしにやってみることに。まずはブラックジャックが好きなので、、そちらのテーブルに・・・。でも、テーブル数も4つぐらいしかない、まあ小さなところだからしょうがないか。いつものように$5とか$10チップに変えて、いざチャレンジ。

うぅん?、ところがどうも全体の雰囲気がおかしい。
何か、妙に落ち着いているというか・・・・?
よーく見ると、周りのお客さんの掛け金というか、チップが$100とか、そんな数字なのです。
チップ1枚が1万円?、しかもそれを何十枚も一度で賭けている。

しばらくやっているうちに、あまりにも自分がみっともない、というか惨めったらしくなり、すごすごと部屋に戻り寝てしまいました。
あとで聞いてよーくわかりましたが、近くのインドネシアとかマレーシアとか(詳しくは忘れました)、そちらの国では合法的なギャンブルがあまりなく、お金持ちが週末とかに、ただカジノを楽しむためにやってくるそうです。しかも、なかには、チャーター便でくるような客層も。
(今ではどうなのか知りません・・・)

そんなところに1週間滞在してしまった。
そしてその後の僕・・・

甲殻類は比較的好きな方ですが、シドニーに戻ってからしばらくは、カニを見るとあのなんともいえない臭いを思い出して吐きそうに・・・(これホントの話です、証人が何人もいます)。それと、後遺症で、カジノもしばらくはいけませんでした、まあ、こちらはむしろ、逆にいいことですけど。

christmas island 1





「自然の神秘」、大変な島です、島のホームページ もあります(英文)
参考にどうぞ!(写真も同ホームページよりお借りしました)

第9位 世界一空気のおいしい島 タスマニア

ちょっとこのランキングで紹介するにはタスマニアというのはひとつの州だし、まあ、大きすぎる気もします。でも、やはりちょっと紹介したい気分。

この島は、日本やニュージーランドに近いと思います。
オーストラリア本土がどちらかというと、赤茶けた平坦な砂漠・・と言うイメージに対し、ここは緑の濃い、起伏もある自然の豊かなところです。

TAS3

TAS2


そういえば、昔作家の畑正憲さんがここを随分気にいられ(「オーストラリ愛」という本も出している)、日本の北海道に対し、タスマニアを「南海道」と名づけていました。
確かに、似たような面積、緯度、そして環境、風土・・・さすが、作家さんはうまいことをいうなあと、感心したことを覚えています。

ただ個人的には、昔からタスマニアもいいところなんだろうけど、果たして日本人の旅行者にはどうなんだろう?というのがありました。
私見ですが、例えば、あるところに旅をする場合、何か「非日常」と言うか、普段味わえないこと、場所、そんな体験をして、程よいカルチャーショックを味わうのが、旅の醍醐味だろうと思っていました。
そういう意味で、タスマニアは確かに自然が豊かなところかもしれないけども、こういった緑は、ある意味日本にもある。だから、日本人にはもっと非日常的な、例えば「砂漠」のほうが、興味があるのでは、そんな気がしていました。

でも、最近またタスマニアに出かける機会が多く なり、なぜか妙に心地いいんですね。「するめ」のようにとでもいうか、訪れるたびに徐々に徐々に味わいがでてくるような。

キャッチコピーではないですが、この島(州)は世界で一番空気がきれい(科学的に実証されています)、そして水がきれい。いまさらながらに、これってやっぱりすごいことなんだろうなと実感。
また最近流行の「エコ」なんてたいして考えなくても、この島で自然と遊んでいるだけで、無意識にそんなことを考えさせられます。僕みたいなぐうたら派には、ちょうどいいのかもしれません。

ただやはりその大自然も管理が大変。
この島には多くの「国立公園」、「世界遺産」がありますが、そういったところを取材していると、本当に当たり前なのでしょうが、自然はほったらかしにしていたらやはり守れない・・・裏方さんたちの多くの努力が支えていてくれるからこそ・・・だと思うのです。
それも程よく、官民が一体になってがんばっているのを感じるのです。
こんなことはあまり若いうちは考えませんけどね。

最近は日本でも、年配の方々の山登りがブームとか・・・。
オーストラリアで山歩きを楽しみたいのであれば、断然ここタスマニアでしょうね。
なかでも、クレードルマウンテンは一番の人気スポット。
ここの約1週間の縦断コースはホント、お勧めです。
「世界で一番空気と水がきれいなところ」・・と言うのがなるほどと実感できるはず。

↓すばらしきクレードルマウンテン
TAS1


余談ですが、いまや世界でも有名なカリスマシェフ、テツヤさん (シドニー在住)もタスマニアをべた褒めしています。特に彼の場合は、新鮮な「食材」という観点からやはりすごく実感していだろうと勝手に想像しています。

↓州都ホバート、しゃれたそしてこじんまりした町
TAS HBT


↓こんな可愛いSlも走っている!
TASSL

第8位 悠久のロマンを感じる マンゴ国立公園

”マンゴ国立公園”・・・実に不思議なところなんです。
そもそもここを知ったきっかけは、2005年に地元でこんな記事が、
「オーストラリアで457個もの、氷河期の人の足跡発見!」

足跡06 048


足跡06 042


自分的には「これなんだろう?」ということで、その時は頭の片隅に入り込んだ程度、まだ今ひとつピンと来ていませんでした。

ただ翌年すぐに日本の某番組から、「撮影できないか?」の依頼が・・・・
そして、急遽調べてみることに。調べているうちに、これが面白い。
仕事ということを忘れて、僕自身にどんどんのめりこんでいってしまいました。

氷河期(約2万年前)の人類の足跡!
オーストラリアでも最古のもの!
しかもその足跡の数は今までで最大!
しかもしかも、先生方の分析では、当時のこの人たちのの身長が2メートルぐらいあったとか、時速20キロで走っていたとか!
とにかく、ロマンですよね。このたぐいのはなしは夢があって、個人的にも大好き。

さっそく、関係各所にリサーチをかけてみると、中心人物の一人が、ボンド大学(ゴールドコースト)のステーィブ・ウエブ教授と判明。彼に連絡をとってみると、全面的に協力してくれるという、ありがたいご返事。
(この先生、考古学の専門家だが、とにかくかっこいい、インディジョーンズのハリソンフォードばり。そのうえ紳士。もうすでに50歳を超えているのに、発掘作業のときは子供のように可愛いくなる)

ただ教授が言うには、現場は先住民アボリジニーの人たちの聖地。彼らの長老たちの許可を取らなくてはいけない。このニュースが発表されて以来、まだ一度もマスコミは取材許可がおりていない、本音のところ、僕は協力したいが、取材は多分無理だろうとのこと。
僕もそうだろうな、とは思っていました。
実際アボリジニーの人たちは我々とは時間の概念からすべてが根本的に違います。
彼らの聖地、例えばウルルなどの取材の厳しさは、これまでにイヤというほど身に沁みて感じています。

ところが、ここで信じられないことが。
先方からOKが出たのです。報告してきてくれたウエブ教授ご自身が、まさに「信じられない!」と興奮気味。
うれしい知らせではありますが、どうしてOKを出してくれたのか?しかも、地元メディアをさておいて!

現場で長老たちとお会いして初めてわかったのですが、どうも、彼らは、むかしからの日本人(像)のことをどこで知ってか、日本人に対して非常に好意的な印象を持っていたよう。
「日本人はいい人たちだ、とても信用できる!」、
「だからむしろ最初のマスコミへの公開は、日本のメディアでやれれば、私たちもうれしい」
などと、こちらにとってはとてもありがたい、そして光栄なことを言ってくれました。
それで、世界でも始めてのマスコミ撮影が許されたのです。
(この最初のロケは2006年)

それだけに、撮影は慎重に、そして彼らのすべてに敬意を表しながら進めていきました。
ウエブ教授も、何年もかけて地元長老たちにとても溶け込んでいます、この姿勢頭が下がります。

業界話が長くなってしまいました。

残念ながら、まだ一般にはこの足跡は公開されていません。
非常に貴重なもので、荒らされたら大変なことになるので。
でも、そのレプリカを近く公開するそうです。(といっても2010年現在もまだのようです)

ここマンゴ国立公園は、行ってみるとわかりますが、いかにも・・・と言う感じの砂漠地帯。
近くの「WALL OF CHINA」と言う奇岩もなんとも妙。
地元のアボリジニーの人たちも、本当に親切で、人懐こかった!
とっても、シャイでかわいい。

撮影仕事も大変ですが、この仕事は本当にやらせていただき、「感謝」でした。

場所はシドニーから西(内陸)へ700キロ。
間違いなくかなり不便なところです・・・・(笑)


↓かっこいい、ウエブ教授
足跡06 086


↓「WALL OF CHINA」と呼ばれる奇岩群。
足跡06 071


↓2万年前の足跡
足跡06 045


↓撮影スタッフの皆さん、おつかれさまでした。
足跡06 084

第7位 インド洋に浮かぶ夕日がお見事 モンキーマイアー

いまさらかもしれませんが、イルカは知能指数も高く、したがって人間の気持ちもわかるということで人気ですよね。事実、イルカセラピーなんてのもあり、けっこう人気だそうです。イルカと泳ぐと気持ちがよくなり、「癒し」につながるとか。

オーストラリアでも、イルカと間近に会えるところがいくつかあります。
シドニー北のポートスティブンスや、ブリスベン、ゴールドコーストに近いモートン島とか。
でも、やはり一番はこのモンキーマイアーかな。

monkey mia1

monkey mia2


ここに行くまでがとっても大変ですが(西のパースから、飛行機で北上しても3時間ぐらいかかる)、ここの途方もなくきれいなビーチにイルカがやってくるのです。そしてここで、レンジャーさんが立ち会って毎日餌付け。大きなお魚さんをあげるとイルカたちもとても喜ぶ。そうしているうちに、彼らも人懐っこくなり、徐々にビーチに寄り付くようになったそうです。

そして現在では毎日数回やってくるまでになり、観光地としても人気スポットに。
また年間を通し、イルカに会える確率はほぼ100%に近い。たしか、1年を通しても見れない日はたった数日(二桁の日数にも満たない)とか。(まあ、そんななかで、貴重な時間と高いお金を払って行って、「超」不幸にも見られなかった人を個人的には2名知っていますが・・・もう笑ってあげるしかないですね)

またここの湾内には、普通はなかなか見られない、珍しいジュゴンもいる。
そして、周辺には、地球上で始めて酸素を作った生物といわれるストロマトライトの群生地、ハメリンプール、延々110キロにも及ぶ、貝殻でできたその名もシェリービーチ(世界でも2箇所しかないらしい)など、大自然の見所も多い。

さらに(?)、ここの海はインド洋。
ちょうどこのインド洋に毎日、夕日が沈んでいくのです。
「東海岸」シドニーに住んでいる僕には、まあ、当たり前なのですが、海に沈む夕日に対する憧れが非常に強い。シドニーでは見られませんから。

というのは半分嘘で、これは僕の「職業病」のようなものかも。

実際、撮影のたびに、夕日スポットで夕日を撮るのはちょっとした、なんと言うか「定番」。
そのため、どこに撮影に行っても、常に「よさげな」夕日スポットを無意識に探しているのです、コーディネーターの悲しい習性・・・(笑)。
そんななかで、ここと(写真がないので紹介できないですが)、ダーウィンの夕日 は格別です。

むかし、僕がこちらオーストラリアに来てほぼ一番最初に関わらせていただいた大きなプロジェクトに「オージーの風」 と言うテレビ番組がありました。

オージーの風

(”オージーの風”撮影スタッフ ピナクルスで)

とにかく僕にはとても思い出深いもの。
スタッフ8名が2ヶ月かけてオーストラリアのほぼ全土を回ったのですが、最後に「どこが一番よかった?」と質問しあったら、全員がモンキーマイアーを支持!

何があるわけでもない、イルカも、まあ、そんなに興味のない人たちには、そんなに面白いものでもない(当たり前ですが)。でも、なんかやっぱりあの、空間、リゾート気分(と言って何もない、くどいですが)、夕日・・・こんなものがとても我々と相性がよかったのか、あるいは、今思えば無意識に、旅の途中で疲れていたところを、イルカが「癒し」てくれたのかなあ?(ちょうど旅の真ん中ぐらいでした)

とにかくそんなところなのです、このモンキーマイアーは。

PS:おまけというわけではないですが、むかし、景山民夫さんが、「モンキー岬」という、いわゆる青春活劇(?)を書いています。面白かったですよ、ラウンドを考えているような若いワーホリの方なんかにはお勧めです。


↓地球の酸素の原点です(ストロマトライトの群生地)!
monkey mia4


↓らくだにも乗れる
monkey mia3


(写真はMonkey Mia Resortよりお借りしました)


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