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【第2部】宇宙を記述する方程式を見つけよう!   

「第1部 宇宙の理解を促進する理論が必要だ!」では、異説相対論の結果である光行差思考実験【解説1】を説明しました。

また、アインシュタイン相対論では説明できないが異説相対論では説明できる観測結果として、黒色星とクエーサー、高エネルギー宇宙線UHECR、宇宙線ミューオンの3例を説明しました。今回は、異説相対論のもとになった光時間計測装置による仮想物理実験について紹介し、宇宙を記述する方程式を提案したいと思います。その妥当性とアインシュタイン相対論のもとになったローレンツ変換の誤差についても言及します。そこから「第3部 星の見方が分かってきた!」につなげようと思います。

光と相対運動の関係を調べる試みは1800年代後半のマイケルソン-モーリーの実験が有名です(図2)。



この実験は光を伝える媒質であるエーテルを、地球の相対運動によって生じるはずであろう光の干渉縞をとらえることによって検出しようという壮大な試みでした。しかし、度重なる実験にもかかわらず光の干渉縞はとらえられませんでした。この結果を受け、フィッツジェラルドやローレンツが後にローレンツ変換と呼ばれる変換式を生み出し、アインシュタイン相対論に引き継がれました。そして現在の膨張宇宙の概念やビッグバン宇宙論が形成されてきました。ローレンツ変換を中心にしたこうした概念は100年以上も物理学の世界では受け入れられ続けてきました。

ここで、ローレンツ変換の導出を【解説2】に示す単純な思考実験を使っておさらいしましょう。

単純とはいっても変数の取り方が若干異なるだけでアインシュタイン相対論の原著と本質的には同じものです。図3の上段は静止座標系Kから見た光と運動の関係です。下段は運動座標系K’からみた光と運動の関係です。上段の静止座標系Kから見た光と運動の関係は同方向なので並進条件と名付けます。下段の運動座標系K’からみた光と運動の関係は逆方向なので対向条件と名付けます。静止座標系の時間tと運動座標系の時間t’は異なる時間をもつという前提の上で、式1と式2は定式化されています。この二つの式から時間変化を求めると、式3と式4のようになり一致しません。または、両立しません。そこでローレンツ変換係数aを導入し、aを求めると式7になります。これを並進条件の式5に代入しあの有名なローレンツ変換式8を求めています。さらに時間遅れ式9が求まります。このからくりが現在の宇宙論の謎を解く鍵であると考えています。


注目すべき点は、①静止座標系の時間tと運動座標系の時間t’は異なる時間をもつ前提と、②光と運動の方向が異なる両立しない二つの方程式にローレンツ変換係数aを導入し、連立させてaを求めている、という2点であります。こうして得られた解は偶然、光の方向と運動の方向の関係が変わらずに解が存在する直交条件(4)と同じ時間遅れになったものと考えられます。

最後に、得られた変換係数を並進条件に代入してローレンツ変換式が求まったのです。こうして導かれたローレンツ変換式は方向性を無くしました。これがローレンツ変換式の生い立ちだと考えました。

このことを確認するために、光と運動の関係が変わらない光時間計測装置(5)を用いた仮想物理実験を考案しました【解説3】。



等速直線運動を記述するのに質点(力学上の概念で質量のみを有する物体)を用い、質点に対して反発係数が1の剛体壁を組み合わせて往復運動を記述することにしました。光が鏡で反射するタイミングと質点運動の衝突のタイミングを一致させれば、本来の光と運動の関係を解明することができると考えました。この構想どおりに運動を反発する剛体壁をX軸上に設置し、運動座標系の観測者とみなす質点をこの剛体壁に衝突させることにしました。質点も剛体で、剛体壁に衝突すると反発係数1で反発します。つまり、完全弾性反発をします。その結果、剛体壁に衝突する前後で速度は同じで運動の方向が反転します。かくして、質点の運動量と運動エネルギーは保存されます。いっぽう光は2次元の場合は円筒鏡、3次元の場合は球面鏡で反射し、鏡の中心から各方向に放射した光は鏡で反射して必ず中心に戻るように配置することにしました。

この光時間計測装置を用いて、仮想物理実験(思考実験)を行いました【解説3】。光と運動の関係が往路でも復路でも式1のように単純なベクトルで求まりました。光源が存在する慣性系では光速cに伝達時間tをかけた距離ctを光が進むが、光源に対して速度vで相対運動している慣性系では光の進む距離がct’に変化するという当たり前の結果になりました。ここで光速を一定とすると、運動座標系では時間が変化するということになります。式1をスカラーで表すと式3のようになります。この時間は光跡を示す時間であるので、いわゆる時間とは別に光時間と名づけることにしました。図7に代表的な光跡を、表1にその光時間変化率を示します。



1回に示した結果【解説1】と完全に一致することが確認できました。

このパルス光を全方向(360°)に同時に放射すると静止座標系の観測者は、当然のことながら図8aの等方の光を時刻2tで同時に受光します。しかし運動座標系の観測者は図8bに示すような不等方の光を同じく時刻2tで同時に受光することが推測されました。

相対運動をする観測者から見た光の見え方がわかってきたのです。つまり光時間計測装置を用いれば静止座標系の観測者も運動座標系の観測者も同時に同地点で全方向に反射した光を見ることができるのです。受光時に同地点にいて速度が異なる二人の観測者にとっての見え方が異なってくるのがわかりました。

 この思考実験から、静止座標系の観測者にとっての反射や受光の時刻は、運動座標系の観測者にとっての反射や受光の時刻と同じであることが明らかになりました。これは、静止座標系の観測者にとっての出来事と運動座標系の観測者にとっての出来事が同時に起きていることを示しています。つまり、異説相対論では相対運動をしていても同時性が確保されるということです。しかし、これらの出来事はアインシュタイン相対論では同時ではありません。これらのことから、アインシュタイン相対論では光時間計測装置による仮想物理実験を説明できないことが明白となりました。大変なことがわかってきました。アインシュタイン相対論の解説書には、同時性が崩れることの証明に宇宙船の思考実験【解説4】、または列車の思考実験がよくとりあげられています。




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