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【第1部】宇宙の理解を促進する理論が必要だ!

【第1部】宇宙の理解を促進する理論が必要だ!

星の放つ光はどのようにして我々の目に入ってくるのだろうか?宇宙はどのような構造をしているのだろうか?という本質的な問題を多くの先人たちが解明してきました。自分も子供のように自分なりに解明したいと思いました。基本に戻って光と運動の関係を調べ、天体や宇宙が我々にどのように見えるのかというメカニズムを明らかにしていきました。その結果は、現在の宇宙論や相対論と異なる理論になってしまいましたが、逆に現在の宇宙論や相対論で説明できないさまざまな現象も説明できるようになりました。

現在の宇宙論では、宇宙はビッグバンにより約130億年前に誕生したとされています。宇宙は有限であり、現在も膨張を続けているようです。銀河の中心にはブラックホールが形成されていて光も物質もすべてのものが吸い込まれていくとされています。こうした考えは、いまでは多くの人々の常識となっています。しかしここで注意したいことは、これらの考えはあくまでも仮説であって観測的事実(実験的事実)ではないということです。たとえば、「宇宙が膨張している」ということを観測的事実とする物理学の専門家が多いようですが、観測的な事実はあくまで「赤方偏移が観測されている」ということであります。しかも、赤方偏移は大きなばらつきを持っているようです。こうした仮説を観測的事実または実験的事実と勘違いすることが積み重なって現在の宇宙論ができてしまってはいないだろうか?こうした現在の宇宙論の考えを直感的に受け入にくいと思うのは私だけだろうか?と考えていましたが、ネットなどを調べてみるとこういう疑問を抱く人々も少なくないようです。

現在の宇宙論のもとになっている理論は言うまでもなくアインシュタインによる特殊相対性理論と一般相対性理論(以下、アインシュタイン相対論)であり、その原点はローレンツ変換という数式で記述されています。この理論では、相対運動する観測者の時間は遅れ、静止している観測者(以下静止系の観測者)にとっては同時の出来事が、相対運動する観測者(運動系の観測者)にとっては同時でないということになります。人々・動物・昆虫はそれぞれが相対運動をしているので、それぞれが別々の時間を持っていることになるのです。この辺りから人々の直感と乖離してきているように感じられます。さらにローレンツ変換にはさまざまなパラドックスが付きまといます。一例をあげると、「双子のパラドックス」という有名なパラドックスがあります。双子の兄がロケットに乗って宇宙を旅して帰ってくると兄が弟より若くなってしまう。こんなことが起こるのだろうか?物理の専門家がこのパラドックスに関していろいろと説明を試みていますが、これらを読むとますます訳が分からなくなってくる。まるでマンガのようです。詳しくは相対論の解説書でも読んでいただきたいと思います。

とはいえ、現在の宇宙論の根幹となっているローレンツ変換を私も本質的に理解したいという衝動に駆られてしまったのは2年ちょっと前のことでした。愛読書の数理科学という雑誌の記事をきっかけに私もローレンツ変換をきちんと理解したいと思いました。【解説1】は解説書によく掲載されているローレンツ変換の時間変化式を直角三角形の関係からピタゴラスの定理によって簡単に求める図です。



光速度一定の仮定のもとでは運動系の観測者は静止系の観測者よりも時間は遅れることがわかります。この幾何学的な解釈を発展させてローレンツ変換そのものを幾何学的に解明し、感覚的に理解することが私の研究の発端でした。

この研究の詳細に関しては第2部で紹介することとして、得られた結果のみを【解説2】の図2 a-cに示す光行差思考実験に示します。



静止系の観測者はctの光を見ますが、運動系の観測者は見かけ上ct’の光を受光しているように見えるというものです。光と相対運動の関係は1式に示すようなきわめて単純なベクトルであらわされます。これをスカラー表示すると式3になります。この考察から明らかなことは、受光時の恒星と運動系の観測者の距離は、光速cに伝達時間tをかけたctです。発光時の恒星と運動系の観測者の距離はct’です。相対運動によって光跡や光路長はct’となり、見かけ上あたかもct'の光をαの方向、つまり発光時の方向から受光するかのように見えるのです。光を見ている延長線上には、光源はないことがわかります。この単純な光と相対運動の基本的なメカニズムを何人かの人に説明したところ、しばらくの議論と熟考の後には、説明した人々の感覚とほぼ合致していました。おそらく読者の方々も、理解されるのではないかと思います。分かりにくいようでしたら静止系の観測者と恒星の位置、運動系の観測者と発光時の恒星の位置を、アニメーションや透明な紙を使って別々に書いて、紙をずらして相対運動をさせてみてください。これが得られた結果なのであります。しかし驚くべきことにすでにこの段階で、アインシュタイン相対論やローレンツ変換と根本的に異なるものになってしまっているのです(3)

そこで今後、この理論を異説相対論と呼ぶことにします。ためしに代表的な受光角に対する時間変化式を表1に示します。



【解説1】に記したローレンツ変換の時間変化式は表中の式2に相当することがすぐにわかります。しかし表1の式1や式4、式5を見ると時間変化式は実数を自由にとることができます。負の値もとることができるうえに、相対速度が光速を越えられないという制限もなくなってしまいます。アインシュタイン相対論では特異点が存在するが、異説の相対論では特異点は存在しない。大変な違いであります。

この詳細な検討や考察も第2部にまわすことにして、表11の条件で相対速度が光速を超えた場合に、星の見え方にどのような変化が起こるか考察をしてみましょう(4)

相対速度が光速を超えて離れていくと、観測者は光源の方向に暗黒の星を見ることになり、光源の反対側に過去に溯る光を見るようになります。この暗黒の星が観測された黒色星(Scientific Amerian October 2009掲載、【解説3】参照)やブラックホールの候補と言われている暗黒の星だと私は考えています。

もしそうだとすると、黒色星とは、まったく別の方向、または、反対側に過去に遡る光を放つ不思議な星が存在するはずです。この星は、観測されているクエーサーと呼ばれる赤方偏移した明るく小さい星の正体なのかもしれないと考えています。

相対運動の速度が光速を超えていることを証明する観測結果が、宇宙から飛来する素粒子の観測からも得られているようです【解説4】。



宇宙から飛来する高エネルギー宇宙線UHECRの中には、そのエネルギーが光速に匹敵するエネルギーよりもはるかに大きなものが存在し、あの有名な質量とエネルギーの等価を表すアインシュタイン相対論の象徴的な式E=mc2をもはるかに超えてしまうというのです。この様なことが、今の物理学では十数年も説明がつかないまま放置されているようです。また、宇宙から飛来する素粒子であるミューオンは、宇宙から地球に飛来する原子核(一次宇宙線)と大気中の原子核との衝突により生成されるとされているようです。この宇宙線ミューオンは2.2μ秒で崩壊することがわかっています。素粒子の速度が仮に光速だったとしても660mしか移動できないことになります。上層大気が地表より約20kmなので地表で観測されることは説明がつきません。アインシュタイン相対論では、「ミューオンが光速に近い速さで運動しているのでミューオンの寿命が数十倍に延びた。」という説明をしているようですが、素粒子の寿命が延びるなどという説明はSFやマンガのようにしか聞こえません。異説の相対論では、「宇宙線の速度が光速の30倍以上だと、地表に2.2μ秒以内で到達する。」というように単純明快に説明できます。ミューオンの速度はシンチレーターという検出器を使って計測されているようです。これらの中には光速を上回る速度で計測されているデータの例もあるようですが、光速を超えた測定データは、通常は測定誤差として扱われているようです。

UHECRや宇宙線ミューオンの観測結果は、黒色星の観測結果とともに、相対運動には速度の制約はないということを如実に表わすと考えています。定説、従来説のアインシュタイン相対論では説明不可能な事象であり、異説の相対論では的確に説明できると思います。

1部はイントロとして問題提起と異説相対論の結果、黒色星とUHECRの説明を書きました。第2部では、異説の相対論のベースとなった思考実験を中心に理論の確かさとローレンツ変換の精度を検証します。第3部では異説の相対論を回転慣性系に適用し、GPS理論を検証し、本題の星の見え方に適用します。そして我々が見ている宇宙がどのように見えているか、そのメカニズムを解明します。第4部では、「異説:宇宙のメカニズム」により、宇宙の構造や宇宙の見え方の新たなを提案してみたいと思っています。