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ヨハンと行く草原

ヨハン、あなたのやっていることはヒーリングなの?

僕はヒーラーと名乗ってはいないよ。僕は、思考とエネルギーの使い手。
だけど人々を本来の姿に導くために何をするべきかはわかっているんだ。

何をするの?

では一緒にやってみよう。それが一番はやいからね。

誘導してくれるの?

そうさ。僕のやり方を一緒に体験してみてね。
まずは、リラックスして、自分の呼吸に意識を合わせるんだ。
そう。吸って、吐きながら、体の中に意識を向けて。肉体を道具として使っていくよ。
まず、小さな君が体の中にいるとして、その君は今体の中のどこにいるかな?

えっとね。。。。頭の部分かな。目のあたりかな。

そう、いいよ。
じゃあ、あなたの目の前に一番心地いいと感じる景色があるんだ。 何が見える?

草原。緑の草が一面に生えていて、風が吹いている。草の匂が私を包んで、気持ちがいいよ。

うん。いいね。じゃあ空をみてごらん。

空?・・・

空に意識を合わせて。空には雲一つないよ。どこまでも青色しかない、圧倒的な青空。
その空があなたがみるすべての範囲を覆い尽くしている。画面全部が青空で埋め尽くされているようにセットして。

うん。

そしたら、その青空が君たちの今の言葉でいうなら、パソコンの画面のような感じだと思って、そこに入力できるよ。

入力? どうやって?

ただ、入力すると意図することによって。
簡単だよ、誰の情報にアクセスしたいか、名前を入力すればいいんだよ。
入力して送信したら、青空にデータが現れるよね。その人の映像だよ。

うん。現れた。娘を入れてみた。
うわっ、左肩のところにカメみたいななんか爬虫類のような人間のような・・・なんか重たそうなものがへばりついてる。光を送りたくなったから、そこに光を強烈に送ってみたよ。

いいぞ。その調子。
では、草原に光の柱が立っているのがみえるかな?
巨大な、真っ白い光の柱。あなたが、光の柱とパイプで結ばれているようなイメージをして。
そこからエネルギー、真っ白な純粋なるエネルギーが流れてくるよ。
受け取ったエネルギーをそのまま右の手のひらから放射するんだ。ビームを打つような感じでね。
これはちょっと分離している概念を含んだやり方だけど、あなたの意図はきちんと届く。
ここで大切なのは、あなたの本心。娘さんを救いたいとか、治そうとか思わないでね。
「ただ本来の光であることを妨げているものが消えてなくなります」と意図してください。

わかりました。

では、もっと強力なやり方があるから、それを教えるよ。
目の前に大きな光の柱があるね。さあ、そこに入るよ。

入る??

・・・怖いかい?

うううん、だけど、どうやったらいいのか、わからないよ。
・・・・あっ、誰?
今、そっと肩に手を回して抱きかかえてくれた存在、、、、
もしかして、よ、ヨハン?

うん。安心して。僕が一緒だよ。

うわっ、ヨハンって結構イケメン?

そう思う?

うん、なんか明るい茶色い髪で、すごく目がおおきくて線も細くて
なんかすごくキレイな顔で、ちょっとおちゃめで、恰好いい!

ありがとう。

光の柱には、ヨハン、あなたと入るんだね。

そう。いつも僕と一緒にはいるってイメージしてみて。僕はすぐに君のそばに現れるよ。

うん。心強い

さあいこう。力を抜いて、感じて・・・浮いている感じ・・・・そう、僕と一緒だよ、
ほら、手とか足が紐のようになって、だんだんなくなっていくだろ。
そうみえるだけだから、怖がらないで、僕と行こう。
何が起こるか、よく集中して・・・身体が全部なくなったら、光の柱に同化して・・・

同化? どうやって? 私がなくなる??どうやって? できないよ
・・・・私でなくなるなんて、できないよ・・・・
ね、眠い。ヨハン、眠い。急にものすごく・・・・


ヨハン16歳

ヨハン、さっきはありがとう。寝てしまった

そうだよね。たぶん横になってしまったらすぐに肉体は睡眠の状態に入る。
君たちがいつもやっているやり方がそれだから・・・。だけど僕がやっているのは寝ることとは違うんだ。
寝ていることにとても似ている状態を創るんだけど、意図的に思考を動かして、思考という道を通って、エネルギーをうみ出す作業だよ。そのために思考を明け渡すんだ。

何に明け渡すの?

神にだよ。

神?

そう、万物をうみ出すエネルギーのことさ。

さっきのやり方で光の柱と融合するあたりがとても難しいというか、うまくいかないというか、
個を捨てるということがなかなか受入れられない。怖いのかな。

執着だよ。個であろうとする執着。
大人はみんなそれがとても苦手だよ。子どもは結構みんなできると思うよ。
僕は、なぜか小さいときからとても上手にできるんだ。あの光の柱と仲良くなるのが得意なんだよ。
すごく気持ちがいいよ。・・・全部が自分だってこと。
それを大人に言ってもちっともわかってくれないけれど、僕は知っているんだ。だっていつもやっているもの。
すべてが自分で僕が神さまと一緒になって、僕が世界を創っているんだ。だから僕の好きなようにつくることができる。簡単さ。全部僕なんだから。

ほら、身体をなんにでも変えられる生き物がいたとして、
その一部をじゃあこれに変えちゃおうと思ったら勝手にそうなってたっていうか。
どうしてできるのかなんて、僕は知らないし、知らなくてもできる。だって、そうなるんだもの。

ヨハン、あなたの話を教えて

うん。僕はこの仕事・・・仕事というのかな。このやっていることはとても好きだよ。
大人がそれを何に利用していようが僕には関係ないんだ。
きっと僕がやっていることはすごく貴重なことなんだろうけど、やっていて気持ちがいいからやるんだ。
そしてぼくは願うんだ。いつもの大好きな景色がまた続くように。そうやって僕は世界を愛しているんだ。

僕の父さんや母さんと融合しているかって?
わからないよ。僕は父さんや母さんのことを探しに行くことはできない。
探してみたこともあるし、届くように意図を投影して送ったこともあるけど、返事が来ない。
だからわからないよ。

ヨハン。なにか書き留めてほしいことある?

うん。僕が16歳の時のこと

周りには100人を超える家来がいて、僕はもうかなりの力をもっている。
僕は王様の大切な存在で、国を動かすこともできる。
僕が作り出すエネルギーはもはや国にとってはなくてはならないものになっていて、多くの仲間も育てている。
僕はその力を王様の庇護の元発展させて成長させ、研究していて、
人々はより大いなるものへとこの力を使おうとしているんだ。

だけど、 僕は個人の自我によってこの力が使用されることを拒否していたし、
悪なる存在につかわせてはならないと思っている。といっても、そうでない人などどこにいようか。
人間とは、みなエゴがあり、個であり、自分が一番になろうとして人と比べて、人とを蹴落とし
欲望と邪悪な支配欲に己の肉体と思考と感情をどっぷりつからせ、くさらせている。
そのことに気づきもしない。これが僕の回りにいる人々の正体だと、知っているさ。

だけれども、ルーンとリーは違う。ルーンは幼馴染の親友。リーはとっても可憐な女の子。
僕たちは同じ未来へむけて行動を共にしているんだ。

幼いころ連れて行かれたルーンが再び僕の前に現れたのは、13歳のときのこと。
その頃ルーンは戦士として教育されていた。ルーンは戦いに向けて肉体を鍛えるという僕とは全く違う生き方をしていた。そしてルーンはとても純粋だったよ。心の中心に愛があってそれは光をちゃんと保持していたし、とても透明できれいな体で、僕は本当にすべてをルーンと共有できるとおもった。

それからルーンと僕は一緒に過ごす時間が多くなって、今ではルーンは僕の大切な仲間だ。
僕らはこの地上で光の国を創るっていう大いなる願いを持って生きている。

悪などないという考えは一理あって、すべてはエネルギーだということは出来るけれども、
だけれどもね、あなたがさっき体験してとても難しいと感じたように
個をなくすということは人間にとって、ことさら大人にとっては難しい。
そしてなくそうなどとは全く思わない種類の人たちがいてね。
その人たちはなくすどころか、個の鎧をさらに強化しようとして必死で動いている。

そうやって個を主張し、自分の正しさと偉大さを知らしめようとしたときに、
人はとても邪悪なエネルギーへと光を変換させることができるようになる。
これはある種のフィルターとなって、愛である神のエネルギーを屈折させることができるんだ。

そして時にこれはとても魅力的に人をとりこにする刺激と強さをもっていて、
権力に群がり集まる人々をまた作ってしまう。
こうしてできたあるエネルギーが思考の産物となって、具現化して物質化し、地上にできあがってくる。

多くの人の想念を食べて生まれたものだから、これは手ごわい。
かなりの力を持っていることになる。

さて。
僕たちはこれが世界に蔓延しないように食い止めているんだ。食い止める方法は、一つ。
自分が純粋なる光を感じることができる清純さをもつ存在だと認め、
愛につかえ、光をこの世にもたらし続ける、ということ。

具現化した邪悪なエレメンタルには、それを無意識的に自分の中に保有している誰もが引かれてしまう、引き寄せられてしまう。一種の磁石の役わりを果たす。磁石は集まれば集まるほどにまた力を増すという吸引力を発揮する。だから大きくなるのもすぐなんだ。

だけどね。大切なことはここからだ。

あきらめてはならない!
人はみな、心の中に清きものを持っている。そしてそのことを大切にしている。
なぜなら、そうあることが一番心地よいから。人が自分を好きでいられる瞬間だから。

ヨハンあなたは16歳でこのことに気がついたの?

そうだよ。そして僕は実際に行動に出ている。
僕の思考を使って、僕はこの世に光を下ろすことをし、そしてそれを人々の心に転写しているんだ。

光はこの地上に出たときに、最も心地よいものに姿を変えて、五感で触れられるものになる。
言葉になって、歌になって、絵になって、メロディーになる。それは人を変える力を持つ。
変えるというのは、邪悪なものに引き寄せられていた夢遊病のような状態から、目が覚めるということだ。

ルーンはそれを絵に描いている。
リーはそれを歌にして歌っている。
僕は光を直接光として降ろし、クリスタルに注入して、多くの人の心に意図を転写している。

これを直接的創作と呼ぶ。
人はとても元気になるよ。

おじいちゃんにもやったの?

勝手にはできない! その人の許可がなければ、勝手にはできないんだ。
勝手に人の心の中に影響を及ぼすようなことはできない。
それは自由の侵害になるんだ。
だから僕は僕の光のエネルギーを受け取りたいと願う人たちにむけて転写する。

おじいちゃんは希望しないの?

おじいちゃんは、今の状態が好きなんだよ。
おじいちゃんに必要な時間みたいだ。
いつかきっとおじいちゃんも本当の意味で僕のやっていることに理解を示してくれるだろう。
あくまでもこれは人を変える為とか助ける為とかでやっているんじゃない。
その人の中に気づきたい、もう本来の自分、心地よいエネルギーで自分を埋め尽くしたいという願いが産まれ、
そうすることを本人が決めたときにはじめて受け入れたものが有効に動き始める。
その気になっていない人に光をおくってもその時は一瞬いいような気になるけど、
変わるつもりがないのならば、本当の意味で自分を生まれ変わらせることはできないということだよ。

おじいちゃんは僕のやっていることに反対はしないけれど、
そのことをどっかでわかっているんだろうね。
わしにやってもむだじゃよといって淋しそうに笑うだけだよ。

自分を信じられなくなった人は、自分がもうそれを受けるに値しないとして、
スタートラインにたつことをやめてしまうんだ。

だけども僕はきっとだいじょうぶだと知っている。
おじいちゃんは、自分の力で気が付こうとしているんだ。それが何より大切なことさ。
もしおじいちゃがこの肉体を持っているときに気が付かなくてもそれはそれでいいんだ。
おじいちゃがいつか気づくときに、また僕はそばにいるよ。
そして、おじいちゃんにその時に光をたくさん送ってサポートするんだ。
僕はそういうことになるだろうっていうことも、わかっているんだよ。

ヨハン、あなたってすごいんだね。

だけど、僕だって、人間だ。
今矛盾を抱えている。そこに力は与えないという意図をしっかりと持っているつもりだけどね。

あなたたちのやっていることは国の人々は受け入れているの?

もちろん、喜んでくれている。
ただそれと同じか、それ以上に敵視している集団もいることは確か。

例の転写する意図でそういうやつらや現実を変えることはできないの?

それはコントロールというんだ。
僕の能力をそれにつかうくらいなら、僕は死んだ方がましだ。
人は邪悪になる自由もまた、与えられているんだよ。
個である。ということができる世界だからこそ、どちらの自由も与えられているんだ。
いきなり赤ん坊として生まれるだろ。お母さんと繋がって、神と一緒だったところから、この地上に生れ落ちて
一人で生まれて一人でいきていくんだ。
疑問に思うことすらできないまま、人は個であるというルールを受け入れていくしかない運命なんだ。

でもね。実は選べるんだよ。
個であることとすべてであるということは両立できるという、このとっても理解しがいただろう概念を受け入れて、
地上で絶対宇宙の中の個性として存在する嬉しさを味わうことができる。

僕たちは意図的に思考を使った生き方をやっているんだ。
思考を現実化するのに、道具はいらない。新たなる道具はいらないと言っておこう。
道具は肉体そのものだ。

人間の肉体はメインコンピューターにアクセスすることができる、端末だ。
僕が生きているこの時代は、思考と意図の力を使って、世界をつくる領域にアクセスして、
そしてそこからエネルギーを引き出したり、情報を操作したりできるようになってきた。
僕がそれをしているんだけどね。

具体的に教えてほしい

さっき一番簡単な基本動作を教えたけれど、寝てしまったね。

・・・・さっきのが一番簡単な基本???まじっすか。

ふふふ・

ヨハン、教えて、私もできるようになりたいよ。

きみはできるんだよ。本来は誰にでもできることなんだ。

僕らがこの街でやっていることは、いつか世界を驚かすことになるんだけど、それはもう少し後の話。
僕が18歳の時に、ついにエゴの群団、エレメンタルが世界を取り仕切ろうと僕たちをつぶしに来たんだ。
僕等はそれを本当は相手にしたくなかったけれど、でもやっぱり知らん顔をしていくことはできなくて、
直接対決の時が迫っていたんだ。

僕は光を巨大クリスタルに何日もかけてためていき、そして祈りをこめた。
意図を持たせたんだ。その光に。光が放射されるとき、意図をもって動き出すように。
そのクリスタルはのちに破壊されて僕の色を持った祈りを保持したままくだけたんだけど、
記録は保持されているままだろう。封印されている。破壊した存在たちの手によって。
この封印を解く鍵は支配からの脱却。

最近ある方のエネルギー体のメンテナンスをしていたら、クリスタルのエネルギー装置が突き刺さってた。
あれはなに?

痕跡。爆発の痕跡。
封印されたままのクリスタルがエネルギーを放出することなく、物体として、人を傷つけることができるものとして凍結されたために、それが武器となり人々の身体に突き刺ささったんだ。
本来はソフトなんだけど、持っているエネルギーと情報保管システムの能力が一切使われることなく爆破させられてしまった。

この場合はつきささったクリスタルをとってしまうのがいいの?

そうだね。

封印解除する方法はないの?

人々は自分の中で僕がアクセスしている場にアクセスできる機能がある。
しかしエネルギー体に残存する遺物のせいで、スムーズにできない…磁場がくるっているという言い方の方がいいかな…中心とずれたチューニングの狂いが生じている。
だからそれを取り除き、まずは本来在る姿にもどすのが先。
取り除いたクリスタルは力のある磁力があるから、それは破壊するか専門の存在に引き取ってもらう必要がある。

あの夢はそれ?

そうだね。君のはかなり大きかっただろう。

****
数か月前の夜、そらは、クリスタルに関する不思議な夢をみていた。
夢の中でそらは、王様からもらった巨大なクリスタルをかかえて途方に暮れていた。
隣にいた見知らぬ男に聞いてみる。
「ねえ、これどうしたらいいかな?」

すると、男ははっきりとこう答えた。

「これがあることによって、本来のあなたになれなくなっています。
 もう手放す時ですね」

「そう・・・ですよね」
と答えたものの、心の中でなんだかもったいないな~と惜しむ気持ちを感じながらも
巨大クリスタルを業者の人のところへ持っていく。

おそるおそる差し出した巨大クリスタルを
業者はあっさりとひきとってくれた。

そらの場合、夢を通じて、処理は終わったことを知らされた。

個というフィルター

ヨハンおはよう。

おはよう。

ヨハンの話を聞くよ

僕の話。
僕に何があったのか。

僕たちは大きな使命を持って、国の中枢で働いていた。ルーンとリーがいて、僕はとても楽しかったよ。
僕は多くの人を救うことができた。なぜなら、その人たちが何にとらわれ、何に力を明け渡してしまっているのか、観ることができたからだ。

観ることは自然とできるようになったの?

うん。光の柱の中に入って、その光と僕が一体となると、光が僕を通して流れ出てくる。
僕はその光を光のまま、エネルギーのままというのは喜びや笑いや怒りやといった加工された第二次的屈折を経験していない純なる光のままクリスタルに降ろすことができた。
純なる光のまま降ろす。それは自己のフィルターを通さず、ダイレクトに送るということ。

どうやってやるの?

まず自分自身をとてもよく知っておくことが大切。
人はみな自分がどんな屈折をさせてその光を出しているかということに無頓着で、ちょっと悲しみの色がはいる方が好きな人や面白い笑いに変えることが好きな人、怒りや批判といったとてもネガティブな方向に圧縮する人もいる。

圧縮?

怒り、恨み、妬みは「悲しみ」というフィルターのさらにその後に圧縮フィルターを経てできる状態。
圧縮されているので、重たい。重たいものは肉体に近くなり、さらに物質化していく。

悲しみという感情自体を素直に放出すれば、悲しみというフィルターを通ったエネルギーとしてそのまま昇華されていく。

ところが、悲しんではいけない、感じてはいけない、という意志が投影されると、そこに蓋がされてしまう。
これを悲しみとしてだそうとするけど、一旦押し込めたものはなかなか素直には出てくれない。

そこに他の存在に同調した更なるフィルター、
それは個であろうとすることへの恐怖とあいまって
二次的フィルター、そして圧縮。
この経路をたどっている場合がとても多い。

僕の場合は、それがないわけではないけれど、見ぬくことができる。
自分が一体どんなフィルターを通しているのかということを把握しているんだ。

だから、光を直接光として通すとき、全くのノーフィルターで行う方法も知っていて、
それは、もう教えてもらったというより、小さいころからできたんだ。
なぜだかわからなけど、僕にはできたんだよ。

それがあの光の柱に入って、個をなくして、光と融合する方法?

そう君に教えようとしているやつだよ。君はすぐに睡眠状態にはいってしまうけど、確かにそうしなければ、個であるという執着を手放すことはできないんだね。

・・・あのね、ヨハン、私はそんな高度なことを望んでいるんじゃなくってさ。
個でありながら、笑いや喜びを放出している素敵な人たちがたくさんいるよね。
私、それでいいんだけど。

もちろん、それで君がよければいいんだよ。
ただ、君はすでに気が付いてしまった。
エネルギーがどのようにしてこの地上に降りてきているかという神秘的な部分で
あなたは直接的な実験をしたいと思っている。だから僕の声をこうして聞いているんだろう。

そうなのかな。確かにもう気がついてしまった。だけど、全然有効に実生活の中で使いこなせていないんだよ。
個をなくすなんてできないよ。

個をなくすんじゃないよ。
個という幻想を手放すんだよ。
個であるというのは、幻想なんだよ。

この地上において、僕たちは、個であるという前提で存在している。
それに同意してこの地上にきて、それをとても楽しんでいるんだよ。

個であるということに、恐れや不安を抱くと
個としてなんとか生き抜いていかなくてはならないと頑張り、
人と比べて、落ち込んだり、戦ったりという動きがでてくるね。
そうして一生を使ってその中でやっていくのもいいんだ。

そしてもう一つ、
自分は個であるという幻想をひきうけた存在だと思っているとどうなるかな?
個であるということにしがみつく必要はないんだ。
それは引き受けたルールであって、つまり基本ベースにもう組み込まれているから、
それ以上何かを必要ではないんだよ。

個性というのは、その人がどんなフィルターを持っていて、
オリジナルの光のエネルギーをどのようにその人を通過するときに屈折させて放出するかという
放出具合が作品となり、個性となる。

その個性が出せる存在としてすでにこの地上にいるのだから、それを人よりももっととかってしなくてもいいんだよ。
だって、何が基準でそれをしているの?
その基準をまったく違うところにおいてしまったら、
違う方向へとどんどん自分を削って磨いて、いくことになるでしょ。

あなたはそのままでいいというのは、すでにあなたには、絶対に二つとない屈折度合があって、
オリジナルのエネルギー放出を行っているという点において、それは立派な個であるということ。
それしかこの世の中にはないということ。

さて、僕の場合、この屈折度合の中において、
純粋に個というフィルターを通さない、そのまま光を通す経路となるポイントを知っていて、
意図的にそれを行うことができる。

思考とはそれができるツールであって、実は人は結構それをしている。気が付いていないだけでね。

あなたの中にある意図があなたの望む結果として出ていないと感じられるとき、
つまり、あなたの望む現実として表れてこないとき、
それはあなたが自分のフィルターを把握できていないということを意味している。

把握できてこそ、やめたり、磨いたりすることができる。

このフィルターが肉体にも影響を与えてくるけれども、まずは、その前に、
自分が何を持っているのか、ということは、何もない状態というのはどういうことなのか。

個にしがみつく限り、フィルターがかかっていない場所はこれっぽっちもないんだよ。
すべてにあなたのオリジナルのフィルターがかかっていると思ってもらいたい。
そして、このフィルタ―は、あなたが認識した途端に形を変え始める。

さて、そらがさっきいったこと。
笑いや喜び、そういったことに変換できる人が大勢いて、自分もそれができればそれでいい。
どうしてもっと仕組みまでしらなくちゃならないのかと。
そうだね。ここは面白がるところだと思うよ。
未知なる探究心とでも言おうかな。
自分のフィルターを知る。とってみたらどうなるのだろうか。
もしもっと純粋なるものに近づいたら、それはどんな現実となって現れるのだろうか。

人は荷物をおろして、シンプルに存在できるとき、とても気分がいい。心地よい。快なんだね。

だから
なぜそこまで知らなくちゃならないかといえば、
「おもしろそうだから。やってみたいから。どうしても見てみたいから」・・・だね。

やらなきゃならない、なんてことは全然ないんだよ。
本当にやりたい人がやればいいんだ。
ただ何を自分がしようとしているのか、そのことをちゃんと知って、狙いを大きく。

そうか。わかってきた。
私は純粋なるエネルギーの放出についてとても興味があるんだね。
そしてこうしてヨハンの話しを聞いているということも、きっとこれもフィルターを通してのことなんだね。

そうさ。
僕が君であり、キミが僕であるとするならば、
僕たちはある種のフィルターが折り重なった面白い作品を創っているといえる。
僕たちがコラボすると、他では絶対に生まれない作品ができるんだよ。
だって、世界に一つしかないフィルターと世界に一つしかないフィルターがかけあわさっているんだもの。
面白いと思わないかい。それを光の拡張という点で掛け合わせているんだからね。

わかった。
ねえ、ヨハン。もっとあなたの話しを聞かせて。

うん。
僕は夕日を見ているあの海岸での景色が好きって言ったよね。

うん。

あの夕日と一体になって、紅の空と風の匂と海と砂の感触。
そして僕は溶けていくんだ、僕はもうその時、僕なんてものはなくて、そこにある自然の中に溶けていった、
なにかわからないけどとても広がった意識で、その眼で景色を見ているという
そしてまた一方で僕という肉体がそこにあって、そこにいたまま
広大なる拡張した意識と小さな肉体という両局を同時にバランスしている状態になるんだ。

これがこの地上における経験の中の醍醐味だよ。現実の世界にでてきた僕の快感だ。
嬉しさだよ、生まれて来た一つの目的でもあるんだ。

このバランスを、意識を使って、さらに高次の次元で行う。
地上で行ったバージョンがそれならば、これを次元をあげたところでもバランスするんだよ。

この状態を伴った経験の記憶。
それが原風景という言葉が意味するところなんだ。

私の原風景は、草原なのかなあ?
私も砂浜が好き、時間を忘れて砂をほって、何かを創って、ふと気が付くと、
海の風も消えて、自分がその砂と潮騒とかもめも鳴き声と海の匂いと一体となった感覚。
集中していて、だけど頭の中になんにも雑音がない。とても気持ちのいい状態だよね。

そうだね。
君も子供のころにその体験をしている。
そしてこれは、次元を超えたキミの意識もそうしているということなんだよ

次元を超えた大いなる自分と連絡をとって、そこと一体化するんだ。

この地上にいる君が意識を飛ばして、地上をこえてやるんじゃない。
この地上にいる君という枠自体をなくすんだよ。
この地上にいる君という枠でやろうとしたら、眠るしかなくなる。
その枠は入り込めない。
その枠はあまりにも限定されてしまっていて、
もっと広大なる部分へのアクセスには邪魔となるんだ。

そら、本当のことをおしえよう、君の高次元のキミが、僕だ。

ヨハン、そうなの?ハイアーセルフってやつ?

そうともいうけど、ハイアーセルフというのはチームだと思って。
それは君の中にあるものを引き出す役目もあって、
僕たちはずっときみと連絡を取りたいと思ってきた。
そして君はこうやって、タイプするということで僕たちと話ができるようになった。

そこで、大切なことを教えるね。
僕は君と一体になれる。
僕は君そのものでもある。

君が僕に同調すれば、ことは一気に流れるんだ。
さあ、僕を信じて。

きたイメージは、私が細胞の一つで、あなたが私が所属する臓器の親分。つまり臓器自体の意識。

そうそう、そういう感じだよ。
僕たちは同じ目的のために存在しているんだ。例えば肝臓ならば、毒素の解毒というようにね。

私たちは何をしようとしているの?

僕たちは光を純粋なるエネルギー源として活用するための存在。
エネルギーをもたらす器官なんだ。うみ出すんだよ。クリエイトだ。それも純粋さを目指す。
純なるものを生み出すんだ。
僕とつながって。僕に主導権を明け渡して。それでもきみが壊れてなくなってしまうことはなない。
君が自分だと思う世界で頑張って、何かを拒否したり独自の動きをしようともがかないこと。
それは必要ないどころか、妨げになるんだ。
感じてほしい、キミの回りにある大いなる声、動き、本能、直感。
君はわかるはずだ。
僕の声が、僕の意図が、僕たちがやろうとしてお互い調和の中で自分の役わりをこなすということについて。

では私の役わりを私に教えてください。私がうけとってみます。

そうだ、ではもう書くのはやめにして、肉体をそのまま、ちょっと置いておこう、
出来るようになれば、肉体の意識を保ったまま連絡をとって、
その動きが出来るようになるけれど、今は最初だから、いったんここで。

書いている方が繋がっていると思う。

なら好きなように。

僕が誘導するからもう一度、あの柱の中に行ってみようね。
僕が君の意識も取り込むから、どうぞ僕を自分と違うものと思わないでほしい。
僕の意識に入り込んできて。僕は君そのもののさらなる形であるだけなんだ。
 
ありがとうヨハン。


いつもの景色~メアリーの丘~

丘の上の草原からは、町が見渡せる。
お気に入りの場所だ。
少し抜け出したいときにここにきて、寝っころがって空を眺める。
靴ひもをほどいて、重い皮のブーツは脱ぎ捨ててしまうのが好きだった。

「はぁー!」

伸びをしてため息を一つ。深呼吸とは違う。
なにかを吐き出さなければ、息がつまりそうな生活を
ここにいる少しの間だけは忘れることができる。

そうやって生きた心地のする時間を確保しながら、
この世界でたった一人、彼女は13歳を生きていた。

草原の草が時折風になびく感じが好き。

ちょっと冷たい風が好き。

遠くでさえずる鳥の声が好き。

誰にも邪魔されずに一人で自分らしくいられるときが
何より好きだった。

メアリーには、家族はいない。

一緒に住んでいるおじさんとおばさんはいるけれど、
ただ、今だけ、少し面倒をみてくれているだけで
決して親切でもやさしいわけでもなかった。

裕福ではない暮らしの中、それでも食事だけは出してくれるのだから、
文句はいえない。

家に帰ったら、またお手伝いが山ほど待っている。
自分の大好きな本を読む時間など一分たりともなかった。

こうして学校帰りに寄り道して丘の上で風とお話するのが
内緒の贅沢だった。

この場所のことは誰にも教えていない。
見つかって奪われてしまうなんてことになったら、サイテーだ。

メアリーはまた
はぁ~と大きく息をはいた。

意を決したように、ぴょんと飛び起きて、
裸足のまま立ち上がった。

眼下に広がる町を見渡す。

「ここから見る町の景色が好き。
 だけど、この町にはもどらない。
 今だけ。あともう少し。14になったら、私はこの町をでるんだ」

そう心でつぶやいた。

「さよなら!またくるね!」

風に挨拶して、メアリーは元気よく走り出した。
自分で元気をださなければ、いい気分なんて向こうからはやってこない。

心の奥底にある淋しささえも友達にして、
メアリーはどこかに広がっているであろうキラキラした未来に
希望を持っていた。

きっと、私にも、そんな未来が待っている。

脱ぎ捨てたブーツは、おばさん家の娘、ケイトのお古で
もうボロボロだしとっても重たかったが
ないよりはましだ。

急いで拾って履くと、
夕暮れの町にむかって、一気に丘を駆け下りた。

そうだ、私は自分の人生を自分で切り開く。
こうやって風を切って走るように。

冷たい風をかき分けて走り抜けると頬が真っ赤に染まり耳は切れそうに痛い。
それがとても心地よくて、
今、生きてるという喜びが全身を覆う。

この感覚がたとえ一瞬でもあれば十分だ。
またこの丘にくる日まで生きていける。

ある男の最後

その足は獣の皮でつくった簡単な履物をはき、濡れた草むらの中を歩いていた。

足の感じからして大人の男だろう。
脛の濃い毛と汚れたふくらはぎが、野性的な生活を送っていることを物語っている。
森の中を進む男は、簡単なもので体を覆ってはいたが、それもすでに破れかけており、ひどく汚れていた。

ハァ、ハァ、ハァ

男の息遣いが辺りに響くだけで、他に人の気配はない。
一体どのくらい森の中をさまよっているのだろうか。
もう男は、自分でもどこへ行こうとしているのか、なぜ歩いているのか、わからなくなっていた。


ドサッ

最後の瞬間は冷たい草むらの上だった。
顔に濡れた草が当たる。冷たい濡れた地面の感触。男に、もう力は残っていなかった。

草の上に突っ伏して、それでも目を開けている男の胸中には、ある思いがこみ上げていた。

「俺のせいだ、、、俺のせいだ、、、俺が悪かったんだ。」

今にも途切れそうな命の営みが最後に彼にもたらしたのは、母を苦しめ死に追いやったことへの後悔だった。

****

母のことで思い出されるのは、ごつごつした大きな手だ。
小さな丸太小屋の、木でつくったテーブルに座りながら、母は岩のような手で何か料理をつくっている。

黒く汚れが染みついた傷だらけの手だけ見たら、女だと思う人はいないだろう。たくましいその手は、生きていくために、子供を育てていくために何でもやってきた証だ。
しかしまたその手はよく、彼をぶった。その手は大きくて、まだ小さかったころの男の身体を吹っ飛ばした。
それでも子供を育て上げるために、母が何を思い、何をしたのか、男は知らない。

*****
やんでいた雨がいつの間にかまた降り始めていた。
倒れてからどのくらいの時が流れただろう。もはや瞬きすらできない彼の目から涙が一筋、また一筋と流れ出た。

「悪かった。俺が悪かった」

それは、愛を受け取らなかったことへの謝罪。悪態ばかりつき、母を受け入れられなかった幼さを詫びる謝罪だった。

悔やまれるのは、愛することができた場面で、愛さないことを選んだこと。
愛を拒否し、愛であることを拒否した自らへの失望であった。
愛されていないと思い込むことより、愛さないと誓う方が罪深きことなのだと、この時気づいた。
愛であり損ねた無念さが体中に満ちたとき、男の命の営みは、終わりを告げた。

本格的に降り出した雨が男の涙に重なりながら
抜け殻となった肉体を急激に冷やしていった。


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