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<あいするひとのなまえをいちどでいいから>

 

やわらかく関節を曲げ 包まれていたもの
手の中で千年眠っていた



開けられるものなら 開けてごらんなさい
耳を塞ぐと聞こえて来る声

何を?

眼に見えないものを探す手
手に触れられないものを見つめる眼

唇が冷たい
鍵を咥(くわ)え
自ら口を抉(こ)じ開ける

声を出したい
あ い し て る

音の無い世界

唇から鍵を落とし触れた
心色の肌
伝わる音

扉が開かれた瞬間
光色の手
伝わる音

あなたの声

あ い し て る



もう鍵は握らない
永遠に


この本の内容は以上です。


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