目次
□掲載中・連絡先
あやまり堂日記 in パブー(2015年03月)
2015/03/30
2015/03/20
2015/03/19
2015/03/16
2015/03/10
2015/03/06
2015/03/02
あやまり堂日記 in パブー(2015年02月)
2015/02/27
2015/02/25
2015/02/23
2015/02/19
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2015/02/17
2015/02/16
2015/02/13
2015/02/12
2015/02/06
2015/02/05
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2015/02/03
2015/02/02
あやまり堂日記 in パブー(2015年01月)
2015/01/27
2015/01/26
2015/01/23
2015/01/22
2015/01/21
2015/01/20
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2015/01/14(修論口頭試問おわた)
2015/01/09
2015/01/05
あやまり堂日記 in パブー(2014年12月)
2014/12/22
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2014/12/01(最終ゼミ)
あやまり堂日記 in パブー(2014年11月)
2014/11/28
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あやまり堂日記 in パブー(2014年10月)
2014/10/30
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2014/09/22(放送大学最終ゼミ合宿)
2014/09/16(青森りんご記)
2014/09/10
2014/09/05(湿潤西遊記4・終)
2014/09/03(湿潤西遊記3)
2014/09/02(湿潤西遊記2)
2014/09/01(湿潤西遊記1)
あやまり堂日記 in パブー(2014年08月)
2014/08/22
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2014/07/28
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2014/07/15(国会図書館・ゼミ・映画・靖国・博士課程・読書・小説)
2014/07/04
あやまり堂日記 in パブー(2014年06月)
2014/06/30
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あやまり堂日記 in パブー(2014年05月)
2014/05/27(北摂キリシタン隠れ里訪問の記)
2014/05/22
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2014/05/12
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あやまり堂日記 in パブー(2014年04月)
2014/04/30
2014/04/24
2014/04/22
2014/04/14(長編「秘密の勇者のドリル」作後贅言)
2014/04/11
2014/04/07
あやまり堂日記 in パブー(2014年03月)
2014/03/27(てきすぽどーじん7号できました)
2014/03/25
2014/03/17(放送大学ゼミ2)
2014/03/14
2014/03/11
2014/03/10
2014/03/05
2014/03/03
あやまり堂日記 in パブー(2014年02月)
2014/02/20(「朝のブルジョワジ」作後贅言)
2014/02/13
2014/02/12
2014/02/10(大雪記・てきすとぽいオフ会)
2014/02/03
あやまり堂日記 in パブー(2014年01月)
2014/01/28
2014/01/27
2014/01/22
2014/01/20
2014/01/10
2014/01/07
あやまり堂日記 in パブー(2013年12月)
2013/12/25
2013/12/16
2013/12/12 (マレーシア訪問記3・完結編)
あやまり堂日記 in パブー(2013年11月)
2013/11/28
2013/11/26
2013/11/22
2013/11/18 (あらすじの書き方)
2013/11/15 (マレーシア感想2)
2013/11/06 (マレーシア感想1)
あやまり堂日記 in パブー(2013年10月)
2013/10/29
2013/10/28
2013/10/24
2013/10/21
2013/10/17
2013/10/16 (宇治拾遺物語の完訳記念)
2013/10/03
あやまり堂日記 in パブー(2013年09月)
2013/09/27
2013/09/25 (大学院研究の心得・歴史学メモ)
2013/09/24 (放送大学ゼミ合宿1)
2013/09/19
2013/09/11
2013/09/09
あやまり堂日記 in パブー(2013年08月)
2013/08/30
2013/08/26
2013/08/23
2013/08/22(熱中症の記その3・終)
2013/08/21(熱中症の記その2)
2013/08/20(熱中症の記その1)
2013/08/08
2013/08/05
2013/08/02(宇治拾遺の英訳事始)
あやまり堂日記 in パブー(2013年07月)
2013/07/24
2013/07/22 (放送大学ゼミその2)
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2013/07/08
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あやまり堂日記 in パブー(2013年06月)
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2013/06/07
2013/06/03
あやまり堂日記 in パブー(2013年05月)
2013/05/27(放送大学とマクロス映画祭)
2013/05/24
2013/05/22
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あやまり堂日記 in パブー(2013年04月)
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あやまり堂日記 in パブー(2013年03月)
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あやまり堂日記 in パブー(2013年02月)
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あやまり堂日記 in パブー(2013年01月)
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あやまり堂日記 in パブー(2012年12月)
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2012/12/10
2012/12/04 (電子書籍向きの小説について)
あやまり堂日記 in パブー(2012年11月)
2012/11/29
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あやまり堂日記 in パブー(2012年10月)
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あやまり堂日記 in パブー(2012年09月)
2012/09/28
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2012/09/09(既視感ありあり)
あやまり堂日記 in パブー(2012年08月)
2012/08/27
2012/08/23
2012/08/21
2012/08/16(甲府記1)
2012/08/16(甲府記2)
2012/08/16(甲府記3)
2012/08/10
あやまり堂日記 in パブー(2012年07月)
2012/07/30
2012/07/27
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2012/07/02
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あやまり堂日記 in パブー(2012年06月)
2012/06/29
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あやまり堂日記 in パブー(2012年05月)
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あやまり堂日記 in パブー(2012年04月)
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2012/04/04
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2012/03/21
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2012/03/14
2012/03/12(足利をあきらめるの記)
あやまり堂日記 in パブー(2012年02月)
2012/02/28
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あやまり堂日記 in パブー(2012年01月)
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2012/01/25 (「木屋瀬川合戦」作後記)
2012/01/16
2012/01/16 (ふたたび)
2012/01/13
2012/01/12
2012/01/10
2012/01/04
2012/01/01
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2011/12/28
2011/12/19
2011/12/16
2011/12/12 (作後贅言)
2011/12/12
2011/12/08
2011/12/02
2011/12/01
あやまり堂日記 in テキスポ (2011年12月)
あやまり堂日記 in パブー(2011年11月)
2011/11/28
2011/11/25
2011/11/21
2011/11/10(文学フリマ記・上)
2011/11/10(文学フリマ記・下)
あやまり堂日記 in パブー(2011年10月)
2011/10/31
2011/10/28
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2011/10/21
2011/10/20
2011/10/18
2011/10/13
2011/10/06
2011/10/05
あやまり堂日記 in テキスポ (2011年10月)
あやまり堂日記 in パブー(2011年09月)
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2011/09/28
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2011/09/22
2011/09/21
2011/09/20(誕生日)
2011/09/16
2011/09/13
2011/09/12
2011/09/06(広島旅行日記・上)
2011/09/07(広島旅行日記・下)
2011/09/02
2011/09/01
あやまり堂日記 in テキスポ (2011年09月)
あやまり堂日記 in パブー(2011年08月)
2011/08/31(どっちつかずか……)
2011/08/31
2011/08/30
2011/08/29
2011/08/25
2011/08/22(東京行・絵とライブハウス)
2011/08/18
2011/08/12
2011/08/11
2011/08/10
2011/08/09
2011/08/08
2011/08/05
2011/08/04
2011/08/01
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あやまり堂日記 in パブー(2011年07月)
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2011/07/26
2011/07/25
2011/07/21
2011/07/19 (笠置記)
2011/07/14
2011/07/13
2011/07/12
2011/07/11(長編後記・中編開始の記・一日東京記)
2011/07/07
2011/07/06
2011/07/05
2011/07/01(長編後記)
あやまり堂日記 in テキスポ (2011年07月)
あやまり堂日記 in パブー(2011年06月)
2011/06/30
2011/06/29
2011/06/27
2011/06/24
2011/06/22
2011/06/21
2011/06/20
2011/06/15
2011/06/14
2011/06/08(青森旅行記1)
2011/06/08(青森旅行記2)
2011/06/03
2011/06/02
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2011/05/13
2011/05/12
2011/05/11
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2011/04/27
2011/04/14
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あやまり堂日記 in パブー(2011年03月)
あやまり堂日記 in テキスポ (2011年03月)
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あやまり堂日記 in パブー(2011年02月)
あやまり堂日記 in テキスポ (2011年02月)
あやまり堂日記 in パブー(2011年01月)
1月11日~
1月1日~
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あやまり堂日記 in パブー(2010年12月)
12月25日~31日
12月22日~24日
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あやまり堂日記 in テキスポ (2010年12月)
あやまり堂日記 in パブー(2010年11月)
11月下旬
11月上旬
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10月下旬
10月上旬
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2010年09月11-20日
2010年09月01-10日
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あやまり堂日記 in パブー(2012年08月)

2012/08/27

 
さて週末、録りだめていた「エウレカセブンAO」を14話まで一気に見、
晴れて、手元で光っていたガイドブックを楽しむことができました。
なんといっても、13話~14話前半が、無類です。

トゥルースという声の良い、得体の知れない奴が、
げんこつでニルヴァーシュと戦うのには、何とも感心。
ロボットもので、それをやるか、と身を乗り出して見てました。

またAOは、昔のエウレカセブンに比べて断然、脚本がすぐれてる印象。
ガイドブックを見ると、會川昇という脚本家が、途中から入って大幅に手直ししている、
最後もこの脚本家が全部仕上げる云々とありまして、
それなら安心して楽しむことが出来る模様です。

それにしても、ストーリィ技法も最新版だなあと感心。
12話あたりで出てくるエウレカが、アオをアオと認識しないのを、
ぐずぐず謎解き、煩悶させるのではなく、たいへんあっさり、
「あれは過去のエウレカだ」
と言ってしまうあたり、実に今時だと思われました。
見てる側も、その程度の謎には慣れてるっちゅーわけですね。
 
そんなこんなで。
ぼちぼちと長編も進む一方で、オール読物で一次だけ通ったのを確認。
テキスポの人たちと、「当ったら蟹を食う」
などと言っており、一次だけ通過なので、かにかま、もといはんぺんを買いまして、
金曜の夜に食うておいたところ、
昨日の日曜、祖母の米寿の祝いというので、蟹を食ってしまいました。

曾孫が十四五人、わらわら涌いてきている元気な祖母。
 

2012/08/23

 
新しい本はめったに買わないのですが、
昨日は珍しく2冊購入。
芥川賞の載った文藝春秋と、エウレカセブンAOのガイドブック。

まー、買わんでも良いかなあとも思いました。
こんなもの、もはや読んだって仕方ない、
時間と金を浪費して、結局文句を垂れるだけなのだから、
と思いつつも、この際だから、と買ってしまったわけです、文藝春秋。

受賞者写真を見たところ、いかにもな「少しおかしなところのある三十路女」っぽいので、
もはや読まずとも中味など推察できるのですが、
やはり「この際だから」買ってしまいました。
かれこれ10年以上、芥川賞のたびに買っているので、
ここでやめるのもなあという、惰性で。

さて、そんな大して読む価値の無い愚痴話より、エウレカセブンAOのガイドブックです。
前半14話分のまとめ記事があったりして、
あたしゃまだその半分くらいしか見てないので、おいそれと読むわけには行かんのですが、
パラパラとめくるだけで、わくわくしてきます。

どちらかといえばあたくしも、はや良い歳をしたおっさんなので、
かわいらしいキャラクタに大した愛着は感じませんが、
丹念に創作された世界というのには、相当、惹かれるものがあります。

それに比べると、
「少しおかしな感性を持つ三十路女が、もっとおかしな第三者と交流することによって自我を保つ」
類の、現代小説など取るに足らんと思われるのです。
あらすじすら知らないので、今度の芥川賞、全然違う、すごい作だったらごめんなさい。
 

2012/08/21

 
テキスポ方面の人が、怪談話を書いてネットコンテストへ出そうとしているので、
そういえば、あたくしにも昔書いた短いホラーがあったぞと、
古いフォルダを開いて読んでみれば、
感心するほどに出来が良かったので、締切直前、おたおたと出すのはやめました。
まあ、いずれ機会はありますわね。

さて、200枚あたりに来ている長編は、
そろそろと、
「終ろうと思えば終れる」
地点へ来ているのですが、はて、どうやって終ろうか、終って良いものか、
今ひとつピンと来ないので、
もうひとつの長編を書き始めてみました。
長編というか、今度こそ、短編連作で。
書き継いで、そこそこの量になったら、どこかへ出してみる作戦。

そんなこんなで、PS3を買う時が近づいてきている、今日この頃。


2012/08/16(甲府記1)

 
毎年の夏、青春十八切符発売さると聞けば、旅心浮き立ちて、
今年も何処にか行かざらん、と地図と時刻表を広げて按ずるに、
昨年で三年掛けての日本三景巡りを達成したからには、
扨今年は何処へ行くべきかかと、次なる時代小説の課題を思案しつつ、
いざ甲斐武田の本拠、甲府を見むとて、
八月十二日朝七時十九分の浜松行鈍行に乗り、豊橋を出立す。

天気は最良に非ずして、予報では夕立の恐れ有り。
鞄に折りたたみ傘を入れて、例の如くノートPCで小説を叩きつつも、
時折窓の外、空の色を見るに、富士山は雲の中。
やや不安に思いつつ、十時頃に富士へ着き、身延線へ移る。
身延線の鈍行は、二時間に一本也。
これを逃してはと、大勢乗り込んで、二両編成の小さな電車が満員御礼。
大荷物の身としてはこの先が不安になるも、数駅移るうちに、半分近く降りて、
富士宮を過ぎると、ガラガラとなる。
身延線は大半が無人駅のようで、後ろの車両のドアは開きませぬと、
駅ごとに放送あって鬱陶しい。

十一時前に、身延着。
ここはひとつ、日蓮宗の総本山、身延山久遠寺へ詣でずば通れず、
とばかりに下車して、バスの時刻表を見れば、だいたい三十分ある。
観光案内所の女性に、これも日蓮宗徒かしらんと思いつつ、
「歩いて行くとどれくらいですか」
と問えば、
「一時間以上はかかりますよ」
とのこと。おとなしくバスを待つことにする、のも癪に障るので、
駅前の和菓子屋へ入り、身延饅頭を一つ購入。
傍らの遊歩道のごときベンチへ腰掛け、富士川を眺めながら食う。
できたてとのことで、格別うまし。

バスにて、富士川を渡り、トンネルを抜け、身延の町を通過する。
駅前は都市整備されて瀟洒であり、橋もまた絶景。
対岸の家並もきれいで、
「さすが日蓮宗の本拠地なり。御利益を受けた者も多かりけり」
などと思いつつ、トンネルを抜けて身延の町役場の辺りを過ぎると、急激に寂れ、
工事中の山門をくぐって門内町を進むうち、いよいよ、寂れた観光地のなれの果てという印象を持つ。
バス停の前に、インド風カレー屋あり。
誰が食うのか、と憮然とする。

バス停近くに、「延山茶」の看板を出す茶舗あり。
珍しいと思い、帰りに立ち寄るも、店主おらず、
五分後に再度見ると、店の奥で婆が大の字で寝ておる。
それもまた御利益か。

けだし、バブル期とその直前、
日本の人々が行楽というものに目覚め、大挙してこのような観光地を訪れた、
その一瞬の浮かれ景気の残骸である。
我が隣邑なる蒲郡の三谷温泉なども、一大温泉街の残滓は、
朽ちかけたビルヂング、シャッター通りに見ることができるが、
一瞬の景気に浮かれただけのこと。
その賑わいが復活することは、もはやあるまいと思う。
無論、誠実に、良いものを提供する店は、観光地内で栄え続けるであろうが、
浮かれ景気で始めた輩が、この御時世になって賑わいよ再び――と唱えたところで虚しいだけである。

身延山久遠寺。
日蓮宗は、個人的な印象によれば、日本には稀な、攻撃的というか積極的な宗教である。
あたくしの育った浄土教の類は、
「阿弥陀様が救ってくださる」
と、果ては、何もせんでも救われるから感謝してとりあえず踊れ踊れと言わんばかりの、
まことに気楽なものであるのに対し、日蓮の教えでは、積極的に勧誘(祈伏)を行い、
他宗を排斥する。
南無妙法蓮華経の、ピンピンと髭の跳ねたような文字も特徴的で、
江戸時代などはたいへん流行しており、そういう精神は、なかなか興味深い。

久遠寺は、石段が、苦行である。
それほど各地の石段巡りをしたわけではないけれど、私の知る限り、
この山の二百八十七段は、もっとも急峻かつ苛烈な石段である。
旅の始めに、解脱するかのごとき疲労を覚える。

堂舎は立派。
五重塔を平成になってから建てるなど、まことに、日蓮宗は現在でも生きていると感ずる。
立正安国。
「正」を、法華経というより、正しい道徳というか、正義と置いたなら、
これほどの真実はあるまい――と、
にわかに昨今の愚かしい政治方面が思い出されて、不愉快になる。

便所すこぶる清浄なり。

奥の院へ行けば富士山が拝めるとのことだが、
曇天のため、見えるか疑わしく、奥の院行きのロープウェイは取りやめ、
身延線へ乗るべく、慌てて下山。
石段でひざが大笑する。

駅でうどんを食い、再び身延線へ乗り込むと、今度は乗客多数あり。
狭い四人がけ席に傍若無人に荷物を置き、足を広げて居眠りしたふりをする、
肥えたおっさんのはす向かいに、辛うじて座る。
とはいえ、このおっさんのお陰で、私個人は、混雑中も快適なり。
(私の向いは、おっさんの荷物である)

五分遅れ、甲府駅へ四時前に着く。
駅から五分のところにワイナリーがあり、四時からワインセラーツアーがあると、
インターネットで調べてあれば、あたふたと出向き、ツアー代300円を支払う。
さどやワイナリー。
甲府でも、もっとも古いワイナリーのようである。
日本ではないような建物、スタッフも日本人離れして洒脱。
されど、敷地内に荒神の社があるのがおもしろい。
フランスの匂いを持つスタッフの説明を受け、ワインを試飲し、良い心持ちでホテルへ入る。
駅より徒歩2分という甲府ホテル。
すなわちワイナリーからも徒歩5分。
すべて計算尽くである。

夜は、小作という有名な店で、ほうとう。
美味なれど、要するに、味噌鍋である。
熱々、ハイボールとビール一杯。



2012/08/16(甲府記2)

 
二日目、朝。
駅前にレンタサイクルのあることを知っていれば、
9時の開店時間を待つべく、駅前ドトールで、コーヒー、サンドイッチの朝食をとりつつ、
長編の第三章を構想する。

レンタサイクル、電動の、真っ赤な自転車なり。
武田の赤備え。自転車まで真っ赤である。
武田通りをまっすぐ北上し、武田神社へ。
甲府の町を南北に貫く道なれど、存外狭い。
山梨大学、もと武家町のあたりを通って、神社へ。
神社は、躑躅ヶ崎館の跡地に、明治年間に成立したものらしい、武田信玄を祀る。
宝物館のおばさんに聞けば、神社の正面、右側の狛犬のあたりより、富士山が見えるとのこと。
ただしこの日は天気悪く、見えず。

昇仙峡を目指す。
十キロばかり北にある、絶景の土地とのこと。
レンタサイクルのスタッフへ聞けば、
「楽勝で行けますよ」
とのこと。しかるに、
「途中でバッテリーが切れたら、ただの自転車だから」
と脅されて、戦々恐々と進むうち、股関節が痛くなって閉口する。

途中、オギノなる、地元有力スーパーで、おにぎりと水、安倍川餅を購入する。
この地は、お盆に安倍川餅を食う由。
さらに進んで、途中に八幡社、和菓子屋二軒に立ち寄る。
和菓子屋ではやはり安倍川餅を売る。
おはぎと、煎餅をそれぞれ購入して、先へ進む。

昇仙峡までは、ひたすら山道。
電動自転車とはいえ、自らこがなければ進まないため、汗ずく、
しかも日差しのきつい一本道で、焦げる。
一時間も進んで、もうこれ以上は無理だ、と思った頃に何とか到着。

夏期自動車進入禁止、観光馬車だけ通れる――とあるが、
乗用車が次々と侵入する。
いずれも品川、横浜など遠方より来た車で、ぴかぴかに磨き込まれた、
自慢の車だと思われた。

自動車は禁止、馬車は許可、さて自転車はどうなのだろう、と思いつつ、
掲示も無し、とりあえず馬車は軽車両であり、自転車も軽車両であるからにはと、
傍若無人に侵入する自動車の尻について、我が赤備えの電動自転車も侵入する。

快適きわまりなし。

渓谷の木陰を、電動自転車で進むことほどの愉悦はほかに知らない。
陸奥、奥入瀬渓谷に比べれば、谷川沿いの道は高く、
水辺より離れて進む点で、やや魅力に欠けるが、
大仏岩など、進むにつれて左右に見える奇岩の数々は、実におもしろい。
岩の大きさ、外観、全体的に武張っている印象である。
羅漢寺あり。
すべて小説に使い得る。

奥へ進むにつれて人が増えてくれば、最奥のロープウェイは断念。
中国人が写真を撮りまくる姿を眺めながらおにぎりを食うて、下山する。
下り自転車の爽快さは、筆舌に尽くせぬ。
奇声を発して下りに下れば、往路の三分の一くらいで下界へ着く。

レンタサイクルに一度戻り、バッテリーを交換してもらって、
甲斐善光寺へ。
ちなみに昇仙峡往復に、バッテリーは充分であった。
こんなことなら、エコモードばかりでなく、パワーモードで登れば良かったと、
丸太のような足を撫でながら愚痴る。

甲斐善光寺は、存外小さい。
茶店が一軒。
東日本最大の木造建築とのことだが、それより、周囲の葡萄畑がまことに印象的。
青々とした葡萄棚の中に寺がある。
それは、東光寺という、甲府五山筆頭の寺へ詣でたとき、いっそう感ずる。
すがすがしい。

スイスで見ていた葡萄畑は、ワインのための木が並んでいるものだが、
こちらはそのまま食うものを収穫する、葡萄棚が多い。
今は、小粒のデラウェアが最盛期とのこと。一軒の直売所へ入り、家へ送る。
試食、うましうまし。

返却時間まで小一時間あれば、
市街地を周り、甲州印伝を見て土産に購入し、
また甲府城へのぼる。
工事中であり、雨もぱらつきだしたため、もはや人はいないだろうと、
頂上で市街を見渡しながら安倍川餅を食っていたら、人が来て恐縮する。
この安倍川餅は、ふつうの餅である。
一切れで腹がふくれるというものが五つもあり、
どうしてくれようと、途方に暮れる。
結局、二つ食って袋へ戻す。

夜は、名物の鳥もつ煮を求めて、
これまた駅前、小作のすぐ近くの、奥藤本店へ。
ここが、B1グランプリへ参加した店とのこと。そば屋である。
鳥もつ煮は、そば屋の一品料理が発祥。
味の濃い、醤油からいたれに、鳥のレバーやらハツなどが煮込んであり、
美味なれど、奥深くはなし。
定番メニュを頼めば、盛りそばに、白飯、鳥もつ煮、冷や奴が出てきて腹一杯である。
餅を食うたせいである。

 

2012/08/16(甲府記3)

 
三日目、八月十四日火曜日。
この日は朝早くの身延線で、富士宮を目指す。
7時19分発。
この時間であるし、お盆期間だから混雑することはあるまい、と予想したところ、
やはりガラガラであった。

朝食に、駅構内のパン屋で、サンドイッチとコーヒーを求め、
安倍川餅とともに車内で食う。
客少なければ、平気である。

石川淳選集、夷齊筆談というような随筆を読み始めるが、
これは時代が違って閉口。読めなかった。

外は次第に雨、激しくなれば、昨日でなくて良かったと思いつつ、
身延を過ぎ、富士宮で下車するころには、土砂降りになっており、
富士山浅間神社へ詣でようという心づもり、
さてどうしようかと、駅舎より大雨の外を見て茫然。
しかるに、東海道線が浜松あたりで不通になっており、新幹線まで止ったと、
掲示されていたため、富士宮やきそばくらいは食わねばと、
大雨の中、小さな折りたたみ傘でとぼとぼと歩いて行く。

富士宮には、浅間大社と、もう一つ、大石寺という名所がある。
日蓮宗の古刹である。
というより、創価学会がもと属していたところ、と言った方が分りやすい。
日蓮宗は、前述したとおりまことに積極的、攻撃的な宗派であり、
このせいであろう、内部対立も時に激烈。

付け焼き刃ながら、wikipedia等で読んだところによれば、
日蓮の高弟の一人が、師の亡き後、内部対立によって身延を出て(追い出されて)、
富士宮付近へ下り、大石寺を拓いたとか。
戦前、創価学会の前身なる、法華講の一つが熱心に活動、
戦後やがて莫大な財貨を寄付したため、大石寺の日蓮正宗は一時、大いに賑わうも、
やがて創価学会の法華講と、大石寺の法主側と仲違いして、正宗から破門、
一気に金づるを失った上に、別の一派もこのころ分離独立、
これに加えて、従来より身延に残っていた弟子の系統と、大石寺派との対立もある、
と、日蓮宗は一朝一夕には、読み解くのすら出来ないほどに複雑に入り乱れている。

で、大石寺には過去、創価学会の寄付による、広壮な建造物が幾つもあり、
偉容を誇っていたのだけれど、破門した奴らの建物なぞ残しておくな、
とばかりに破却、解体して別の建物を建てるなど、
傍目には平安時代の僧兵騒動と変らぬ有為転変がある由、これは是非見ておきたい――、
と、のんきな物見遊山詣でしようと思うたら、
お盆休みは、バスが一日一往復。
熱心な日蓮宗徒が休む折に、とても私などが行ってられぬと、
あきらめて、富士宮やきそばを食うて帰りつく。
美味なれど、ふつうの焼きそば。

電車は割とわりと早く復旧していたようだが、遅延あり、本数減少につき、
乗り心地最悪。
ぎゅうぎゅう満員の、立ちっぱなしで帰着して、疲労困憊。

懲りた山梨。
そういえば、毎度風土女性の美を見るに、
これも武田騎馬隊のごとしと、苦笑する。
お盆観光客かもしれず、美人も多いだろうが、まあ、勝手な印象。
 
その他、余事ながら。
山梨の人、富士山は山梨のものとする。
東海道の人間、富士山は海側から見るものなので、甲府駅にて、
山稜の上に富士山を配するモザイク画を見て、なるほどと思う。

武田の武将祭における、武者行列は世界一とのこと。
赤備えの一行。
これもまた、武田武田。

干しぶどうは、国産のもの稀なり。
物産センターのようなところへ行くと、
「高温多湿の日本では、国産の干しぶどうは作れません」云々と掲示。

武田軍記は、江戸初期から盛んになる。
今有名な記録、絵図などの大半は、江戸時代のもの。
空想の産物でもあるまいが、戦国・武田信玄直接の遺物は、存外少ない由。
それゆえ、多分に理想化されている。 
 

2012/08/10

気づけば8月10日。
オリンピックやってます。

わあわあ騒がしい、特に陸上競技を見ていると、
「バキ」に出てくる範馬勇次郎が思い出されて仕方がありません。
ぼんやりした記憶ですが、
「技術・鍛錬など弱者のすることだ」
「強者とは常に強者なのだ」
というような台詞(実際、こんなこと言ってないのかもしれません)。
徹底的に鍛えた技の極致が、
オーガという最強生物の、技術もない、ただのぶん殴りに粉砕される。。。的な。

TV取材の品の無いことは、あちこちで言われていますが、
あたくしのメモ:
選手インタビューで「そうですね」が多いのは、同じ質問が繰り返されるせいかもしれない。
勝利者インタビューを受け、あっちのTV局へ出た3分後にこっちのTV局へ出て、
「すばらしい試合でした!」と、またまた褒められたら、
「ソーデスネ」
と言うしかない、のかもしれません。

「4年後を見据えている」
日本国内には、彼のために代表候補を逃して臥薪嘗胆、
4年後を期している人がたくさんいると思われます。

だいたい柔道の終盤で、飽きる。
「おお、オリンピック始まった!」
と、わくわくして柔道を最初の数日見て、
だんだん太った人が出てくるうち、まだやってる、、、と思うようになって、
後半、陸上が始まるころには、日本人が情けないこともあって、
まー、どっちでも良いや、と思いはじめる。

結局、一番の気合が入っている人が、一番を取ってるような。
柔道で唯一金を取った人なんて、範馬勇次郎でしたし。


というわけで、長編は第二章が終了したところで放置。
若干、
「何だか気乗りしないぞ」
という懸念も出てるのですが、
間もなく山梨へ行くので、その往復で、さっさと書き上げることができたらと思います。