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カメラは嫌い

人懐こくて、傍に居る事が大好きだから撮影は出来るけれど
水無月ほどカメラというものを嫌う猫は少ない。
あまり動く子ではないから撮影し易いのだけれど……
何枚も撮り続けていると
こうして横を向いて、目を閉じてしまう。
彼は世界を閉じてしまう。
水無月は人が大好きで、嫌われる事をしないだけで
本当に猫らしい、自分勝手すぎるところを隠しているだけなのだ。

かぎ尾

若い頃は何かに引っ掛けてしまって
驚くくらいの声をあげて暴れまわった「かぎ尾」
くるくるに渦巻き状になった水無月の尾
窓の外の小鳥や、飛鳥を見つけると
このかぎ尾を「ブンブン」とふるのだ。

この画像は、飛鳥が遊んでいるのを見ているところだ。

たぷん

人は大好きだけど、触られると毛繕いする。
決して自分自身以外のニオイをまとわない。
だけど太りすぎた身体は彼の思うように動けない。
やっと痩せても余った皮膚の皺が邪魔をする。
だから……
水無月はコーミングが大好きだ。
誰かと一緒じゃない、コームを持つ人と1対1になれる時間
だけど仕上がりに撫でると、こうして顔を洗う……

水無月

2000年初夏生まれ
初回の健康診断で生まれ月を想像して
6月だろうといわれたから「水無月(みなづき)」

愛嬌はあるけれど名前のような古風な格好良さはない。
多くの人が、その大きさと人懐こさから「にゃじら」と呼ぶ。

水無月が成猫になりきってから
知らされたことだったのだが
彼ら兄弟は、保護した人が既に飼育するつもりで
情が沸いていたのだし、旅行から帰ってきたら
1匹しか居ないという状態に大いにもめたのだという。
仲介した人の勘違いが招いた出会いは
どちらの家にいても多数の猫と暮らす羽目になるという
水無月にとっては有りがたくない事実だけだった。
大人になってから兄弟に会わせてみたが
特にケンカをするわけでもなく、特に寄り添うわけでもなく
一通りの挨拶を済ませると互いに離れていった。
保護主さん宅に残る子も水無月と同じ性格なのだと笑っていた。
人が大好きな彼らはケンカなどしない。
互いの飼い主の腕の中に居られることを優先して
もう記憶にない雄猫との遭遇を無難にやり過ごした。


2012年秋・彼は倒れた

不動の3番目と書いた水無月だが
2012年の秋、カリシウイルスの後遺症と共に複数の異常を起こして倒れた。

他の猫からは離して、私の寝室に移動させた。
ほぼ24時間体制で様子を見ているが、治療はしていないので
延命処置と本人の生きる意志だけで持っている。
現在、体重は4kgもない。

そこまでなっても、どこか気を使う子で
そこまでなって、やっと少しの我が侭を覚えた水無月である。

桜が満開になるまで
夏の日差しが眩しい日まで
水無月は傍にいてくれるのだろうか。

口内炎(カリシウィルスの後遺症・発症はしていない)のせいで
水さえ飲むのが辛くって、食べ物は少ししか取れなくなった。

毎日見ているのだから、黄疸が出ていることも
おそらく肝臓と腎臓の両方が、弱ってしまっていることも
検査なんかしなくても解っている。
獣医で緊張して急逝する子も多いのが猫だ。
水無月は神経質なのだ。
獣医は連れて行けない。
たくさんの色々な動物を診て来た獣医より
10年以上も水無月を見てきた飼い主の目を信じている。
獣医は手助けしてくださる良きパートナーだ。
水無月の生きる力を増やすのは飼い主の責任だと思う。

どうか、秋の風が吹くまで傍にいて欲しい。
何匹いても、水無月は1匹だ。
かわりなんて存在しない。

貴方と同じ。
どの命も、たった一つで
けれど、必ず終わりが来る。
諦めないで欲しい。
生きていて欲しいと私は願ってやまない。


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