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ソフトカバー児童書の物語構造

 この章で論じるのは、児童書の「ライトノベル化」とりわけソフトカバー児童書におけるトレンド変化の考察です。

 前章のお二方が指摘したとおり、ゼロ年代の中盤ごろからソフトカバー児童書の分野で、マンガ・アニメ系のイラストを起用した「ライトノベル風」の作品が数多く刊行され出したといった動きが「ライトノベル化」言説が起こったきっかけです。
 前二章では、イラスト及びキャラクター設定のアニメ・マンガ系へのシフトを、出版社、作家の動向を追うなかで紹介がされました。そこで、最後に私が指摘したいのは、作品の内容面、特に物語構造のレベルでの読者の嗜好の変化になります。
 
 ひと口に「ライトノベル化」と言っても、単にアニメ・マンガ系へのイラスト・キャラクター設定の変化は、すでに90年代から徐々に起こっていたと前章で述べられました。
 そのなかにあって、現在のソフトカバー児童書の分野でトップの人気を誇り、ライトノベル化した作品の代表とされるのが『妖界ナビ・ルナ』『若おかみは小学生!』『黒魔女さんが通る!!』の三作です。
 上記の作品は、イラストとキャラクター設定がマンガ・アニメ的な「キャラクター小説=ライトノベル」と形容できる作風であることはもちろんのこと、そのほかにもう一つ、それまでの児童文学とは趣の違う「ライトノベル的」と言える特徴があります。
 

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