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追跡

”浮鄕、ヴァンツ両名は直ちに世界を渡りイグニスへ

 記憶の断片を辿り、離反者を追跡・殲滅せよ”


「追跡と殲滅とかめんどくせぇなぁ」

「任務だ、愚痴を言うな。」

「わぁってるよ。真面目だねぇ 浮鄕は。 てか離反者って誰だよ。名前ぐらい書いとけって思わねぇ?」

「・・・」

「はいはい、『詮索はするな』ですよね~。じゃ、さっさと終わらせちまいますか~」


言葉を言い終える前にヴァンツは手のひらを正面に向けてかざした。

空間の歪みと同時に二人の正面に先が何も見えないほどの真黒な空間が現れた。

二人が空間に入ると同時に黒い空間は消滅した。



進行

「誘いに乗ってきた・・・か。指令がフォルツなら妥当な判断だな」


草原の真ん中。一人の男がたたずんでいた。

名を黒土。組織を離反し追われる身となった男。


「フォルツなら本命にも人を送ってくるか。早く移動したほうが良さそうだ。」


手をかざした先に出現する黒い空間。

黒土はその先を見つめながら呟く。


「この先に何が待っていようと私は貴方の意志を継ぎます。マスター」


空間の中に消えた黒土。

思惑を知ろうとするフォルツ。

組織の命で動く浮鄕とヴァンツ。


それぞれの思惑を胸に異世界を渡る者達の物語が始まる。


八ツ原

「ここは森・・・か、広いな」


渡り路を通った先、黒土が付いた場所は広葉樹の茂る森だった。

あたりに風が吹き抜け木の葉を揺らしている。


「微かに反応がある。近いな」


黒土が見る手の甲には円形をした蒼いガラスのような物がついた籠手がはめられていた。

そのガラスの中で微かな赤い光が光っているのがわかる。


「この森の中か、あるいはその近くと言ったところか。まずは森の周囲から調査するか」


歩き出した黒土の耳に微かな声が聞こえてきた。


「あやつ人か?何もないところから突然現れたぞ、面妖な」

「怖い、近づくな。喰われるやもしれんぞ」

「怖い怖い、近づくな逃げろ」


(話し声か・・・。気配はするが雑多だな。小さすぎて掴みきれない)

(この世界には小人や妖精のたぐいでもいるのか)


「この世界でのキーはこの気配に関係するのかもしれんな」


森の出口へ向かって歩く黒土の周りでは絶えず小さな気配や話し声のようなものが聞こえる。


「やっと出口か、意外に広い森だったな」

「反応が近くなっている。森の中ではなく外で正解だったか」


黒土が森を出て土で出来た道を踏みしめた時――。



「あなた、そこで何をしているの」


声がした方を振り向いた黒土が見たものは学生服に身を包んだ一人の美しい女だった。




奥付



次元の旅人


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著者 : ロミナ・ストロジー
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