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『夢』見続けていますか?

子供の頃、誰もがみんな夢を持っていた。それは実現性の有無に関わらず壮大な夢
だった。プロ野球選手、お医者さん、パイロット、女優、お花屋さん、保育士さん。
漠然としたイメージのみの夢であったとしてもその夢を見ているのが純粋に楽しかった。

 

そんな子供の頃見ていた夢が時の経過、自分自身の成長過程において、より実現性を
帯びた夢に変化していく。夢を実現させるために高校を選び、大学を選ぶ。
また、人によっては専門学校で特殊技能を学ぶ。そうして夢をより形にしていく。

 

人によってはこの実現性を考えた時点で夢が壊れてしまうこともある。
そして、ここで新たな夢を見出す人と、夢が見つからない人に分かれてしまう。
新たな夢を見出した人はその夢に向かってまた走り始める。

一方、新たな夢が見つからなかった人は、何となく日々の生活を送り続ける。


その結果、就職先についても、とにかく大企業、安定した企業、収入の良い企業など、
おおよそ夢と呼べるものではなく、現実のみを見て今後の人生を選択してしまう。

実は私もそんな1人。子供の頃は漠然とパイロットに憧れていた。
日々、コックピットに座っている自分を想像しては夢を見続けていた。
そして中学生になった頃、パイロットという憧れの職業がどれほど困難な職業である
かを知ることになる。強靭な肉体と精神力、確かな知識と技能、お客様の生命を
預かるとても大きなプレッシャーの克服。


 

私は現在の医学で例えれば体重1000g未満の超未熟児でこの世に生を受けた。
そのためか幼少期は特に身体が弱く、幼稚園の頃まではよく熱をだしたりして、お休みする子供だった、
でも、パイロットになりたいという夢だけは見続けていた。

小学生から中学生になるにつれて病弱な点は克服できるようになっていた。
でも、憧れのパイロットになるだけの強靭な肉体は持てないと悟った。
普通の身体検査よりもはるかに厳しい身体検査をクリアし続けなければならないからだ。

 

その現実を知ってから私の夢はなくなった。自分が何を目指したいのかを見失った。
そして、何となく自宅から近いというだけの理由で工業高校に進学した。
当時の中学の担任からは3者面談の席上でも叱られた。何故もっと上を目指さないのか?
それは、当時の私には新たな夢がなかったからだ。
中学の延長線で同じような授業を受けるよりも工業高校の方が楽しいかもという単純な動機だった。
そして、高校3年生になり現実のみを見て今の会社を就職担当の先生の推薦で選んだ。


 

あれから、23年の歳月が流れた。
企業人としての生活を送りながらある日突然降ってきたかのように私の中に夢が芽生えた。
法律を勉強して、司法書士になりたい。大学にいってみたい。

 

しかし、その夢が芽生えた時は既に結婚していて、1人息子という子宝も授かった後
だった。せっかく夢が芽生えたのに、現実がその夢の実現を許してはくれなかった。
そこで私は考えを変えた。私自身の夢ではなく、息子の夢を叶えたい。それが私の新たな夢になった。


 

息子は小学生の頃、明確な夢を見てはいなかった。あれは確か小学校の卒業式。卒業証書
を受け取る際に自分の夢を語る場面があった。プロ野球選手やプロサッカー選手、看護士、
女優など、子供達の夢が飛び交う中、我息子だけは違った。
「まだ将来の夢は見つかっていません。中学生の3年間で夢を見つけたいと思います」
夢がない?正直驚きが隠せなかった。しかし、息子は本気で夢を探そうとしていると感じ
た。きっと揺ぎ無い夢を見出してくれるだろうと、その時は思った。

そして中学生活の中で見出した夢。それは小学校の教師になることだった。
私は正直嬉しかった。選んだ職業に対してではない。息子が明確な夢を見出せたことが
とても嬉しかった。何故なら当時の私が夢を見出せなかったから。

今は息子の夢を叶えてあげたい。そのための協力は惜しまない。必要とあらば借財して
でも息子が見出した夢を叶えてあげよう。それが私の夢。親子共通の夢。
その結果仮に失敗したって良い。また新しい夢を見出す手助けをすれば良いのだから。

 

人は大人になると夢を見ないと言われる。現実社会に身を置いたが最後、新たな夢を
見出すことはとても大変なことなのかもしれない。
しかし、夢がないと日々の活力さえ失われてしまうような気がする。
ただ漫然と会社に行き、仕事を終えて・・・の繰り返しの日々。

 

なかには趣味に没頭する方もいる。趣味を通じて夢を見出してる方もいる。
私もその1人。まだまだ始めたばかりだが、バイオリンを習いだした。
夢は、葉加瀬太郎氏の情熱大陸を自分で奏でること。ほんのささやかでちっぽけな夢なのかもしれない。
でも、夢の大小は問題ではない。要は夢を見続けられるかということ。
そのことにとても大きな意義があるのではないだろうか?

 

子供の頃、ワクワクしながら見続けていた夢。夢の形、内容こそは違えども夢を見る
のはとても大切なことだ。日々の生活の糧、或いはうるおいに繋がるはず。

 

思い出してみてください。子供の頃ワクワクしながら見ていた夢を・・・
そして、その時のワクワク感を・・・


 

現代社会においては、メンタル系疾患が猛烈な勢いで蔓延している時代。
この原因のひとつが実は、夢を見なくなったことではないかと思う。
ひたすらストレスに耐え続け、自らの内側に溜め込み、それを昇華させる手段もなく、
挙句の果てにメンタル系疾患を発病する。

 

もし、夢を持っていたら、夢を見続けていたら・・・
少々の苦境にあったとしても、それを昇華させてくれる武器になるのではないだろうか?

 

私も今、メンタル系疾患に悩まされている。もう2年6ヶ月の歳月が流れようとしている。
会社も休職中の身。


 

そんな最中に息子の高校受験があった。息子は着実に自分の夢に向かって進んでいる。
それは私にとっても夢が着実に進んでいる証。
親子共通の夢と私自身の夢。夢を見続けることによって人は強く優しくなれる。
療養自体はマイナスだけど、それによって得られたプラスの結論。

 

貴方は夢を見続けていますか?


奥付



夢、見続けていますか?


http://p.booklog.jp/book/33795


著者 : takumi626
著者プロフィール:http://p.booklog.jp/users/takumi626/profile


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