目次
1 捨てられなかった20ページ
2 ウルトラマンのお尻は好きですか
3 ユリちゃんとNコロ
4 国産車はプラモ・外車はミニカー
5 アメリカンドリーム
6 1/28のサーキットの狼
7 スーパーカーショーの謎
8 初恋!? 赤いスポーツカーとの出会い
9 タツヤ君とスーパーカー
10 タツヤ君とサイクリング
11 夢をドブに捨てた少年の日
12 キットカーはきっと勝つ
13 木で出来た飛べない飛行機 マーコス
14 森から生まれ森に消えた 幻のマーコス
15 1964年(昭和39年)はどんな年
16 マーコス 補足
17 懐かしのクルマ広告クイズ
18 人生の分岐点がキター!
19 スポ根!!
20 恐怖の素引き練習
21 アーチェリー一式ください
22 やるしかない! 決断の夏
23 汗と油まみれの夏休み
24 重い仕事の重み
25 ディーゼルの地響き
26 一回り成長した夏
27 部活! アーチェリー
28 薄い板の重み・アーチェリー上達の壁
29 知られざるアーチェリーの2分間
30 アーチェリー王子を見てきた先輩
31 アーチェリー・クイズの時間です
32 続・アーチェリー・クイズの時間です
33 先輩が教えてくれたこと
34 アーチェリー部のピンチ
35 秘密のアーチェリー練習場
36 ガクイン!! アーチェリーの技
37 精神鍛えるには試合に沢山出ること
38 ASAREN!! 高校アーチェリー
39 アーチェリー・プロショップ
40 夢の職業~アーチェリー・ショップ~
41 ミスター・アーチェリー
42 打倒! 仙台育英
43 仙台育英に挑戦!
44 仙台育英に勝った日
45 ワクワクドキドキ・インターハイ
46 初恋のインターハイ
47 雨と涙のインターハイ
48 インターハイの結末&初恋の結末
49 18歳の進路
50 頑固オヤジのアドバイス
51 旅立ちの日
52 自動車教習ショー
53 クルマの運転って?
54 秘密の特訓
55 焦りの教習のなぞ
56 卒業検定の心理状態
57 免許取得後…初運転の日
58 初運転の行き先
59 1983年(昭和58年)はどんな年
60 こげ茶色のカローラ
61 コーナリングの魔術師って?
62 事故った!!
63 ウエルカム! 大学
64 工大アーチェリー部の勧誘
65 新1年生は救世主
66 恐怖のカキーン病
67 アーチェリー部の部室にて
68 春合宿の午前
69 合宿の打ち上げコンパ
70 内なる声
71 試練のリーグ戦
72 若者の迷い
73 山本選手とアーチェリーの極意
74 アーチェリー王子に刺激された私
75 90mに矢が届かない!?
76 盗難事件発生!?
77 悶々とした日々
78 誘いの罠
79 春のトキメキ
80 自信はどこに…恥ずかしさ
81 ステップアップ
82 インカレに挑戦
83 インカレの手土産は?
84 僕はガクインの学生?
85 運命のアルバイト
86 バイト先の女戦士たち
87 課長の秘密とガンシン
88 課長との距離が縮んだ日
89 危険な課長
90 ビデオデッキ要りませんか?
91 課長との危険な取引
92 課長ごめんなさい!!
93 課長の意外性
94 課長のスポーツカーとは!?
95 課長のスポーツカーの正体
96 憧憬復活
97 赤いスポーツカーとの再会
98 赤いスポーツカーの行方
99 おバァちゃんのアドバイス
100 おバァちゃんの思い出
101 おジィちゃんとヘルストロン
102 大正生まれは強かった
103 おバァちゃんの仕返し作戦
104 心に刺さったおバァちゃんの一言
105 冬は最大のチャンス
106 障害者アーチャー
107 ある障害者の職業
108 印刷業とは
109 印刷業に就きたい!
110 留年決定!?
111 リーグ戦の初制覇
112 屈辱と…新たな目標
113 女子大に潜入!!!
114 女子大生に技術指導!!!
115 孤独と東西対抗戦
116 東西対抗戦で男を上げろ!
117 天狗になった私
118 女子大と夏合宿!!
119 女子大と夏合宿は気が散る
120 女子大との夏合宿は暑かった
121 夏合宿の打ち上げ
122 個戦でアクシデント!?
123 怪我を秘策で乗り切れ
124 個戦・本当の敵は?
125 チャンスはいつも突然訪れるもの
126 彼女からの手紙
127 募る思い
128 初デート
129 彼女のお願い
130  ドライブ&デートの計画
131 動物園の2人
132 彼女の秘密
133 彼女と初ドライブ
134  松島のハプニング
135 松島で途方に暮れる2人
136 水族館の2人
137 赤い橋の伝説
138 国体に初出場
139 鳥取国体の開会式
140 鳥取国体と民泊
141 湖のほとり鳥取国体
142  試合前日に緊張する国体
143  いよいよ試合本番! 鳥取国体
144 国体に悔し涙した日
145 彼女からの指摘
146 器の大きい男になれ!
147 急接近
148  結婚の約束
149 彼女のアパートにて
150 天国と地獄
151 チャンス到来
152 シルバーリング
153 決心
154 大学生活の未練
155 事実を打ち明けた日
156 雪の中を追い掛けて
157 彼女の本心
158 影絵作品
159 ラスト・ショット

閉じる


1 捨てられなかった20ページ

ブリキのクルマ、ゼンマイカー、ペダルカー、ミニカー、プラモデル、ラジコンカー、クルマの本、雑誌、カード、コミック、カタログ…etc

クルマ好きの少年なら誰でも、過去にた~っくさんのクルマのアイテムを持ってましたよね…?

寝る間を惜しんで作ったプラモ…、

目を輝かせながら何度も開いた、好きなクルマの雑誌など…。

ところが…、

あんなにあったクルマのおもちゃ類は、今はどこに…?

気に入ったはずのグッズも、成長と共にしだいに飽きて捨ててしまいました…。





捨てたのは、おもちゃだけではない…。

『大場モーター』さんでクルマを修理している男達を眺めていると…、

「将来俺も整備士になるゾ!! 」と…、

夢見ていたことを思い出しました…。





そう、子供の頃に描いた将来の夢も捨てていたのです…。

大人になることは夢をあきらめることは、どこかで聞いたセリフです…。

確かにそうかも知れない…。

年齢と共に、世の中の現実に打ちのめされて、少年の頃の夢を忘れてしまうのでしょうか…。





たった一つ…。

捨てないで保存していたものがあります…。

日本メールオーダー社刊、『モーターカー』の冊子…。

小学5~6年の頃、毎月一冊づつファイルに綴じていく雑誌でした…。

その『モーターカー』誌で、世界各国の過去現在のクルマを知ることができたので…、

私にとっては、クルマ博士みたいな本でした…。





ほとんど捨てたのに…、

P.1261~P.1280のページだけは、大切にとっておきました…。

それには理由があります…。



2 ウルトラマンのお尻は好きですか

目を閉じて想像して下さい…。

ウルトラマンが、手足を真っ直ぐに伸ばして飛行するポーズを…。

その姿で、最も格好いいのは…、

『ウルトラマンのお尻』だ、と思ってるのは私だけでしょうか…???





優秀なスポーツ選手は、今も昔も、素晴らしい肉体美を備えてることは誰もが認めることです…。

鍛え上げられた筋肉、均整のとれた身体…。

男女問わず、永遠の憧れですね…。

これは、スポーツカーのスタイリングにも当てはまります…。





ポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニ…。

スーパーカーをはじめ古今東西、人気があるクルマは流線型…!!!

日本車でも、トヨタ2000GTやフェアレディZ等の人気が、何十年たっても廃れないのは…、

やはり、肉体美が光っているからだと思います…。





私の場合、ロングノーズ&ショートデッキのスタイルが特に好きです…。

さらにリアがス~ッときてキュッ…、

意味解りますか…??

つまり、いかにも速そうな後ろ姿…、

そう、『ウルトラマンのお尻』みたいな、シェイプアップがイイのです…。





ある日の午後のことでした…。

多賀城市内を自転車でぶらぶらしていると、勇ましいエキゾーストノートがこだましました…。

音の主を捜しましたが、そのクルマは車高があまりにも低すぎてよく見えません…。

信号が替わると、周囲の車両の間から…、

真紅のスポーツカーが姿を現しました…!!!





ロングノーズ&ショートデッキ…。

いかにも速そうな流線型で、誰が見てもスポーツカーと判るでしょう…。

まさにスポーツカーを絵で描いたようなクルマです…。

小学6年の私がしびれるのに多分、1秒とかからなかったはずです…。

後ろ姿がまたカッコイイ~。

ボンキュッボンのウルトラマンのお尻です…。

そのお尻に見とれているうちに、クルマはどんどん離れていく…。

私は、無我夢中でペダルを踏みましたが…、

とうとう見えなくなってしまいました…。





あのスポーツカーは、いったい何という名前だろう…!?

あんなカタチ見たことない…。

いや、どこかで見たような…。

そうだ、『モーターカー』誌に載っていたはずだ…!!

私は急いで帰宅しました…。


3 ユリちゃんとNコロ

「おかあさん、ただいまー。」

「おとうさん、おかえりなさい。ごはん、できましたよー。」

「おいしいねー。」

「あらそうー。」





クルマが好きな人なら、きっと子供時代にクルマに関する思い出があると思います…。

私の場合は、忘れることができない…、

幼なじみのユリちゃん…。

そして…、

初めて乗ったクルマ、『ホンダN360Ⅲ』…。

「ビイイイイィィンンンンン~!  ビイイイイィィンンンンン~!」

ホンダのサウンドって、まるでエレクトーンを奏でてるみたいだな…って私はずっと感じてました…。





ユリちゃんの家はすぐ裏にあって、幼少の頃毎日のように私は遊びに行ってました…。

ユリちゃんは、目がくりくりっとしていて…、

真っ黒なおさげ頭…。

何歳も年下なのに、私よりはるかに活発…。

ままごと遊びではいつもお姉さんのように、遊びの主導権を握っていました…。





「しゅっぱつ、しんこー。」

「しゃしょうはユリで、うんてんしゅはマーくんねー。」

「がたーん。ごとーん。」

「きっぷはいかがですかー。」





マイカーにようやく手が届く時代でしたが、我が家はまだその頃クルマを所有してませんでしたので、家族で出かけるときはいつも電車かバス…。

そんなある日…、

裏のユリちゃんの家からあの音が聞こえてきたのです…。

「ビイイイイィィンンンンン~!  ビイイイイィィンンンンン~!」

『ホンダN360Ⅲ』です…。

ユリちゃんのお父さんが月賦で購入したホンダに、私はユリちゃんと一緒に、あちこちにドライブに連れて行ってもらいました…。

ある時は山に、あるときは海に、ユリちゃんと共に乗せてもらえるのが本当に好きでした…。





そんな楽しい日々に、終わりがやってきました…。

近所が騒がしいのです…。

ユリちゃんが、タクシーにひかれた…!

大騒ぎになりました…。





「うんてんしゅさんはわるくないの…。
とびだしたユリがわるいの…。
だから、うんてんしゅさんをいじめないでね…。」

クルマが大好きだったユリちゃんの、最後の言葉だったそうです…。

それから間もなく、ユリちゃんの家族はどこかの町へ引っ越していきました…。





そして…、

「ビイイイイィィンンンンン~!  ビイイイイィィンンンンン~!」

大好きなホンダ『N360Ⅲ』の音は、もう聞こえなくなりました…。



4 国産車はプラモ・外車はミニカー

ユリちゃんの死でショックをうけた私は…、

しばらく誰とも交わらず、1人遊びばかりしてました…。

元々内向的な性格がますます強くなったのも、幼なじみとの悲しい別れが原因かも知れません…。





小学生の私が1人で遊ぶ玩具は、やはりクルマでした…。

ある日、父が生まれて初めてプラモデルを与えてくれました…。

『ホンダクーペ』を父と一緒に作ったのを覚えています…。

次に、自分で選んで1人で完成させたのが『フェローMAX』…。

よく1人で作れたね…と、誉められたのが嬉しかった…。

プラモを購入したら完成するまで、寝る間も惜しんで作り続けたものです…。

自分でクルマを完成させる、その面白さとリアルさに夢中になりました…。





ミニカーも数多く手に入れました…。

小さいけれど、金属ボディの質感は良いものです…。

『トミカ』もいいけど、忘れられないのは米国産『世界一速いミニカー』というシリーズ…。

クルマと道路がセットになったもので、道路は立体的に繋げることができました…。

ミニカーを勢いよく走らせると、円弧状の道路をクルリと1回転したのです…。





小学校の近辺には、文房具店がありました…。

小遣いをもらう毎に、そこでプラモとミニカーをよく買ったものです…。

本当に、クルマバカだったのです…。

6年間で部屋中いっぱいになる程、プラモとミニカーは買って遊びました…。

クルマの形、構造、名前等はプラモとミニカーが大事な教材でした…。

学校の勉強は頭に入らないのに、クルマのことはすぐ覚えられたのは不思議ですね…。





ところで、当時のプラモデルは国産車が圧倒的に多かったようです…。

きっとこれはコンピューターがなかった頃、外車は型を起こしづらかったからではないでしょうか…?

『タミヤ模型』の田宮社長が自らポルシェを購入、分解して寸法を測り、ポルシェのプラモの型を起こした話は有名ですね…。

日本製のプラモデルは、当時も今も技術は世界一なんです…。

一方、日本製のミニカーはどうも華が無い気がします…。

当時の私は、何故か『トミカ』よりも、外国製ミニカーばかり買ってました…。

実際、見たこともない外車ばかりで、異国情緒がプンプンして夢が膨らみました…。

それから、外国製ミニカーの彩色…!

どれもこれも、毒々しいメタリックの贅沢なカラーが魅力的でした…。

何かガイシャって感じ…。

こうして小学生の私は、緻密な日本製プラモデルという教材で国産車を、味わいある外国製ミニカーという教材で外車を学びました…。



5 アメリカンドリーム

アメ車っていうと、どんなイメージですか…!?

『サイズでかい・排気量でかい・ガス大食いしそう・サスがフワフワ・真っ直ぐしか走らなそう・性能低そう・アタマ悪そう…』

こんなところでしょうか…。

最近のアメ車は良くできているのに、未だにイメージが悪いのはどうしてでしょうか…。





かつて高度経済成長時代において、我々日本人が特に影響を受けたのは、豊かなアメリカでした…。

TVに映し出される海の向こうの国の、生活水準の高さに驚いたものです…。

大きな家に、大きなフカフカのソファー…。

でかい冷蔵庫の中には、これまたでかいミルク…。

大きな犬…。






そして…、


バカでっかいクルマ、ステーションワゴン…。

ピックアップトラック…。

TVを通じて見たアメリカ…。

夢のような生活…。

経済的に繁栄した豊かな国は、当時の日本にとって憧れでした…。

コーラ、ハンバーガー、ジーンズ…。

間もなく、アメリカの文化は我々の生活にも押し寄せてきました…。

クルマは…?





子供の頃の私がアメ車がカッコイイと思ったのは、『奥様は魔女』等の海外TVドラマを見てでした…。

特に『白バイ野郎ジョン&パンチ』、『特別狙撃隊SWAT』等のアクションものは好きでした…。

ホコリまみれになりながら、カースタントでボッコボコになっても力強く走り続けるTVドラマの中のアメ車…。

特に60~70年代のマッスルカーは、カッコ良かったですね…。

強いアメリカの象徴…。


丈夫でタフなアメ車に、私は男らしさを感じました…。






『でかい・ガス大食い・サスフワフワ・真っ直ぐしか走らない・性能低い・アタマ悪そう…』

いいんです…。

アメ車はそれで…。

当時の日本車よりは、ずっとマシでした…。

日本では、オイルショックに公害問題でこの頃のクルマはひどくつまらない代物になりつつあったからです…。

やがて、日本中の子供達を巻き込んだ、あのブームがやって来ました…。




読者登録

Miyabiさんの更新情報・新作情報をメールで受取りますか?(読者登録について