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10/10/11 廻るピングドラム

廻るピングドラム、なかなかクセのある作品だが、音楽、ビジュアルは抜きん出ていた。

音楽といっても、OP, EDともにそれ単独で聞いてみると、ぱっとしない曲で、歌ってる人なんかも舌足らずなんだけど、ペンギンをくるくる廻したりして絵を付けると、塗炭に魅力的に見えるからふしぎ。

特にEDはエロかわいく出来上がっていて、ED担当者の才能がうかがい知れる。

ビジュアル面においても、変身シーンが不気味かわいく作られており、人目をひく。

ただ惜しむらくは、筋書きが凡庸。振られた逆恨みや、親がテロリストとか、取ってつけたような設定もさることながら、やはり林檎の先生を付け狙う動機が弱い。家族の復活を望むために「いい子」になりたい、と言うのは理解できるが、だから姉の元彼を寝取るというのは蒸気を逸している。

まあもちろんエキセントリックは小説のスパイスだから、むしろ問題はエキセントリックさと動機がうまく結びつかない、こと。エキセントリックな行動には、エキセントリックな動機がないとね。自分だけの小説を書かせるために監禁するとか。

10/05/11 電波都市

子供にwimaxを踏み壊されてしまい、新たにネット環境を再設定することとなった。

自分はwimaxが出たての頃に契約したが、その時に比べると千円、プランによっては2千円ほど価格破壊が進んでいる。カバーエリアも広くなっているので、入りなおせばいいのだが、アンテナが一万円と高いこともあって、これを機会に別の媒体を模索してみることにした。

wimax 以前は softbank の mobile point を使っていたので、とりあえず復帰してみた。mobile point はマクドナルドで利用でき、ほかにもルノアールや六本木ヒルズなどで使えたりする。お値段も数百円程度と、リーズナブルである。

ただ切れやすい。特にマクドナルドでは繋がって数分するとブツっ、と切れてしまうことが度々で、とても実用には向かない。繋がったと思ってもブラウザーが接続できない、ログインができないという現象も何度となく起こる。

この現象は数年前に使っていたときから全く改善されておらず、しょうがないからルノアールで使っていたが、ルノアールのコーヒーはやたら高く、コストパフォーマンスが悪い。(大体、この喫茶店を使う人は大抵領収書を切っている)

しょうがないからヒルズのアリーナなどで使っていたが、段々風も冷たくなってきて、ソウルマッコリなどを飲んでいたら、とうとう風邪を引いてしまった。

     ☆

やはり家でネットが使えないとならない。光でも引くか、と思って調べたが、開通まで「最大二ヶ月」待たされるという。そんなに待ってはいられない。

しかし待てよ、と思って電波を拾ってみると、うまいことにlivedoor wireless の電波が使えることが分かった。livedoor は電柱にアクセスポイントを設けるという独特な手法で都心部をカバーしており、ぎりぎり、その電波が窓から入ってくるのである。

そこで livedoor と契約をと思ったのが、調べると面白いことに wi2 の方が安い。wi2 はワイヤ&ワイヤレス社のサービスで、月380円で自社+mobile point+livedoor wireless+UQ wifi の無線lanが使える。これに対し livedoor は500円なのである。

そこで早速mobile point を解約し、wi2 と契約。これで家でもネットができるようになった・・・・のだが、問題はこれでは終わらなかった。

電波が弱いンである。

弱いというより、元々無線lanは室内利用が前提であり、窓越しに入ってくる電波を捉えて利用するようには出来ていない。そのため常に窓際、それも窓を全開にしてないと、電波が入ってこない。これはなかなか寒い作業だ。

やはり無線lan はだめか。

だがこれでも物理科のはしくれ、電波というものは足りなければ集めればいいのである。アルミホイルを引きずり出して、ネットブックに巻きつけてみる。アルミは電波を反射するので、アルミホイルをパラボラ状にして立てれば、感度が良くなるはず。

実際やってみると、電波が「非常に弱い」から「弱い」に改善されたが、こんなアルミアンテナを持ち歩くわけにもいかない。(カフェなどでの使用もあるので)

そこでUSBアンテナを求めることにした。

くりくりネットを探ると、色々ある。中には30cmものアンテナをタワーのようにおっ立てる、というスカイツリーのような製品もあったが、流石にそんなものは持ち歩けない。手ごろなものは、と調べると、Buffalo の無線子機ハイパワーモデルがいいらしい。

早速ヤマダでGETしてUSBスロットに刺すと、あら不思議。今まで息も絶え絶え、切れ切れだった電波が、しっかり接続できるでないか。

これで万歳、万歳、万々歳!・・・・となればいいのだが(続く)

09/07/11 パブーのメリット・デメリット

雨後のタケノコのように、にょきにょき出てきた電子出版プラットフォームだが、その中でパブーはどういう地位を占めるのだろうか。

パブーのメリットは
1)参入障壁が低い。
課金バージョンでも月数百円、無料バージョンもそれなりに充実しているという、初心者には敷居の低いのが、まずはパブーの魅力だろう。(数万、数拾万も要求するなど、弱小創作者にとっては、到底元が取れない料金設定になっている所もある)

2)サイト運営が上手。
サイトのビジュアル、話題づくりなど、読者の心をくすぐる「仕掛け」を作るのがうまい。これは元々パブーが書籍批評サイトのブクログから派生したことに由来しているようで、ライバル「forkN」と比べると、その違いが引き立つ。(forkNはブログ、サーバー運営のseesaaが母体となっており、機能的には豊富なものの、デザイン的には貧弱)

逆のデメリットは
1)販売システムの弱さ
クレジットカード払い以外は、パブー独自のクレジットを買わなければならないが、これがなかなかに不評である。低価格設定な本が多いので仕方ないと言えば仕方ないかもしれないが、ネット銀行ぐらいは利用できるようにしてほしいところ。

元々母体は通販サイトではないので、アフィリエイト、ポイントといったマーケティング・システムが整備されてないのも痛い。

またそもそも価格帯が10円だったり20円だったりと、低価格な本が多すぎるのも問題だろう。

2)漫画、売れっ子、外面偏重の編集姿勢
露骨に漫画を売ろうとしたり、外部の売れっ子作家を起用したり、内容よりも外面が良い絵本やラノベを売ろうとしたりと、要するにパブーのやっていることは中小の出版社と変わらない。

もちろんそうしなければ生き残れないのは理解しているつもりだが、そういう姿勢だと、本格的に電子出版の波が押し寄せてきたときには淘汰され、逆に生き残れないだろう。

じっくりと腰をすえて、読み応えのある、内容の充実した作家をいち早く発見し、プロデュースすることが、長い目では生き残れる近道ではないだろうか。そして実はリアルタイムにその作家の卵を発見・育成できるのが、電子出版の利点でもあると思う。

3)脆弱な著作権保護
パブーには著作権保護の方策がほとんど施されていない。無料版は全くないし、有料版でも電子メールを入れるだけである。

電子本を販売しているDL-Marketでは、電子メールはもちろん、パスワード保護など、強力な保護システムが利用でき、しかも無料である。

長期的に見ると、このような脆弱な著作権保護の姿勢だと、激化する電子本マーケットでは生き残れないのではないか。

09/06/11 普及するか、電子出版

個人向け電子出版プラットフォーム、パブーが公開されてから、一年とすこし。

スマートフォン、タブレットの流行により、日本でも電子出版が次第に普及してきた。これまでにも電子出版の波は何度かあったが、すべて潰れてしまった。

理由は幾つもある。
1)大手出版社、取次が電子出版に批判的だったこと。電子出版は違法コピーを食い止めるのが難しいので、出版社は二の足を踏んでおり、また取次は取次で、電子出版が本格化すると出版社から読者が直接購入でき、取次が不要となることから、積極的にはなれなかった。結果、コンテンツが貧弱となり、読者の勾配意欲を引きつけられなかった。

2)課金の難しさ。当時はデータはフロッピーディスクかCDでしか販売できず、電子出版の販売には「通販」という形が一般的であった。ところが通販だと面倒だし、中身をチェックすることもできない。そのため事典・辞書など、数少ない成功例を除けば、電子書籍は普及しなかった。

3)貧弱なプラットフォーム。当時はパソコン、ノートブックしかなく、電子書籍はいつでもどこでも気軽に読めるものではなかった。またフォーマットも統一されておらず、ブラウザーを何種類も揃えておかないと読めない、という問題もあった。

4)成功経験の乏しさ。日本はおろか、海外でも電子出版の成功例は乏しく、前例主義の日本社会では、このような新規事業は成功が難しかった。

5)創作サイドが参加しにくい。当時の電子出版プロジェクトは、ほとんどがソニーなど、大手のメーカーによるものであり、個々の作家が気軽に参加できるものではなかった。都合、電子出版はニーズを無視した理念的なものになっていき、個々の創作者を巻き込めなかった。

まあ失敗するには充分すぎるほどの理由があったのだが、この状況が変化するには、ブログ、iTune、スマートフォン、タブレット、アマゾン、青空文庫などの到来を待たなくてはならない。

まずiTuneの普及で、「音楽はダウンロードするもの」という新しい購買スタイルが広まった。これとアマゾンなどの書物のネット通販普及とあいまって、「本はネットで買うもの」「コンテンツはダウンロードするもの」という認識が急速に一般化した。これにより(2)の課金の問題は解決された。

実際、ネット本屋の使い心地のよさは、品揃えが良い、いちいち出向かなくてもいい、クリック一発で購入できるなど、今やリアル店を凌駕する点さえある。

次にスマートフォンやタブレットの流行によって、ようやく汎用的なプラットフォームが一般化され、(3)の問題が解消した。アメリカにおいても、電子書籍端末キンドルの成功になどより、電子書籍の普及に火がつき、今や紙書籍よりも売上高は高い。

4)昨今の日本での電子出版の盛況は、このアメリカの成功経験によるところが大きいと言われる。実はアメリカでも21世紀に入るまで電子出版は低調で、「アメリカ文化と電子出版は相容れない」などと実しやかに喧伝されたものである。だが今や上記のような状況で、アマゾンが世に出したキンドルと、アマゾンの電子出版事業は大きな成功をおさめた。

5)アマゾンが成功したもう一つの理由は、個人創作者を巻き込んだことだ。個人でもアマゾンの電子書籍市場に著作を登録・販売できるのである。しかも印税も大幅に高く設定してあり、多くの作家が大手出版社から、アマゾンに契約を切り替えたと言われる。

アマゾンのサービスは日本語は対象外だが、日本でも2010年のパブーを皮切りに、forkNなど、幾つもの電子出版プラッとフォームが続々と登場している。

1)そして欧米ではプロジェクト・グーテンベルグや、その他、著作権の期限が切れた本が次々に電子化され、無料で電子書籍が楽しめる時代が到来している。日本ではその動きは弱いが、それでも青空文庫や国会図書館などによる、無料の電子書籍が利用でき、コンテンツはある程度、充実してきている。

こうしてみると、今回の電子出版は成功する可能性はかなり高くなっていると言えよう。

ただ不安は多い。

1)「コンテンツが少ない」。まだまだ大手出版社は電子書籍に消極的であり、電子書籍でなければ読めない、という魅力的なコンテンツはまだ乏しい。ただ電子書籍は「安い」というメリットがあり、デフレ時代の今日では、有利な点がある。

2)パブーの課金システムは改善されてきているものの、アマゾンなどに比べると、まだまだ使い勝手が悪い。ポイント制度やアフィリエイトの導入も考えるべきだろう。



09/01/11 九月一日

百年近くも前の話だが、祖父は東京の大学で勉強していた。

夏期休暇で故郷に帰っていたところ、東京で大地震が発生。下宿は消失し、多くの級友も罹災したという。

9月1日。今日は関東大震災を記念して各地で防災訓練が行われている。たとえば東京では幹線道路を閉鎖して、大々的に避難・防災訓練が実施中である。

3月の大災のとき、東京では被害は軽微だったが、交通機関がマヒ。大量の帰宅困難者を生んだ。その主因を作ったのはJRで、他社が夜遅くには運転再開したのに対し、JRは早々に運転休止を決め込み、あまつさえ駅のシャッターを降ろして通勤客を締め出した。

いざと言うときに企業は本性が出るというが、本当である。

これとは対照的に、自社ビルを帰宅困難者に開放した企業もあった。京王線は駅ビルマークシティの通路を提供し、幾つかのホテルはロビーや宴会場を無償利用させた。

見上げた心構えだが、道徳心に頼るだけでは不十分だ。来るべき関東大震災では、交通網は随所で物理的に破壊され、歩行さえも難しい状態の陥ると予測されている。そのような事態に備えて、行政は予めホテルや会議所などと契約して、いざと言うときに施設を利用できるようにしておくべきだろう。


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