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05/18/12 ヒカリエ

鳴り物入りで先月末にオープンした渋谷ヒカリエ、早速行って見た。

場所は旧等級文化会館の跡地。あの「五島プラネタリウム」のあったビルを取り壊して作られた、東急の新デパートである。

東急が新デパートを登場させたのには、理由がある。

一つは「スカイツリー」対策である。もう間もなく一般開放される東京スカイツリーだが、その足元に東武は一大ショッピングセンターを建設中で、これが完成すると、かなりの買い物客が東武に掠め取られてしまう。

もう一つは今年度中に開始する、副都心線と東急東横線の相互直通だ。これまで東横線は渋谷止まりだったので、乗客は強制的にに駅ビルたる渋谷東急デパートの通過をよぎなくされたが、これがなくなる。

するとほとんどの東横線列車は新宿まで行くことになるが、そこは伊勢丹、高島屋を始め、京王、小田急などの錚々たるデパートがひしめく、全国でも有数のデパート激戦区である。さすがに長年殿様商売を続けてきた東急も焦ろうというものだ。

かつて渋谷に進出してきた西武を迎え撃つために、東急は文化村や109を投入したが、今回の危機はその比ではない。

さらには渋谷客の若年化も影を投げかける。若者の町渋谷は人通りは多いものの、若者ばかりで客単価が少ないという欠点をもつ。

これを変えて、比較的裕福なOL層や、団塊の世代を渋谷に呼び戻す。そのために東急は城下町たる渋谷~表参道エリアに順次デパートやショッピングセンターを建設していく長期計画を持っているが、その一環がヒカリエというわけである。

(ちなみに直通運転を機に東横線渋谷駅は地下化され、駅跡地は埼京線ホームに転用される。そして周辺に東急のデパート群が建設される予定である)

     ☆

ごたくはともかく、実際に入ってみる。

副都心線、東横線改札から直結しており、アクセスは非常によい。東横線からは駅前ロータリーを横切る横断橋を渡ればよく、副都心線からは改札の数十m先に、ヒカリエの入り口が設置されている。(副都心線の新宿三丁目駅は高島屋・伊勢丹への最寄駅だが、実際にデパートに行きつくにはかなり、歩かなくては成らない)

ただ、ほしいものがない。

ターゲットがF1層ということもあるが、それよりも品揃えが陳腐なのが原因のようだ。どのアイテムもどこかで見たことのあるものばかりで、「ここでしか買えない」ようなものがない。例えば同じ東急でもハンズだと、そこでしか買えないものが多いのだが、ヒカリエにはそれがない。

マスコミによると「国内初出店」を謡うショップはいくつもあるようだが、それらも新味が感じられず、少しも購買意欲はそそられない。

ショップ以外にも、ヒカリエの構成自体、通常のデパートに毛の生えたもの以上のワクワク感が見出せない。

一応、ヒカリエには渋谷文化の発信地として、上層階には劇場やギャラリーが設置されているが、そんなことはミッドタウンでもヒルズでもやっていることで、新鮮味が感じられない。

内容で勝負しようにも、「電子書籍展示場」やら「前衛写真家展覧会」、さらには「操り人形の展示」では、どうにも触手の動きようがない。

ネットで覗く限り、同じ意見をもつ人はかなりいるようで、東急の大戦略は初手からつまづいた印象がつよい。

団塊の世代を狙うなら、「昭和レトロ」をテーマにしたデパートなどを作れば良かったのではないか。どうにも中途半端で、ワクワクしない。

今はマスコミやら宣伝やらで大勢のヒトデだが、メッキが剥がれたときにも客が呼べるのか。人事ながら、その将来を憂えてしまう。

12/26/11 西武線脱線

西武新宿線が脱線した。

クリスマス・イブでの出来事だっただけに、「(恋人たちへの)いやがらせ」「帰れなくさせるための粋な計らい」などという憶測が飛び交ったが、真相は明らかでない。

脱線したのは、東村山駅手前、鈍行・西武園初西武新宿行き八両編成の、7両目の列車がホームにさしかかったとき、脱線したという。

事件の詳細が報告されてない以上、事故原因は特定しづらいが、考えられるのは
1)スピード超過
2)複合脱線

1)のスピード超過については、05年に起きた福知山線崎事故が有名だが、制限速度を超えると脱線するのは鉄道の宿命でもある。クリスマス・イヴという混雑で、列車に遅れが発生。その遅れをリカバーするために、運転士が速度超過していた疑いがある。

ただ当時の福知山線とちがい、西武線にはATSが設置されているため、速度超過が事故原因だという可能性は薄いようだ。(もっとも該当路線区に設置されていたのか、設置されていても十分に速度を抑えることができる性能を持っていたのか、など突っ込みどころは満載)

2)複合脱線は一つ一つの原因は脱線に至らしめるほどのものではないが、複合すると脱線させるだけの効果をもつ、というもので、2000年の日比谷線事故が代表的なものだ。

この事故では輪重比やカーヴの管理が甘かったことが、複合して脱線因となった。この事件は当初、一見して原因らしい原因がなく、専門家の頭をひねらせたが、調査が進むにつれ次第に判明していったという経緯があった。

今回の西武線事故も、これに似ているように思える。

特に輪重比の管理が悪いと、車両の片側に乗客が集まった場合、バランスを崩して脱線することがある。今回の事故は駅に到着する直前に発生したが、それは開くドア側に乗客の加重が急に加わったことを示唆している。

これに速度超過やポイントの整備不良が加わって脱線した、というシナリオが現時点(26日)ではもっとも可能性が高いような気がする。

10/10/11 廻るピングドラム

廻るピングドラム、なかなかクセのある作品だが、音楽、ビジュアルは抜きん出ていた。

音楽といっても、OP, EDともにそれ単独で聞いてみると、ぱっとしない曲で、歌ってる人なんかも舌足らずなんだけど、ペンギンをくるくる廻したりして絵を付けると、塗炭に魅力的に見えるからふしぎ。

特にEDはエロかわいく出来上がっていて、ED担当者の才能がうかがい知れる。

ビジュアル面においても、変身シーンが不気味かわいく作られており、人目をひく。

ただ惜しむらくは、筋書きが凡庸。振られた逆恨みや、親がテロリストとか、取ってつけたような設定もさることながら、やはり林檎の先生を付け狙う動機が弱い。家族の復活を望むために「いい子」になりたい、と言うのは理解できるが、だから姉の元彼を寝取るというのは蒸気を逸している。

まあもちろんエキセントリックは小説のスパイスだから、むしろ問題はエキセントリックさと動機がうまく結びつかない、こと。エキセントリックな行動には、エキセントリックな動機がないとね。自分だけの小説を書かせるために監禁するとか。

10/05/11 電波都市

子供にwimaxを踏み壊されてしまい、新たにネット環境を再設定することとなった。

自分はwimaxが出たての頃に契約したが、その時に比べると千円、プランによっては2千円ほど価格破壊が進んでいる。カバーエリアも広くなっているので、入りなおせばいいのだが、アンテナが一万円と高いこともあって、これを機会に別の媒体を模索してみることにした。

wimax 以前は softbank の mobile point を使っていたので、とりあえず復帰してみた。mobile point はマクドナルドで利用でき、ほかにもルノアールや六本木ヒルズなどで使えたりする。お値段も数百円程度と、リーズナブルである。

ただ切れやすい。特にマクドナルドでは繋がって数分するとブツっ、と切れてしまうことが度々で、とても実用には向かない。繋がったと思ってもブラウザーが接続できない、ログインができないという現象も何度となく起こる。

この現象は数年前に使っていたときから全く改善されておらず、しょうがないからルノアールで使っていたが、ルノアールのコーヒーはやたら高く、コストパフォーマンスが悪い。(大体、この喫茶店を使う人は大抵領収書を切っている)

しょうがないからヒルズのアリーナなどで使っていたが、段々風も冷たくなってきて、ソウルマッコリなどを飲んでいたら、とうとう風邪を引いてしまった。

     ☆

やはり家でネットが使えないとならない。光でも引くか、と思って調べたが、開通まで「最大二ヶ月」待たされるという。そんなに待ってはいられない。

しかし待てよ、と思って電波を拾ってみると、うまいことにlivedoor wireless の電波が使えることが分かった。livedoor は電柱にアクセスポイントを設けるという独特な手法で都心部をカバーしており、ぎりぎり、その電波が窓から入ってくるのである。

そこで livedoor と契約をと思ったのが、調べると面白いことに wi2 の方が安い。wi2 はワイヤ&ワイヤレス社のサービスで、月380円で自社+mobile point+livedoor wireless+UQ wifi の無線lanが使える。これに対し livedoor は500円なのである。

そこで早速mobile point を解約し、wi2 と契約。これで家でもネットができるようになった・・・・のだが、問題はこれでは終わらなかった。

電波が弱いンである。

弱いというより、元々無線lanは室内利用が前提であり、窓越しに入ってくる電波を捉えて利用するようには出来ていない。そのため常に窓際、それも窓を全開にしてないと、電波が入ってこない。これはなかなか寒い作業だ。

やはり無線lan はだめか。

だがこれでも物理科のはしくれ、電波というものは足りなければ集めればいいのである。アルミホイルを引きずり出して、ネットブックに巻きつけてみる。アルミは電波を反射するので、アルミホイルをパラボラ状にして立てれば、感度が良くなるはず。

実際やってみると、電波が「非常に弱い」から「弱い」に改善されたが、こんなアルミアンテナを持ち歩くわけにもいかない。(カフェなどでの使用もあるので)

そこでUSBアンテナを求めることにした。

くりくりネットを探ると、色々ある。中には30cmものアンテナをタワーのようにおっ立てる、というスカイツリーのような製品もあったが、流石にそんなものは持ち歩けない。手ごろなものは、と調べると、Buffalo の無線子機ハイパワーモデルがいいらしい。

早速ヤマダでGETしてUSBスロットに刺すと、あら不思議。今まで息も絶え絶え、切れ切れだった電波が、しっかり接続できるでないか。

これで万歳、万歳、万々歳!・・・・となればいいのだが(続く)

09/07/11 パブーのメリット・デメリット

雨後のタケノコのように、にょきにょき出てきた電子出版プラットフォームだが、その中でパブーはどういう地位を占めるのだろうか。

パブーのメリットは
1)参入障壁が低い。
課金バージョンでも月数百円、無料バージョンもそれなりに充実しているという、初心者には敷居の低いのが、まずはパブーの魅力だろう。(数万、数拾万も要求するなど、弱小創作者にとっては、到底元が取れない料金設定になっている所もある)

2)サイト運営が上手。
サイトのビジュアル、話題づくりなど、読者の心をくすぐる「仕掛け」を作るのがうまい。これは元々パブーが書籍批評サイトのブクログから派生したことに由来しているようで、ライバル「forkN」と比べると、その違いが引き立つ。(forkNはブログ、サーバー運営のseesaaが母体となっており、機能的には豊富なものの、デザイン的には貧弱)

逆のデメリットは
1)販売システムの弱さ
クレジットカード払い以外は、パブー独自のクレジットを買わなければならないが、これがなかなかに不評である。低価格設定な本が多いので仕方ないと言えば仕方ないかもしれないが、ネット銀行ぐらいは利用できるようにしてほしいところ。

元々母体は通販サイトではないので、アフィリエイト、ポイントといったマーケティング・システムが整備されてないのも痛い。

またそもそも価格帯が10円だったり20円だったりと、低価格な本が多すぎるのも問題だろう。

2)漫画、売れっ子、外面偏重の編集姿勢
露骨に漫画を売ろうとしたり、外部の売れっ子作家を起用したり、内容よりも外面が良い絵本やラノベを売ろうとしたりと、要するにパブーのやっていることは中小の出版社と変わらない。

もちろんそうしなければ生き残れないのは理解しているつもりだが、そういう姿勢だと、本格的に電子出版の波が押し寄せてきたときには淘汰され、逆に生き残れないだろう。

じっくりと腰をすえて、読み応えのある、内容の充実した作家をいち早く発見し、プロデュースすることが、長い目では生き残れる近道ではないだろうか。そして実はリアルタイムにその作家の卵を発見・育成できるのが、電子出版の利点でもあると思う。

3)脆弱な著作権保護
パブーには著作権保護の方策がほとんど施されていない。無料版は全くないし、有料版でも電子メールを入れるだけである。

電子本を販売しているDL-Marketでは、電子メールはもちろん、パスワード保護など、強力な保護システムが利用でき、しかも無料である。

長期的に見ると、このような脆弱な著作権保護の姿勢だと、激化する電子本マーケットでは生き残れないのではないか。


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