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叔母さん

叔母さんはいつも麦藁帽にTシャツショーパンで帰ってくる。僕は小学生みたいだとバカにしていたけど、或る年真っ白なワンピースでお見合いをした。結果は散々。お膳立てした両親とも喧嘩別れ。綺麗な足を隠したからだと教えるために、今年の夏は貯めたお金で僕が訪ねるつもりだ。

ツイッター崩壊

ツイッターが崩壊して一年、彼は未だネットの海で砕け散ったログの破片を拾い集めている。最早誰のものともしれない呟きを繋ぎあわせ、気の遠くなるような作業の果てに、彼女のTLを再構成できると。再構成しツイートする彼のTLにはいつしかファンが付き、彼は彼女になった。

墓穴

「何をしているんだい」「墓を掘っているのさ」「何の?」「地球の」「はは、馬鹿だな、そんなの無理だろ」嘲笑を無視して、掘って掘って掘って掘って掘って掘って掘って掘って掘って掘って掘って掘って掘って掘って掘って掘って掘り続けると、やがて地球は墓穴の土の底に埋まった。

ヘッドホン

ヘッドホンの音量をどんどんあげ続ける。自分を硬い殻で覆うように。不快な騒音はすべて消え去り、もう僕の耳には君の囁きしか届かない。「ああ?」「だーかーら!!」「なんじゃ、わかんね」「じーさんや……(´・ω・`)」

駄作

これ以上駄作を書くのが辛いと思い詰めた作家が、神に願ったらしい。作品のできの悪さがすべて自分に返るように。死ぬ覚悟で挑めば名作ができるだろう! 人の噂で彼の死は安らかだったと聞いた。

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