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流れ星3

流れ星は誰の上にも平等に降り注ぐ。確率的には、喫煙や交通事故のよりも死亡率が低いから気にしないという人もいれば、財産をつぎ込んでシェルターを作る人や、政府にレーザー防衛兵器の開発を求める人もいる。ただし、願いで相殺も可能だ。僕のところに落ちないでください。僕の…

流れ星4

塔の最上階で姫が額に石をめり込ませて死に、「空から石が降ってきたんだ!」と証言した農民の倅は粛々と処刑され、新型投石機説に押される形で開戦したのちの『隕石戦争』は、隣国の勝利で幕を閉じた。千年後暴かれた姫の墓に眠る石は鑑定の結果、地球上のものであると証明された。

ロゼッタストーン

「お客様、大切なデータのバックアップはお済みですか? 当社のサービスですと、石版90t、二千年保証で料金たったの10億円! 今ならロゼッタストーンのレプリカもついてきますよ。いかがですか?」

鉄道1

初めての山手線。初めての通勤ラッシュ。ギュウギュウに詰め込まれた人に挟まれて足が浮かび、電車の揺れに合わせて右へ左へ。ドアが開くと同時に流れ出る人の波にさらわれて、あれよあれよと運ばれた大都会のど真ん中で、ぼくはいまも漂流し続けている。SOSは誰にも届かない。

鉄道2

お尻に変な感触。ヤダ、これが噂の埼京線の痴漢ね。私は勇気を出してお尻を這い回るそれを捕まえた。「やめるにゃー」何これ人じゃないの?「ボクは埼京線妖怪だにゃ」妖怪? よく見るとちょっと可愛いかも。吃驚したけど、ちょっと安心して私は電車を降りた。「駅員さん痴漢です」

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