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強さ

 

 

同じ傷を心に負った
誰かがまた泣いている  悲しんでいると
苦しむ事は決しておかしなことなんかじゃない
とても素晴らしいことなんだよ


共に心痛めて   努力したわけでもない
同苦できるその心は
どんなに欲しがっても
すぐに手に入れられるものじゃないから


普通の暮らしを普通に続ける事が
こんなに難しいものになるとはね


顔も知らない誰かの悲哀を思い
今日も心で泣く


そして一日の終わりには
凍えそうな君を思いながら
暖かなふとんに入るこの矛盾
叫んだままこときれそうだね


何度心が壊れた事だろう
でも今   僕は  君は
生きている
その事実から始めてみる


これから笑顔を創り出すために
今からは涙を封じて
歯を食いしばるような鍛えの毎日を送ろう


「そうすることしかできない」
「それなら確かに自分にできる」
その両方に挟まれながら


この状況が生きにくいなんて言ってられない
もう泣かない


大切な君を思うがゆえに
顔も浮かばない誰かの生活があったがゆえに
僕は泣かない


その忍耐に見合うだけの何かを
君が手に入れる日まで


それがどうにか見つけ出した
僕なりの強さだった

 


 

 

 

2011.3.26


only



利害と非情の世にあって
心つかむのは
まっすぐでまぶしい誰かを思う気持ち

 


恋だけという意味ではなく
時には顔さえ浮かばない人を思い
喜んだり涙する事もある


涙が出るほど誰かを思う
辛くても悲しくても
思い出が美しすぎても

 


生きるという中にあって
それも一種の幸福じゃないかと
そう思う


自分の悲しみは
自分でしか乗り越えられないけど
ふとした隙に
言葉が心に沁みる事もあるから


まだ忘れてないね
こんなに乱れた風のなかでも
忘れてはいなくて

 


忘れてはいけない事に使いたい部分を
今でも覆うそれを乗り越える術は
今を精一杯生きること

 


いくら考えても分からなかった
その答えしか今の僕にはないんだ


 


 2011.4.26


In the sky



何があっても空は動き続ける

残酷なほどに変わる事なく



そんな前に進み続ける強さを

僕にも分けて、と

空に言いたくてたまらなくなる

なぜそんなに強い?

なぜ何ものにも紛動されない?



自分のままでいること

そんなたやすいはずのこと

一番やり辛いなんて

一体どういう事だろう


手を伸ばせば遮られ

信じれば裏切られる



それでも信じる事を選ぶ理由は

僕の心だけ知っていればいい



そう思える思いが

君の心にも芽生えればいい



理不尽な事ばかり続くけど

いつか見返せる時は来る



それは 君を待ちわびていた

ずっと待っていてくれた人が

君を抱きしめ「必要なんだ」と

伝える時の事を言う



その為に君は

まだ太陽を見続けてよ



太陽が眩しくて

手でさえぎる事もあるだろうけど



それでいいから








2011.6.27

ビー玉

 
僕の希望はビー玉の形をしている
いらない、と放り投げてしまうこともあっても
その度それは 
どこかに転がり込んで
そして見失う


見失って心細くなるとまた探す
そこらじゅうを探し出し
やっと見つける


でもまたいやになって
放り投げ 見失い
不安になり 見つけ出して
手のひらの上できらきら
そしてまた――


その繰り返しを
繰り返しに繰り返しても
まだ飽き足らず
希望をなくしたり
見つけたりしているよ


情けなくもあるけど
なぜかいつも
手元に戻って来てくれる希望が
愛おしくもある


そんな風だから
ビー玉の形した僕の希望は
今じゃすっかり傷だらけ


だけど なんでかな
小さな傷が表面に増えるほど
輝きが増していく
投げ出しても
もれる光で探し出せるほどに
今では光あふれてきた


ビー玉のような小さな小さな光でも
どうにか大切にしていけば
やがて僕を包み込む程の光へと
成長を遂げてくれるんだろう

 
 
 
2011.7.20


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