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中表紙

◆登場人物◆

 

○被害者A(女性・20代)…気の強い自意識過剰女。

 

○被害者B(オカマ・20代)…気持ち悪い女装オカマ。

 

○容疑者(男サラリーマン・20代)…普通の真面目そうなサラリーマン。

 

○鉄道警察官(男・30代)…常に一定のリズムで喋る、割と冷静そう。

 

○証 人(男・50代)…酔っ払いによくいそうなオッチャン。


1p

【ラジオドラマ:満員電車の謎】

 

    ○SE:電車とホームの雑音次第にF.O.

    ○以下文章よりF.I.導入

  容 疑 者 「ち、ちょっと待ってください!!話を聞いてくださいよ!!」

 鉄道警察官 「はい、こっちね、気をつけてね……」

     証 人 「おら!きりきり歩けぇい!この野郎!」

  被害者 A 「最低!もうマジ最低…」

  被害者 B 「まったくなんなのよぅっ……もう!」

    ○SE:ドアを閉める音。

 鉄道警察官 「はい、じゃあ、そこ座って」

  容 疑 者 「ち、ちょっと話を聞いてください!ぼく、何もやってませんから!」

  被害者 A 「冗談じゃないわよ!私は確かに痴漢されましたよ!刑事さん!!」

  容 疑 者 「してませんよぉ!!」

 鉄道警察官 「まぁね。それをこれから確かめますからね。お客さんも落ち着いてね」

     証 人 「この野郎!どうしようもねぇ奴だなこの野郎!」

  被害者 B 「こんな奴早く死刑にしてくださいっ!!」

 鉄道警察官 「・・・ちなみにお客さん(B)は……付き添いの方?」

  被害者 B 「あたしだって被害者ですっ!!」

警官・容疑者 「ええ~っ!?」

 鉄道警察官 「ええ~っ!?……ってあんたがやったんでしょ?」

  容 疑 者 「だからやってませんって!!」

     証 人 「うるせぇっ!オレぁ、ちゃんと見たんだこの野郎っ!?」

  被害者 A 「最低!自分の罪も認めないなんて……刑事さん!

           こうして証人もちゃんといるんだから早く逮捕しちゃってくださいよっ!!」

  被害者 B 「そうよ!そうよっ!!」

      証 人 「そうだ死刑だ!」

 鉄道警察官 「はいはい、落ち着いてね。痴漢で死刑になった判例なんか聞いたことないですからね~」

  被害者 A 「ひどいっ!!刑事さんも犯人の味方するんですかっ!?」

 鉄道警察官 「それをちゃんと調べますからね。ちょっと黙っててね」

  容 疑 者 「だいたい…なんで僕なんですかっ!?証拠はあるんですかっ!?証拠は!!」

  被害者 A 「触ったじゃないあんた!!あたしのお尻!!」

      証 人 「オレぁ見たぞ!この野郎!!」

 


2p

  被害者 B 「触った!!絶対触った!!」

  容 疑 者 「あんたのは絶っっっ対に触ってない!!」

  被害者 B 「ひどいっ!セクハラよっ!」

  被害者 A 「ほら!語るに落ちたわね!『この娘のは触ってない』
          ……ってことはあたしのことは触ったってことじゃない!」

  容 疑 者 「だからなんでそうなるんだ!?この人もあんたも触ってないよ!」

  被害者 A 「触った!」

      証 人  「見たぞこの野郎!」 

  容 疑 者 「触ってない!」

  被害者 A 「触った!!」

      証 人  「見たぞこの野郎!!」

 鉄道警察官 「はいはいはいはいはいはいはいはい。
          これじゃ1時間話しても100時間話しても答え出ないから」

  被害者 A 「触ったんです」

  容 疑 者 「触ってないんです」

 鉄道警察官 「それで?どんな感じで被害にあったんですか?」

  被害者 A 「えー?説明するんですか?」

 鉄道警察官 「説明しなくちゃ取り調べられないでしょう?」

  被害者 B 「やーねぇ…セクハラよセクハラ」

    ○ちょっとした間

 鉄道警察官 「帰ってくれます?」

  被害者 B 「ひどいっ!」

  被害者 A 「わかったわよっ……こうっ…なんとなく硬いものがお尻の辺りを

          ずっとさわさわさわさわしてたんです」

  容 疑 者 「知らないよっ!そんなのっ!」

     証 人   「オレぁ見たぞ!この野郎っ!」

 鉄道警察官 「なるほどねぇ……硬い物がお尻に…………」

  容 疑 者 「いや、マジで信じてくださいよ刑事さん」

 鉄道警察官 「……ちょっと待って、さっきからあんた達『刑事さん、刑事さん』って」

  容 疑 者 「刑事さんじゃないんですか?」

      証 人  「違うのか!?この野郎!」

 鉄道警察官 「私、鉄道警察隊ですから…ほら腕章だってしてるでしょ?線路にRマーク」

  容 疑 者 「警察隊って……刑事さんじゃないですか?」

 鉄道警察官 「いやね、同じようで組織の枠組みまったく違うから。その辺間違えないで。ね。」


3p

  被害者 A 「そんなことどっちでもいいわよ…。早く捕まえてちょうだいよっ!」

      証 人  「どっちでもいいぞこの野郎!!」

 鉄道警察官 「はい、どっちでもよくないんですよ~あのですね、ウチの組織は……」

  容 疑 者 「すいません……あの、ちょっとその問題は置いといて、

           こっちのほう先やりませんか?」

 鉄道警察官 「……そうですか?・・・うーん、まあ、この手のケースは結構あるんですよ
          ちょうど今日も朝から雨が降っていたし……満員だったことですし、
          大方傘の柄が当たってたんじゃないですか?」

  被害者 A 「傘の柄?」

  容 疑 者 「そうですよ!きっと!ほら、傘持ってますもん僕!(鞄から傘を見せる感じの音)」

 鉄道警察官 「雨ですからね。私も持ってます。」

     証 人   「俺も持ってるぞ!この野郎!」

  被害者 B 「そ、そんなわけありませんよっ!
          私の方は、なんとなくしっとりした柔らかい物が当たってましたし!」

 鉄道警察官 「柔らかい……湿った物?」

  被害者 A 「え?……(心当たりが無い)」

  容 疑 者 「それはきっと……か、鞄ですよっ!!雨に濡れた鞄が満員電車で当たって…」

 鉄道警察官 「雨ですからねぇ…私の鞄も濡れていました。」

     証 人   「オレのも濡れてたぞ!この野郎っ!!」

  容 疑 者 「ねえっ!?そうですよっ!!雨の満員電車における事故!事故ですよこれはっ!!」

  被害者 A 「とか何とか言って、容疑を免れようと思ってるんでしょう!?」

  被害者 B 「男らしくないわよっ!私あんたみたいな男が一番嫌いなのよっ!」

      証 人  「ぷぷっ……嫌われた(笑)」

  容 疑 者 「(複雑な気持ちだがよく考えれば悔しくなかった) 悔しくねぇーしっ!!!」

  被害者 A 「そんなことないですよ刑事さんっ…もっとよぉく調べてくださいよ」

 鉄道警察官 「はい。刑事じゃありませんからね~」

  被害者 B 「いや!そうですよ!!だって私のお尻のところで
           なんかイボイボした感じのが、うねうね動いていた気がします!
                  ねっ!?(Aに同意を求める)」

  被害者 A 「(心当たりが無い)えっ?そ、そうよっ!!おかしいじゃないっ!!うねうね動くなんて」

 鉄道警察官 「そりゃ……おかいしいですね」

  容 疑 者 「いや、それは……現場で働く職人なんかは、イボ付きの軍手とか持ってる
           じゃないですか? 僕、現場管理の仕事してるんですけど、持ってますよ」

     証 人   「俺も持ってるぞ! 職人だからな!!」

 鉄道警察官 「いえ、それを満員電車で着けてるのはおかしいでしょう??」

     証 人   「俺つけてるぞ!!」


4p

  み ん な 「(声を揃えて) ええっ!?」

 鉄道警察官 「なんであなた、そんな物つけて電車乗ってるんですか?」

     証 人   「これから現場に行くとこだったんだ。おかげで遅刻だぞこの野郎!」

 鉄道警察官 「あ、なるほど。。。とんだ災難でしたね」

      証 人  「災難だぞこの野郎!」

  容 疑 者 「たとえば、その軍手が鞄越しに彼女のお尻に当たって……とか、事故ですよ事故」

  被害者 A 「そんなごまかしが利くわけないでしょ!!
          それらの道具で私に硬くなった物を押し付けて、彼女にイボイボを押し付けて
          痴漢したんでしょう!この最低野郎!」

  被害者 B 「最低野郎!」

     証 人   「この野郎!!」

  容 疑 者 「どうしても僕を容疑者にしたいみたいですねぇ…」

 鉄道警察官 「あ、証人の方、あなたさっきから見た見たって言ってますけど…

          犯行の一部始終を見ていたんですか?」

     証 人   「見たぞこの野郎」

 鉄道警察官 「その様子を詳しく聞かせてもらえますか?」

     証 人   「そこの女の後ろに、この男が立ってて、イボイボしたものを
          押し付けたりスカートの中に入れようとしてたぞ」

  容 疑 者 「そんな馬鹿な!? だいたいイボイボした物って何ですか!?」

  被害者 A 「それって、大人のおも……(下手なことを口走ろうとしてハッとする)」

  被害者 B 「おも?」

  容 疑 者 「おも?」

 鉄道警察官 「(冷静に) 使ってるんですか?」

  被害者 A 「(恥ずかしくて余計強気に) 使ってないわよ!!馬鹿!!」

  容 疑 者 「そんな物……持ってるわけないでしょう!?」

 鉄道警察官 「持ってるわけない。満員電車に大人のおも……なんて」

     証 人   「そうか!?雨の日の満員電車でイライラしたりした時に、
          リラックスアイテムとして持ってるだろう!? 普通!!」

  容 疑 者 「(思い切り突っこむ) 持ってるか!?」

 鉄道警察官 「持ってないですね」

  被害者 B 「持ってないです」

  み ん な 「じぃーーーっ(口に出して言う→被害者Aを見ている様子)」

  被害者 A 「な、何よその目はっ!?持ってるわけないでしょうっ!?馬鹿!!」

     証 人  「俺持ってるぞこの野郎っ!?」



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