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Deep Room


深い夜
君がかじったリンゴ
ベッドサイドに転がって
赤い色をにじませた

飲み干せなかったワイン
こぼれるままに
部屋中に満ちていく
甘い香り

吸いながら
吐き出しながら

収縮していく部屋の真ん中で
君は部屋の四隅にまで
その手足ををとどかせようと
あがいた

僕の名前を呼んでいるのかい?
とても聞きとりにくいんだ
明日ではだめかい?
とてもとても眠いんだ

満ちる月の下で
沈んでいく夜
音の消えた街中を
問いかけは
永遠に
ぐるぐるとかけまわった



恋人達の理由


ありがとう僕の恋人達
通りすぎてしまった
あの日
僕は君を形作るに十分だったかい?
僕の手はもうとどかないけれど
役割を果たせただろうか?
それとも
もうとっくに忘れてしまったかい?
幾度も交わした言葉のない想いも
すっかり忘れてしまったのだろうか
そして
僕もそうした方がよいだろうか?
君が望むなら
僕は今でもそこへ行けるのに
きっと君は望みはしないんだろうなあ

ありがとう僕の恋人達
今でも僕を形作る
僕の恋人達
君が望むとしても
僕は忘れられそうにないや




月光


月光
神秘なる夜の頂(いただき)

どうか
還れますように
運命のつぶやき

愛されるようには愛せないから
求めるようには求められないから

 影へ影へと逃げていく

月光
冷涼なる夜の理(ことわり)

いつか
出逢えますように
いつか
めぐり逢えますように

ときには目をとじたまた

月光

君を見てる



ふたりごと


君を思うたび切なくなる
君を知るたび分からなくなる

だからいつでも知らん顔
素知らぬ素振りで知らん顔

どうか秘密を打ち明けたりしないで
決して素顔を見せないでいて
賭け事はあまり得意じゃないんだ

もちろん僕も気をつけるさ
寝言にだって漏らさぬように
明かりを消して
輪郭が
できるだけぼやけるように

ほら
声が漏れてるぜ?
ランプシェードをすりぬけて
素顔が透けてるぜ

あれほど言ったっていうのに

君を思うたび切なくなる
息もできないほど
君を知るたび分からなくなる
何も見えないほど

君を見つめるたび




奥付



LOVE


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著者 : トキオ
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